昨日の諏訪湖の満開の桜に味を占め、4月25日は、ちょっと足を伸ばして高遠城址公園の盛り過ぎの桜を見に行くことにした。
一週間ほど前にTVニュースでちらっと“高遠の桜がいま、満開”との映像を観ていたので、もう散ってしまったかも知れぬが、天気も良いし、山間の風情豊かな杖突街道をドライブするだけでも気分がよかろうと、一路、高遠を目指した。
杖突街道の春は色とりどりの花々がその路傍を装う。ただ、両脇に迫る山肌に新緑の芽吹きはまだわずか。その冬ざれの景色に山桜だろうか薄ピンクの色を刷いてみせる。
高遠城址公園も盛りを過ぎたのだろう、ピーク時の交通規制もなく、直接に城址公園の駐車場へと車を入れることが出来た。
南口から入苑。地面に散り敷く桜の花で、疾うに満開の盛りが過ぎたことを知る。
ただ、葉桜になった桜もよし、ちょっと出遅れて満開を誇るのんびり屋の桜もあり、これはこれで、ひとつの風情であると、人出も少ない城址をそぞろ歩く。
上空に広がる盛り過ぎの桜花・・・その光背を彩る春の空・・・
ゆっくりと時が流れる春のひと日・・・
古戦場の城址に散り敷く桜花・・・
不思議な光景である・・・
そのなかにも、視線を釘付けにする自己主張の赤枝垂れのモミジ・・・
そう・・・高遠城址公園の桜は満開を過ぎても、人々に花言葉を紡ぐようにして物語りを語り続けている・・・