彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

蓼科東急リゾート

いつものようにしずかに時を刻む蓼科の秋

この三連休、秋の蓼科へと足を伸ばした。台風が襲来する前に急きょ、帰京という短い滞在になったが、蓼科の足早の秋を文字通り足早に愉しんだ。

1・色づく山肌

蓼科の秋は朱色より黄色のイメージである。

2・急速に色づく山

高い山に囲まれた蓼科には、紅葉する楓が少ない。

3・秋です

ただ、山肌ははっきりとその装いを秋色に変えはじめている。

4・色づく八子ヶ峰

秋のぬけるような空にその彩りは美しい。

5・秋の空に黄葉が映える

天気の良い連休の前半、蓼科東急の上から紅葉をはじめたリゾートの森の向こうに八ヶ岳の稜線が幻想的な蒼色のグラデュエーションを見せる。

6・八ヶ岳と紅葉

静かな時間である。聞こえてくるのは秋風に蕭々と鳴る木々の葉音と時折、奏でられる小鳥の啼き声のみである。

7・秋色に染まる

わが山荘にもいつのころからかハウチワカエデが生育し、庭のあちこちに秋色の迷彩をほどこす。

8・ハウチワカエデが緑に映える

京都の高雄の燃えるような紅葉とはまたことなった趣きを見せてくれる。

9・ハウチワカエデ

いつものことだが蓼科の秋は束の間である。梢から舞い落ちる葉っぱが地面に散り敷くや冬将軍が凍てつくような真っ白な息を吐き出しながら足早にやってくる。

10・黄色・緑・赤とりどりのハウチワカエデ

赤や黄色を装った落葉はその氷のような息であっというまに土色の朽葉へと変じてゆく。


いつものしずかに時を刻む、蓼科の四季のひとこまである。



 

リゾート感あふれるフレンチレストラン・“フレグラント(Fragrant)”=蓼科グルメ29

茅野市北山字鹿山4026-2 東急リゾートタウン蓼科内

0266-69-3109


“フレグラント(Fragrant)”は蓼科東急リゾートのメインダイニングであるが、もちろん、ホテルの宿泊者でなくとも利用が出来る。

蓼科東急リゾートホテル・エントランス
蓼科東急リゾート・エントランス
レストランゾーンからエントランスを望む
エントランスからフレグラントへ

大きな暖炉が中央に位置するロビーラウンジ・アゼリア(Azalea)でアフタヌーン・ティーを愉しむのもよいが、たまにはリッチに夫婦二人でというときに、このフレグラントは最適である。

ロビーラウンジ・アゼリアを望む
ロビーラウンジ・アゼリア(Azalea

ただ、当レストランはリゾートホテルの宿泊客の利用が多く、これまでもアポなしで訪ねた際は、ことごとく満席で入店が叶わなかった。利用の際は、少なくとも数日前には予約を入れておかれることをお薦めする。

1Fフレグラントへ
エントランスフロアーから下がって左手がフレグラント
お席からレストラン内を
お席からレストラン内を

当夜は6時の予約で伺ったので、窓外の緑がまだ目に映えて、リゾート気分はいやがうえにも昂まってくる(トップシーズンは6時と8時の予約受付となる)。

窓外に緑の木立をみる
テーブルから緑の木立が映える

できたら、前半の予約で行かれると、みずみずしい緑の木立が日の陰りとともに徐々にその緑翳を増し、やがて夕闇の底へと埋没してゆく。


・・・大きな窓にはいつしかレストランの光燭が映り込み、時おり、火影のように妖しくゆらめきをみせる。

そんなうつろいの時を過ごすうちに、まずは、“蓼科浪漫”という黒麦酒で喉を潤す。

まずは蓼科浪漫麦酒を

次は赤ワインにと・・・、食事がいよいよスタート。家内は運転があるので、お水で我慢していただく。

赤ワイン

そのかわりといってはなんだが、わたしはソレイユ、家内は一ランク上のエトワールのコースとなっている。

フレグラント・メニュー エトワール フレグラント・メニュー ソレイユ

メニューに詳しいが、エトワールはまずオードブルが二品と一品多い・・・、それから・・・

本日のお楽しみ一口オードブル マグロのタルタル 初夏の彩り
エトワールのオードブル二品
オードブル・信州サーモンと手長エビのロティ
ソレイユのオードブル

次にスープがサーブされる、う〜ん、なんか家内の方が・・・

アボガドの冷たいクリームスープ・ズワイガニ添え オックステールのコンソメ・黄金軍鶏のクネル入り
左:ソレイユのアボガドの冷製クリームスープ 右:エトワールの冷製オックステールのコンソメ

魚料理もこちらが甘鯛に対し・・・

甘鯛のポワレ

相手は車海老・・・である・・・

伊勢海老のグリエ

ここらあたりで、行儀は悪いが相手のさらに箸が・・・、いや、フォークが延びて、味チェック・・・、う〜ん・・・、なかなか・・・


口直しのシャーベットで一旦、口内を爽やかにして・・・

シャーベット

メインのフィレ肉へ。お肉も微妙にメニューの表現が違うのでありますな・・・。


エトワールは極上和牛フィレ肉のポワレ・粒マスタード風味

極上の和牛フィレ肉のポワレ・粒マスタード添え

ソレイユは柔らかい和牛フィレ肉のステーキ・緑胡椒風味・夏野菜添え・・・

柔らかい和牛フィレ肉のステーキ・緑胡椒風味・夏野菜添え

家内のお肉もちょっとつまみ食いをさせてもらったが、どちらも軟らかくておいしいのでいたって満足!!

そしてお楽しみのデザートですが、


家内にはいかにも女性好みの、“あっ、可愛い〜”のデコレーション。

エトワール・デザート

てんとう虫にト音記号に五線譜・・・、てんとう虫のサンバだ〜!!

ト音記号とてんとう虫

わたしには、でも大好きなアイスクリームが。もちろん、大満足。

ソレイユ・デザート

お腹も膨れ、テーブル上をさまよい続けた視線を久方ぶりに正面へ戻すと、外は疾うに深い夜の帳が下り、大きな窓は一面のスクリーンへと変じていた。

夜のとばりが下りたレストラン

ほろ酔いの瞳に、そのスクリーンはレストラン内に憩う人々の人生を早送りに見せてくれているように見えた。
そして、そのどこか蜃気楼のように少し滲んで見えるコマ送りのシーンは、30数年の間、共に歩んできたわたしたち夫婦の人生を温かく包(くる)んで映し出してくれているかのようである。

何だか、しんみりとした、でも、しみじみとした時間がここフレグラントには流れているのだと感じた。

テーブルセッティング

一流のスタッフによる心のこもったサービス。
尾方勇雄料理長によるアイデア溢れる美味しい料理。


リゾートの大人たちの夜は、あくまでもおだやかに、でも、心のひだの奥底に潜んでいたかつての軽やかなときめきを呼び覚ましながら、しずかに更けてゆくのであった。




シェフのこだわり半端じゃない“アンファミーユ(欧風料理)”=蓼科グルメ26

茅野市北山鹿山4026-2 東急リゾートタウン内

0266-69-3117

アンファミーユ
欧風料理・アンファミーユ

井上政己さんがこの“欧風料理 アンファミーユ”のオーナーシェフである。井上さんは何せ気の置けない御仁で、これから紹介する料理へのこだわりとその凄腕はもちろん脱帽ものだったが、このお店の一番の売りはどう考えて見てもオーナーシェフである井上政己氏ご自身である。

生ハムをカットする井上政己氏
生ハムをカットしてくれるオーナーシェフの井上政己氏

当日は平日でもあったので予約もとらずに“アンファミーユ”を訪ねた。5年前にオープンしたレストランで、前々から気にはなっていたが、食事で入ったのは今回が初めてである(ケーキを買いに2度ほど・・)。以前ここにあったお店が軽食を中心としたお店であったため、同種のコンセプトで作られたものと勘違いしていたこともその理由のひとつである。 

アンファミーユ店内
7時半に入った時には平日のため4組のみのお客様でした(閉店時間の9時過ぎの写真です)

当日は辰野を出て、辰野美術館で仮面土偶を見て、小野宿の小野酒造店で地酒“夜明け前・憑の華”を購入、弥彦神社にお参りし、江戸初期の中山道を通り、途中の天然記念物・枝垂れ栗(森林公園)を観賞し、諏訪湖の釜口水門(天竜川のはじまり)を見て、さらに諏訪の神長官守矢資料館で説明を伺い(栞を購入したかったので)とほんとうに盛りだくさんな見学とお勉強をした。

  
小野酒造店(左)・枝が奇怪な枝垂れ栗(右)
小野峠辺りから諏訪湖を見下ろす
塩嶺王城パークラインの小野峠辺りから諏訪湖・岡谷JCを見下ろす

そしてリゾート内の温泉“鹿山の湯”で汗を流し、さて食事はと考えた時にはもう午後7時を過ぎており、手近なレストランとして、かねて懸案であった“アンファミーユ”を訪ねたというわけである。

窓ガラスより
ガラス窓より店内を

だから井上氏には申し訳ないのだが、あまり・・・、いや、ほとんど期待せずに入ったというのが、大仰な表現ではあるが・・・“事の真相”である。


アンファミーユ入口を入った時は・・・

しかし、人生というものは面白い。期待度が低いと、本物に遭遇した時の感激は尋常ではない。

店内に入ってすぐに大きな生ハムのブロックが目に入った。家内はメニューを見る前に既に、この生ハムに目をつけ、まずオーダーをした。

絶品の生ハム
店内に入ってすぐに生ハムのブロックが置いてある

それがオーナーシェフ井上政己さんの料理人としての魂をきっと揺さぶったのだろう。他のオーダーをしている間に、早速に、この豪勢に盛り付けられた生ハムが運ばれて来た。

生ハム
運命を変えた生ハム

そして生ハムが、井上さんが2年間丹精込めて作り上げた絶品であることを語り始めた。このブロックがなくなるともう今年は終了なのだという。その生ハムについて熱く早口で語る時の子供のような無邪気な顔を見ていると、何だかこちらも愉快になってきたのである。

「そりゃ、今夜は僕らはレアものに当って運がいいね」とか、軽口もつい出たりして、オードブルがもちろん供されたのだが、“アンファミーユ”にはこの井上シェフの料理に対する姿勢と語りが、何にも増して、絶妙なオードブルとなって、以降の料理を一段と引き立ててくれるのだと感じた。


オードブル

何しろ、話が楽しいのだ。料理の素材について、ワインについて・・・、色々と説明をしてくれるのだが、決して押しつけがましくなく、こちらの方からもっと話して頂戴とせがんでしまうほどの話し上手なのである。料理を作るのが楽しくて仕様がない、ちょっと工夫をしてみるのが嬉しくて仕様がない、お客さんの喜ぶ顔を見ると、もう無邪気な子供の顔になってしまう・・・、そんなオーナーシェフの手作り料理が美味しくないわけがない。 

  
スープとサラダもおいしい

素材もその日ごとに産地直送でやって来るのだそうだが、その材料を見てから当日のメニューを考えるという。料理へのこだわりが半端でなければ、そんな芸当を毎日、続けるのは容易でない。

だから、まず本日入荷とあった“サザエのブルゴーニュ風”を頼んだ。

サザエのブルゴーニュ風
当日入荷の”サザエのブルゴ−ニュ風”

なるほど、こんな味付けもあるのだと納得。おいしかった!! 


そして当夜のメインは“本日のおすすめ”からもちろん選ぶことにした。わたしは当日、博多から届いた鱸(すずき)のポワレにした。

本日のおすすめ鱸のポアレ
鱸(すずき)のポアレ・・・、何とかソース・・・

家内は“和牛のタンの赤ワイン煮”をオーダーした。

和牛タンの赤ワイン煮
これも柔らかくておいしかった、和牛のタンの赤ワイン煮(少し摘まんじゃいました)

注文を終えて、オードブルと赤ワインが運ばれて来たが、おすすめメニューのなかに気になる一文があったので、再度、メニューを確認。

赤ワインとオーナーシェフ
赤ワインのなかににシェフが写っています・・・

本日のおすすめメニュー

“ワインのお供にぴったりです♪”と書かれている料理があるではないか。子牛の胸腺肉をパン粉をつけて焼いた“リード・ヴォーのサラダ ハチミツソース”という難しい名の料理もついつい勢いで頼んでしまった。

リード・ヴォーのサラダ ハチミツソース
“リード・ヴォーのサラダ ハチミツソース”・これ、なかなかおいしかったですよ・・・

ダイエットに尽力中?のわれわれがメインディッシュ三品とは・・・、この責任は井上シェフにある。あの愉快な会話で胃袋も俄然、リラックス、何でもござれ!ってな具合となってしまったのだから・・・


そして愉しいお話とほんとうにおいしいお料理で胃袋はもちろん、脳内もα波で満腹という、望外のディナーとなった。


この2年寝かした生ハムも残りこれだけ・・・

もう一度、早めに“アンファミーユ”へ足を運ぼう。あの絶品の生ハムを口に放り込みに・・・。フランス語のアンファミーユとは、”家族のように”という意味、まさにアットホームなお店へまたご挨拶に行かなければ・・・

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