彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

花脊

東京の「ほたる狩り」=うかい鳥山(八王子)6月3日〜7月13日

美山荘の蛍狩り(2006.7.5)
京料理・「粟田(あわた)山荘」で「蛍の夕べ」を愉しむ(2011.7.1)
“辰野・ほたる祭り”に行って来た=松尾峡・ほたる童謡公園(2012.7.2)

八王子市南浅川町3426(電話:042661-0739

 

東京でホタル狩りができる。それも自然の懐に抱かれて・・・。ちょっと、書き過ぎだが、ミシュランの最高の三ツ星に選ばれている高尾山の山麓に、蛍狩りを愉しめる「うかい鳥山」はある。

玄関正面
うかい鳥山の入口・この奥に6千坪の敷地が広がる 

今年も蛍狩りの季節が近づいてきた。昨年、家族で行ってみたので、ご紹介する。

 

「うかい鳥山」は高尾山山麓の自然を活かし、その山気のオゾン豊富な六千坪におよぶ場所に茅葺屋根の合掌造りの古民家を点在させている。

朱塗りの橋
朱塗りの橋を渡り離れの古民家へ
萱葺きの古民家
窓外の古民家
うかい鳥山離れの室内
和室にセットされたテーブル席
炉に熾った炭
炉に熾った炭火 

料理は和室のテーブル席で地鶏の炭火焼をいただく。テーブルに炉が切ってあり、仲居さんが赫々と焼けた炭を運んできて、灰の上に並べて会食が始まる。串刺しの大振りの地鶏肉から脂が滴り落ち、香ばしい匂いが部屋に満ちる。食事は地鶏の自在焼コースを頼んだ。

鳥焼
脂がこれからしみ出てくる
鯉の洗い
佐久鯉の洗い
鮎の塩焼き
川魚の塩焼き
竹の酒
青竹に入れられた生酒、おいしかった・・・
黄昏の古民家
黄昏が近づきお腹もいっぱいに 

食事が一段落する八時ころ、各建屋の電気が一斉に消される。漆黒の闇が奥高尾の深山を実感させる。その静寂の中に各建屋の住人が息をひそめる気配を感じる。

蛍火の飛行線
左上に蛍の飛行線が・・・
木の枝にホタルの灯りが・・
拡大して下さい。蛍火が枝の上に見えます 

真っ暗な闇にホタルの灯りを見極めようと、息をつめると、しばらくして、ボ〜ッと小さな灯りが点滅しはじめる。

 

「あっ!」

「あそこ!」

「わ〜っ!」

 

と、抑えてはいるが、興奮気味の声が闇の奥から聴こえてくる。ホタルが山中に一斉に放たれたのだ。枝にとどまり点滅する蛍火、ゆるやかに光の飛行線を描いて見せる蛍、開け放った窓のすぐ傍まで近づいてくる人懐っこいホタル・・・。

人工的に放たれた蛍とはいえ、渓流の流れの音を聴き、大樹の陰から現れ出でては夜空の闇に消えてゆくホタルたち・・・。それはそれで、時間が止まったような錯覚に陥った。

 蛍の円舞が終わって
蛍の饗宴が終わって
家路へ
家路へ
入口提灯
また、参りましょう! 

四年前に京都の花背で自然のなかの蛍狩りを経験していたが、都会近くでこうした大自然の中でホタルの悠々と遊ぶ様を目にできるのは、それはそれで、意味のあることと感じたし、ひと時の憩いを味わえたと満足した。

蛍袋の花弁に入る蛍
蛍袋の花弁に入る蛍(京都・美山荘にて)
京都花脊に寄り添い舞う蛍
京都の花脊の渓流で寄り添う蛍火 

今年は「ほたる狩り」が63日〜713日、「ほたる鑑賞の夕べ」が714日〜815日となっている。詳しくは「うかい鳥山のHP」でどうぞ。

「古都散策」――花脊 美山荘4

「古都散策」――大悲山花脊

  

 京都の北嶺、鞍馬山のさらに北側に花脊(はなせ)というひなびた邑がある。水道も都市ガスもまだ通っていない山麓に、摘み草料理で有名な「美山荘」という料理旅館が人里を遠く離れたところに自然の懐に抱かれるようにしてひっそりと建っている。

 花脊の山

 

美山荘から花脊の山を

 

離れからの清流

 

 

 

 

 

 

 

 

 古刹、峰定寺(ぶじょうじ)の宿坊を改装したもので、一晩の宿泊客は本館と離れで四組(場合によっては五組)といういたって小規模で瀟洒な宿である。離れの下には清流が流れ、秋になると室外に張り出した縁台から、絢爛な紅葉が瀬音とともに手に触れるほどの近さで見える。

 

 美山荘でおもてなしをしてくれる女性たちは、薄い紫がかったグレーの作務衣を身にまとっている。その装束は活動的な美であり、しかも楚々とした印象を与え、山深い宿におよそ良く似合っている。

 

 大女将の中東和子氏と若女将の佐知子氏は、まるで親子というか姉妹のように見える。お二人の美しい白い肌は、もちろん生来のものであろうが、この花脊の冷たく清冽な湧き水でさらに美しく磨き上げられたものといってよい。

 

 部屋を担当してくれる若い女性も礼にかなった所作で、ほのかに香の薫りの篭る室内の凛とした空気に見事に馴染んでおり、もてなしを受けるわたしたちも、いつしか清々しい清澄な心持ちになっていく。彼女達の何気ない立ち居振舞いやちょっとした会話の遣り取りのなかに、お客の心をゆっくりとほぐしていく何か隠し味のようなものがふくまれているように思えてならない。

 

 

美山荘本館

 

美山荘離れへ

 

個室から 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今年は、花脊に蛍を見に行く予定である。もう少しの辛抱で、この東京のわずらわしい喧騒から離れることが出来るかと思うと、一日、一日が過ぎていくのがまどろっこしく感じられ、そして、その日が来るのを待つ想いは日毎に強まってくる。

 

 今回、旬の摘み草料理の御品書きは何だろう・・・。

都会では、ことさらにオーガニックとか、無添加食材とか、うるさいほどに「食材」の差別化を喧伝する。最近は、それが逆に耳に障るほどになってきた。自然が人間から遠ざかっていくにつれ、いや、人間が自然を遠ざけるにしたがって、そうした「ことさら」の声はわたし達の自然への耳を聾していくのだろう。

 

もう幾つ寝ると・・・、美山荘♪



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