1210日はある意味、国辱の日である。

 

今回の林間学校、いや、訪中に小沢先生に引率されて143名もの国会議員が中国を訪れた光景を見せられると、この国はいつの間に中華人民共和国の一属国になり果てたのかと思ってしまったのである。小沢一郎民主党幹事長が胡錦涛(こきんとう)中国国家主席と会談する様子などは、国内であれだけ横柄な態度で終始する姿との対比において、見るに忍びないというのが正直な感想である。

 

小沢一郎民主党幹事長の訪中はまさに国辱ものである。総勢600名を超すという中国訪問団。とくに143名におよぶ小沢氏に引率された民主党国会議員の幼児脳と自分のおかれた国会議員という立場に対する意識の希薄さに唖然とするのである。

 

校長先生に引率された小・中学生じゃあるまい。中国側が用意した巨大な黒塗りのリムジン車に小沢氏が乗り、添乗員の掲げる旗に従った同行議員らが番号のふられたマイクロバに分乗し、長い車列をつくって市中心街へ向かう光景を、中国人民はどのように見ただろうか。どう見たって、言うがままに動きまわる修学旅行、そのものである。

 

この光景を見れば、日本は中国の属国となり、朝貢貿易ではないが皇帝に跪(ひざまず)きにいった植民地の使節としか見えぬ。小沢一郎だけが属国の王として浩然と胸を張り、人民公会堂を歩む姿を見ると、属国の小心翼々とする為政者が、己の自尊心の満足のために国益という国民そのものの将来にわたる財産を「わたくし」する卑しい姿を見るようで、吐き気がしたのである。

 

実に、今日の訪中の大デレゲーションを見て、日本はいつの間に中国の属国になり果て、いつの間に国会議員は中学生、いや小学生のレベルの扱いを受けるようになったのかと、嘆かざるを得ない。国民の代表である国会議員はひとりひとり、小沢一郎と同じ権限を国民の一代表、代理人として行使する権限を与えられているのだという、民主主義の原理原則をもう一度国民は問い直す時機に来たのではないか。本当によく民主党の代議士は考えてもらいたいと憤りをもって思うのである。国民は中国に膝下することを期待して、政権交代など望んだのではない。どうも結論を急ぎ過ぎるが、民主党首脳に政権交代の国民の真意をもう一度、思い知らさなければならぬと思った一日である。

 

何度も言うが、今日一日、小沢一郎率いる民主党訪中の仰々しさを見て、日本国民として本当に恥ずかしい思いをしているのである。

 

国会議員は国民が平等の権利を行使し選んだ代表である。そのひとりひとりは本質的に同じ権限を有すはずである。国民の意思をひとりひとりの議員が体現するのが本来の姿である。民主党議員は小沢一郎の部下になったのではなく、国民の代表になっているのだということを、真剣に考え直してほしい。