〒186-0003国立市富士見台1-26-5
TEL:042-580-3622
国立にお洒落な懐石料理のお店がある。名は「うさぎ屋」という。1999年の兎年に出来たお店なので、「うさぎ屋」とネーミングしたという肩の凝らぬ店である。
場所は国立の谷保駅から約400m、谷保(やぼ)天満宮から約600m、国立駅から2kmの閑静な住宅街のなかにある。
当日(11月3日)は、母の法事のあと国立までちょっと足を延ばした。家内が最近 “女子会”と呼称するようになった友人たちとのランチ・パーティーで二、三度利用したことのあるお店で、住職を同行して行ってもまぁ問題はなかろうということで、わたしも初めて利用させてもらった。
店の造作は洒落たというより、“女子会”好みの可愛らしい感じのする懐石料理店である。玄関を入ってすぐ左が憩い処、右手にはうさぎの絵馬や人形、陶器の類が吊るし雛のように飾られている。
その内側にオープン・スペースのテーブル席がある。中央に樹齢千年といわれるアフリカの樹、“ブビカン”の一枚板のカウンターテーブルがあり、懐石料理をいただくのにちょっとお洒落心が込められたインテリアとなっている。
個室は奥に二つあり、二階にも小さなものがひとつあるという。さらに離れの方には大人数(16名)で利用できる個室が一つある。
当日は谷保天満宮への七五三参拝の流れの予約でいっぱいだったため、ゆったりとした離れが利用できず、一階の奥の6人用の個室を、テーブルを付け足して8人で利用する形となった。掘り炬燵形式となっており、足元も温かく、使い勝手はよい。
当日の料理はお昼の懐石コース4500円を前もって注文していた。先付けから順番に料理がお膳に運ばれてくるが、盛り付けにちょっとした工夫をこらした程度だが、料理の彩りといい、季節感があって、お昼の懐石としては手頃で好ましいと感じた。
それぞれの味付けは基本的に薄味であり、塩分控えめのわたしにはおいしく感じられた。
この記事を書くにあたって、最近話題の“食べログ”の口コミを読んでみたが、人それぞれだと感じた次第である。こうしたグルメ記事は、その人の嗜好が最も際立つ部類のものだとわたしは考えており、ちょっと名前の知れた店でも、おいしくない、値段の割にはちょっと、といった店などは紹介することはしないと決めている。サービス面が悪かったり、有名店ということで横柄な態度の接客をするお店なども、味はまあまあでも記事に載せることはしない。
それはどうしてもそうした場合、そのお店の欠点やマイナス面を中心とした記事の内容にならざるを得ず、“このお店、ほっこりして、おいしいよ”というわたしのグルメ紹介のお節介な主旨と大きく反するからである。
さらに人の味覚はまさに十人十色、千差万別であり、おいしいか否かは、その人の味の嗜好やその時の体調、心理状態などでも異なってくるものだから、私が紹介するのはわたしが“おいしい”と感じ、その幸せを少しでも分かち合えたらこっちもうれしいなぁといった程度のものだからである。要は、一度、試しに行って見られてはいかがと、まぁ、余計なお節介というものなのである。
そういうことで何はともあれ、国立や谷保天満宮を訪れる機会があれば、お手軽懐石の“うさぎ屋”さんに、一度、足を運ばれてみてはいかが!と、まぁ、お節介をしてみたかったまでである。なお、季節によるとは思うが、事前に予約は入れておいた方が無難であることは申し添えておこう。