千変万化、山下茂氏の手練の技、“2012年秋の割烹やました” に感服!!(2012.10.23)
2012年春の“割烹やました”=京都グルメ(2012.5.13)

実は“やました”、今年は二度目の訪問である。
1月、いや、睦月に天橋立の帰りに寄っている。その時、なぜか印象としてあまり“やました”では種類を頼んでなかったと思い、ブログに敢えてアップしなかった。宮津のお昼に大きな牡蠣のピザや鴨の燻製や何とかのパスタやなどと、たらふく食べ過ぎ、どうもそんなに夜は食が進んでいないと勘違いしていたようだ。
あらためて写真を調べると、な〜んだ、いつものように頼んでは、しっかり食べているではないか。
さすが“やました”。ただでは客を帰さないのである。
そういうことで、2013年の“彦左の正眼”での初お目見えである。
此の度の“ウリ”は、なんといっても、この大きくてりっぱな“あこう”である。
大将がいつものように捌(さば)くのだが、その写真がうまく撮れない。いつもの一番奥の定位置で、満席でして(まぁ、いつものことか・・・、でも隣には家内が・・・、でも、この日はひとり)、と云うことで、お隣に迷惑なので、ちょっと遠慮しました。
なので、この写真、お嬢さんのような仲居さんが「撮ってきましょうか」と、ご親切にもわたしの苦しい心中を察して下さり、正面からバッチリ映してくれたものです。もちろん、知的財産権は彼女のものであります。あっ! 掲載する了解とるの忘れた・・・。今度、事後承諾を取らなければ。
さて、その“あこう”、“洗い”がおいしいというので、それにした。
脂が流されたうえ、冷水で締まった身の歯ごたえ、のど越しはさすがだ。洗いを食べると、そこに“初夏”の爽やかな音色を聴くようであった。
そして、洗い、定番の冷酒・桃の滴によく合う。そう云えば、グラスが変わったね。少しずつ前のが割れてゆき、大将に新しいのを買ってもらったのだと、件の仲居さんが言っていた。
さて、先付からいかねばならぬ。え〜っと、魚のムース、山クラゲの胡麻酢和え、青梅煮、胡瓜のピクルスに鯵鮨でした(忘れちゃったので、後で紙に書いてもらいました・・・)。
“あこう”の次に、目の前の水槽で泳いでいる美山の鮎を、“背ごし”でもらうことにした。今日は大きいのが入っているから“背ごし”大丈夫ですと芹生君が言う。
この前、揚げ方・焼き方に入っていた右近君は実家の方に戻ったのだそうで、これから芹生(せりう)君がこの大役を担ってゆく。
大将に捌かれた“背ごし”はやはり、見事。
早速にいただいた。シャリシャリとこれも初夏の旋律である。
残った頭と尻尾はから揚げでいただく。これも、何気に、おいひ〜い!
次いで、花島さんが「野菜ものでもどうですか」といつものように食のバランスを調整してくれる。
そこで、“芋茎(ずいき)の生姜煮”をいただく。ひとりでは、これ少々、量が多かった。
そして最近、嵌(はま)り出した貝に気持ちが向かう。とり貝をいただく。
りっぱなとり貝である。
お酒は月桂冠の“鳳麟”。グラスがいつものに戻った。なぜか落ち着く。
“鳳麟”をやりながらふと気づくと、いつものようにお客様は誰もいなくなっていた。カウンター中央に移動し、大将と四方山話。
こうして、2013年2度目の“やました”の夜も更けていったのでした。
それと店の前の高瀬舟がこの前からなくなっていたので、訊ねたところ、古くなったので撤去しているとのこと。新造に1700万円かかるのだとか・・・。その工面、とても大変そう・・・。誰か、京都を愛する篤志家いないのかなぁ。