彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

グルメ

“藤屋(THE FUJIYA GOHONJIN)”に魅(ひ)かれて、善光寺参り

長野市大門町80  ☎ 026−232−1241


「牛に牽かれて善光寺参り」という諺があるが、この度は“THE FUJIYA GOHONJIN”というイタリアン・レストランに“魅かれて”の善光寺詣でとなった。

1・善光寺・山門
善光寺・山門

THE FUJIYA GOHONJIN”というお店がJRの会員誌・ジパング倶楽部だったかで紹介されていた。そのアンティークな雰囲気を醸す写真がとても気に入ってイタリアンつきの善光寺参りということになった次第。

2・メインダイニング
THE MAIN DINING WISTERIA(ウィステリア)

「御本陳藤屋」は1648年(慶安元年)に“御本陳藤屋旅館”として創業、旧北国街道善光寺宿の本陣として加賀百万石・前田家藩主の常宿となるなど格式を誇る老舗中の老舗である(藤屋は本陣を“本陳”という字に替えて店号としている)。

3・歴史を感じさせる玄関

その輝かしい歴史を有す旅館業を8年前に休業、“THE FUJIYA GOHONJIN”と名称を変え、ウェディングやパーティー会場、レストランなどを兼営する複合的施設へと変貌を遂げている。

4・アール・デコ調の洋館

THE FUJIYA GOHONJIN”のアール・デコ調の風格ある洋館は善光寺の門前町のなかでもひと際目立つ建物であり、ランドマーク的存在となっている。

5・善光寺門前町・右手の洋館がFUJIYA
右手の三階建て洋館が藤屋旅館、車道突当りに仁王門が見える

そんな老舗で戴くイタリアンにわれわれ夫婦は興味津々で伺った。

参道の人影も少なくなった午後7時過ぎ、お店へ着くと玄関内のソファでダイニングルームへの案内を待つ。

6・エントランス
エントランス かつての藤屋旅館の玄関

そして、いよいよTHE MAIN DINING WISTERIA(ウィステリア)へ向かう。

藤屋旅館時代に、伊藤博文や福沢諭吉、高村光雲などが歩いたはずの板敷きの廊下をいまは靴のままで通ってゆく。

7・この奥の方へ入っていきます
ここを曲がって、さらに左にまっすぐゆくとレストラン

外観は鉄筋コンクリートにタイルを貼ったアール・デコ調であるが、内部は木造数寄屋造の和風建築である。奥まった場所へ長い板の間の廊下を進むのだが、嫌が応にもレストランへの期待は膨らんでゆく。なかなか凝ったアプローチである。

HE MAIN DINING WISTERIA
、その空間へ足を踏み入れた瞬間、藤色が浮き出すランタンのほの灯りの世界が目の前に広がる。

8・藤色の間接照明が落ち着いた雰囲気を醸し出す
藤色の世界・・・

当夜は日本庭園の見える窓際にわれわれの席は用意されていた。

9・窓際の席
窓際のテーブルでした

窓外には庭の緑が燈された灯りにほんのりと浮かびあがり、どこか幽玄の世界に身を置くような感覚にとらわれる。心奥に静かに緑葉が舞い落ちてきたような、心落ち着く空間である。

まだ開店間近とて、後方を振り向くと店内にお客は少ない。奥に藤をモチーフとする何枚もの大きな壁画が飾られている。

10・THE MAIN DINING WISTERIA
壁に藤の花の壁画が・・・

室内を彩る藤色の灯りが“THE FUJIYA GOHONJIN”のディナーの世界を一層、盛り上げてくれる。

当夜の料理であるが、食いしん坊のわれわれ夫婦、いろいろと食べてみたいとアラカルトでオーダーすることにした。

そして、ここは一部屋をワインセラーに改造するなど、ワインも魅力があるとのことで、ワインリストからお薦めの赤ワインを注文した。

まず、アピタイザーに温かい二品を頼んだ。もちろん、それぞれを仲良く半分こです・・・

一品目が“フォアグラのソテー 無花果とパイを添えて”

11・フォアグラのソテー

さぁ、これをどうやって上手に、しかも均等に、いやいや、パイを崩すことなく・・・きれいに分けるのか・・・


その老夫婦のひそやかな神経戦の気配を察知したのか、ダイニングマネージャーの福島香里さんが「お分けしましょうか」と、間髪入れずの好アシスト!!

12・ダイニングマネージャーの福島さん
チャーミングな福島さん(掲載の許可はとっています)

見てください、このお手並み。

13・ダイニングマネージャーに取り分けてもらいます

上手でしょ、こんなにきれいに、しかも・・・キ・ン・ト・ウに・・・(*´▽`*)

14・さすがプロ!
お見事!

さすがプロのお手並み、そのあとの料理の仕分けもすべて彼女が依怙贔屓なく?やってくれました。

次のアピタイザーが“ズッキーニのスカモルツァ・アフィミカータ 生ハム添え”

15・ズッキーニとスカモルツァアフィミカータ

メニューには載っていなかったが、当夜の特別メニューということで奨められてオーダー。

これも見た目ではスカモルツァ・チーズがよく判らなかったが、そこは福島さんがテキパキと仕分けながら懇切丁寧に説明してくれる。

16・黄色いのがスカモルツァチーズです
生ハムの下の焦げ目のついたのがスカモルツァチーズです

大好きなズッキーニに温かくてちょっとスモーキーなスカモルツァというチーズがおいしい温前菜でした。

17・ビューティフル
もっちりしておいしかったぁ〜

次にわたしの好物のパスタ。もちろん、スパゲッティです。


黒豚のラグー スパゲッティ アラビアータというものでした。これも仲良く“半分こ”でした。レトロ調に撮ってみました。

18・”半分こ”の量です

黒豚が予想以上にしっかり入っていたので、ここらあたりでお腹も結構、一杯になりかかったが、唐辛子が上手いように効いているので食が逆にすすんでしまう。パスタはしっかりとした腰で、麺類好きのわたしの喉越しも“GO〜かく”

そしていよいよ本日のメイン。

まず、スズキとじゃがいものロースト。

19・スズキとじゃがいものロースト

これまた、しっかりとした大きさでもちろんハーフ、ハーフに切り分けていただきました。ハーフでもこの量です。

20・鱸のポワレ これでも結構な量でした

それでも、レモン汁をかけてあっさりしていたのでペロッといってしまいました。

それから本日最後のメイン、“ホロホロ鳥のカチャトーラ”

21・ホロホロ鳥のカチャトーラ

ご覧のように骨付きの大振りの肉です。これは絶対にテーブルスタッフか福島さんのような方にお願いしないと、素人がフォークとナイフで勝負するのは難しい。福島さんの手に掛かれば、次のように見事な因数分解の解が認められる。

22・ホロホロ鳥も見事に因数分解

もちろん素手で骨を掴みかぶりついてもいいように新しいお絞りも用意されたが、とくにわれわれのようにシュアーにシェアする場合は、迷うことなくスタッフの方にお願いするのがよい。

この最後のホロホロ鳥によりわれわれの胃袋は無条件降伏、壊滅的ダメージ・・・いや・・・幸福感一杯でもう一片のデザートも受け付けぬ状態に・・・ でも、しぶとくわたしはシャーベットをオーダー。

ってなことで、これでこの夜の晩餐も終了・・・と思いきや・・・

テーブルスタッフの可愛らしい岡田さんが、BARの方で残りのワインとデザートをいただいてみてはいかがでしょうかと囁く。ちょっと気にはなっていた場所だったので、それではと移動する。

中庭に面した窓際の二人席が用意されていた。

23・素敵です・・・

老年夫婦にはここまで暗くなくてもいいですよと言った感じの、アヴェックには最適なムーディーなBARでした。

テーブルの上に置かれたランプの灯りに仄見える君の笑顔・・・

24・大人の雰囲気のBAR

そう・・・そんな時間が、時代が僕らにもあったねぇなどとお互いに目と目で頷き合いながら、わたしはワインとエスプレッソ・シングルを彼女はシンプル・ブラックをオーダー。

FUJIYAに魅かれて”の素敵な善光寺参りの一日は静かに更けていったのです・・・

帰りにホテルまでのタクシーをエントランスの椅子席で待つ間、福島さんがずっとわれわれのお相手をしてくれる。

彼女が安曇野出身だと云うこと、そこの有明山神社の奥にある伝説の王、八面大王の墓所といわれる“魏石鬼窟(ぎしきのいわや)”へいったことがあるという話。

われわれも3年前にそのパワースポットへ行ったこと、松本のおいしい“フレンチレストラン澤田”を彼女もよくご存知だったこと、安曇野の旅館、“なごみ野”のお料理が美味しいことなどなど・・・

その福島さんにはタクシーのドアまでエントランススタッフの方と一緒にお見送りをしていただいた。

何だか同郷の人にでもお会いしたような心温まるひと時を最後の最後まであたえてくれたおもてなしのレストラン・“THE FUJIYA GOHONJIN

一度は訪ねるべき価値のあるとっておきの場所である。

それと・・・岡田さん・・・代々木体育館・・・大丈夫だったかな・・・デング熱・・・次、伺ったときに名刺をいただきますね。



佐渡の旬が旨すぎる、純朴な鮨屋・“すしの魚秀”

佐渡市両津夷136(両津港前)  ☎ 0259-27-5610


佐渡へお昼時に到着。

1・両津港に着岸したジェットフォイル    2・佐渡汽船乗場
両津港に着岸・ジェットフォイル          佐渡汽船乗場

まずは腹ごしらえと寄ったのが、予て狙い定めていた“すしの魚秀”。

3・佐渡汽船・両津港前
佐渡汽船乗場前に”すしの魚秀”のビル

佐渡汽船の両津港乗場の真ん前の小さなビルにあるので、非常にわかりやすいお店である。

4・魚秀
”すしの魚秀”のこれが入口です

“毎朝直接地元の魚市場で水揚げされた鮮魚をセリ落として仕入れている”との謳い文句に魅かれての来店である。店はビルの一階。


店内は、カウンター席に5人ほど。

5・カウンター
カウンター

入れ込みの小上りに座卓が4つだったかで合計26席という鮨屋である。

カウンターに坐って、家内は本日のお薦め握りを注文。

6・本日のお薦め握り
本日のお薦め7貫

わたしは好きなものを適宜、頼むことにした。

7・おこぜとまとう鯛
白身大好きの彦左は、おこぜとまとう鯛を注文

二人が食べ終わってみると、何のことはないメインのものはほとんど一緒のもので、謳い文句にあるように、今朝、水揚げされた地物であったということ。


なかでも特筆すべきものが、まず当店のウリとなっている“イカのワタ入り”。

8・イカのわた入り
うっすらと薄墨のように見えるのが腸(はらわた)

腸(はらわた)をワサビ代わりに入れ込んだもので、ワタの苦みとイカの甘みが海鮮の旨味を引き立たせ、漁港の鮨屋ならではのまさに逸品であった。


次に大振りのトビウオも珍しく、これまた推奨ものである。

9・トビウオ
トビウオの握り、初めてでした

ばい貝もコリッとしながら歯切れもよく、美味しい。

10・ばい貝
ばい貝も大振りで、なんか素朴な握りでした

それから、当日の極め付きが“ノドグロ”の握りである。新潟の高級魚、ノドグロが握りで食べられる。

11・ノドグロの炙り

目の前に差し出された一貫は、少し炙りをいれたノドグロは脂が適度に落ち、皮の香ばしさも加わり美味である。新潟佐渡でしか食せぬ、これぞ“すしの魚秀”の面目躍如たる握りであった。


最後に自家製の“玉”を紹介しておかねばならぬ。最近の鮨屋の大概は手間がかかる玉は、専門店からの仕入れに頼る先が多いが、魚秀のショーケースの上に鎮座するものは見るからに正真正銘の自家ものである。

12・魚秀の自家製の玉

甘過ぎず塩辛過ぎず、昔懐かしい素朴で温かみのある味であった。

13・玉
この焦げ目がなんだか懐かしい・・・


お店の佇まいは粋などと格好つけるようなものではない、正真正銘の田舎の店である。

そして店主の北浩史さんは口数は少ないし、客あしらいが上手とはあまり思えぬ純朴な人柄。


しかし、その分というのも変だが、ネタの目利きや素材の生かし方には創意工夫が見られ、職人はやはりこうでなければと思わせる人物である。


佐渡を訪ねる機会があったら、両津港前の“すしの魚秀”に立ち寄って、ちょっと不愛想だが本当は好人物の北さんが握る佐渡の旬の鮨をぜひ抓(つま)んでいただきたい。


佐渡の旅は“魚秀”の地の魚の味から始まる・・・食いしん坊を自認する人はトライする価値は十分にあると考える。


ただ、フェリーだと特に大人数の観光客が一斉に下船して来る。

14・佐渡汽船カーフェリー・おけさ丸
佐渡島沖を走る佐渡汽船カーフェリー・おけさ丸

加えて両津港近くでの食事処は多くないので、小さなお店はすぐにいっぱいになる。

そこで、お昼時や夕食時時に船が着く際には、事前に電話で予約を入れておいた方が無難であることは申し添えておく。


立川の“インカメラ・コンテラッツァ(In Camera con TERRAZZA)”は大人のアジール(自在空間)

立川市柴崎町3-7-14 植源ビル2F  ☎ 042-548-9848


0・インカメラ名刺

立川に蕎麦処・無庵に加え、ひとつイタリアンの素敵なお店を見つけた。

1・2Fがインカメラ、1Fがatrio
左廻ったところがインカメラ入口。一階は姉妹店”atrio”

というより、ある妙齢の女性を初老の男性二人で食事にお誘いし、その方にこのお店を紹介いただいたという、まぁ、何とも締まりのない話ではある。

01・インカメラ入口
インカメラの入口。階段を昇って二階がお店

“インカメラ・コンテラッツァ(In Camera con TERRAZZA)”とはイタリア語で“テラス付きのお部屋で”という意味になる。

BlogPaint
落ち着いた雰囲気の店内(午後10時頃・いっぱいだったお客も既にご帰宅)

Ⅼ字形のカウンター席に8名、テーブル席が3つの10名で計18名のお客をおもてなしする“インカメラ”は、その言葉通りにまるでお洒落な自分の部屋で憩うかのような肩の凝らぬくつろぎの空間を演出してくれる。


われわれ3人の席はカウンターのⅬ字に曲がった奥にセッティングされていた。

3・セッティング
いいムードのお席です

ゆったりとした個室のような感覚にとらわれる不思議な空間である。橙色の温かな間接照明がそうした雰囲気を醸し出していたのだろうか。


お店の若いスタッフ方はお酒の選定、料理の説明などくどくもなく平易な言葉づかいでやってくれる。スタッフのサーブや対応も礼節のなかにもフレンドリーな心が伝わりなかなかにスマートである。


まずスターターとしてスパークリング・ワインがお薦めだというので、わたしは“勝沼のあわ”というのが気取らぬ名前で面白そうだったのでそれをお願いした。

4・スパークリングワインの”勝沼のあわ”です

初夏にぴったりな爽やかでクールな味わいであった。


料理は8000円のコース料理を彼女が予約しておいてくれた。当夜は基本的に美しい女性を真ん中に挟み、美味しい料理に舌鼓を打ちながら飾らぬ会話を愉しむというのが趣旨である。


ゆめゆめ女性を口説こうなどといった下衆な下心はないことをここで断っておかねばならぬ。実はこのように大上段に言い訳したりするのが余計におかしいのだと家内は云うのだが、やはり紳士を自認する男二人、言うべきことははっきり伝えておかねばならぬのである。


そんなことであるからして、話題はグルメにはじまり、旅紀行、政治・・・果ては医療問題と多岐に亘り、美味しい食事の際にはやはり会話もスマートでなければ・・・と思いつつも、あぁ〜やはり、わたしは喋り過ぎるのであった。いつものことながら・・・反省!!


さて料理の方だが、まず付出にどうですかと好物の岩牡蠣を奨められた。一目見て、その美味が伝わる代物。

5・銚子のふっくらした岩牡蠣

もちろん一挙に相好は崩れ、「それ、それ、お願い」と注文したのがこのふくよかな千葉県銚子産の岩牡蠣である。


次に前菜5種が一皿に盛られて供される。手の込んだ豪華な盛りつけである。

6・前菜5種

中央のカップがインカメラの夏の定番であるトウモロコシのパンナコッタ。

7・インカメラ夏の定番・トウモロコシのパンナコッタ
インカメラの人気、パンナコッタ

それとサザエのオーブン焼きと鮮魚のカルパッチョ。

8・前菜・サザエのオーブン焼き  9・前菜・鮮魚のカルパッチョ

さらに季節野菜のテリーヌに合鴨のローストの五種盛り。

10・前菜・季節野菜のテリーヌ  11・前菜・合鴨のロースト

これだけでも大変なご馳走であるが、われわれの会話の様子、食事の進み具合などを見計らい、絶妙のタイミングでパスタが目前へ供された。

12・タラバガニのソース・パスタ

タラバガニソースというのだが、タラバガニの生身が半端でなくトッピングされていて、感激のひと品である。


次にメインディッシュ。話に夢中で丁寧な説明をいただきながらフムフムと頷いていたが、赤めばる?でしたか・・・の、なにしろポワレであった。皮がパリパリと上手に焼かれていたのが記憶に残っている・・・

13・赤メバル?のポワレ

お肉は牛フィレの赤ワインソース、トリュフ添えで、これももちろんGood Taste!!

14・牛フィレの赤ワインソース・トリュフ添え

そしてデザートには、まだ赤ワインが残っていたので・・・

15・赤ワインとお肉
この赤ワイン、しっかろとした味でおいしかったなぁ

我が儘を言ってイタリアチーズの取り揃えをお願いした。

16・イタリアチーズの取り揃え

それからエスプレッソで口直し。すでに時間は10時ちょっと前。いっぱいだった店内のお客も我々の他は一組残すのみ。


話題は尽きないが、わたしを除きお忙しいお二人の明日の仕事に差障りがあってはならずと、四時間におよぶイタ〜リアンな宴は大満足のうちに大団円を迎えた。


帰りは一階の外までオーナー以下、スタッフの方々5、6名が出てこられ、立川駅へ向かう私たちの姿が見えなくなるまで、ずっとこちらを見守っておられたのにはほんとうに恐縮の至りであった。


とても贅沢でフレンドリーな空間を演出してくれた “インカメラ”。

まさに大人だけのアジール(自在空間)を立川の夜に見つけた一日であった。


そして、インカメラの一階に“atrio”という同じイタリアンの姉妹店があるが、お手頃価格ということもあってこちらも人気店となっている。

17・atrio
一階が”atrio”、玄関という意味だそうです

実はわが細君も、この2週間ほど前に“atrio”で女子会ランチをしたばかりであった。


ということで次は妙齢の女性とはいかぬが、“腹心の”細君同行にて、もちろんわたしの奢りで、“インカメラ”でお洒落な大人の夜を過ごしにいこうと考えている。


最後にこのような素晴らしいお店をご紹介いただいたチャーミングな女性に感謝の言葉を伝え、この稿の筆を置くこととする。






今年もサクランボの季節ですが・・・=須坂市・藤沢農園

今年もおいしいサクランボの季節がやってきた=須坂市・藤沢農園(2012.6.30)

住所:〒382-0005 長野県須坂市新田町2588

fax026-245-8721
藤沢農園パンフレット
藤沢農園のパンフレット

今年もサクランボの季節がやってきた。いつもの長野県須坂市の藤沢農園HPから佐藤錦が届いた。

桃畑
藤沢農園の桃畑

注文の際に今年は少々、出来が悪いとの話だったので大粒のものをお願いしておいたと家内の話。


藤沢農園・藤沢英明さん
藤沢農園を経営する藤沢英明さん

そして届いたのが6月中旬の下の写真であるが、一昨年のものと較べるとやはり色、大きさがかなり異なる。
2014年のさくらんぼ
2014年のさくらんぼ(佐藤錦)
自然相手の激しく変動する気候に振り廻される果樹園農家は本当に大変だと思う。

昨年の“さくらんぼ”の写真はどうも撮っていなかったらしく、経年変化を見ることはできないのが残念だが、2011、2012年の写真があるので掲載しておく。
2011年の佐藤錦   2012年の佐藤錦
左:2011年の佐藤錦            右:2012年の佐藤錦

先日の三鷹市を襲った突然の雹(ひょう)の災禍。流氷が流れるように住宅街の路地を移動してゆく雹の映像。明らかにこの日本、いや、地球の気候は大きく変わってきている。

そんな変化の兆しがサクランボの色艶、大きさにもはっきりと顕れてきているのだと思った。


人間が自己の都合で地球環境を好き勝手にいじくり回したツケはとてつもなく大きなモノとなってしまったようである。


サクランボの季節になると、自省の念がいつも繰り返し湧き上がって来ているようだ。



懐かしい“宇高連絡船のうどん”を食べた!!

かつて本州(宇野)と四国(高松)を結ぶ主要幹線であった鉄道連絡船・宇高連絡船は、昭和63年(1988)に瀬戸大橋の開通と同時にその78年に及ぶ歴史の幕を閉じた。

宇野ゆき・四国フェリー
宇野と結ぶ四国フェリー

宇高連絡船を利用した大概の客は、連絡船の上部デッキで売られていた“うどん”の味を忘れられずにいる。

懐かしい連絡船のうどん

四国を郷里とする者、四国に勤務した者、四国に旅した者はあのデッキの上で潮風に吹かれながら“かやくうどん”を啜(スス)ったことを懐かしく思い出す。


四国と関わりを持った人たちと連絡船について語らうとき、必ずと言ってよいほどに、デッキで食べた“あの・うどん”がおいしかった、あの味が懐かしいという。


わたしも、連絡船の“あの・うどん”に強烈なノスタルジーを覚える一人である。


JR四国に勤務する大学時代の友人に、昔、「どうして、連絡船のうどんを止めたのか」と詰問したことがある。


その時、彼は、高松駅の構内で“連絡船うどん”としてお店を開いているので、そこへ行けばその味に再会できると言われた。

JR高松駅
JR四国・高松駅

しかし、時間が食事時に合わなかったり、乗車時間ギリギリだったりして、久しくその機会を得ることが出来ずにいた。


今回、ちょっとした調べものがあり、駅近くの香川県立ミュージアム(高松市玉藻町5-5)を訪れた。そこで、駅まで足を伸ばし遅い昼食として、この“連絡船うどん”を食べにいった。


“連絡船うどん”は高松駅構内・構外の双方から入店でき、その味を堪能できる。今回は構外からお店へ入った。

駅の構外からの入口
駅構外の入口
駅構内の店構え
駅構内の店構え

あの・“かやくうどん”を注文しようとしたが、メニューにそれはなかった。

そこで、シンプルに“かけうどん”を頼んだ。


店外の簡易テーブルに坐って、うどんを啜った。あの薄味の汁である。とてもおいしかった・・・


だけども、このテーブルに瀬戸内の潮風はそよいで来ない。

ここでは瀬戸内の水面に照り映える夕陽の眩さに目を細めることもしない。


そして、連絡船の船尾に流れる澪(ミオ)を無心に見つめることもない・・・


おそらく“あの・うどん”の味はそんなに変わってはいないのだと思う。


かけうどん

このわたしの上に過ぎ去った30数年の月日が、“あの・うどん”の味に薬味のように人生の苦(ニガ)みを加えてしまったのだろう・・・


そして、たとえ、このテーブルが船上のデッキに変わったとしても、わたしは“あの・うどん”の味にもう出会うことはないのだろうと、最後の汁を啜り、静かに箸を置いた。


 

京都の夜、“Bar K6” 朱色の物語に酔う

京都でアートな夜を、カクテルバー“K6”(2013.1.29)

中京区二条通木屋町東入ル東生洲町481 ヴァルズビル2

075-255-5009


われわれ夫婦は、今年の一月以来、久しぶりにK6を訪れた。

K6階段

割烹“まつおか”(東山区・075-531-0233)で“旅は道連れ”となったお嬢さん・Aさんをお誘いして、京都の夜をもう少し堪能しようと向かった。


店内に入ると、いつもの左手のカウンターに席は用意されていた。

名バーテンダーの澤真吾さんにAさんのご紹介をすませると、さっそく、オーダー。

K6・澤真吾さん
アートな腕を振るう・澤真吾氏

家内が注文したのが、え〜っと、名前が・・・、何しろ下の写真です。爽やか系の軽いカクテルだったかなぁ・・・。


リキュールと光のアート
光に浮かぶカクテルが京都の夜を彩る

そして、わたしがまず20116月に大震災を悼んで澤さんにつくっていただいた“鎮魂”をお願いした。 

光にうかぶ”鎮魂”

深遠で厳粛な雰囲気を醸し出す不思議なカクテル・・・“鎮魂” 。いろんな思いのこもった一杯である。


この透明でどこかさみしげなブルー・・・。

鎮魂
いろんな思いのこもったカクテル”鎮魂”です

海の深みと透明感が意匠された”鎮魂”


そして、当夜、K6デヴューのAさんに、京都の一人旅の想い出に、ひとつ貴女のカクテルをオーダーしなさいと慫慂(しょうよう)した。


京都のひとり旅で何がもっとも印象に残ったのか、それをイメージして澤さんにオーダーしなさいと云うと、しばらく間をおいて「上賀茂、下鴨神社で雨にあったが、雨に煙った緑の繁みのなかに鮮やかに映える朱の色が瞼に焼き付いている」という。


そこで、“神秘的な朱色の世界”というお題で、新作のカクテルをお願いした。若いお嬢さんが京都の上賀茂神社、下鴨神社をひとり彷徨し、いつしか紡ぎ出されていった素敵な物語・・・


澤さんがじっくりと彼女の話に耳を傾け、それから顔を伏せ、しばし熟考する。


手がグラスへ向かい、そしてリキュールのボトルへと伸びる・・・

バーカウンターに嵌め込まれたライトの上に、新作のカクテルがそっと置かれる。

ライトに浮かぶヴェルミオン・ロマン(朱色の物語)

“ヴェルミオン・ロマン”(フランス語)こと、”朱色の物語”の誕生である。命名はAさんと相談し、行ったものです。澤さん、これから、これでお願いします。

ヴェルミオン・ロマン(朱色の物語)
”ヴェルミオン・ロマン”こと、”朱色の物語”の誕生である!!


写真の出来がいまひとつで、その瞬間の感動をうまくお伝えすることが出来ぬのが残念であるが、見事な作品である。

もちろん、Aさんも大感激で、自らのためだけに創られた“ヴェルミオン・ロマンに、そっと口唇をつけていた。


最後に、この一月のお題で生まれた飛龍をほうふつとさせる名作・“天橋立”をいただき、素晴らしい出逢いのあった京都の思い出深いひと夜も終焉の時を迎えたのである。

龍が昇るカクテル”天橋立”


タクシーで帰るAさんを見送り(家内は何かあったらと、タクシーのナンバーを確認しておりましたなぁ)、われわれ二人は人気もなくなった木屋町通りを下り、押小路へと入り、ホテルへと仲良く歩いて帰って行ったのでありました。

中央の明るい個所がK6
人影の消えた交差点・写真中央の明るい個所がBar K6です

 

そして、Aさんとはひと月後に松本の“レストラン澤田”で再会することとなるのである。それはまた別の機会に、アップしましょう。

伝説の復活・レストラン半文居(はんぶんこ)が築地に降臨!!

中央区築地6-8-8 1F

03-3543-2828


数年前、銀座三丁目の裏筋に“半文居”はあった。

銀座・半文居

長谷川圭オーナーシェフのクリエーターとしての腕が冴えわたった創作フレンチの料理の数々に舌鼓どころか、舌太鼓を打った人たちもさぞかし多かったことと思う。


いまや伝説となった“半文居(はんぶんこ)”が数年間の熟成の時を経て、美しい奥さまを伴ない、処を変え、築地へと舞い降りた。日比谷線築地駅の1番・2番出口からわずか4、5分の距離である。


われわれ夫婦は、忙しいに決まっている開店当日(8/29)にご迷惑も顧みず、何事も一番槍こそ食いしん坊冥利につきるのだとの、“ふたり”よがりの意気込みのみで、ここ“半文居”へと馳せ参じた。
お店の前には開店を祝う生花がならんでいた。

開店祝いの花が店頭にならびます

そのため一見して、新生・半文居のロゴが隠れていたが、これからは、スッキリした店の外壁に淡い橙色の灯りにほのかに浮かびあがる“半文居”のロゴが、道行く人々にお二人の温かな心映えを贈りつづけてゆくことになるのだろう。

半文居

店内は以前の半文居より心持ち広くなったのか、ゆったりとした空気感を覚える。

京都の割烹”まつおか”からも胡蝶蘭が届いていました 京都の蕎麦処”おがわ”からもお花が・・・
京都の割烹”まつおか”、そば処”おがわ”からもお花が届いていました


入ってすぐ左手が二人と四人のテーブル席である。テーブルを合わせると六名の席が用意でき、お客の使い勝手がよくなっている。

入ってすぐ左手にテーブル席が二つ

そして、まっすぐ奥、おしゃれに床上げをして、左手厨房に沿い五人席のカウンターとなっている。当日、われわれ夫婦はこのカウンターの奥に陣取った。

カウンター席から入口を見る
カウンター奥席から入口を望む

開店のお祝いを述べて、しばし店内を探索。そして、いよいよ、“legend of cuisine”のスタートである。


最初にお店からサーブされたシャンパンで開店を祝す。

祝開店でお店からシャンパンが・・・

そして前菜・スープが供されたが、一本の角材の上にのせられてあらわれた。この木材は一枚板で造られたカウンターの端材を活用したもので、なかなかに風流である。

一品目です

真ん中の小籠包のようなお饅頭もどきは、中に具材として刻みサラミを入れ込んだもので、一風変わって面白い。

中にサラミが・・・

次が、わたしがその彩りから勝手に名づけた“お花畑”という野菜の盛合せである。

何か野菜畑へ迷い込んだみたい

ミニ大根かと思えば、これが人参なのだと・・・。

これって、大根・・・いや人参です

ままごと遊びのようで、童心に帰ったひと時であった。圭シェフの新たな食材に対する旺盛かつ幼児のような純な感性が楽しめる秀作である。


お酒はもちろんワインからラム酒まで、過不足なく揃っている。

大好きなラム酒も揃っていました
ラム酒も存在感があります

ワインについて今後、その充実度を深めてゆくと、新米奥さまが申しておったので、これまた楽しみである。

ワインも充実

当日の魚料理は胡麻を焼き付けたイサキのソテー。胡麻の風味が白身魚の淡白さにほどよいアクセントを加えている。これもひと手間が料理の奥ゆきを増している。

イサキのソテー


そして、いよいよ当夜の逸品。フランス産の仔牛・シャロレ(言いにくい名前ですが、確か、これで正しかったかと・・・)。そのシャロレはまさに絶品でした。


シャロレというお肉は初めての出逢いであったが、この肌理細かさは、和牛のフィレ肉より明らかに目のつんだしっとりとした肉肌でひと目で上物とわかる代物であった。

逸品のフランス産仔牛

その仔牛のやわらかさと旨味を引き立てるために、じっくりじっくり45分もの時間をかけて焼いたのだそうだ。

圭シェフ、新たな伝説へ向かって
圭シェフのこだわりです

調理の時間でその旨味は倍加、いや、乗数倍させたようなひと品で、圭シェフの食材選びに対するこだわり、食材の旨さを引き出す調理への執着を久しぶりに思い出させてくれた一品であった。


食後のデザートも三品。家内はこれにも大満足。

デザート

オイシイ!オイシイ!の連発の夜でした。


わたしは食後にこだわりのラム酒のロックをいただき、これまた大満足。

ラム酒のオンザロック


“半文居”の新たな伝説があゆみはじめた夜。その場、その時に居合わせた幸せを感じながら、次々と訪れるお客の邪魔にならぬようにお店を後にしたのです。

“本物の大人”だけの空間、“KENZO ESTATE(ケンゾー エステイト)・広尾”=広尾グルメ

港区南麻布4-12-25 南麻布セントレ1FTel. 03-3448-0555

営業時間 14:0023:002230ラストオーダー) ・ 定休日 無休



“KENZO ESTATEケンゾー エステイト広尾は、ゲームメーカー・カプコンの創業者、辻本憲三氏が個人として運営するカリフォルニア州ナパにあるワイナリー・“ケンゾーエステイト”の直営レストランである。


というより、ワインがもっともおいしく飲めるために創られた料理が供されるお店と言った方がよいのかもしれない。


したがって、このお店はワイン愛好者が主として集うお店であり、未成年者の入店は原則、禁止である。

エントランス

そうしたお店へワインに素人の私ごときがうかがうのは非常に失礼にあたるのだが、共通の知人のお祝いということで、畏敬する大先輩がセッティングをされたため、恐る恐る広尾のKENZO ESTATE”へ足を踏み入れた次第である。

個室
当日、利用した個室

KENZO ESTATE”が日本でも知る人ぞ知るというワイナリーであることを、わたしはこの日、初めて知ったものだが、店長でソムリエでもある常盤さんが、丁寧にワインの説明をしてくださり、素人も肩を凝らすことなく、和やかな時間が過ごせた。

当日のワインラインナップ
当日のワインのラインナップ・右端より順番にサーブされた

当日、供されたワインは、“プランAの各90ml”というものに、ロゼを加えたものであった。

まず、“2012 yui(結)”(ロゼ))

2012 yui(結)
2012 yui

2012 asatsuyu”(白)・“2009 asuka(明日香)”(赤)

2012 yui・2012 asatsuyu・2009 asuka
2009 asuka に、2012 asatsuyu

2009 rindo(紫鈴)”(赤)

2009 rindo(紫鈴)
2009 rindo

2008 murasaki()”(赤)

2008 murasaki(紫)
2008 murasaki

2009 ai(藍)”(赤)

左端、2009 ai(藍)
2009 ai

 

と、上の6種類であったが、ネーミングはすべて辻本氏の奥様がなさるそうで、例えば、ロゼの“yui(結)”は、白と赤を合わせた色合いという意味合いとKENZO ESTATE”が目指すブレンドワイン、異なる品種を結び合わせ最高のワインを造るという深い意味合いを籠めて命名したのだという。

また“asuka(明日香)”は、辻本氏の出身地・奈良橿原市に因み、隣接する明日香村の名をつけるが、明日の香を目指してワイン醸造に取り組んでゆくのだという心意気を籠めて命名されたそうである。

ワインひとつの名前の謂れを知ることで、“KENZO ESTATE(ケンゾーエステイト)”のワイン醸造に懸ける真摯な姿勢が、強烈に伝わってくる。

メニュー
当夜のメニュー

一方、お料理はコースをお願いしていたが、これがまた半端でなく美味しい。

ポタージュスープ
アミューズ・キタムラサキの冷たいポタージュ

順番に供されるワインに適(あ)うよう、それぞれの料理はくっきりと味が立った味付けがなされ、いたく感心させられた。

ムール貝のフレッシュバジルマリネ・夏野菜と
冷たい前菜・ムール貝のフレッシュバジルマリネ

ひとつひとつの素材も厳選されたものであり、久しぶりにいただいたアワビのステーキなどは身がコリッとしながらも柔らかく、おいしかった。

蝦夷アワビのステーキ
温かい前菜・蝦夷アワビのステーキ、肝のソース
小笠原産尾長鯛のブレゼ
魚料理・小笠原産 尾長鯛のブレゼ

もちろん、トリゥフが添えられたフィレ肉もナイフがす〜っと入るほどに軟らかで、舌にとても美味であった。

黒毛和牛フィレ肉のロースト・サマートリュフソース
肉料理・黒毛和牛フィレ肉のロースト

名物のKENZOカレーが〆の料理として出てきたが、これがワインを飲んできた口に無性に合うのには正直、驚いた。

KENZOカレー
KENZOカレー

デザートもまさに奢った口をしずかに落ち着かせるのだろう、出しゃばり過ぎない味で、完食である。

ココナッツブラマンジェ
ココナッツブラマンジェ

”KENZO ESTATE”は、2230が料理のラストオーダーとなっているが、それ以降、午前4時まで簡単な乾きものでワインを嗜む愛飲家は利用可能とのことであった。二次会としてお使いいただいて結構ですよとのことであったが、なるほど、そうしたお洒落で落ち着いた二次会の利用も考えて見られてはどうだろうか。


まさに、ここ“KENZO ESTATE”には、熟成した本物の大人たちがゆったりとした時間を愉しむためのぜいたくな空間がいつでも用意されているのである。

宮津・天橋立で優雅なランチ=ビオ・ラビット(オーガニック・レストラン)

京都府宮津市日置3599番地 マリントピア5号館1F

TEL 0772-27-0141


“ビオ・ラビット”は、籠(この)神社・傘松公園ケーブル乗場から国道176号線を“伊根の舟屋”方面へ5kmほど行ったマリーナクラブのリゾートマンションに併設されたレストランである。

ビオラビット、アプローチ

メンバーでなくともわれわれのような旅人、一般人も入店可能である。


ビオラビット看板
 ビオ・ラビット入口

店内はいかにもリゾートマンションといったインテリアが施されており、夏場はさぞかしお洒落な別荘族でいっぱいなのだろう。

開放感のある店内

われわれは一月の大寒の頃に訪れたので、さすがにお客はわれわれ4名のみ。お蔭といってはなんだが、ぜいたくな雰囲気を一人、いや四人占めさせてもらった。

テラス席もあるビオ・ラビット

一面のガラス窓越しに若狭湾が一望でき、丹後風土記逸文に記述のある“大嶋(冠島)”と“小嶋(沓島)”が見える。まさに神話と風土記の世界が目の前にひろがっている絶好のスポットである。

冠島と沓島
左が沓島、右が冠島

風土記逸文の“凡海(オホシアマ)”に、次の如き記述がある。

「凡海と称する所以は、古老が伝えて曰く、昔、天下を治めるに当たり、 大穴持命と少名彦命が、この地に到った時に、海中の所在する大嶋、小嶋を引き集め、およそ小嶋10個を以て、ひとつの大嶋となした。それで、名を凡海という。当国風土記にある」

また、逸文の“常世嶋 男嶋女嶋” に、次の如く記述がある。

「時に、大宝元年(西暦701)三月己亥、当国に地震あり。 三月震れ続けた。この嶋は一夜にして見渡す限り青々として広々とした様子に変じ、海となった。漸く、わずかに、嶋中の高い山、二峯がともに立ち、神岩が海上に出た。今、常世嶋と名づく。亦、俗に男嶋女嶋と称す。嶋ごとに神祠がある。祭る所の者は、天火明神と日子郎女(いらつめ)神なり。当国風土記にある」

その男嶋・女嶋あるいは大嶋・小嶋がここ“ビオ・ラビット”で食事をとりながら眺めることが出来るのである。古代浪漫に満ちた、なかなかの風趣をそなえたお店である。

さあ、そこで、そんな神話の世界から現実の世界へ話を戻さなければならない。

このリッチで浪漫あふれる雰囲気の“ビオ・ラビット”だが、そもそもはフレンチでスタートしたお店であったという。

ただ、HPのコンセプトに謳われているように、“地元丹後の自然栽培の野菜や果物、近海で獲れた魚介類など安全な食材を使用し心を込め手作りの料理を提供するジャンルを超えたオーガニック”にこだわりをもったレストランであるのだそうな。

当日も、土地(ところ)の食材をふんだんに使ったメニューをオーダー。どれもおいしそうで珍しい料理なので、軽くランチをの予定が、ついつい注文し過ぎたのを覚えている。


最初にオーダーしたのが、オードブル盛り合わせである。スモークサーモン、スモークチキン、京都ポークのベーコン、ピクルスなどに新鮮野菜タップリの盛り合わせがうれしい。

地の食材満載のオードブル

自家製の燻製はどれも香味たっぷりで美味。

そのなかでも、宮津湾の海藻をふんだんに使ったテリーヌはこれまた珍味。

海藻とえびのテリーヌ

そして、ズワイガニだったか豪勢な海鮮パスタもみんなホクホク顔でシェア・・・、あっという間に各自の胃袋へと収納。

海鮮パスタ

わたしがさらに大好きなペペロンチーノを所望。これまた特製ベーコンや地元野菜がてんこ盛りで、食いしん坊には堪らない。

自家製ベーコンと白数農園のキノコのペペロンチーノ

次に、ピザを注文。食欲という凡人の煩悩は抑えようがない。自家製ベーコンのピザをオーダー。パイ生地は非常に薄く、歯触りも小気味よい。

特製ベーコンと?のピザ

そして、最後の止(とど)めが、初めて目にする牡蠣ピザである。新鮮でボリュームたっぷりのトッピング・・・、この大粒の牡蠣で、さすがにお腹はいっぱいである。

名物・牡蠣ピザ

パスタが二種類、ピザも二種類、四人でシェアしたというものの、半年たって写真をチェックしてみるとこのボリューム感、この4人、なんという食欲の持ち主なのかと驚いた次第。

そして食後のコーヒーと洒落込みたかったのだが、列車の時間が迫っている。これから宮津駅までレンタカーを飛ばし、車を戻し、列車に飛び乗るという離れ業をやらねばならぬ。

コーヒーに後ろ髪を引かれながらも、冷静なるわたしが、もう出ませんかと声を発し、ランチタイムは終了(この一文に異議ある方、受付けます)。予定の列車にも無事、乗ることが出来たのであります。

そこで、“ビオ・ラビット”の総括を。


せっかく優雅な時間が過ごせる“ビオ・ラビット”である。ゆっくりと時間に余裕を持たせ、訪れるのが、洗練された大人たちの旅であると、思った次第。


そして、“ビオ・ラビット”を目的に丹後を訪れるそんな旅があってもよいのかな・・・対馬シェフの創る料理は初めて丹後半島を訪れた旅人にそんなことを思わせたものである。

若夫婦が選んだ西新宿のイタリアン、“カッフェ アロマティカ”はコスパも最高!

中野区弥生町1−4−6  筺В娃魁檻械械沓粥檻坑毅隠


息子夫婦がよく通う若者好みのインテリアなイタリアン、“カッフェ アロマティカ(Caffe Aromatica)”で、誕生日の食事会を開いた。


弟の家族もジョインし、総勢八名のにぎやかなパーティーとなった。お店は一階(10席)と地下(10席)に客席を擁す、こじんまりとした造りとなっている。

一階・店内
一階の客席:カウンター席とテーブル席3組

われわれは地下の奥の6人用テーブルに8人で着席したが、テーブルがゆったりとしていたので、不便なことはなかった。

B1です。手前に8人掛けのテーブルがあります
奥の6人席から撮った地階のお席

息子夫婦は、いつもはアラカルトでメニューをオーダーするとのことだったが、この日は8人の大人数ということで、コース料理で了解してほしいとのお店の要望であったという。


こじんまりとしたお店である。メニューの制約というか、融通を利かさなければ、こだわりある料理をリズムよくサーブするのは中々に難しいのだと感じた。


と同時に、アットホームな雰囲気。居心地の良い空間。そしておいしいお店というものは、お客のあたたかい理解を得ながら共に育ってゆくものなのだなとも感じたところである。


さて、食事会は、冷えたシャンパンでお祝いをして始まった。

冷えたシャンパンでお祝いです

そして、コース料理がスタートした。

最初のオードブルに、軽く、ソフトサラミとオリーブが出される。もう赤ワインが欲しくなり、オーダー。結局、当夜は2本空けてしまった。

セッティング ソフトサラミとオリーブ

次に真蛸の柔らか煮と白インゲン豆のビューレ・グアンチャーレ添えが出る。これは変わっていて、みんなおいしいと評判であった。

真蛸の柔らか煮と白インゲン豆のビューレ・グアンチャーレ添え

次いでパスタが二種類出てくる。これが若夫婦が通う理由なのかな・・・。

帆立と葉キャベツのタリアテッレ(きし麺のようなパスタ)のトマトソース和え。

帆立と葉キャベツのタリアテッレ・トマトソース

子羊肉の赤ワイン煮込みと揚げ茄子のカラマーリ。

子羊肉の煮込みと揚げ茄子のカラマーリ

これもそれぞれ趣が異なり、飽きが来ない。おいしいパスタでお腹が膨らみます。


そしてメインに岩井豚のロースト。オレンジの蜂蜜ソース。


岩井豚のロースト・オレンジのハチミツソース
柔らくておいしかったですよ

デザートがナッツトとドライフルーツのカッサータ(アイスケーキ)。もちろん、エスプレッソも出てきました。

ナッツとドライフルーツのカッサータ デザートは誕生日の特別仕様でした

合同誕生日の二人にはイタリア語で、“Buon Compleanno”、“誕生日、おめでとう”と書かれ、蝋燭が一本、飾られたデザート皿が振る舞われた。


蝋燭の火を消した二人に一斉に“オメデト〜”。二人は30歳台。

彼らにとって誕生日は、まだまだいいものなのだなぁと笑顔を見ながら、あらためて思った。

シェフの小板橋さん
シエフの小板橋さんがお見送り。おいしかったですよ、ありがとう!

味はもちろんのこと、お洒落な盛りつけ、きめ細かいサービスもあり、若者好みのインテリア。若夫婦の選んだ西新宿のイタリアン。


“カッフェ アロマティカ”、コスパも最高のお店と見た。

これぞ、讃岐うどん!! 善通寺・“宮川製麺所” 旨さもちろん、雰囲気最高!!

善通寺市中村町1--20・電話 0877-62-1229


弘法大師の生誕地というより、生まれた邸宅跡に建つ四国八十八ヶ所霊場の七十五番札所・善通寺を訪ねた。

善通寺

そのことはあとでアップしなければならぬが、ここでは食い意地の張ったわたしである。そこで出会った本物の“讃岐うどん”をまずは紹介しておかねばならない。


その名を“宮川製麺所」”という。

宮川製麺所

名前で分かる通り、卸の製麺のついでにそこで一般の人も、まぁ、食べるんだったら、お構いはしないがどうぞってな、いわゆるセルフの店である。

宮川うどん店入口です
ここが入口

JR善通寺駅から善通寺までは普通であれば歩くところだが、足が悪いわたしはこれから広い善通寺境内を歩く手前、無用な足の消耗は避けたいということで、タクシーに乗車。

JR善通寺駅

12時前だったので、運転手さんにどこかお寺に近いところで美味しい饂飩屋さんはないかと問うた。すると、まぁ、好みではあるが、“宮川製麺所”がよいかなと云う。

これぞ、讃岐うどん

名前が気に入ったので、そこに決めた。


思った通りの店構えである。まだ陽射しもきつくないのに店頭に葭簀(よしず)が立て掛けてある。

店頭に葭簀(よしず)張り

店に入り、麺の“大”を頼み、手に持ったどんぶりに釜から揚げたての玉を入れてもらい、後ろの大鍋から柄杓で汁を入れる。

自分で柄杓で汁を入れます

もちろん、わが奥様にすべてやっていただく。熱い汁を零そうものなら後が大変だからである。

この上に好みの具を載せます

そして、好みの具を選び、きざみ葱を入れて、簡易椅子に坐り、「いただきま〜す」

このテーブル席で食べました
このテーブルで食べました

この間、2分と経っていない。わたしは丸天、家内はきつねである。

丸天うどん きつねうどん

麺の腰はもちろんしっかりしているが、表面の微妙な柔らかさがなんともいえぬ、これぞ、ただ、強(こわ)い麺の腰というのではない、これぞ讃岐のうどんというものである。それにこの薄い色をした汁が何ともいえぬ味わいをもたらす。

奥が麺を湯がくとこです
麺をゆでています。この女性からどんぶりに入れてもらいます。

まさに絶品である。さぁ、これで、善通寺をゆっくりとお参りできると気合が入ったものである。


ところで、葭簀のなかは、こうなっていました。

葭簀のなかは・・・

これぞ、セルフの醍醐味、粋というものである。霊場巡りをされる方。一度、この宮川製麺所もよられてみたらいかがでしょうか。札所の善通寺から500mほどの距離。疲れた足にも効き目抜群の旨さですよ。

蘇民将来(ソミンショウライ)の心が映えるおもてなしの京風割烹、日本橋・”OIKAWA(おいかわ)“

“日本橋OIKAWA”で季節感あふれる粋なランチはいかが?(2015.4.20)

中央区日本橋2-15-8

03-3272-0757


OIKAWA・MAP

江戸橋一丁目交差点を南へ昭和通りの一本裏筋に、京料理店とは思えぬロゴを掲げる“OIKAWA”はある。 

”OIKAWA”と読みます
OIKAWAと読みます

20127月開業のまだ新しいお店である。京料理のたん熊で修業されたという、まだまだ若い笈川智臣(オイカワ・トモオミ)さんが店主の京風割烹である。

OIKAWA

玄関口に、 “蘇民将来子孫家門”の護符が注連縄に吊られていたのが印象的である。早速に、パチリ!!


玄関に”蘇民将来子孫家門”の護符が吊られている
玄関には”蘇民将来子孫家門”の護符と脇に三方に載せられた飾付がある

引き戸を開け入店すると、わたしがグルメの極意につき常々ご指南いただいておる女性陣お三方が、“どうして一番暇なご仁が一番遅いの?”ってな顔をなさって、待ちかまえておりました。


何を隠そう、“OIKAWA”はそのお一人が紹介してくれたもので、わたしは久しぶりのご新規のお店ということで楽しみにしていたのだが、方向音痴のうえ、お店の外観など写真に収めたりと忙しく、遅参となった次第。


カウンター下にセットされたLEDや壁面に飾られた掛花入れを引き立てる仄明るい光の演出が、おだやかで、奥ゆかしい店内の雰囲気を造り出している。

掛花入れも清楚
間接照明が美しい掛花入れ

カウンター席が6席、入口左手に8人のテーブル席の和室があるのみの、まさに瀟洒で粋な店づくりである。

お座敷
8人まで入れるテーブル式の御座敷です

さて、着座と同時にビールが注文されると、先付けが目の前に手際良くあらわれた。小鉢も和洋の取り合わせで、なかなかお洒落である。

胡麻豆腐キャビア添え  筍と粟麩と烏賊の木の芽和え
ごま豆腐のキャビア添え     筍と粟麩と烏賊の木の芽和え

次にエンドウ豆のすり流しに昆布を粉にして寒天でまとめた・・・だったっけ・・・、そんな手の込んだ具材と白身魚とが入った・・・スープ・・・

エンドウ豆のすり流し、柚子の花・・・

お造りは淡路島産の鱧と鳥貝。鱧につける梅肉も京都から取り寄せたという“こだわり”の一品でした。

お造り・鱧と鳥貝
鱧と鳥貝のお造り

湯引きの鱧はあまり好みでないわたしが、“これ、おいしい!”と思ったのだから、笈川さんの腕は半端じゃないのでしょう。それと俎板へ叩きつけてから包丁でさばく鳥貝も甘くておいしかった。


それからスッポンの茶碗蒸し。

スッポンの茶碗蒸し
スッポン、見えますよね

柚子を効かせた山椒味噌でいただく京都牛・・・

京都牛
京都牛だそうです

その一品、一品に舌鼓を打ちながら、食通の女性陣は笈川氏との料理談義に花を咲かせ、いたってご満足の態。その笑顔が一段と美しさを増していたのは、美味なお料理の所為(セイ)か、それともイケメンの所為か・・・、いや、いらぬ詮索でありました m(__)m


お料理も終盤。箸休めの九種盛が出て参りました。

箸休め・九種盛

わたし目はこれを見るや、俄然、お酒の注文に力(リキ)が入ったのでした。


ビールのあとは店主お薦めの”船中八策”を
最初に薦められた”船中八策”

大好きなちりめん山椒やふき味噌など、など・・・


日本酒もお料理に合わせて笈川氏にお任せしたが、“船中八策”にはじまり“有加藤(アリカトウ)”、“満寿泉”など・・・、おいしくいただきました。

大吟醸・満寿泉
大吟醸の”萬寿泉”

女性陣が、“OIKAWA”自慢の“長野県産・幻の米”を 、土鍋で炊いたご飯を“おいしい〜”と食べているのを横目で見ながら、わたしはまだ九種盛のツマミで、黙然と大吟醸を口に運んでおりました。

長野県産・幻の米
これが”長野県産・幻の米”です

その御蔭で、とうとうこの温かな炊きたての“幻の米”を口にすることなく、店をあとにすることとなったのでした。憎っくき“満寿泉”っていうのは、お門違いというものでした(その“幻の米”はちりめん入りのお握りにしていただけたので、帰宅後、家内と半ぶんこして食べました。冷えても粒が立っていておいしかったですよ!)。


そして、宴もとうとう最後となるのだが、その最後の最後に、この“OIKAWA”、サプライズが待っていました。


デザートに小豆とバリーの炭酸割りが出てきて・・・


デザート・小豆とベリーの炭酸割り

〆に、お抹茶と“京菓子司・彦九郎”の干菓子が供されたのです。


京菓子司彦九郎
人形町・彦九郎

そのお茶請けを目にした途端、これまでお料理にこれ素敵とか、わ〜っとか、きれいとか、さんざん感嘆の声をあげてきた客人(マロウド)たちは、止めを刺されたかのようにただ呻き声を漏らすしかない状態に陥らされるのである。

人形町京菓子司・彦九郎の干菓子
つなぎ団子のお皿に人形町京菓子司・彦九郎の干菓子がアレンジされていた

お皿の上にならぶその干菓子は、まさに、“ ○|||| ” という形状をしていたのです。


まさに“OIKAWA”のロゴではありませんか。しかも彩りまでそろえたお持て成しであり、牛頭天王(ゴズテンノウ)を持て成した蘇民将来(ソミンショウライ)の清らかな心映えがこちらの心に沁み込んでくるような、そんな清々しい時間がこの小さな空間に流れたのでありました。


こうして、もうみんな興奮覚めやらぬなか、笈川ご夫婦のお見送りを受け、牛頭天王ならぬ、グズ天王のわたしは家内の待つ龍宮城へ向けて旅立って行ったのでした・・・


店頭には蘇民将来が牛頭天王をもてなした“粟”飯の葉柄が一輪差しに活けられておりました。

粟の茎柄が門前に飾付されていた
手前が”粟(アワ)”の葉柄です

帰り際に笈川氏からこれは“粟”ですよと教えられた。そして、“OIKAWA”というお店が、蘇民将来のやさしい心根に沿った本物のお持て成しを目指すお店であることを確信したのである。


そして、笈川氏が夏にはこの入口に茅の輪を置きたいんですよねと言われた。いわずと知れた、牛頭天王が蘇民将来の子孫たちに“流行病に罹らぬように腰に着けよ”と教えた“茅の輪”のことである。


日本橋・“OIKAWA”へゆけば、美味しいお料理とあたたかなお持て成しが待っている。そして、無病息災にも与れる。こんなお店・・・って、ほ〜っておけませんよねぇ〜

二人っきりで過ごしたX`mas Eve=八王子のイタリアン・“マードレ イタリアーナ”

結婚以来、X`masといえば子供たちのためのイベントと割り切っていたが、今年、娘もグループホームへ入り、独り立ち。Eveにも自宅へは戻って来ぬという。


父として障害を持つ娘がここまで自立し成長してくれたことに心から感謝する一方、どこかからだの中を風が吹き抜けているようで、さみしい・・・

そしてふと思い出したのが・・・、と〜い昔はこの目の前におられる女性と二人っきりで過ごす楽しい夜がありましたね・・・ということで、30数年ぶりに二人っきりのX`mas Eveをイタリアンのお店で祝おう?(因みに私たちはクリスチャンではありません)となったのであります。


マードレイタリアーナ
可愛らし過ぎで入るのがちょっと恥ずかしい

道の駅八王子滝山の西500mにある“マードレイタリアーナ”(八王子市梅坪町59-1 電話042-696-3211)は、家内がかねてよりおいしいよと云っていたお店である。この日は何とお店がクリスマスデコレーションされていました。まぁ〜可愛らしいですねぇ〜。

おしゃれな店内です
お洒落な店内です

当日は5時からの予約で時間通りに到着したが、お店にはぞくぞくと若いカップル、それからわたしたちより年のいったご夫婦、息子娘と一緒に過ごす家族連れといったお客が詰めかけ、あっという間に満席。



愛らしいランプがムード満点、席もすぐ満員となりました

当日はニ時間の交替制ということで、事前予約の3000円のコース料理が手際よく運ばれ、各テーブルも笑顔でいっぱい(別途5000円のコースもありました)。

    
マグロのオイル漬け         サザエと木の子のつぼ焼き

生ハムと野菜のスープ

こんな光景を見ていると、今年起きた荒んだ事件の数々が嘘のように思われたが、今日くらいは憂き世の憂さを忘れようと互いに楽しく語り合い、おいしいイタリアンを堪能したニ時間余のEveの夜でありました。

  
白身魚のポワレとイベリコ豚の2色ソース、これ一人分です・・・

運転担当の家内を尻目に、こちらはカラフェ(デキャンタ)で頼んだ赤ワインを一人でグイグイと・・・ちょっと甘目でしたがこれもいたって“ニトリ”でしたねぇ〜


申し訳ないが、一人でやりました

そして当夜のピザが心なしかハート形に見えたので、ウェートレスのお嬢さんに“これ、X`masヴァージョンなの?”と訊ねたところ・・・

ハート形のシーフードピザ
♡形のシーフードピザ

“すみません、本来、円いんですが・・・”だって・・・。訊かなきゃよかったですねぇ〜。でも、ハートに見えますよね、このピザ・・・


パスタかピザ、どちらかの選択でした


だからなのか、デザートでは本物のハートマークのお飾りと可愛らしいサンタさんが二人だけのX`mas Eveを祝福してくれました。

デザート
ハートとサンタが祝福してくれました


2012年の“聖しこの夜”はこのようにして“みじかくも美しく燃え”たのでありました。  


サンタさん
恋人はサンタクロース♪♪

エヘン!! 1967年のスエーデン映画にこんな題のものがあったのを思い出しまして・・・。

何だかロマンチックな・・・とひとり物思いに耽っておりますと、家内が“そろそろ、お終いにしない”と、無粋なひと言。

現実に戻ると、周りの席には空席がチラホラ、入口に目をやると第二陣のお客さんがもう待っているではないですか。

 
お店からのX'masプレゼントです、えぇ〜!!

“そうだね、交替の時間だね”と、ここは素直に大人の対応で、気持ちよく席を立ち、コスパの素晴らしく良いお勘定を済ませたのでありました。プレゼントのワイン付きで3000円ですよ〜


美味しいお料理に加えてさらに、X`masプレゼントとしてテーブル毎に750mlの白ワインがついたのですから・・・・、もう文句なしです。

第二陣と交替です。merry x'mas
第二陣と交替です、Merry X’mas


そしてMerry X`masと、世界中のみんなが言える穏やかで平和な時代がやってくるといいなぁと、ワインの入った袋を抱きながらほんとに心から願った聖夜でした。

ジャズの聴こえる“蕎麦懐石・無庵”=立川グルメ

(当ブログの写真・記事の無断転用を禁じます)

立川市曙町1丁目28

042-524-0512



無庵・暖簾
”無庵”の暖簾が午後5時に出ました

以前から紹介しようとして、写真がファイルのどこかに埋没し見つからなかったり、いい写真が撮れていなかったり、突然、無庵をキャンセルせざるを得なかったりと、アップのできないまま、月日がいたずらに経ってしまった。

無庵と打ち水をするお嬢さん
店前に打ち水を女性スタッフの方がしてます

そしてようやく、「本日、ここに、蕎麦懐石“無庵”が晴れて何れも様のお目もじの栄に浴することが叶うことと相成りました次第にござりまする、チャチャン、チャンチャン・・・」ってなことで、午後5時の開店と同時に店内に入り、まだ客も居ぬ店内で写真を取らせてもらい、ご一緒いただく淑女お二人の到着を待ち、大人たちの週末の憩いのひと時が始まった、次第にござりまする。

落ち着いた店内
奥に暖炉、手前の書棚にはジャズのレコードが・・・

家を出掛ける前だったか、“猿之助の襲名披露”のドキュメントを見たので、口上風に始めて見ましたが、店内にはジャズがさり気なく流れ、インテリアもご覧のように暖炉あり、オーナーの収蔵レコードがならんだり、照明も温かい橙系で統一されたりと、民芸調の室内造作に不思議と馴染んだ“洋”の洗練された大人たちのための演出が施されている。

全てが大人の色合いです
心落ち着く色合いの店内です

そんな相席を許さぬ贅沢な空間使用に唸りながら、お客たちは次なる本命の蕎麦懐石に否が応にも期待は昂まってくるのである。


当夜の私たちの席です、ゆったりとしています

当夜の三人はいずれ劣らぬ食通、いや、食いしん坊にて、メニューを一覧するや、“これ、おいしそう”、“これは外せない”、“これって、どんな風?”、“これって、あれとどう違うの?”ってな感じで、お店のスタッフの方をテーブルに釘付けにさせたまま、いろいろと、策を練っておりましたな。

DSCF5733

結局、色々な種類を頼んで、シェアしようということになりました。持つべきものは、やはり食いしん坊・同好の士、いや良き友であります。




この焼き味噌は甘くてわたし好みなんです・・・

そして、まぁ、“そば前”として、まず無庵自家製の白みその“焼き味噌”をいただき、それに合う日本酒も色々とヒアリングを重ね、女性陣が“無庵”の定番である五日市市の“喜正”(野崎酒造)を、わたしが海老名市の“いづみ橋”(泉橋酒造)を注文した。



DSCF5719
日本酒は”いづみ橋”

その前に、そうだ、さっと供されたお通しも愛らしく、その器の凝りようとともにこれからの晩餐の心豊かな時間を暗示させてくれたのでした。



お洒落に出てきた”お通し”

女性陣はこれから運ばれて来る料理は当然のことだが、その味わいのある器ひとつひとつに多大な関心を示し、皿を目線より上に奉げ銘を確かめるなど、懐石の醍醐味を満喫しておりました。


本日のお薦めで、三浦半島の金目鯛の刺身を頼みました。脂がのってとろりとして美味でしたね。辛口の“いづみ橋”とよく合いました。


三浦産の金目、美味でしたなぁ・・・

次に秋の味覚、“巨峰と柿の白和え”をいただきました。う〜ん、秋到来ってな、雰囲気が口中に充満しましたな。


巨峰と柿の白和え

それから“金時草(キンジソウ)とナメコのお浸し”、薄味であっさりとイケてました。


金時草とナメコのお浸し

私の大好きな“炙り鴨”、有無を言わせずってな感じで、頼んでしまいました。


これだけは譲れぬ”炙り鴨”

どうも女性陣はほかの鴨料理を狙っていたみたいな気配がしたが、ここは早い者勝ちで、強引にいっちゃいました・・・、少々、反省しています m(__)m


軒先で覗きこんだ“カラスミのスモーク”も、この分厚さに何だか幸せな気分になるんですね・・・。


この”スモ−ク唐墨”、結構、分厚いんですよ・・・

因みに軒先の奴は来年、お店に出るんだそうですよ。

見事なカラスミです
軒先で豪勢にカラスミの天日干しです

それからいよいよ、天麩羅。盛合せでまず・・・。


そして、気になってしかたのない“柿の天ぷら”、いっちゃいましたぁ〜。あっさりしていて、柿の上品な甘さがほどよく口内に広がる感じ、大好きです。





これが”柿の天ぷら”で〜す

陽が落ちると秋冷えが堪えはじめるお年頃、温かいところで、“冬瓜と鴨団子のスープ煮”も、ホッ、ホッとおいしくいただきました。


”冬瓜と鴨団子のスープ煮”、温まりました・・・

時間も過ぎ、お腹も適度?に膨らんできて、いよいよ、お蕎麦タイムへと突入です。そうそう、無庵では、これって蕎麦は注文時の最初に予約というか、取り置きをしておいてもらうのがよいですよ。以前も、宴終盤になってこれって頼んだところ、“申し訳ありません、今日は売り切れ”って、あれ〜って、へなってしまったことがありました。


当夜はスタッフの方が、なくなりそうな蕎麦は取り置きますって言ってくれて、次なる好物蕎麦をいただくことができました。前回だったか、前々回だったか、無念の思いをした蕎麦でしたので、ようやく悲願達成です・・・、ちょっと大袈裟でしたね。



”碾きぐるみ”という八ヶ岳産の玄そばの荒挽きです

大好物、玄蕎麦の荒挽き、“碾きぐるみ”というのだそうだが、いただきました。


これまでのオーダー振りから、当然、“小盛り”の注文です。決して“無庵”の蕎麦の量が少ないってことではないですよ。


この蕎麦の肌に透けて見える“そばの粒々”、やはり、荒挽きは素人でも蕎麦の香りが分かるので、大好きです。


玄そばの粒がそば肌に浮き出ている
この粒々、香りますよ〜!!

女性陣は上品な“生粉打ち蕎麦”を注文しておりました。



生粉打ちです

ようやく宴もお開きが近づき、デザートへと後はまっしぐら。


ブラマンジェに・・・




これって、”くるみもちのブラマンジェ”でよかったのかなぁ・・・

そばがき善哉に・・・



これが、おいしいよねぇ、”そばがきぜんざい”

そばがきの栗善哉に・・・



”そばがきの栗ぜんざい”

とこれ、全部一人で食べたわけではないですよ。みんなで頼んだ分ですから、わたしはオーソドックスに“そばがき善哉”でした。いっつも、おいしいんだなぁ、このゼンザイは・・・ってなことで、立川・蕎麦懐石“無庵”の大人たちの夜は静かに静かに更けていったのでした。


帰宅後、女性陣からお土産にいただいたわらび餅とどら焼きを頬張りながら、おいしかった“無庵”の品々を品評しておりましたら、家内と娘は、“いつ、私たちは連れてってくれるの?”ということでして、近々、ジャズの聴こえる“無庵”へ、家族で一緒に伺うことになりますなぁ・・・

今年もおいしいサクランボの季節がやってきた=須坂市・藤沢農園

住所:〒382-0005 長野県須坂市新田町2588

fax026-245-8721


623日、信州は須坂にある藤沢農園からおいしい“佐藤錦”が届いた。同封された御手紙に「今年はさくらんぼにとって良い気候の為、豊作になりました」とあった。  

藤沢農園から届いたさくらんぼ
藤沢農園から初夏の風とともに、さくらんぼが届きました

早速に大粒になったつややかなサクランボを口にした。甘くてちょっと酸味の効いた、まさに初夏の味覚である。

箱いっぱいのサクランボ
箱いっぱいの佐藤錦です

「おいしい」、「おいしいね」の合唱に、サクランボも喜んでいるのだろうか、食べるほどに甘味が増し、そのなかにほんのりとした酸味を残す絶妙の“爽やかさ”を届けてくれる。

豊作の佐藤錦・つややかな紅いさくらんぼ
今年の出来はよいという、この艶がたまらない
2011年のさくらんぼ
2011年の佐藤錦です・・・、ちょっと紅味が今年と違います

昨年の夏に黒姫の山中和子氏のホームコンサートへ向かう途中、須坂市にある藤沢農園を訪ねた。ここ数年、季節ごとの旬の果物をお願いしている果樹園である。


藤沢農園の前庭

その季節はちょうど桃の季節であったが、藤沢英明さんと奥様の道子さん、それから英明さんの御両親に歓待いただき、お母様から次から次に様々な種類の桃の試食を勧められ、その実直で豪胆とも思える桃の振舞い方に、「これは試食などではなく、豪勢なピーチパーティーだなぁ」と思ったものである。

  
これって、試食というより、ピーチ・ビュッフェっていったほうが・・・・。写真の他にももっといただきました・・・


桃でお腹一杯になったところで、英明氏がとても広い果樹園を案内してくださった。


ぶどう畑

桃畑

プラムはもう収穫が終わっていました・・・・、これは収穫されなかったのですね・・・

桃はほんとうにおいしそうでした・・・

その日のあまりの暑さとわたしの足が悪いのもあり、見学は半時間ほどの一部の個所で失礼したが、その時の英明さんの熱っぽい語り口から果物に対する深い愛情と自然を相手とすることの厳しさを知った。と同時に、自然に向き合う敬虔な姿にある種の感動を覚えた。英明さんが開設しているブログ“FARM 2 FARM”にその思いが日々つづられているので、ぜひ、閲覧していただくとよい。季節感満載のブログです。

藤沢農園パンフレット
藤沢農園のパンフレットです。訪問するのにこの地図があれば迷いません

その藤沢農園から届いたサクランボ!!

今年のさくらんぼは一段とおいしそう
大粒でとてもおいしいサクランボ!!
コンポートに盛りつけられた佐藤錦
コンポートにサクランボはよく似合います

コンポートへ盛りつけられたつややかに紅い“さくらんぼ”を見ていると、まるで信州の初夏の風がわが家の居間を吹き抜けているかのようなそんな爽快感にとらわれたのである。


・・・そして・・・8月には瑞々しい”黄金桃”が・・・、もう今から待ち遠しい・・・わたしである。

温もりの空間 “5WATTS(Wine & Dining)”=世田谷・深沢グルメ

世田谷区深沢3-5-14

03-3704-0702


お店のプレートがないので・・・
お店にプレートがないので・・・

家内の友人のお宅へお呼ばれし、近所の“5WATTS(ファイブワット)”という変わった名前のお店でディナーをごちそうになった。

5WATTS
5wattsの外観

奥様が参加するエコ活動の一種とでもいってよいのだろう “恵比寿ビエンナーレ”(ゴミから、アートへ)というグループのお仲間のおひとりがやっておられるお店だという。


深沢の閑静な住宅街に位置する小ぢんまりしたお店である。フレンチレストランと呼ぶような肩肘張ったお店ではなく、雰囲気はいわゆる“ビストロ”と表現するのがぴったりの普段着感覚のお店である。

“5WATTS(ファイブワット)”とはちょっと変わった名前である。5ワットといえば、いまの若い人はご存じないが、蛍光灯などの脇についている二燭光(にしょくこう)〔現代ではナツメ球(常夜灯)というのだそうだ〕の明るさ、ワット数である。

二燭光の灯り
二燭光(にしょくこう):5ワットです

ナツメ球という製品名は性能・仕様ではなくその形状のみに着眼したネーミングで、物の質より形や見栄えに価値を認める現代の表層的風潮を象徴しているようで、どうもしっくりこない、というより、気にくわぬ。


なにせ、由来を蝋燭一本の光度とする明るさの単位である“candela(カンデラ)” は、国際度量衡委員会で採択導入されている光度の国際標準単位なのだから。一燭の光度は1.0067カンデラであり、1燭≒1カンデラ≒一本の蝋燭ということになる。最後の“≒一本の蝋燭”の部分はわたしのかなりアバウトな決めつけではあるが・・・。


そういうわけで、わたしは蝋燭2本分の明るさを字義通り表わす“二燭光(にしょくこう)”という呼び名の方がその仕様が分かりやすく実に科学的なネーミングであると考える次第なのである。それは単なる年寄りの僻みというものなのだろうか、う〜ん・・・。


待て待て、そうだ、そんな光度単位を力説するより本題へ戻らなければならぬ・・・


“ニ燭光”、もとい、その“5WATTS”だが、さすがに店内は蝋燭二本の光度よりも明るくはあるが、厨房の灯りがお客のテーブルへ照り映え、ほんのりと辺りを照らし出すといったイイ感じの温もりある空間を作り出している。

5ワットの小世界
小ぢんまりした温もりのある店内

そこで当夜の料理であるが、いわゆる“食いしん坊”四名の食?望が一致し、量は少な目で品数は多くというシェフ泣かせの、いや、シェフの腕が存分に振るえるオーダーとなった。

DSCF1908
当夜のお薦めメニューです

下の写真を見ると、年甲斐もなくまぁチョコチョコとこまめに頼んだものだと大いに頬を赤らめる次第である。

野菜のマリネ
野菜のマリネ
広島湾生カキ・大黒神
広島湾生カキ・大黒神
ヤリイカのバジル和え
ヤリイカのバジル和え、わたしが食べたいと言ったのでした・・・

シェフの本木さんが腕をふるってくれた料理を青木さんの軽妙洒脱なサーブでいただく。 

当店ご自慢の玉ねぎのムース
5wattsご自慢の玉ねぎのムース
鯛のポアレ
鯛のポアレ
フォアグラのポアレ
フォアグラのポアレ

おいしい料理に心許すご夫婦との楽しい語らいの時間はあっという間に過ぎ去る。

タケノコのリゾット
タケノコのリゾット
おいしいグラスワイン
おいしいグラスワイン・・・、ちょっと呑んじゃいましたねぇ・・・
デザート
デザート

そしてすっかり暗くなった外へ出ると、“5WATTS”の橙色の灯りが雨で冷えた舗道をそっと温めるかのように洩れ出ていたのに気づいた。

温もりのお店です
外に洩れ出す5wattsの温もり

青木さんと本木さんお二人が外までわざわざお見送りに出てくれたが、お料理への感謝や来店へのお礼の言葉などが飛び交うなか賑々しい退場となった。

青木さん(左)と本木さん
青木さん(左)と本木さん

そこでのお二人の心安らぐ言葉を聴いているうちに、“5WATTS”とはお二人が二本の蝋燭となってお客様に温もりある灯りを届けてくれる心温まる場所のことなのだと分かったのである。


遠い幼児の頃、夜中に目を覚ました時、真っ暗な闇のなかにボ〜ッと光るニ燭光を認め、傍らに添い寝する母の姿に安心し、またヒーローとなって冒険活劇の世界で活躍する夢の世界へと入っていった・・・、そう、あの頃のようなどこか甘酸っぱくも、あったかな蒲団のなかの空間のような・・・

松本名物・翁堂の“女鳥羽(めとば)の月”=松本のお菓子

松本市中央3−4−16


GWに松本散策で中町通りをぶらぶらしていると、えんじ色の大きな暖簾を店頭にひろげているお店にぶつかった。“御菓子処翁堂”と書いてある。

中町通りにある翁堂・蔵の店
店頭に大きな翁堂の暖簾が・・・
蔵造りの家並みがつづく中町通り
蔵の町・中町通り

そこで、当然の如く、わたしの足はたくさんのお客さんが入っている店内へと直角に曲がった。

お客が一杯の翁堂
店内にはたくさんのお客さんが

店内に飾られた額や置物を見ると、どこか由緒あり気な和菓子屋である。店の奥の窓越しには小さな中庭と漆喰塗の蔵が見えた。

奥の蔵は資料館
中庭を通って奥に資料館の蔵が

そこで、店主の木内さんに訊ねたところ、この翁堂は明治44年(1911)創業というから、今年で101年目の由緒正しき老舗ということになる。

福禄寿の額の掛かる店内と木内社長
福禄寿の額と店主の木内さん

店内に飾られる篆書体(てんしょたい)で書かれた“福禄寿”やちょっと難解で読み取れない漢字の刻まれた額について訊ねると、先代のご主人の御趣味だということであった。

表のショーウインドーの飾りも風流
ショーウィンドーに飾られた風流な品々

木内さんは翁堂の三代目にあたるということ。由緒があるはずだ。

店内には翁の人形が
翁の人形

そこで、旅人の厚かましさで、「何がお薦めでしょうか」なんて訊ねて、“女鳥羽(めとば)の月”という菓子を買い求めた。女鳥羽川に映る月影をクルミをたっぷり使って形どった白餡入りの焼き菓子である。何と戦前の昭和14年に全国菓子大博覧会において金碑を受領しているというのだから、この“女鳥羽の月”自体がなんとも由緒正しき和菓子であった。

女鳥羽の月が並ぶ
木内店主お薦めの”女鳥羽の月”

いわゆる旅先のお土産屋で売っている饅頭程度の気持ちで買い求めたので、帰宅後に口に入れてビックリ!! 

くるみの載った女鳥羽の月
”女鳥羽の月”の上に載るくるみが女鳥羽川に映る月影を表しているのだとか
女鳥羽の月の白餡
この白餡のおいしさにビックリ!!

この白餡が上品でふしぎなまろやかさなのである。早速、包み紙に書いてある原材料を調べると、卵・砂糖・くるみ・水飴・小麦粉・本味醂・テボ(手芒)餡・塩・膨張剤とあった。さて、“テボ餡”なるものが、どうもこのふしぎな味を醸し出しているらしい。 

女鳥羽の月の包装紙
”女鳥羽の月”の包装紙

ということで、早速、調べて見ると、テボとは手芒と書き、手芒豆(白いんげん豆)を餡にしたものが、“テボ餡”なるわたし好みの白餡の正体であった。

お店の前を流れる女鳥羽川
菓子の名前の由来となる女鳥羽川

店主の薦めるままに購入した“女鳥羽の月”は松本の名物であり、しかも由緒のある焼き菓子であることを知らされた今回の松本の旅であった。

花林桃源郷・“蔵久(くらきゅう)”の“かりんとう屋敷”=松本のお菓子

松本市中央2-4-13

0263-36-2165


花林桃源郷(かりんとうげんきょう)・“蔵久(くらきゅう)”は信州安曇野にある。そのお店は店舗と呼ぶには相応しくない、5800平方メートルもの敷地に建つ元造り酒屋のお屋敷で、登録有形文化財にも指定された建築物の一画を売店として平成17年にオープンしている。

その文化財の広い和座敷では日本式の庭園を愛でながら、“お茶と花林糖”や“田舎蕎麦”などがいただけるという。

また、その屋敷は昭和51年公開の「犬神家の一族」(石坂浩二主演)の撮影が行われたところとしても有名なのだそうだ。


その大仰なお店については昨年の23日の安曇野旅行ではまったく気づかずに素通りしたことになる。


なのになぜ、ここでブログへアップするかと言えば、このGWに松本を訪ねた際に、その“蔵久”の“かりんとう屋敷”へたまたま入ったのが縁である。そこはいわば安曇野の“蔵久”の出店とでもいったらよいのだろうか、歴史を感じさせる蔵を改造した小さな店である。


お店の前を流れる女鳥羽川
蔵久前より女鳥羽川を望む

女鳥羽川沿いの小さな武家屋敷にあるような時代がかった門をくぐり、砂利が敷きつめられた小径の飛び石を踏んでゆくと、突き当り右手に小さな蔵がある。

蔵久・かりんとう屋敷
この小さな門をくぐり、庭石を踏んでお店へ。右手が女鳥羽川
奥右手の蔵の中がお店

突き当り右手が”かりんとう屋敷”

まことに重厚な漆喰塗の観音扉が開かれ、そこに“久○かりんとう本舗”の暖簾がかかっている。“蔵久”の可愛らしい“かりんとう屋敷”である(暖簾の“久○”のロゴは“蔵久”が松本のかりんとうの老舗・久星(きゅうぼし)食品(株)の運営になるからとのこと)。



漆喰扉の中がお店
この重厚な扉のなかがお店です

うす暗くて少しひんやりした店内には、たくさんの種類のかりん糖がお洒落な袋に入れられて展示されている。

薄暗いが落ち着いた店内
蔵の中です、この薄暗さが落ち着きます・・・

試食が出来たので、もちろん色々なかりん糖を口に入れて見た。黒糖のしつこい甘さを想像していたわたしは、そのサクッとした歯触りに加え、ほんのりとした甘味と黒糖のみでないキャラメル味やシナモン味といった今風の品ぞろえとパッケージの可愛らしさに気持ちがウキウキ。

白糖かりんとう
白糖かりんとう
柚子かりんとう
柚子かりんとう
生姜かりんとう
生姜かりんとう

加えてまことに小振りだが“蔵シック”なお店の落ち着いた雰囲気が殊のほか気に入ったのも、“花林糖”を買い求めた理由である。

源作
蔵久の銘品”源作”
源作
源作・親指大をひと回り大きくした正統派花林糖です
このサクサク感がいい
源作のなかはこんなです、サクサクして本当においしいです

「源作」は個包みの正統派のかりん糖。そのほかに「蕎麦」「珈琲」「白糖」「黒糖」「梅」「シナモン」「キャラメル」「ココア」「海苔」「ゆかり」「生姜」味などちょっとそそられるかりん糖が多数並んでいる。


きれいな包装
海苔かりんとう
海苔かりんとう
海苔の風味がしっかりした花林糖

家に帰って色々な種類の“蔵久”のいう“花林桃源郷(かりんとうげんきょう)”の世界にどっぷりつかり、その甘さ控えめの上品な“花林桃(かりんとう)”にご満悦だったのはいうまでもない。


そして、先日の世界女子バレー応援の際にも、会場の東京体育館までコーヒーのお供に持参し、キャラメル味の“花林桃”を休憩の合間に食べました。


キャラメルかりんとうの包装
キャラメウ味の花林糖
キャラメルかりんとう
これ袋の一部ですが、あっという間に食べちゃいますね
東京体育館でキャラメルかりんとうを食べました・・・が、韓国に負けちゃいました・・・

花林糖に特化する“蔵久”は毎年、新作を送り出しているが、今年も安曇野らしい「わさび花林糖」が販売されている。


松本や安曇野までゆくのは大変だが、東京でもJR駅の立川駅内のエキュート立川店・「信州安曇野 蔵久店」と品川駅内のエキュート品川サウス店・「KarintouSweets蔵久店」で購入が可能という。わたしも近くまで行った時にちょっと立ち寄って、その「わさび花林糖」なる新作を買い求めたいと思っている。


たかが“かりんとう”、されど“花林糖”である。一度、試しに騙されたと思って食べて見られたらいかが。あなたもきっと蔵久の“花林桃源郷”の世界に魅入られてしまうこと請け合いである。

文化の香り高い上野で鰻(うなぎ)の“亀屋・一睡亭”=上野・不忍池グルメ

東京国立博物館140周年特別展『ボストン美術館・日本美術の至宝』は6月10日まで
台東区上野2丁目13番2号パークサイドビル

03-3831-0912

ボストン美術館・日本美術の至宝

東京国立博物館140周年 特別展「ボストン美術館・日本美術の至宝」を観賞しに上野を訪ねた際、まずは腹ごしらえと久しぶりに鰻を食べようということになった。


亀屋正面
亀屋正面

上野公園とちょっと方向はずれるが不忍池(しのばずのいけ)のほとりへと足を向けた。

対面に老舗の伊豆栄が
亀屋の対面に鰻割烹の老舗”伊豆栄”が見える

そちらには鰻割烹の老舗の“伊豆栄(いずえい)”と、そして今回、初めて訪ねた御蒲焼・旬菜料理“亀屋”がある。


店頭のメニュー
店頭のメニュー

“伊豆栄”は7階のお部屋からの不忍池を見下ろす景観が最高で、8月の蓮の花が満開の頃は、こちらが胃の保養だけでなく目の保養にもよいのでお薦めなのだが、今回はネットでもチェックし、ちょっとお店の造作が粋な“亀屋”の方にトライしてみた。


洒落た清潔感のある店内
ちょっと粋で清潔感あふれる店内

暖簾をくぐり店内に入ると奥にテーブル席の個室なども見えるが、一見した範囲はこじんまりとしていて、造作もすっきりとお洒落で満足。店のパンフレットによれば、40名までの座敷も利用できると書かれているので、お店自体はもっと大きく広いのだろうが、そうしたことを感じさせない店づくりがかえって小粋で好感度を増している。


奥にテーブル席の個室や座敷も
奥にテーブ席の個室や大きな座敷も

当日は開店直後の午前11時半過ぎの入店で、われわれ夫婦のほかには二組が着席しているのみで、鰻屋とは思えぬ静かな雰囲気で、気分は最高。


一階の小粋なテーブル席
何かお洒落ですね・・・

テーブルには五月の節句の兜をあしらったランチョンマットが置かれ、季節感あふれるものであった。


節句のランチョンマット
五月の節句の兜をあしらった季節感あふれるランチョンマット

そこでわれわれは季節感を味わうのもそこそこに、早速、うな重の“松(きも吸付で3255円)”を頼んだ。待つこと20分ほど、われわれの眼前に漆のお重に入れられたうな重が現れた。



漆のお重が
うな重の松です

蓋を開ける。うわ〜!!


みっちりと鰻が敷かれたお重
この鰻の質感が堪らない・・・

鰻がみっちり敷かれている・・・。これだけで、嬉しくなるから、わたしも単純だ。まずはお椀に口をつけ、湯気を立てるきも吸いを少しいただく。


熱々のきも吸い
熱々のきも吸い、湯気でレンズが曇るのでズームで撮りました

そしておもむろに鰻に箸をつける。さてどれくらいの量を口に運ぶか。この最初の思案のしどころと、その決断の末に口に入れ、鰻がとろけてゆく感触が・・・あぁ、堪らないのである。


亀屋の鰻は脂がのってわたし好みのとろける柔らかさで、タレの味は濃くもなく薄過ぎるでもなく上品な味で、これまたわたし好み。


「おいしいね」と言いながら、あっという間に完食。

ほうじ茶の湯呑
この湯呑、かわいいです

応対も丁寧な仲居さんが、食べ終わったの見計らって、ほうじ茶を供してくれた。湯呑が堪らなくかわいい。この遊び心、こちとら江戸っ子だい!!って言ってるようで、殊のほか好ましいものでありました。

かわいいね・・この湯呑
「ねぇ、また会いに来て」って言ってるようです・・・

文化の香り高い上野を訪ねる際には、是非、小粋な“亀屋”かば焼きの香りの方も一緒に嗜(たしな)まれてはいかがでしょうか。

母の日に意表を突く粋な贈り物、お相伴しました

5月の第二日曜日、13日は母の日。

 

息子夫婦から家内へカードとある贈り物が届いた。

 

中国茶である。たかだかお茶というのに、随分と大きな箱である。中にはガラス製の急須とビニール袋に入れられた3cmほどのくすんだ濃緑の陏円形の塊が3つあるだけ。


この塊が・・・
このくすんだ塊って、な〜に?

いったい母の日とどういう関係が・・・

 

まぁ、とりあえずお茶にしましょうということで、わたしもお相伴にあずかることとなった。

 

お湯を注いでしばらくすると、あらららら・・・、え〜っ!!


大輪のカーネーションが
大きなカーネーションが花開きました・・・

それはそれは、きれいなカーネーションが一輪、花を咲かせたではありませんか・・・

 

この意表を突いた粋な計らいに、少女のように「わ〜っ!!」と、喜色満面の家内。

 

お母さんありがとう

「お母さんありがとう」に・・・家内は、早速、嫁と息子に御礼の電話を入れていました。


心温まるティータイムでした

温かなティータイムのひと時をわたしもお相伴させてもらいました。

メデタシ、メデタシ!!の巻でした・・・


因みにこのお茶は“不発酵茶”というものだそうで、ビニール袋の説明に“康乃馨(やすのかおり)”とありました。原産国は中国安徽(あんき)省だそうです。

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