彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

グルメ

昔ながらの信州そば ビーナスライン沿いの「そば庄」

いつのころからか蓼科のビーナスラインは“そば街道”の別称を持つようになった。調べてみると、「ビーナスラインちの観光協会」が2016年に観光客の集客のために作成したマップにどうもその由来は求められるらしい。

蕎麦畑の白い花
蕎麦畑に白い花が・・・
県道192号線沿いにそば屋が多いので命名したというが、そもそも信州はそば処で有名。県内のどの街道もそば街道と呼ばれる資格を有するが、昔と比べて、ビーナスライン沿いにそば屋がふえてきているのは確かである。

なかでもバラクラ・イングリッシュ・ガーデン前のイタリア料理、リストランテ・イルポルトに隣接する“みつ蔵”というそば屋、いやそば処がいつも門前に蕎麦通を自認するであろう客が列をなしている。

2006年8月のブログでビーナスライン沿いのそば屋について記述しているが、それを読み返してみると、「みつ蔵」は5点満点の2点とずいぶん冷たい扱いをしている。

創業してすぐ訪れたはずなので、蕎麦がでてくるまでにずいぶんと待たされるなどまだ客あしらいに手馴れておらず、蕎麦の質というよりサービスの在り方に不満を抱いたようだ。

ところが、いつの頃からか“みつ蔵”の門前には群がる人々が目立つようになり、今では店の前には何台もの車が順番待ちをしている。

それを車上から横目で見るたびに、そこまでして蕎麦如きを喰らうことがあろうかと天邪鬼の虫が疼いてきて、15年間再訪を果たしていない。ということで店頭の写真すら撮ることもなく、だからここに掲載できないでいる。

しかし、日頃から価値観の多様性に重きを置く、要は自己主張にこだわらぬだけだと思うのだが・・・細君さまは、おいしい店で食べようと列んでいるのだから「人其々でいいんじゃない」といたって冷静で大人の対応で終始する。

現に、わたしの息子家族は何度か訪れているみたいで、「みつ蔵、おいしいよ」と若夫婦そろって無邪気にのたまっている。


そんなこんなでビーナスライン沿いのそば屋も栄枯盛衰の歴史を積み重ねてきているのだが、その15年前の彦左衛門のランキングで最下位に位置していたのが、今回、アップする「そば庄」である。

ビーナスライン沿いにあるそば庄_LI
ビーナスライン沿い、温泉旅館”滝の湯”手前に”そば庄”はある
「そば庄」は見るからに観光地の蕎麦屋という風情の館なのだが、旧中山道下諏訪宿にあった脇本陣(天保年間建築)をそのまま移築したものだそうだ。
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店内は今ではほとんど目にすることのできぬ三和土の土間づくりとなっている。それだけでも一見の価値があるので、だまされたと思って一度訪ねてみるとよい。

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今は珍しい三和土(たたき)の土間
こんなことを痴れっと言っている今の自分、まさにエッ!ということなのだが、実は最近、何度か通っているのだ。過去の自分の舌の感度を恥じ入ることもなく、こうして紹介しようとしている己に忸怩たるものはある。

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柱や梁に時代を感じさせる店内 

ただ、我が舌の名誉のためにいうのだが、“そば庄”も一時期、味が落ちたと感じて夫婦して足が遠のいた時期があった。あくまで推測ではあるが、当時は何らかの理由で本当に味が落ちていたのだと思う・・・たぶん・・・おそらく・・・。

ところが、2、3年前にほかの蕎麦屋が閉まっていたので、仕方なく入ってみたところ、あれっ!結構おいしいじゃないかとなったのである。

爾来、昼時に近くを通る際には時々立ち寄るようになった。そういう顛末で、本日、ご紹介する運びとなった。

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素朴な山菜蕎麦
今回、温かい山菜蕎麦の素朴な味を知ってもらいたくて、また、15年前のわたしの原罪を赦していただきたくこうしてブログにアップさせていただいた。

先日、食べた鴨せいろもシンプルでおいしかったので、写真を載せておく。

ヽせいろ そば庄
鴨せいろ
またそば庄のちょっと先のプール平から沢に下りてゆくと大滝という知る人ぞ知る名勝がある。

B臑譴ら流れる小川
老木の根が縦横に這う青苔の樹林を抜けた突き当りに大滝がある。
大滝
人声もなく、ただ滝の音のみが聴こえてくる。水音はすさまじいのだが、それをうるさいと感じるのではなく、逆に静寂を感じるのだから人の心とは不思議なものである。


また、“そば庄”を下ったところには、5月のGWの頃に満開となる桜の名所、聖光寺がある。今年は全国どこも桜の開花が早く、蓼科も5月1日でもう花が散り始めていた。

Δ修仂蔚瓩に桜が有名な聖光寺
聖光寺の桜
周辺にもいろいろ自然を愛でる場所も多い、そんな“そば庄”をぜひ御贔屓に。どこかのテレビ局の女子アナたちのように“そば庄”から何も利益供与は受けていないので、このブログ、ステマではないことだけははっきり言っておく。

京都の“割烹やました”で春の珍味・花山椒に遭遇

日中は古刹で櫻花を存分に愛で、宵には“割烹やました”で大将お薦めの料理に舌鼓を打つ。わたしたち夫婦が古都京都をこよなく愛す所以である。

醍醐寺不動堂と桜
醍醐寺不動堂と桜
その京都へ。昨年はコロナの嵐で緊急事態宣言が解除された11月にたった一度訪れたのみである。

2020.11割烹やましたを訪ねる
2020年11月17日にその年、初めてやましたを訪れた
そして、「来年は早々2月に来るね」と大将に堅く約束し、店を後にしたのに、またまた緊急事態宣言で予約したホテルをキャンセル、宣言解除の3月に花見を兼ねて京都行きを決行。

その日“やました”には6時半に予約をいれていた。少し遅れて入店したところ、すでにカウンターは私たちの二席を残して満席。一番手前の席であったが、これはこれで板場の景色が変わって見えて新鮮な経験。

当夜はまずオコゼの薄造りからはじまった。

.コゼの薄造り
ワンパターンになりつつあるが、やはり旨い。

昨年、わたしが体調を崩してから今後、お酒は一合までとこわ〜いお医者様から申し渡された。不満顔のわたしに酒好きでもあるドクターは心中を察してくれて「これからは値段は張っても旨い酒を一合呑めばよい」と、一合呑みの極意を伝授してくれた。

一合の鳳麟を嗜む
そこで、この日も大将お薦めの伏見の酒・「鳳麟」を一合いただくことにした。

一口舐めては、皿に箸を伸ばす。最近はこの振付が板についてきた。つましいものである。

そして当夜は、学生時代からの畏友・Y氏がつい先日、“やました”を訪れた際、うまそうだったとわざわざ連絡をくれた毛蟹を注文。

い笋呂衄味えあった毛ガニ
味噌も含めて美味この上なし。わが家の娘はいつも海老・蟹アレルギー(ものすごく軽いのだが・・・)だと騒ぐ。だから海老・蟹は娘がいないときにしか注文できない。そうだからなのか、猶更、美味しく感じるから不思議なものだ。

ソ佞猟遡・花山椒
手前の緑が花山椒
そして、大将が旬の珍しい花山椒が手に入ったから花山椒鍋を食べろと薦めてくれた。わたしは鍋料理があまり得てではなく、つい逡巡した。すると殺気のようなものを右頬に感じるではないか。そこで隣の家内に目を遣ると春の旬を食すのが通というものとそれを断る気か!とその瞳は糾弾の色を濃くしている。つまらぬ我を通すのも野暮というもの。春の彩、刹那を食すのも良いかと、当夜は注文することにした。

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確か、昆布と鰹節と薄口醤油だったか。上品でシンプルな出汁である。

それから順に具材を鍋に入れていき、丁寧に灰汁とりをする。

最後にメインの緑鮮やかな花山椒をさっと鍋に入れて、素早く小鉢に小分けする。

ゾ鉢でいただく花山椒鍋
出汁を吸い、花山椒ごと豆腐を口にする。山椒と名がついても花山椒の風味はやさしい。小さな春が口腔いっぱいに広がった。

機会があったら是非、京都の春を口腔と目で愉しんで欲しい。

この度、これまでの“割烹やました”の写真を見返していたら、ええ〜っ!!

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2019年4月にちゃんと写真を撮っていた花山椒鍋
二年前の421日に、花山椒鍋を食べていたことが判明。

その時は鶏肉ではなく、牛シャブ花山椒鍋であった。この老夫婦、認知症が始まっているらしい。あぁくわばら!くわばら!

そのころ、ブログをお休みしていた時期で、記憶があまり整理できていなかったのかもしれない。

そして、鍋の最後はさっぱりと素麺で〆め。おいしかった。

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それと、当夜、琵琶湖の珍味、本モロコとならぶビワマスなるものを酒のツマにいただいた。「琵琶湖八珍」と呼称される琵琶湖の固有種のひとつである。

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脂がのってトロリとしているのだが、しつこくなく上品な味わいであった。

さて、料理も最後となったが、従来、やましたは常連客が多く、入れ替えで10時近くまでにぎわうのを常としていた。ところがコロナ騒動になってから緊急事態宣言解除で営業時間が延ばされたというのに、もう8時過ぎにはバラバラお客も席を立ちはじめ、9時前なのに残る客はなんとわたしら夫婦とあと一人ということになった。

こうなると不思議なもので、慣れ親しんだ“やました”でもどうも尻がむずむずしてくる。われわれもそろそろ退散だと席を立ったのは9時ちょっと過ぎである。

木屋町通り 高瀬川沿いの夜桜
押小路橋から高瀬川の夜桜
そして見送りに出てきてくれた大将とお互いの健康を誓い合い、高瀬川の夜桜を横目に見ながらホテルへとそぞろ歩いた。

心地よい夜風が頬をなでて、まだ手を振ってくれている大将の彼方へと流れていった。

京都・嵐山の松籟庵(ショウライアン)で評判の湯葉コースでランチ

亀山公園(嵐山公園亀山地区)のなかに位置する松籟庵(ショウライアン)で昼食をいただいた。松籟庵の建物は近衛文麿元首相の別邸と呼ばれ、現在は豆腐の懐石料理で有名な料理屋となっている。

松籟庵の玄関
場所が公有地の公園内とあって、タクシーで行けるのは嵐山吉兆までで、そこから桂川(保津川)沿いに川縁の小径を上流へとそぞろ歩いていくことになる。

保津川沿いにつづく遊歩道
松籟庵までは距離にして500mほど、ほんの6、7分の散策となるが、時季は紅葉の季節である。
保津川下りの舟の船着場
遊歩道の途中、保津川下りの船着場や茶屋があり、11月とは思えぬ暖かさとも相まって旅人気分は全開となった。自然に行き交う人々とマスク越しに「こんにちは」とあいさつを交わすことになる。

松籟庵の案内板を掲げる茶屋
松籟庵の看板を掲げる小さな茶屋はまとまった時間がとれないときには、軽食のサービスもあるので店内の席から嵐山の風情を楽しみながらランチをとるのも一興だと感じた。京都通の嵐山隠れスポットとでもいってもよいか。

保津川と嵐山ともみじ
茶屋を過ぎてしばらく進むと、保津川に張り出した楓の葉叢から保津川下りの舟や遊覧船が顔をのぞかせて、のどかな嵐山の秋景色が満喫できる。

もみじ越しにボートや遊覧船がみえる
そんななか、突然、船頭が嵐山に響き渡る大声を発した。鴨の一群が我先に餌をまく船頭めがけて飛来する。大道芸ならぬアクロバティックな大河芸に鴨の羽音のなか船客が一斉に、そう全員が腹の底から快哉を叫ぶ。コロナ感染騒動の状況下、わたしはそんな光景に今年はじめて出合ったなぁと、思いっきり愉快な気分になった。

保津川下り 船頭が鴨を呼び寄せてみせる
さて、遊歩道の突き当りにぶつかると、右手に折れて自然石の石段がのぼっている。

保津川遊歩道の突き当りから松籟庵への石段
そこを上った先、左手に松籟庵の看板が立つ。
松籟庵看板 小径を入っていく
その看板を左に折れ細い砂利道をゆくと十段ほどの石段を下りたところに玄関がある。

砂利道を下った先石段を
当日は予約客でいっぱいで玄関で断られているお客もいたが、幸い当方は事前予約をしていたので、安心して案内を請うた。導かれた席は保津川と紅葉を間近にみながら食事ができる窓際の一等席である。

奥の窓際の席でいただきました
予約したコースは最近メニューに加えられた評判の“松籟の湯葉コース”(税別4600)

昼食のメニュー 松籟湯葉コース(税別4600円)
以下写真でご紹介するが、盛り付けが美しく整っているだけではなく、味付けも上品に仕上がっていた。

ボリュームたっぷりの八寸
ボリュームのある八寸
表現が少々失礼にはなるが、観光地でよく出会う形ばかりを懐石風に似せたまがい物とは異なり、気の利いたミニ懐石料理であるといってよい。

先付け(雪塩添え豆腐・梅酒)
先付け(雪塩添え豆腐)
次に料理の品をいくつか紹介しておく。どれもとてもおいしかったので。
樋湯葉の揚げ物  揚げ出し豆腐
樋湯葉の揚げ物           揚げ出し豆腐
当日のメニューのなかで創作料理と謳われているものは書画家で女将の小林芙蓉氏の作品をテーマにつくりあげた一品だそうだ。

女将の秋の紅葉を題材にした作品
料理のテーマとなった小林芙蓉女将の作品
豊穣の秋と紅葉をイメージしたものだろう、味覚のみでなく視覚でも料理を味わい尽くせるアーティスティックなひと皿であった。

収穫の秋 朴葉にのせた創作の一品
秋の創作の一品
かくのごとく和建築の室内を飾る見事な書が懸かる部屋で、窓外にもみじと保津川を眺めながら、次々繰り出される洒脱な料理に舌つづみを打つ。

窓越しに保津川と紅葉
なるほど松籟庵には大人の心をくすぐる贅沢な時間が用意されているのだと感心したところである。

湯葉のしゃぶしゃぶ   湯葉のしゃぶしゃぶ鍋
湯葉のしゃぶしゃぶ
これから嵐山を訪ねる際には、時間に余裕をもってぜひこの松籟庵で食事をとられることをお勧めしたい。

松籟庵の書
そして、お腹がいっぱいになったのちには、公園内の展望台にまで足を運んでほしい。後日、ブログにアップする予定だが、対岸の山腹に大悲閣千光寺を見晴らし、眼下に保津川下りの舟を見下ろし、タイミングがよければ渓谷を走るトロッコ列車の姿をみることができる絶景スポットなのである。
嵐山・大悲閣千光寺   嵐山・星野リゾートを見下ろす
渡月橋から見るありきたりの景観とは趣を異にする嵐山の景勝にふれて、あなたは嵐山のちょっとした通になったと感じること請け合いである。

2017年の七草粥は風変り

2015年、すべてが遅れついでのお正月・・・でも・・・(2015.1.13)

2017年の七草粥は一風変わったものでした。


土鍋の蓋を開けて、あれっと声が出た。白いお粥に緑色の七草がと思い込んでいたわたしはびっくり。なんと、茶色のお粥でした。最初はお醤油か何かを加えているのかと思ったりしました。
2017年の七草がゆ
二人分はこんなに少ない量でした。お米一合弱だそうです。

訊いてみると、今年は茶粥にしてみたのだという。なんとまぁ、人騒がせな・・・。

でも、口にしてみると、これはこれで趣があってなかなか風変わりでよいものだと感じたところである。

今年、わたしは66歳になる。無病息災といっても自然と体力、抵抗力がなくなり、一年を通して無病息災などと啖呵を切れるほどの自信はない。安全速度で年相応の生き方をしていくしかないと考えている。
茶粥の七草粥
お茶碗に入れると結構な量になるんですね

近頃、高齢者を75歳以上と規定する案が検討されているというが、60歳を超えると体の劣化状態も人それぞれである。そんなことまで政府に決めてもらう必要などさらさらないと、少々、年季のいったおじさんは思ってみたりする正月七日の夜である。


2017年酉年、明けましておめでとうございます 彦左の正眼よろしく

いろいろあった昨年。今年は良い年であるように心よりお祈り申し上げ、皆様、明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます
こんなに青空いっぱいの年末年始というのは最近、覚えのないほどに素晴らしい天候に恵まれました。

元旦の空
初詣の武蔵の国一宮・小野神社の空です
2017年1月2日の三日月と一番星
1月2日の澄んだ夜空にはきれいな三日月に寄り添う金星が・・・

そんなまことにめでたい正月日和でありましたが、このわが家は30日から弟家族、息子家族が押し寄せ、正月3日まで、まぁ、にぎやかというより、喧騒のなかに悲鳴あり泣き声あり、叫び声ありの動物園状態のお正月でありました。

10人分のおせち
奥に裸のメグ人形や幼児用の椅子が散乱する正月の十人分のお膳です
3歳の孫に、2歳と7歳の姪が集った正月。おせちを肴にのんびりとしたお正月を過ごせたのもつい3,4年前まで。そのなかでも今年は2、3歳児の活躍がすさまじく、お屠蘇の儀式もそこそこ、お膳に雑煮がないのも、前もって配膳すると幼児がすぐにお椀をこぼしてしまうということで、正月の膳の写真を撮るのも未完成段階のものしかありません。

蜜柑の乗らぬ鏡餅
今年の鏡餅が小さくなったため、蜜柑が乗りません
いやぁ、冗談ではなくほんとうにせわしない元旦でありました。


でも、そんな日々が過ごせるのは幸せなことだとみんなが帰った後に、老夫婦二人は語り合ったものです。


今日はもう七草がゆ。今、家内が下で準備をしています。静かな七草がゆの夜が過ごせます。


明日は年始客の第一陣。六名の若人たちが参ります。これも恒例となった新年会ですが、わが家の餡餅入り雑煮を楽しみに毎年、やってきます。こうして、今年もにぎやかに楽しく新年の日々は過ぎていきます。


そんなこんなで、今年も「彦左の正眼」をよろしくお願いいたします。


2016年9月、倦怠期に木屋町通りの「割烹やました」のランチは格別!

(当ブログの写真・記事等一切の転用を禁じます)

2014年、祇園祭の“割烹やました”で、涼をもとめる=京都グルメ(2014.8.13)
2013年・水無月の割烹“やました”、“あこう”の洗いで初夏の爽やかな音色を聴く=京都グルメ(2013.7.1)
割烹「やました」・・・京都グルメ編(2008.3.14)


割烹やました地図
割烹・やました

久しく、「割烹やました」をアップしていない。昨年の七夕の日に訪ねて以来、一年二か月ぶりの「やました」である。

1・押小路橋から割烹やましたを 2015年七夕の日
押小路橋から”やました”を(2015.7.7撮影)
今回は、初めて割烹やましたにお昼時に伺った。というのも、今回は帰京途中に京都で下車、今年、訪ねられていない「やました」にご挨拶をという主旨で立ち寄ったもの。

 

そして、「やました」でランチだけというのも気が引けたので、現在開催中の特別公開で目ぼしいところを訪ねようと足を向けたのが聖護院であった。

2・聖護院門跡山門と特別公開立看板
聖護院門跡の特別公開
その次第の聖護院特別公開については本家西尾八ッ橋本店の紹介の際に少し触れておいたので、ここでは省略する。

 

さて、「やました」との付き合いももう十数年になるが、お昼に伺ったのはなんと今回が初めてである。

この日は12時45分頃に店に到着。昼は2時迄の営業ということでそうのんびりとはできぬと早速に暖簾をくぐると、芹生君がいつもの大将の位置にいたのには、少々、驚いた。

3・芹生君、様になってます
芹生君、様になっている
と同時に、時間も遅めのお昼ということでお客さんもピークは過ぎたのだろう二組いらっしゃるのみで、夜の部のあの熱気を帯びた賑わいがないのにもちょっと戸惑いを覚えた。

 

板場のなかも見知らぬ新人二人が入り、二名増えて6人(大将を入れて)体制になっていた。新顔は熊谷君と竹田君、竹田君にいたってはまだひと月とのこと。胸元の名札がなんとも初々しい。

4・頑張れ、若者(左から熊谷・竹田両君)
やましたのニューフェース頑張る 左から熊谷君・竹田君
また、先輩の
部谷君が当日は焼き方に回っていた。みんなそれぞれが一流の板前への階段を一歩一歩、着実に昇っていっているのだと感じた光景である。

5・焼き方に配された部谷君
焼き方、頑張る部谷君
その部谷君をやさしく指導しているのが料理長の安達さん。安達さんとはこれまでなかなかゆっくり話をする機会がなかったが、その意味では「やました」の板前さんと心置きなく会話を交わしながら食事を楽しむには夜よりもお昼のほうが良いことをこの度知った。

6・安達春徳さん
苦み走ったいい漢、安達さん
ここ2、3年、「やました」の板場は戦場のようで少し離れた板前に話しかけるのもままならぬほどの盛況ぶり。最近では「やました」の評判は日本だけでなくネット検索で訪ねてくる外人観光客も増えるなど、すでにインターナショナルな存在である。

 

昨年もわれわれの隣はオーストラリアから初めて日本にやってきたご夫婦であったし、二年前も中国から一人でやってきた若い女性が大将の前に陣取るなど京都の料理屋もなるほど国際化の波に洗われているのだと感じたところであった。

 

そんななかで奮闘する安達さん。一見、こわもてで話しづらかったのだが、実際はずいぶんやさしい人物であることがこの日、分かった。名前は春徳と書いて、かずのりと読むのだそうで、「春日大社の“かず”ですというと、みなさん、あぁ」と納得してくれるのだと、強面から笑みをこぼし説明する姿はまさに板場の好漢と呼ぶのがふさわしい。

 

当日は山下の大将は不在とのことで挨拶ができずに残念であったが骨折した足の具合はもう大丈夫でゴルフも普通にされておられるとのことでまずは安心。下の写真は昨年の7月7日、七夕の節句に伺った時のものだが、スマフォを話題に楽しそうないつもの大将の写真をご挨拶代わりに掲載しておく。

19・スマフォで何を語る大将
スマフ片手に分からねぇなぁ・・・(2015.7.7撮影)
さて、「やました」のお昼はコースが主体であるようだが、当方、今年初めての「やました」である。いつも通りに旬のものを中心に好きなものをいただくこととした。いよいよ料理のスタート。手際よくいつも通りに先付が目の前に差し出された。

8・先付け
先付け
わたしはお昼であるにもかかわらずパブロフの犬よろしく流れ作業のように、「いつもの“桃の滴”を」と条件反射的に口走ってしまう。

9・桃のしずく
昼から桃の滴・・・
そして、家内と芹生君に念押しをするかのように、「二合だけでいい。今日は料理主体」と訊かれもせぬのに言い訳めいたことをいう。

 

そこで当日の料理は以下のごとくである。夜の部よりもバランスのとれたものとなったが、要は家内主導の注文となったということで多様な皿をたのしめることになった。

 

その当日のインパクトある一品は何といっても、鱧の薄造りである。

10・鱧の薄造り
初めていただく鱧の薄造り
一番脂の乗った秋鱧である。旨くないはずはないと、二重否定でほめるほどに絶品である。いつもいただく鱧の炙りも好みのひと品だが、こうして薄造りにした鱧を豪快に三切れほどひとつまみにして口に放り込むのも新たなる鱧食の悟りである。添えた酢橘は鱧にかけると身が白くなるので三杯酢ののぞきに滴らす方がよいというのでそうした。料理の見栄えは食の基本である、なるほどと納得した次第。


そして、グジ(甘鯛)もいつもは刺身でいただくところだが、鱧の薄造りをいただいたので、から揚げにしてもらった。

11・甘鯛のから揚げ
目先が変わる甘鯛のから揚げ
これもプリプリでおいしい。さらに、から揚げのおまけというのも変だが、グジの兜焼きがあとで出てきた。
と、思ったらのどぐろの塩焼きを頼んでいたのを思い出した。そういえば、「やはり、脂がのっておいしい」なんて会話しながら、身をほぐしては口に運んだっけ。芹生君、失礼!身の方の写真を失念。

12・甘鯛の兜焼き
のどぐろの塩焼き
これまたほっこりとして、さすが食材を吟味した“やました”の一品と報告しておこう。。

 

次に野菜の焚き合わせを頼むが、大ぶりの栗をトッピングして季節感を演出、湯葉や麩を添えて京都をアレンジした小品である。

13・野菜の焚き合わせ(穴子・小芋・栗・麩・湯葉)
京の季節感を味わう炊き合わせ
帆立と海老のしんじょうが目の前に。

14・蒸し物・ホタテとエビのしんじょう
しんじょう
これまたしっかりとした口触り。帆立など貝類大好きな家内の注文である。

そして、湯葉巻き。

15・湯葉巻き
見た目ですでにおいしい湯葉巻き
もちろんおいしかったが、この詰め物はそのとき訊いたはずだが、忘れてしまった。
16・湯葉巻きの詰め物
何はともあれ、何事もおいしければよい。

 

ほかに、皿の合間にちょちょっとサービスで出てくる“アテ”が何とも言えずうれしい。やましたならではの夜、もとい、ランチである。この椎茸、生椎茸をやましたで一週間ほど乾燥させてから戻すのだそうで、実はこれだけで十分に酒のアテにもなる手間をかけた一品で、ご飯のお伴にもなる優れものであった。

17・やましたで生から乾燥させて戻した肉厚な椎茸
アテに最高
また、このから揚げも鱧の皮であったか骨であったか? はたまたグジの始末の料理であったか失念したが、いつもながらのうれしい「やました」のサプライズであった。

18・つまみ
初めて経験した「やました」のランチ。そして、久しぶりに堪能したゆったりした「やました」の時間。

 

実のところ、「やました」での滞在時間はいつも他のお客よりずっと長っ尻である。これまで幾たびも看板後まで居続け、大将と語り合う時間がとれたものである。だが、ここ数年であろうか「やました」の名声が高まるにつれ、そうした独り占めの贅沢な時間に恵まれることがほとんどなくなってしまった。

楽しかったね
花島さんがいた2013年1月の板場
「やました」の評判が高まりいちフアンとしては大いに鼻を高くする反面、大将とサシで語り合う機会がめっきり減った一抹の寂しさがある。贔屓の客としては複雑な心境にあったことも正直なところである。

 

そんな矢先に初めてランチに訪れ、じっくり料理に舌鼓を打ち、心置きない板場との交流を深め、以前から流れていたのだというシャレた洋楽のBGMに耳を傾ける「やました」での粋なひと時。新鮮な発見、やましたを知ったころの初心に戻ったような貴重な一日であった。

 

この気持ちを表わすのに例えはちょっと適切ではないが、倦怠期にある夫婦が相手の本来持っている良さ、昔、好きだった長所を再発見、思い起こし、絆をより強くする。そういった感覚、心もちをよみがえらせてくれた2016年の「割烹やました」の格別のランチであった。



“Creme de la Creme(クレーム・デ・ラ・クレーム)”の“京野菜シュー”が旨い=旅人の見た京都のお菓子

八ッ橋発祥の老舗・本家西尾八ッ橋の懐かしい味=旅人の見た京都のお菓子(2016.9.24)

霊験あらたかなる あぶり餅・一文字屋(別称 一和)=旅人の見た京都のお菓子2016.8.19

京都そば茶寮「澤正」の創作そば会席を試した2009.11.8


(当ブログの写真・記事等の無断転用を禁じます)
 

中京区烏丸竹屋町少将井町225   075−241−4547

お土産には京都駅新幹線構内店が便利

 

つい先ほどのブログで軽薄な時流には乗らない昭和20年代生まれのこだわりについて語った。その舌の根も乾かぬうちにとはこのことであるとわれながら少々気恥ずかしいが、なにせちょっと風変わりだがおいしいシュークリームを紹介せずにはいられないので、恥を忍んでここにアップする。

 

何しろ京都駅の新幹線構内のみやげ売り場で運命の出会いがあってからこのひと月、二度もこの京野菜シューを買い求め、舌鼓を打ったほどに要ははまってしまったわけである。

1・京都駅・新幹線構内土産売場
京都駅新幹線構内・みやげ売り場
「Creme de la Creme(クレーム・デ・ラ・クレーム)」は、創業140年の“そばぼうろの元祖”石田老舗(いしだろうほ)がプロデュースするシュークリーム専門店なのだそうだ。

 

以前、うかがった“そば茶寮の澤正”もそばぼうろの元祖を謳い、そばぼうろの商標登録もおこなっていたはずだが・・・。

2・そば茶寮澤正
京都東山区今熊野のそば茶寮・澤正
あぶり餅の一文字と飾り屋のように昔のこととて、今どきの知的財産権どうのこうのと目くじら立てるなんて、千年の都を自負する京都の方々にとって、「都に元祖はいくらあってもよろしゅおす」といった様子で、いかにも懐の深いところであると、お門違いの感心をしてしまう。

3・今宮神社東門前に二軒のあぶり餅屋
今宮神社参道に二軒のあぶり餅元祖の店が
さて、わたしが買ったのは京野菜シューの5個入りセットで1080円と値段も手ごろ。包装もずいぶんとお洒落で、簡単なお使い物にはもってこい。シュークリームの種類は4種類で白味噌だけが二つ入っている。

4・オシャレな京野菜シューセット
包装がお洒落で色合いもセンスがよい
包装もなかなかお洒落で凝っているが、中身、シューの中身のクリームの彩がまた何とも言えず美しく食欲をそそる。

5・前列左から京とまと・加茂なす・万願寺とうがらし
包装以上にこのクリームの色合いは見事
こうして、ナイフでちょっと半分に切って彩りを玩味してから口に入れるのも通というもの。そして、いよいよ、お味の方だが・・・。

 

わたしがこれは面白いとその風味にほれ込んだのは万願寺とうがらしシューである。

6・万願寺とうがらし・グリーン
グリーンの万願寺とうがらしシュー
とうがらしという名前からちょっと警戒気味に口に入れたが、さわやかな青味みの味が咥内にひろがり、大げさに言えばシュークリームというものの常識を打ち破った、革命的なシュークリームである。

7・万願寺とうがらし
もちろん、京野菜の風味をクリームに混ぜ込むという発想自体が革新的であることは確かだが、最もその狙いがきわだっているのが万願寺唐辛子であると感じた。

 

また、京トマトの薄いピンクもひと口口にしてクリームの色を目にしたところで、なんといえぬトマトの味が鼻腔に届いてくるようで、これまた素晴らしい。

8・京とまと・薄ピンク
薄ピンクの京とまとシュー
トマトのもちろん臭みなどなく、口内にほのかにトマトの甘みが隠し味のように仄かな香りをただよわす。

9・京とまと
紫色が加茂なすである。

10・賀茂なす
そもそも茄子の匂いというものが薄弱であるため、これは色合いを楽しみつつおいしいクリームを堪能すればよい。

11・賀茂なす・紫
パープルの加茂なすシュー
京の白味噌は一風変わったシュークリームである。

12・かわいらしいシュークリーム・京の白味噌
京の白味噌シュー
見た目、外観からはもちろん分からないが、口にしてクリームのそこに下地が入っていて、ここに白味噌が含浸されているようである。

13・白味噌には中に下地があります
クリームと底のシュー皮の間に味噌を含浸させたパン生地が
なかなか手の込んだ仕事をしていて、これまた唸るしかない。目でも口でも楽しめる京野菜シュー、秀逸である。
14・目でも楽しめる京野菜シュー
たのしいシュークリーム
人数によって10個入りや16個入りが選べ、しかも季節によって丹後の大黒豆の紫ずきんや鹿ケ谷かぼちゃや丹波栗といった品ぞろえもあって、お土産としては目先も変わり場を盛り上げるのは請け合いの京のお菓子、お土産である。


八ッ橋発祥の老舗・本家西尾八ッ橋の懐かしい味=旅人の見た京都のお菓子

(当ブログの写真・記事等の無断転用を禁じます。) 
       
                          住所:京都市左京区 聖護院西町7  ☎ 075−761−0131

9
月10日からはじまった聖護院門跡特別公開(2016月12月18日まで)を拝観した。

1・聖護院特別公開
聖護院門跡の山門
宸殿の襖に描かれた狩野永納・益信ら狩野派の障壁画130面を一挙に見ることができた。大玄関の老松の障壁画にまず度肝を抜かれ、つづいて宸殿の各間を飾る襖絵はどれも豪華で、その巧みな筆致には圧倒される。

2・聖護院・大玄関
大玄関・正面に老松の障壁画
また、当寺は修験道・山伏の総本山でもあり、拝観時には本堂の手前廊下で法螺貝を試みに吹かせてくれたが、予想した通りプッという音すらでなかった。そして、ご本尊の不動明王像を間近で拝ませていただき、満足の体で聖護院を後にした。

 

さて、聖護院は実は今を去ること50年弱前、高校の修学旅行の宿泊させてもらったところである。当時はそれはもう部屋の襖を指で押すと隣の間に倒れ込むといった古ぼけた宿、宿坊?であったが、いまは御殿荘の名前の通り御殿のような立派な建物へと変貌を遂げていた。

3・宿泊施設・御殿荘
境内の御殿荘 昔は暗くてふる〜い建物だったような・・・
なるほど私が高齢者の仲間入りを果たすわけだ、時間は確実に流れていることを実感させられた瞬間であった。そんな感慨に耽りながら寺域をでると、そこに聖護院八ッ橋の総本店の大きな暖簾が目に入った。

4・聖護院八ッ橋総本店・暖簾
聖護院八ッ橋総本店
そして、ここ20余年八ッ橋を口にしていないことに気づき、買い求めたいと店内に入った。道路上に修学旅行生がちらほらしていたが、なかに入ってみるとショーケースの前は若者の熱気と歓声で息苦しいほど。

5・修学旅行生でいっぱいの店内
若者の熱気がいっぱいの聖護院八ッ橋店内
最近は修学旅行も贅沢になり、少人数単位でタクシーに分乗し洛中を駆け巡っている。帰りに乗ったタクシーの運転手さんの話では、昼食の場所も生徒たちの求めに応じ案内するのだとか。

 

最近の子はアレルギー症が多く、食事のお店選びも神経を使うのだそうで、昔の先生と比べたら今の先生は丸投げできるので本当に楽ですよと溜め息交じりにいっておられたのが印象的であった。

 

そんな修学旅行の学生でいっぱいの聖護院八ッ橋をわたしたちはスルーすることにして、斜め前にあるここが八ッ橋発祥の正真正銘の老舗なのだと、店構えもいかにもといった格式を感じさせる本家西尾八ッ橋本店の暖簾をくぐることにした。

6・本家西尾八ッ橋・本店
歴史を感じさせる店構え さすが老舗!!
店内はしっとりと落ち着いた造りで、店内左手に置かれた聖護院門跡から譲り受けた大門扉や酒井雄哉大阿闍梨の書が目に入る。

7・聖護院から譲られた大門扉と酒井雄哉阿闍梨の書
大門扉と大阿闍梨の書
「江戸時代から八ッ橋やと言えば、西尾だったのです」とHPで謳うだけの歴史と風格を自然と感じさせる。

店員さんの話では聖護院八ッ橋さんはいまの若い人向けに様々な現代的な味の八ッ橋を販売しているそうで、西尾の方は種類はそんなに多くはなく、どちらかというと昔風のものが主体ですとのことであった。なるほど、レモン餡入りの“聖涼レモン”とかさくら餡の“櫻花”とか餡の種類も多彩で季節感たっぷりに若い人向けのネーミングも見事ではある。

8・昔ながらの八ッ橋が幅を利かすショーケース
昔ながらの堅焼き八ッ橋が幅を利かすショーケース
しかし、高齢者への仲間入りを果たしたわれわれ昭和20年代生まれの人間がそんな軟派な時流に乗るわけにはいかない。50年弱前に買って帰った堅焼きせんべいのようなあの八ッ橋とニッキ味とせいぜい抹茶味の二種類の生八ッ橋をここ老舗・西尾で求めたという次第である。

 

帰京後、同年代の家内の友人たちに西尾の八ッ橋をお茶請けにお出しした。

9・ニッキの硬い八ッ橋と生八ッ橋
西尾の堅焼きの八ッ橋とニッキ味の生八ッ橋
みなさん、堅焼きの八ッ橋の方をみて異口同音に「あら、なつかしい」とおっしゃる。

10・ニッキと抹茶の生八ッ橋
抹茶味とニッキ味の生八ッ橋
わたしはすかさず「歯を折らないように」と、なんとも失礼なひと言を発してしまった。あぁ、後の祭り、口は禍の元と頭を低くすること暫しであった。

 

菓子をひと口、それで一挙に数十年の時代を飛び越え、各々の思い出を蘇えさせる魔法の菓子・八ッ橋。

11・昔ながらの堅い八ッ橋
修学旅行のお土産、こんなんだったかなぁ
たまには阿闍梨餅ばかりでなく、話題作りに京土産として購入されてみてはいかがであろう。懐かしい青春の匂い、ニッキの味があなたを一足飛びにお肌ツルツルの世界へといざなってくれるはず・・・。

 

最後に八橋の名の由来であるが、WIKIPEDIAによれば、「箏曲の祖・八橋検校を偲び箏の形を模したことに由来するとする説と『伊勢物語』第九段「かきつばた」の舞台「三河国八橋」にちなむとする説がある」と書いてあった。

 

そこでわたしの新説であるが、仙洞御所の南池に架かる角々とした八橋の形がいかにも堅焼きせんべいの形そっくりで、京のみやびを思えば、その方が似合っていると思うのだがいかがであろうか。

12・仙洞御所の八橋
仙洞御所南池の八橋
中国の庭園にはこの八橋形式の橋が多くみられるのだが、角々と橋を曲げることで真っすぐにしか進めぬ邪鬼を通せん坊するためだという。

 

八ッ橋をひと口、口にすれば邪鬼を追っ払うことができるという謳い文句で宣伝したら、久々の八ッ橋ブーム到来ってなことにならないだろうか。そんなわらべのような夢想にひたらせてくれた本家西尾の八ッ橋であった。



メルヘン街道沿いのランチ 懐石料理・“たてしな藍”はいかが=蓼科グルメ 37

(当ブログの写真の転用・二次利用を禁じさせていただきます)


茅野市蓼科高原横谷峡  ☎ 0266-67-5030


本来、“たてしな藍”は藍染と懐石料理のお宿で有名である。

1・藍染の暖簾がかかる入口門
藍染の暖簾がかかる”たてしな藍”の門

しかし、われわれは宿客ではなく、今回もお食事のみをたのしみにいった。前日までの予約を必要とするが、宿泊がなくともお料理のみでも対応をしていただける。


20年ほど前に伺ったきりで長い無沙汰をしていた“たてしな藍”に「もう一度、行ってみたいね」と語り合いながらもだらだらと月日が流れてしまった。

2・たてしな庵の宿玄関
たてしな藍の宿泊処・玄関

猛暑の東京を逃げ出して、パン工房での作業に従事する娘のお盆休みも兼ねて、今回は別荘でのんびりとと思ってお店の予約もほとんど取らずに蓼科へ向かった。


しかし、やっぱり食いしん坊のわたしたち。今日のお昼はどうしようかと迷ったその日、家内が藍はどうかとの提案があった。スマフォでHPを開けると、食事のみでも可とあったが、前日までに予約が必要との注意書き。電話だけでもと連絡したところ、ちょっと確認しますといってしばらくして大丈夫ですとの回答。当方、お昼にありつけたと胸を撫でおろし、早速、“たてしな藍”へ直行。

3・メルヘン街道沿いの”たてしな藍”駐車場
メルヘン街道沿いに、”たてしな藍”駐車場

駐車場へ車を止め、あぁ、こんな風だったなと思い出しながらその風情のある門をくぐる。

4・たてしな藍の門
この門内が”たてしな藍”

淡い木漏れ日を落としてゆるやかにのぼる石段がつづいている。

5・木漏れ日を落とす石段
木漏れ日を落とす石段

突き当りのところで、石段が左右に分かれていた。

6・石段の突き当り
石段の右手に”たてしな藍”の宿、左手に食事処・山味庵

案内を見ると右手が宿の“たてしな藍”となっていた。

7・たてしな藍・宿
たてしな藍・宿の玄関

そして、左手が本日予約の食事処の“山味庵”である。

8・山味庵
山味庵玄関

20余年前に夜の懐石で伺ったときは、確か右手の旅館の大広間に通され、藍染の衝立で仕切られた座卓で懐石料理をいただいた記憶がよみがえった。山味庵なる別棟の食事処など当時はなかったのではないかと思う。


早速、山味庵に入り名前を告げると、こちらですと館内を案内された。

9・山味庵の個室へ
落ち着いた館内

途中には“酒厨ちろり”なる宿泊客用のおしゃれな館内バーもある。

10・酒厨ちろり
酒厨・ちろり

そして、左手奥にあるひとつの個室に通された。最近、よく見受けられる張りぼての安っぽい和室ではなく、しっかりとした漆喰壁の本格的な造りであった。

11・個室食事処
当日のランチの個室

その個室の前で右手を見ると、まだ、多様な個室があることがわかった。

12・個室もいろいろあります
多彩な個室が用意されている

当日は四季の昼懐石3,900円(税・サービス料込み4,633円)のコースであった。他に5000円(同5,940円)のコースがあったが、われわれには3,900円のコースでちょうど良い量であり、質であった。


メニューは以下の通りである。

小鉢 もろこし豆腐 万願寺唐辛子

13・小鉢・もろこし豆腐

椀 鱧の葛打ち 梅肉 茗荷 木の芽

14・椀・鱧の葛打ち
蓼科で鱧 これも粋!

造里 信州サーモン混布〆 豆乳豆腐 妻一式

15・お造り・信州サーモンの混布〆と豆乳豆腐
信州サーモン 脂がのって美味しかった

焼物 信州福美鶏の朴葉焼き

16・信州福美鶏の朴葉焼き  17・福美鶏
朴葉焼き                信州福美鶏

煮物 高原の野菜炊合せ 海老のそぼろ餡かけ

18・高原野菜炊合せに海老そぼろ餡かけ

ご飯 とろろご飯 香の物の二種盛り

19・とろろご飯
とろご飯おいしかったです

水菓子 葛きり 白玉団子 黒蜜

20・葛きり・白玉団子に黒蜜かけ
葛きり、なかなでした・・・

とろろご飯の前にすでにわたしのお腹はいっぱいでご飯を遠慮しようと思ったが、目の前で茶碗にトロロが掛けられるのを見たら、無性にご飯が食べたくなって箸をつけた。


料理のお味はあっさり味で、若い人には量とともに味も少し物足りないかもしれない。しかし、ダイエット目標を確実に達成し続けている娘も量はこれで満足。また、血圧が少し高めの家内もダイエットもかねて良質ともに十分に満足。


そして、高血圧症で、かつ再び、お腹のふくらみが気になりだしたメタボ軍団再加入の危機にあるわたしには、味も量も十分すぎるほどであった。


リゾート地の個室でいただける懐石料理、値段を考えるとコスパ最高の、しかも雰囲気最高のお店であったのだと認識しなおした一日であった。

館内照明もセンスがよい
落ち着いた照明

こうして20数年ぶりに蓼科で味わった懐石料理。三人とも大満足の態で緑陰の小道を帰路についた。

緑陰を帰路につく
緑陰の小道をおりてゆく・・・

たまにはこうした雰囲気で避暑地の時間を過ごすのも目先が変わっていいんじゃないのかな・・・と思わせた大人びた空間であり、静謐なる小世界であった。

祇園祭の夜、美山荘若女将ご贔屓の“リストランテ キメラ”でディナー

(ブログ「彦左の正眼」内の写真等一切のコンテンツの転用を禁じます)

泊ってみたい宿=摘み草料理の美山荘(2013.10.23)

東山区祇園町南側504 電話:075-525-4466


祇園祭の後祭を楽しんだ翌日、八坂神社の南楼門から100m、料亭「祇園畑中」に隣接するイタリアン 「リストランテ キメラ(CHIMERA」を初めて訪ねた。

1・八坂神社・南楼門と鳥居  2・祇園畑中の隣にキメラ
八坂神社南楼門と鳥居          祇園畑中とキメラ看板

美山荘の若女将に以前、ここで結婚記念日に食事をしてとてもよかったと教えられていた。

3・母屋へ入る若女将
美山荘母屋と若女将

京料理もよいが、たまには違った料理もと、今回は、家内がこのキメラを提案した。

思い立ったが吉日と6月の頭に電話を入れたが、予約はひと月前からということで、6月の末にリザーブし直して伺った。

4・祇園祭のキメラ
イタリアン・キメラ玄関にも祇園祭のお神酒貼付が

当夜は一万円のコースをお願いしていたが、料理の内容は当然として、食事の間中サーブされたスタッフの対応も、実は最後にお名刺をいただき支配人の小池聡貴氏であったのだが、申し分ないもので、一見の客であるにも関わらず細々とした当方の質問にも丁寧に答えて下さり、二人とも大満足の夜を過ごすことができた。

5・テーブル・セッティング
キメラのテーブルセッティング

なるほど美山荘の若女将ご贔屓のお店だけはあると感心したものである。

6・店内  7・畑中の楓を借景にした店内
二階店内のテーブル             窓外は祇園畑中の楓を借景

それでは料理の紹介に入っていこう。ディナーの内容は写真を見ていただけると、その味も伝わってくるのではないかと思う。


使用される器もそれぞれこだわりをもったもので、料理にかなったなかなかに客の目を楽しませてくれる味わい深いものであった。

8・おしゃれなインテリア  9・店内の様子
インテリアもシンプル             二階の様子

また、料理のサーブ、ワインのサーブも非常にスマートで、われわれは食事がスタートしてものの10分もしたころには、キメラの常連客のような気分で口にナイフを運び、ワインを喉に流し込んでいた。

10・本日のワイン 重めのものを頼みました     11・すぐれもののナイフ&フォーク
重めの赤ワインを注文             凝ったナイフとフォーク

料理の内容は次の通りだが、初めてみる食材もあって、根掘り葉掘り問いただすなど、まぁ、退屈しないとてもおしゃれな時間を過ごした。


スターターがなんと三つに輪切りにされた鮎を盛りつけた鮎のコンフィ。

12・鮎が立つコンフィ
鮎のコンフィ 鮎が立つ・・・

おどり串を打たれた鮎の塩焼きになれたわたしどもにキメラのこのプレゼンテーションは目新しく、また、小骨の多い鮎のコンフィという調理法も骨ごと食べられるなど目新しさ満点の一品である。


オードブルも多彩で楽しい。オマールエビやトウモロコシのジェラート、生ハム。

13・オードブル
真中にトウモロコシのジェラート 玉蜀黍の葉が印象的

生ハムがおいしいというと、「本日の生ハムはこれですよ」とテーブルにその塊を持ってきて目でも楽しませてくれる。

14・本日の生ハム
迫力の生ハム

そして、次なるものが初めて食べる逸品である。イタリアのキノコの王様といわれる“ポルチーニ”と温度卵、芽キャベツにキノコから作り出した泡(フォンデュ・ソースというのだそうだ)をトッピングしたすぐれもの。

15・泡はキノコ・ポルチーニ
これでも結構なボリュームです

周りを囲んでいるのが“ポルチーニ”なるキノコである。一見、お肉のように見えた。キャベツのなかにとろりとした温度卵が隠れている。(下の写真、クリックで拡大)

16・泡はキノコのフォンデュソース  17・中身は温泉卵
この泡を見てください             中は温度卵です

そして、ポルチーニって、どんな茸なのと訊いたところ、早速、お持ちいただいたのが次なる写真。

18・イタリアのキノコの王様”ポルチーニ”
キノコの王様、ポルチーニ

なるほど松茸ではないが、果肉が分厚く、いかにもおいしそう。


続いてパスタが二種類サーブされるが、事前に量の確認がされた。そこで、われわれは当然、少な目でよいと頼む。実際に家内はその少量のパスタも失礼して少し残すこととなった。


一品目がバジリコ味のパスタに京の夏を代表する食材・炙り活鱧と九条葱をあしらい、イタリアの唐墨(からすみ)をすりおろし漆黒の容器に粉雪のように舞わせる。

19・鱧をあしらったバジリジョコ味のパスタ
この色彩・・・パスタ料理です

その様はその色彩効果は秀逸で一幅の絵画を見るようでもある。料理とは味のみにあらず、色彩、器、料理への寸言など総体的な芸術であることをまさに実感、視感したひと時である。

20・炙り鱧にパスタ
抜かりなく鱧の炙りがのっています

二品目がバジリコ豚のベーコンをトッピングしたトランペットキノコ入りのチーズパスタである。

21・イベリコ豚のベーコン とトランペットキノコ チーズパスタ
ガラスの器に盛られたパスタ

二品目はテーブル脇でガラスの器へ取り分けしてくれるが、このパフォーマンスもなかなか見物で、大切な人とのディナーの雰囲気を盛り上げるのには最高であった。

22・パフォーマンスで火がつけられたのですが・・・
この前に火があがるパフォーマンスが・・・

写真は実はタイミングが遅れてしまい、チーズから火があがった一瞬をとらえることができず何の変哲もないものとなった。

23・スマフォとチーズ
チーズの真中にパスタが スマフォの大きさと比較してみて

鮮やかな手さばきを披露された小池さんにはまことに申し訳ない次第とあいなった。家内に冷やかされることといったら・・・。でも、このチーズの器?大きかった。スマフォを横に置いて、ちょっと大きさを表現しました。


そんな笑いのなかでディナーもいよいよメイン料理に。


鴨肉のローストである。亀岡で飼育されたスコットランド種の鴨ということであった。

24・メイン料理・鴨のロースト
本日のメイン 鴨のロースト

鴨の上に森永のキャラメルのように乗っているのが、フォアグラである。まぁ、なんとも贅沢な。南瓜のスライスが添えられているが、これ、“鈴かぼちゃ”というのだそうだ。生のままで食べるので、サクッとした食感でなるほど夏向きの食材である。

25・ディナーも残り少なに
そろそろディナーも終わりです・・・

ディナーもさて、残り少なに、デザートへと到着。

わたしがココナツミルクにマンゴとパッションフルーツ。

26・マンゴ・パッションフルーツ・ココナツミルク
捻じれた容器なので、ひねって映しました

家内はオーソドックスにマスカットにバニラアイスとラズベリーシャーベット。

27・デザート
いたってオーソドックス

これでようやく終了と思いきや、とどめのデザートがサプライズで供された。次なる写真である。

28・とどめのデザート
これって、正直、ビックリ おいしかった

いやはや、プリティー・・・な〆である。


旅人にとって、祇園祭に京料理ももちろんよいが、八坂神社の隣にあるキメラでイタリアンというのもこれはこれで祇園祭の趣もあった。このキメラ、一階にはグランドピアノが置かれ、ミニコンサートも開催されている。

29・一階ではプチコンサートも
コンサート聴いてみたい

また、その横にはウォークイン・ワインセラーがドンと構えており、エントランスからして洛外の夷人はある意味、窮屈でもある京都らしさから開放される。

30・1階にあるウォークイン・ワインセラー
りっぱなワインセラーです

祇園祭の夜、RISTORANTE ITALIANO CHIMERA キメラで過ごした時間、

ほんによろしゅうおしたへ。いちど、おたずねやす・・・


なお、今後、当ブログの写真の無断転用を禁じます。最近、マナー違反のブロガーが多いため無粋な注意書きをせざるを得ない状況となりました。


 



 



 


 




 


 



 


松花堂ゆかりの地・石清水八幡宮を参詣し、松花堂弁当を食べた=吉兆・松花堂店

京都府八幡市八幡女郎花43 

075−971−3311


最近は随分とポピュラーとなってしまったが、昔はちょっとしたお店でお昼をとる際に、松花堂弁当といえばお洒落で少々高級感の響きをもったお弁当であった。

1・吉兆・松花堂
モダンな吉兆・松花堂店

その松花堂弁当ゆかりの地が京都の南部に位置する八幡市に鎮座する石清水八幡宮である。

0・雨の石清水八幡宮
雨中の石清水八幡宮参詣でした

この7月に八幡宮を参拝した折りに、話のタネにとこの食いしん坊夫婦はタクシーを駆って吉兆・松花堂店へ向かった。

2・松花堂入口
吉兆・松花堂店玄関

吉兆の松花堂店は京阪電鉄八幡市駅からはタクシーで10分弱のところに位置する。

10・八幡市駅タクシー乗り場
京阪八幡市駅前のタクシー乗り場

そこで、なぜ、松花堂弁当が吉兆なのかということだが、答えは簡単で、吉兆の創業者湯木貞一が考案したものであるからである。


石清水八幡宮にあった瀧本坊の住持であった昭乗(俗名 中沼式部)は寛永の三筆(近衛信伊・本阿弥光悦)の一人に挙げられるほどの文化人で書や絵画、茶の湯にとくに秀でていた。55歳の折、瀧本坊の焼失を期に、現在、石清水八幡宮境内に跡地が残る松花堂と名付けた方丈で隠居生活に入る。


その昭乗が農家で種入れとして使われていた箱の内部を十字に区切った四つ切り箱の意匠に興趣を覚え、同様式の箱を茶会において煙草盆や絵の具箱として使用していたという。


それから時代が遠く下がった昭和8年、松花堂昭乗の旧跡での茶会で部屋の片隅に置かれた四つ切箱に目を留めたのが吉兆の創業者の湯木貞一である。その四つ切箱を茶懐石の点心などを盛りつける器にしたのが好評を得て、以降、松花堂弁当という形式になっていったというのだそうだ。

9・四つ切箱
十字に区切られています

その所縁の地でいただく松花堂弁当。小奇麗な店内には筝曲が流れ、雰囲気もよい。

4・店内

もちろん、即行で松花堂弁当を注文。お値段は4000円とお弁当にしては高いが、これも話のタネの値段の内。

3・メニュー

そして、早速、運ばれてきたのがこの真正・松花堂弁当である。

5・真正・松花堂弁当

蓋を開けると、彩りも鮮やかなお弁当である。味は上品で申し分ない。

お弁当にはそのほかに椀物とご飯、香の物がつく。

7・椀物

そして、デザートと流れるようにサービスされて、実に気分は良い。

8・デザート

二人とも完食で、御馳走様でした〜!!


当日は雨が降ったり止んだりのあいにくの天気であったためレストランから一部を眺めるのみで散策はあきらめたが、茶室などが点在する広い日本庭園や美術館を鑑賞できるのも、松花堂店の楽しみである。


そして、今度はどなたかが八幡様を拝んだら必ず立ち寄ると書いておられた、八幡市駅前にある朝日屋さんで棒寿司とおでんをたべてみたいと、この食いしん坊はさらにその食い意地を両サイドに目一杯、張らせるのでありました。



 

 

 

 

 

 

京の奥座敷、貴船で川床料理を楽しんだ=貴船の料理旅館・ひろや

貴船神社の七夕祭りのライトアップを鑑賞するついでに、貴船の料理旅館“ひろや”で川床料理を堪能した。

ひろや全貌
ひろや全貌・左手の赤い幟、貴船神社総本宮

ひと月前に予約を入れたが、七夕の頃の京都はまだ梅雨開け前であろうとたくさんある貴船の川床でも料理のおいしいところをと思い“ひろや”にした。


というのも、雨が降った場合は川床ではなく部屋食となるため、生憎の時のため、せめて料理のおいしいところを考えた次第。翌日が7月7日の貴船神社の大切な例祭”水まつり”であったが、裏千家による献茶のあとの茶席の本席は常に”ひろや”の大座敷で行われるとの由。実際に貴船神社の鳥居前にその旨、案内が記載されていた。

茶席本席はひろや

その深慮遠謀は幸か不幸か見事に当たってしまい、当日の空は雨模様。奥宮と結社(中宮)の参拝を終えた3時過ぎに雨が降り出し、少し雨脚が強まってくる。

貴船神社・奥宮
貴船神社奥宮

幸いに貴船神社総本宮は“ひろや”の真ん前。折り畳み傘一本だったわたしたちはそこで大きな傘をお借りし、総本宮はまったく濡れることなく参拝できた。ひろやの予約は5時であったが、早めの4時前に入店。

ひろや玄関
ひろや 玄関

やはり雨のため、残念だが部屋で食事とのことで、座敷へ案内される。畳部屋であるが、最近増えてきたテーブル席であった。部屋から川床が見おろせる。

部屋から見える川床

仲居さんが「雨が上がれば、途中からでも川床へ移動しますが」との有り難いお言葉。


料理は八寸からはじまる。

八寸

夏の趣向を凝らした料理には、お〜っ!と歓声が上がるほど。

若鮎が貴船の渓流に游ぶかのように塩で川の流れを描いた鮎の塩焼きは箸をつけるのがおしいほどの出来栄えである。

鮎の塩焼き
若鮎、渓流に游ぶ

味はもちろん、焼きも頭からかぶりつけもの、なかなかであった。

夏の趣向

天然氷でしつらえた器に盛られた刺身も、涼感を誘い、目も喜ばすなかなかなエンターテイメントであった。

氷の器に盛られたお刺身

そんなこんな、煮物、椀物などをいただいた食事も後半に、雨が上がり川床の用意が成ったということで、川床へと移動した。

ひろや 川床

川床の席へ座ると瀬音が耳を聾すほどで、自然の中に身を置いて食事をいただいているという実感は120%、爽快感も急上昇!!

川床料理

そこで、残りの食事の天麩羅などをいただきながら、熱燗の日本酒を一献。7月というのに雨あがりの天気ということもあり、肌寒かく感じたのである。


陽も落ちて提灯に灯も燈ると、川床の風情もまた一段と興趣を枡。お客がチラホラと集まって来て、賑やかな談笑が始まっている。

川床に灯が燈る

しかし、耳に届くのは川音のみで、お客の満面の笑顔が目に入るのみである。




食事を終えてからは、仄かに暗くなった貴船神社境内でライトアップされた笹飾りを鑑賞した。

貴船神社笹飾り
幻想的な貴船神社の笹飾り

その後、“ひろや”の車で貴船口まで送っていただいた。


京の奥座敷、貴船の七夕の日、貴船神社をゆっくりと逍遥し、川床料理を堪能しつくした充実した一日であった。



 

松本の老舗フレンチ、“レストラン澤田”にお呼ばれして

澤田(フランス料理)ーー信州・松本グルメ(2007.10.21)
上高地・穂高神社奥宮の古式ゆかしい御船神事を参観する(2013.11.4)

レストラン澤田は松本市にある正統派フレンチを供する老舗のレストランである。我が家がレストラン澤田を知ったのはいまから8年前の2007年9月である。それから上高地や松本を訪れる際には必ずと言ってよいほどにお邪魔しているわたしの大好きなお店である。

0・レストラン澤田
レストラン澤田

4月の中旬にオーナーの澤田宗武氏から松本へ遊びに来ませんかというお電話をいただいた。二年前に穂高神社奥宮の例祭・御船神事を拝観した際にお寄りして以来ご無沙汰していたので、おいしいあの澤田のフレンチが電話口から滲み出してきたようで、ゴールデンウィークに蓼科へいく予定を急きょ一日、前倒ししてまずは松本へうかがうことに決めた。


5月1日のお昼に東京を立ち、娘も同行する三人旅である。当日は、夕方に“レストラン澤田”で食事をしてから、前回同様に安曇野にある素晴らしい澤田邸で一泊するという何とも贅沢な旅であった。


松本へ到着してから夕刻までの間、娘が大好きな“神様のカルテ”のロケ地巡りをし、翌日もこのロケ地巡りは続くのだが、それは次にアップするとして、ここでは久しぶりに“レストラン澤田”を紹介することにしよう。

3・前菜・鯛 4・スープ
前菜とスープ

店の造作は重厚なアンティーク調に統一されており、それが大人たちがしずかにディナーを愉しむ落ち着いた雰囲気を醸し出している。

1・澤田店内 2・アンティークな造りの店内
アンティーク調に統一された大人の空間

そして、シックなカウンターの脇に大きなグランドピアノが置かれているが、斎藤記念コンサートで来日した音楽家によるミニコンサートなどを度々開催するなど“レストラン澤田”の文化的な質の高さもこのお店の大きな魅力となっている。

5・エイのソテー
エイのソテー コリコリ感最高の絶品料理

そんな“澤田”の当夜の料理であるが、当夜も、目にも美しく、そしてとてもおいしい素敵な料理が次々に運ばれてきた。

6・お肉料理・ラム肉 7・肉料理・ビーフ
お肉料理 ラムとビーフ
8・デザート
デザート

ワインを呑みながらの澤田さんとのお話が楽しくて、写真を撮るのがおろそかになったが何とかメニューをこなした。

9・赤ワイン
”澤田”のワインはいつもおいしい!!

澤田さんと家内はこの後、澤田邸までの車の運転があるので、わたし一人がまぁなんというか、アルコールは料理を引き立たせるために必要不可欠なもの、いや、料理そのものの重要な構成要素のひとつであるとの高邁な自説によって、心ならずも失礼してワイングラスを頻繁に傾けていた。


フレンチ料理を評するのにこんな表現は少し的外れのような気もするが、“レストラン澤田”をひと言でまとめるとすれば、やはりこの言葉が一番ふさわしいというしかない。


清楚なのである。味も姿も実にすがすがしく、妙な押し付けがましさもなく、可憐な料理なのである。


だから、澤田さんの生き様への強烈な共感とも併せて、これからもわたしはこのお店へ通い続けるのだと思う。


お店は現在、オーナーの澤田宗武さんの息子さんとお嬢さんにより運営されている。宗武氏は悠々自適の生活を楽しむ日々を送っているわけだが、根がバイタリティーの塊のような御仁である。どうも退屈な時間を過ごすのが苦手と見えて、こうしておしゃべり相手に私のようなものをお招きいただき、ひと晩、ああだのこうだのと談笑に花を咲かすのである。この日も朝の三時半くらいまであとからジョインされたお嬢さまにもおつきあいいただいて、年代を超えた者同士の楽しくも豊かな語らいの時間を過ごさせていただいた。


松本深志高校のすぐそばにある“レストラン澤田”。ぜひ、一度、訪ねてみてください。期待を裏切らぬ本当に素敵な“清楚”なお店です。



 

 

 

 

 

 

 

話のタネに浅草の“大黒屋天麩羅”でボリューム満点のランチをした

台東区浅草1-38-10  03-3844-1111


浅草に行くたびに、一度は“大黒屋”のごま油で揚げたあの真っ黒な天麩羅をたべてみたいと思いつつ、何十年が過ぎた。


この度、ようやくその念願の大黒屋の天丼にありついた。

1・大黒屋天麩羅の玄関
大黒屋入口

前掲の平成中村座の観劇に際し、長年の懸案を解決すべくここでランチを摂(と)ろうと考えたのである。浅草寺でまずしっかりお参りをし、大事な御朱印をもらってから、ちょっと遅めのお昼になったがと、伝法院通りにある老舗大黒屋を訪れた。

2・伝法院通り
伝法院通り西側

店へ近づくと、え〜っ・・・うそっ!! 午後1時40分。昼食の時間は過ぎていると思ったのに・・・この行列は何だぁ〜

3・行列が折り曲がっています
雨のそぼ降るなか、待っていますね・・・

数えると20数名。伝法院通りから店の角を曲がって、行列も折れ曲がっている。どれほど待つのだろう。この日は雨が降ったり止んだりの生憎のお天気。


ほかにしようか、でも今回、食べないともう機会はないかも・・・などと迷った末に、頑張ってみようと行列がとても苦手なわれら夫婦が、小雨降るなか気合を入れて辛抱したこと20数分。ようやく店内へと招じ入れられる。

店内は外人さんだらけ
向こうの三組、全員、外人さんでした

メニューを見て、周囲のお客を観察して、オーダーした。

名物は海老4本がのる海老天丼(1950円)とはわかっていたが、そのボリューム感を目にすると、いかに食いしん坊のわたしでも尻込みする。


結局、二人とも仲良く、えび1本、きす1本、かき揚げ1本の天丼(1550円)を注文した。待つこと15分。どんぶりが目の前におかれた。

5・丼ぶりからはみ出しています

はみだしている・・・天麩羅が・・・おそるおそる、蓋をあけると・・・

6・すごいボリューム
思ったほど、真っ黒ではありませんでした

お〜っ、一番、少ないイメージで頼んだ丼ぶりでこれですか?いや、大変なランチです。早速、箸をつけるが、上手に食べないと天麩羅がこぼれてしまう。そして、やっと、白いご飯が見えてきた。

7・よやくご飯が見えてきた・・・
なんか、露天掘りをやってるみたいでした

何とまぁ〜、これは高齢化社会に貢献するわれわれ夫婦には、さすがに荷の重いランチである。量の問題に加えて、ごま油がやはり、この年になるとキツイ。少々の量であればアクセントとなって食欲を誘うのだが、ここまでくるともうお手上げ感いっぱいでアップアップ。


最後は大黒屋さんに申し訳なかったが、少し、丼ぶりに残してしまった。でも、念願の大黒屋天麩羅を口にできて、浅草へ来てはいつも何か忘れ物をしたような気分になっていたことも、これで終了となるに違いない。


やはり、大黒屋は学生時代に行くべきお店なのだろうが、その時は、ランチにこんなお金使えないし、なかなか世の中、うまくいかないものだと語り合った老夫婦でありました。


それにしても、この“大黒屋天麩羅”、お客の8割は外人さん。海外の旅行ガイドに多分、浅草寺と大黒屋はセットでのっかっているのかもねと、思った次第。


そして、家内がひと言。「これが日本の天麩羅料理と思われるのも、ちょっと複雑ね」

なるほど、カウンターに陣取って好きなネタを選んで目の前で揚げてもらう・・・そんな粋な“お天ぷら”も試してほしいものと感じたところでもあった。


でも、おいしかったですよ、大黒屋さん。ますますの高齢化社会に向けて、半ドンみたいなメニューってどうでしょうか。これだと、もう一回、行くことができるかな。年寄りの愚痴でございました。失礼!!


それと、やはり、浅草で大黒屋天麩羅、これって話のタネにはぜったいなりますよ・・・


“日本橋OIKAWA”で季節感あふれる粋なランチはいかが?

蘇民将来(ソミンショウライ)の心が映えるおもてなしの京風割烹、日本橋・”OIKAWA(おいかわ)“(2013.5.15)

大学のゼミの友人とランチを共にした。彼もわたしも既に隠居の身である。したがって、最近は夜ではなく、ランチをしながら近況を報告し合うことが恒例となっている。しばらく彼が体調を崩していたこともあり、これまではお酒なしの純粋なランチである。


しかし、今回、そろそろ軽く一杯くらいどうだいと声をかけたところ、大丈夫だよとの返事が戻って来た。これで、決まり。彼の気が変わらぬうちに、早速、日本橋OIKAWAに予約を入れた。

1・OIKAWA
日本橋OIKAWA

OIKAWAは東西線・浅草線・銀座線の日本橋駅D1出口(昭和通りと永代通りの交差点)から徒歩1分、走って10秒ほど、昭和通りのひと筋南の路地裏にあり、アクセスはきわめてよい。

2/日本橋OIKAWA 昭和通りの裏筋、永代通りから入る
永代通りから入ると左手にOIKAWAのロゴ

したがってと言おうか無理からぬことと言うべきか、店はオフィスビルの谷間に立つ小さなビルの一階に構え、京割烹店の風情をそのアプローチに感じることは至難である。


ただ、店先にいったん立つと、間口一間ほどの玄関にしつらえられた造作に店主の和風文化へのこだわりや二十四節気、雑節といった季節感への繊細な感性が見てとれ、料理への期待度が弥益すことは確かである。

3/菖蒲の葉が飾られた玄関
ここには季節があります

当日は軒先に菖蒲の葉っぱを翳し、三方には新筍が載せてのあ〜、もうすぐ五月だなと季節を感じさせてのお出迎えである。


そして、店内はと言うと、おさえた照明と簡素な飾りつけの効果であろうかいたって落ち着いた雰囲気を醸しだしている。

4・店主の笈川智臣さん
店主・笈川智臣氏

言い換えれば、ビル街の路地裏という無機質な世界を抜けてくることによって、OIKAWAの敷居をひと跨ぎすることが、逆に、緑苔を敷きつめた中庭の情感あふれる小空間へ引きずり込まれたような感覚を覚える、そんな空間のコントラトも興趣が尽きないところである。


さて、OIKAWAの“売り”であるが、ひと言でいうと、季節感いっぱいの新鮮な食材を使った創造性豊かな料理とそれに合わせて勧められる絶品の日本酒であるといえる。


京の“たん熊”で修業を重ねた店主・笈川智臣さんの食材に対するどん欲さとそれを活かす確かな腕により、他のお店ではなかなかお目にかかれぬ旨くて珍しい料理が供される。したがって、最近では呑ん兵衛に加えて食いしん坊となったわたしには、何とも堪(こた)えられぬお店のひとつになっているのである。


そんなOIKAWAでの当日のメニューは次のとおりである。

先付その壱:白魚・筍・タラの芽・木の芽田楽・花弁京人参

5・先付 白魚・筍・タラの芽・木の葉田楽・花弁京人参

先付その弐:筍の姫皮・花山椒

6・先付 筍の姫皮と花山椒和え

椀:桜えび・うど・飛竜頭・揚おろししぼり生姜・松露

7・椀 桜えび・うど・飛竜頭・松露・揚おろししぼり生姜
手前の丸いのが松露

向付:甘鯛の昆布〆・鯛の白子・ポンズジュレ

8・向付 甘鯛の昆布〆・鯛の白子・ポンズジュレ
鯛の白子、食感が最高

八寸:海鼠腸(このわた)、伊達巻・コゴミ・車エビ、飯蛸・グリーンアスパラ・ヨモギ麩、蕗の薹

9・八寸
八寸、二人前が長いお皿で・・・
10・八寸 このわた・蕗のとう  11・八寸 飯蛸・車エビ
このわたと蕗          飯蛸と車エビ

煮物:若竹煮 筍・鮑・若菜・うど・たたき木の芽・赤万願寺など

12・若竹煮 筍・鮑・ウド・赤万願寺
豪快に筍を器にします

ご飯:長野県産まぼろしの米 漬物盛合せ

水菓子:フルーツポンチ 小玉スイカ・メロン・ブルーベリー

13・水菓子 フルーツポンチ

甘味:草餅


干菓子とお薄

14・干菓子・oikawaです  15・お薄

料理はひとつひとつの調理も手間の入った、どれも季節感あふれるものである。

ことに新筍を器となした若竹煮や希少な松露を使った椀物などは、目にした瞬間に天晴れとつい口走ってしまう出来で、もちろん味も上品なことはいうまでもない。


松露なるものを見せてもらったが、直径2cmを少し超える大きさのものはこれまで笈川氏も見たことがなかったとかで、大変、貴重な松露を戴けたと感激した。

16・松露
これが松露です

さらに、友人もOIKAWA、最高だ!といたく喜んでくれたことも嬉しいの一言に尽きた。


もうひとつのOIKAWAの魅力である日本酒であるが、その銘柄の揃え方は半端ではない。いつも、その季節、供される料理に見事にマッチした日本酒を提供してくれる。それは彼の非凡な舌があってこそのことであり、その多彩な品揃えにいつも感じ入っている。


加えて、並のソムリエなどとてもおよばないと思うのだが(本物のソムリエに会ったことがないので実はよくわからないのだが)、酒の品評の仕方がとりわけ見事である。評する言葉はとても具体的でわかり易くかつ表現力豊かであり、料理を一段と美味しく感じさせてくれる。そんな笈川氏の当日のお勧めが四品、目の前に呈示された。

17・本日のお薦め
的確な品評で本日のお勧めです

そこで、この日は栃木県・松井酒造店の“松の寿”の最高ランクである大吟醸・”源水点”と富山県・枡田酒造店の大吟醸・“満寿泉”をいただいた。

18・源水点・酔鯨  19・満寿泉・米のささやき
源水点と満寿泉

とくに“源水点”は、さらっとした口当たりなのだが、口中に薫りのとろみのようなものを感じさせる銘酒であった。なるほど、2012年のインターナショナルワインチャレンジで「ゴールド」を受賞したのも頷ける逸品であった。


ちょっと我儘もきいてくれるOIKAWAを二人占めにしての久しぶりの旧友とのランチ。あっという間に花が咲き、散っていった今年の四月。

滝山城跡桜の園
都立滝山公園の山桜

そんな気ぜわしかった卯月にまったりとした素晴らしいひと時を演出してくれた店主に心より感謝の気持ちを表わして、筆をおくこととしたい。


追伸。そんな安らぎのあるランチを演出してくれる“日本橋OIKAWA”、ご興味がある方はちょっと店主に我儘を言ってみられたらいかがでしょうか。


穂高神社で幻のザラメ味噌煎餅に遭遇、癖になる旨さ!!

湧水の都・安曇野の早春を賦す(2015.3.30)
湧水の郷、安曇野を歩く その1=NHK「おひさま」ロケ地・陽子の通学したあぜ道(2011.8.9)
穂高温泉・安曇野、泊まってみたい宿=にし屋別荘(2011.8.23)
穂高温泉郷・安曇野、泊まってみたい宿=なごみ野(2011.8.28)

3月下旬に急遽、早春の安曇野を訪ねることになった。

1・早春の常念岳と有明山
常念岳と有明山

穂高神社への参詣が大きな目的であったが、ご祭神の穂高見命のご利益であろうか、御船会館の脇に“幻のざらめ味噌煎餅”という大きな暖簾というのだろうか下の写真のような大風呂敷?で目を引く店があった。

2・御船会館の真横にあります


「信州 有喜堂」
 (本店 松本市両島7-17)というお店で、支店と言ってはなんだが、穂高神社の境内に小さな売場を構えている。

3・信州 有喜堂・保高神社店
信州有喜堂・穂高神社店

当社HPの口上に、「1枚を3日3晩かけて作る揚げ味噌せんべい」、「味噌せんべいは、オリジナルの合わせ味噌を、100%国内産米のお煎餅に塗っては乾かし、塗っては乾かし、丹精こめて1枚1枚を時間かけて作りこみます」とあった。

4・まいう〜の石ちゃんも来店してました
まいう〜の石ちゃんもご来店

帰宅して、口に入れて、その売り文句は嘘でないと感嘆した。だからここに紹介する。

歯を入れるとガリッではなくザクッとした音というべきか、揚げただけだとそこでボロボロとこぼれてくるのだが、塗りがしっかりしているので塗れ煎餅特有のしなっとした感があって、非常にお上品にお煎餅を食しているってな美しき姿となる。

6・ざらめ味噌煎餅
ざらめ味噌煎餅、これが基本形

そして、幻のざらめがほんとうに味噌の味を引き立て、逆かな? 甘みが際立ってきて、よくぞこんなもの考えたものだと感心すること請け合いの一品です。

7・カスタード味噌煎餅  8・ごま味噌煎餅
左:カスタード味噌煎餅     右:ごまの味噌煎餅

写真にないけど、ねぎ味噌もなかなかでしたね。癖になるのは間違いなし。葱通の人はぜひ、チャレンジを。

えびマヨはなかなか魅力的であったが、何せ12時15分の時点でもう売り切れ。人気商品なんでしょうかね、それとも若い人たちが大量に買い求めたとか・・・、いずれにしても次に行った際にはぜひ、食べてみたいひと品である。

9・”えびマヨ”ほしかったけど、売り切れでした
えびマヨが売り切れ・・・

このブログを見て、ざらめ味噌煎餅をたべてみたいと思った方は、あなたはかなりの食いしん坊か、煎餅好き。おいしいですよ・・・この幻のざらめ味噌煎餅・・・

お買い求めは、穂高神社へお参りに行かれることをもちろんお勧めするが、松本の本店もいわゆる松本市街とは反対側に位置するので、当社HPでネット購入をするのが簡単。

10・神楽殿修復中で拝殿が正面にくっきり
神楽殿の再建工事で拝殿全体がいま見渡せます

ただ、一枚の値段が181円から208円とお高く、送料も調べてみたら本島648円 九州・北海道1,080円とかかるので、これ一枚なんて注文はできないよね。


やはり、安曇野へでも遊びに行った際に、労を惜しまず穂高神社にお賽銭をあげて、御船会館横の店で求めるのがネットの値段より一枚の値段も安いみたいだし、ご利益もあるから、そうしたほうがいいかな・・・

なんだか、最後に締まりのないこととなり、まことに申し訳ない食レポでした。




 


大神(おおみわ)神社参拝の際には、そうめん處・“森正”でひと休み=奈良グルメ

桜井市三輪535 ☎ 0744-43-7411


そうめん處・“森正(もりしょう)”の三輪素麺は評判が良くお馴染さんがたくさんいることは聴き知ってはいた。

麻暖簾の架かる風情ある店構え”森正”
麻暖簾の架かる風情ある店構え・森正(もりしょう)

ただ、今回は折悪しく中途半端な時間であったため、素麺ではなく、早朝から歩き通しの一日の疲れをとるために甘味処として利用させていただいた。


時刻は14時40分。当日はこれから参拝というタイミングであったが、明日香村を精力的に廻ってきた疲れが足腰にどっときて、甘いものがほしいと体躯が要求していた。


そこで、まずは一服ということで二の鳥居の真ん前左手に店を構える“森正”さんに入った。

大神神社・二の鳥居
大神神社・二の鳥居 ここを左折、すぐ森正

麻の暖簾をかき分けて、石敷きの店内へ足を踏み入れると、時間が中途半端ということでお客はわれわれ二人のみ。

奥庭より店内を見る
店内にはわれわれ二人だけ・・・静かでした

古い大きな日本家屋の庭先でお店を開いており、庇の先に葭簀(よしず)葺きの屋根を設けたなかなかに風情を感じさせるインテリアである。

店内には井戸や囲炉裏もあります
井戸や囲炉裏もある店内です

加えて橙黄色の燭光が店内にほんわかとした温もりを伝えてくれる。

そんな“森正”、わたしは“でっち羊羹”なるものを注文。家内はもちろん“わらび餅”。

お品書き
お品書き

そして雨催いの一日、冷え切った体躯にはホットコーヒーも当然、オーダー。見てください、コーヒーも葭簀に似合う流儀で出てまいりました。

コーヒーとでっち羊羹
コーヒーに干し柿

くっとひと口、咽喉に流し込んだマイルダな味・・・。あぁ、温かい・・・


次にお目当ての“でっち羊羹”・・・何だろうと頼んでみたが、どうも見た目は水羊羹である。それにしてもしっかりと量がある。何だかうれしくなって、心もあったまる・・・単純です。

でっち羊羹
でっち羊羹・・・量が・・・量が・・・あぁ〜

まず、ひと口。おいしい・・・

そしてまたひと口・・・おいしいです。

上品な甘さで、これは言っては何だが、あの祇園の甘泉堂さんの水羊羹にも十分引けは取らぬとお見受けした。


次に家内が本物のわらび餅との感想を述べる“わらび餅”・・・にも触手を伸ばす。

わらび餅
純正わらび餅

三輪山の湧水かそれとも狭井神社の薬井戸のあの薬水でも使用しているのだろうか、透明感のあるヒヤッとした口触りが何ともいえぬ清涼感を口腔に広げてくれる。これまた、上品でしっとりとした一品である。


ゆったりとした時間の流れるお店でもう少しゆっくりしたかったのだが、これから三ツ鳥居を拝観し、拝殿で参拝をしにゆく身。


ごちそうさまとお礼を言って、“森正”をあとにした。


大神神社参拝の際には地にも味にも優れた“森正”。一足止める価値のある一店である。次回は温かい“にうめん”をスルスルといきたいものだと思っている。


 



霊験あらたかなる安倍文殊院の“五芒星の落雁”=奈良グルメ

奈良県桜井市安倍山



京都宮津・智恩寺の切戸の文殊、山形・大聖寺の亀岡文殊とならんで日本の三大文殊のひとつ、「大和安倍の文殊さん」として名高い安倍文殊院の本堂を拝観すると、お抹茶券が一緒についてくる。

智恩寺山門
宮津・智恩寺の山門

まず、そのご本尊であるが、日本最大(7m)の大きさを誇る獅子にまたがる渡海文殊菩薩である。1203年に仏師・快慶によって造られ、国宝に指定されている。

安倍文殊院
安倍文殊院・本堂

堂内でお坊さんによる丁寧な説明を聞いた後、傍近くからご本尊を見上げ、深い智恵を授かれますようにと手を合わせる。



その後に本堂脇のお部屋でお抹茶をいただく。その際に智恵のお抹茶に添えられお茶請けに出てくるのが“吉野くず入りの手作りらくがん”である。

安倍文殊院の落雁

目の前に供されたお茶請けに、あぁ落雁かとあまり期待せずに口にしたところ、これが中の餡子が上品で何これ?ということで、お坊さんにお聞きしたところ寺務所で販売しているとのこと。そして、早速に購入したものである。



 

当院は遣唐使として科挙の試験に合格、唐の高官となった阿倍仲麻呂や陰陽師・安倍晴明などを輩出した安倍一族の氏寺であるが、当地で晴明が陰陽道の修業をしたとの伝承もあるなど文殊菩薩の智恵のみでなくなかなかに霊験あらたかなる場所なのである。



そうした当院の手作りの落雁。口にし、胃の腑に入ると、何ともいえぬ妙なる声が身内に満ちてくるではないか。五芒星が刻印された落雁・・・霊験は確かにあると確信したところである。



 

ネット通販でもとチェックしたが、やはり、当院へ伺い、本堂でお詣りして初めて手に入れることのできるものでありました。おいしいです。何かうまくいきそうな予感のする御菓子でありました。


 


 


 

人情味熱い不思議な京料理のお店 八坂神社前・“かじ正(かじしょう)”

流山の京料理“かねき”はホンモノの職人の味!!(2012.4.17)
餡子好きには堪らぬ、甘泉堂の“とりどりもなか”=旅人の見た京都のお菓子(2014.5.19)

東山区東大路通四条上ル祇園町北側300 ムーンビューティー祇園ビル3F

 ☎ 075−525−8211

午後5時から営業 定休日水曜日


9月の下旬、八坂神社西楼門のすぐ脇にある京料理・”かじ正”を訪れた。

1・八坂神社西楼門
この横断歩道を渡って左手徒歩1分のビルに”かじ正”

東大路通りを挟んで祇園花月会館の斜め前に位置するムーンビューティー祇園ビルという小さなビルの三階に”かじ正”はある。

2・ムーンビューティー祇園ビル  3・3階です
この小さなビルの三階に京料理”かじ正”がある

“かじ正”は、カウンター7席、小上り座敷6人のこじんまりしたお店である。

4・かじ正

ご主人である梶原孝徳氏は、京の老舗仕出し料理店(天保元年(1830)創業)・“菱岩(ひしいわ)”で10年間、修業をされていたという。


そして、梶原氏と奥様のお二人で切り盛りする家族的雰囲気のする温かなお店である。


このお店を知った契機は、ここで時折、修業をする篠宮氏の誘いであった。

同氏は京料理かねき(流山市流山5丁目194)の支店、西麻布の“かねき”(2013年8月閉店)の料理長をしていたが、かねてよりここに来てはいろいろと修業を重ねているという。


今回はちょうどひと月ほど“かじ正”にいるので、ついでがあったら訪ねてもらいたいと電話があった。


そこで、家内の実家・四国の高松へ向かう途中、京都に一泊だけの途中下車にて、かじ正に伺った。


ひと晩は篠宮さんが木屋町の“割烹やました”へ一度は行ってみたいというので案内をした都合で、“かじ正”はその翌日の17:00の開店と同時に入店、午後9時半の岡山行き新幹線に間に合うようにと少々、駆け足の訪問であった。


その為、私流のカウンター越しの会話の合間にトロトロと料理や日本酒を口へ運ぶというわけにもいかず、かなり失礼を”かじ正”にはしてしまった。次回は家内同伴のうえゆっくりと腰を落ち着けて“かじ正”を食べ尽すつもりである。


さて、そんな事情のなかでの当日の料理はおまかせであった。

後日、メニューを篠宮さんからメールで送っていただいたので、これを写真とともに次に記す。


八寸  このわた大根・合鴨ロース・蛸軟煮・落花生・銀杏コロッケ

5・八寸

造り  かつお・鯛・鱧焼霜

6・お造り(鰹・鯛・鱧焼霜)

焼物  子持ち鮎塩焼き

7・子持ち鮎の塩焼き

造り   鱧落とし(暖)

8・お造り・鱧落とし(暖)

焼物   焼き胡麻豆腐

9・焼胡麻豆腐

炊き合わせ  鰊(にしん)茄子

10・鰊(にしん)と茄子の炊合せ

さすが“菱岩”に長年、おられただけあり、食材の吟味、味つけ、気の利いた目先をちょっと変えた料理、ともに及第点である。


お造りが二点になっているのは、梶原さんと鱧談義になり、梶原さんのいう美味しい鱧調理の一品をいただいたものである。


わたしが鱧の湯引きの梅肉付けがどうも苦手で鱧は炙りが大好きだと言ったところ、「鱧落としの温かいのも自分は好きだ」と言われたので、急遽、料理していただいたわけである。


なるほど、身はプリンとしたまま上品な味つけの汁仕上げの一品であった。


時間の都合で、御料理も中途でお仕舞としてしまったが、こうして写真を選んでいるともう一泊してゆっくりと”かじ正”の夜を愉しむべきであったといま後悔しきりである。


こうした”かじ正”、どちらかといえばくっきりとした味付けは京料理の苦手な東京人にも受け入れやすいのではないかと感じたところである。また、自分の好み、我が儘も訊いていただけるようなそんな親しみ易さを感じさせたお店である。


また一店、訪ねたいお店ができてこれからの京都への旅の楽しみがふえたひと夜であった。


加えて、新幹線の乗車時刻が迫るなか、話題があの”とりどり最中”の”甘泉堂”(かじ正から至近)に及び、食いしん坊のこのワタシ、「まだ水羊羹はあるのだろうか、食べてみたいな」と、口走った。

11・甘泉堂店内

すると奥様は即座に甘泉堂さんへ「今から大丈夫ですか」と電話で確認を取ってくださり、梶原さんが走って買ってきてくださるというご夫婦の連携プレイ。

とんでもない自儘、不躾をお許しいただいた。


何せ、甘泉堂の水羊羹は季節限定のレアものである。当日、遅くに高松へ到着、夜食に早速、この甘泉堂の水羊羹をいただいた。梶原さん、ありがとうございました!!

12・甘泉堂・水羊羹
この水羊羹は癖になる!

こうした出来の悪いお客の勝手にまでご配慮というか心遣いをいただき、本当に、この”かじ正”、これから大切にしていきたいハートフルで人情味熱い不思議な京料理のお店である。


次回、じっくり伺った際に再度、詳しい”かじ正”のご案内をブログにアップすることにしたい。

“藤屋(THE FUJIYA GOHONJIN)”に魅(ひ)かれて、善光寺参り

長野市大門町80  ☎ 026−232−1241


「牛に牽かれて善光寺参り」という諺があるが、この度は“THE FUJIYA GOHONJIN”というイタリアン・レストランに“魅かれて”の善光寺詣でとなった。

1・善光寺・山門
善光寺・山門

THE FUJIYA GOHONJIN”というお店がJRの会員誌・ジパング倶楽部だったかで紹介されていた。そのアンティークな雰囲気を醸す写真がとても気に入ってイタリアンつきの善光寺参りということになった次第。

2・メインダイニング
THE MAIN DINING WISTERIA(ウィステリア)

「御本陳藤屋」は1648年(慶安元年)に“御本陳藤屋旅館”として創業、旧北国街道善光寺宿の本陣として加賀百万石・前田家藩主の常宿となるなど格式を誇る老舗中の老舗である(藤屋は本陣を“本陳”という字に替えて店号としている)。

3・歴史を感じさせる玄関

その輝かしい歴史を有す旅館業を8年前に休業、“THE FUJIYA GOHONJIN”と名称を変え、ウェディングやパーティー会場、レストランなどを兼営する複合的施設へと変貌を遂げている。

4・アール・デコ調の洋館

THE FUJIYA GOHONJIN”のアール・デコ調の風格ある洋館は善光寺の門前町のなかでもひと際目立つ建物であり、ランドマーク的存在となっている。

5・善光寺門前町・右手の洋館がFUJIYA
右手の三階建て洋館が藤屋旅館、車道突当りに仁王門が見える

そんな老舗で戴くイタリアンにわれわれ夫婦は興味津々で伺った。

参道の人影も少なくなった午後7時過ぎ、お店へ着くと玄関内のソファでダイニングルームへの案内を待つ。

6・エントランス
エントランス かつての藤屋旅館の玄関

そして、いよいよTHE MAIN DINING WISTERIA(ウィステリア)へ向かう。

藤屋旅館時代に、伊藤博文や福沢諭吉、高村光雲などが歩いたはずの板敷きの廊下をいまは靴のままで通ってゆく。

7・この奥の方へ入っていきます
ここを曲がって、さらに左にまっすぐゆくとレストラン

外観は鉄筋コンクリートにタイルを貼ったアール・デコ調であるが、内部は木造数寄屋造の和風建築である。奥まった場所へ長い板の間の廊下を進むのだが、嫌が応にもレストランへの期待は膨らんでゆく。なかなか凝ったアプローチである。

HE MAIN DINING WISTERIA
、その空間へ足を踏み入れた瞬間、藤色が浮き出すランタンのほの灯りの世界が目の前に広がる。

8・藤色の間接照明が落ち着いた雰囲気を醸し出す
藤色の世界・・・

当夜は日本庭園の見える窓際にわれわれの席は用意されていた。

9・窓際の席
窓際のテーブルでした

窓外には庭の緑が燈された灯りにほんのりと浮かびあがり、どこか幽玄の世界に身を置くような感覚にとらわれる。心奥に静かに緑葉が舞い落ちてきたような、心落ち着く空間である。

まだ開店間近とて、後方を振り向くと店内にお客は少ない。奥に藤をモチーフとする何枚もの大きな壁画が飾られている。

10・THE MAIN DINING WISTERIA
壁に藤の花の壁画が・・・

室内を彩る藤色の灯りが“THE FUJIYA GOHONJIN”のディナーの世界を一層、盛り上げてくれる。

当夜の料理であるが、食いしん坊のわれわれ夫婦、いろいろと食べてみたいとアラカルトでオーダーすることにした。

そして、ここは一部屋をワインセラーに改造するなど、ワインも魅力があるとのことで、ワインリストからお薦めの赤ワインを注文した。

まず、アピタイザーに温かい二品を頼んだ。もちろん、それぞれを仲良く半分こです・・・

一品目が“フォアグラのソテー 無花果とパイを添えて”

11・フォアグラのソテー

さぁ、これをどうやって上手に、しかも均等に、いやいや、パイを崩すことなく・・・きれいに分けるのか・・・


その老夫婦のひそやかな神経戦の気配を察知したのか、ダイニングマネージャーの福島香里さんが「お分けしましょうか」と、間髪入れずの好アシスト!!

12・ダイニングマネージャーの福島さん
チャーミングな福島さん(掲載の許可はとっています)

見てください、このお手並み。

13・ダイニングマネージャーに取り分けてもらいます

上手でしょ、こんなにきれいに、しかも・・・キ・ン・ト・ウに・・・(*´▽`*)

14・さすがプロ!
お見事!

さすがプロのお手並み、そのあとの料理の仕分けもすべて彼女が依怙贔屓なく?やってくれました。

次のアピタイザーが“ズッキーニのスカモルツァ・アフィミカータ 生ハム添え”

15・ズッキーニとスカモルツァアフィミカータ

メニューには載っていなかったが、当夜の特別メニューということで奨められてオーダー。

これも見た目ではスカモルツァ・チーズがよく判らなかったが、そこは福島さんがテキパキと仕分けながら懇切丁寧に説明してくれる。

16・黄色いのがスカモルツァチーズです
生ハムの下の焦げ目のついたのがスカモルツァチーズです

大好きなズッキーニに温かくてちょっとスモーキーなスカモルツァというチーズがおいしい温前菜でした。

17・ビューティフル
もっちりしておいしかったぁ〜

次にわたしの好物のパスタ。もちろん、スパゲッティです。


黒豚のラグー スパゲッティ アラビアータというものでした。これも仲良く“半分こ”でした。レトロ調に撮ってみました。

18・”半分こ”の量です

黒豚が予想以上にしっかり入っていたので、ここらあたりでお腹も結構、一杯になりかかったが、唐辛子が上手いように効いているので食が逆にすすんでしまう。パスタはしっかりとした腰で、麺類好きのわたしの喉越しも“GO〜かく”

そしていよいよ本日のメイン。

まず、スズキとじゃがいものロースト。

19・スズキとじゃがいものロースト

これまた、しっかりとした大きさでもちろんハーフ、ハーフに切り分けていただきました。ハーフでもこの量です。

20・鱸のポワレ これでも結構な量でした

それでも、レモン汁をかけてあっさりしていたのでペロッといってしまいました。

それから本日最後のメイン、“ホロホロ鳥のカチャトーラ”

21・ホロホロ鳥のカチャトーラ

ご覧のように骨付きの大振りの肉です。これは絶対にテーブルスタッフか福島さんのような方にお願いしないと、素人がフォークとナイフで勝負するのは難しい。福島さんの手に掛かれば、次のように見事な因数分解の解が認められる。

22・ホロホロ鳥も見事に因数分解

もちろん素手で骨を掴みかぶりついてもいいように新しいお絞りも用意されたが、とくにわれわれのようにシュアーにシェアする場合は、迷うことなくスタッフの方にお願いするのがよい。

この最後のホロホロ鳥によりわれわれの胃袋は無条件降伏、壊滅的ダメージ・・・いや・・・幸福感一杯でもう一片のデザートも受け付けぬ状態に・・・ でも、しぶとくわたしはシャーベットをオーダー。

ってなことで、これでこの夜の晩餐も終了・・・と思いきや・・・

テーブルスタッフの可愛らしい岡田さんが、BARの方で残りのワインとデザートをいただいてみてはいかがでしょうかと囁く。ちょっと気にはなっていた場所だったので、それではと移動する。

中庭に面した窓際の二人席が用意されていた。

23・素敵です・・・

老年夫婦にはここまで暗くなくてもいいですよと言った感じの、アヴェックには最適なムーディーなBARでした。

テーブルの上に置かれたランプの灯りに仄見える君の笑顔・・・

24・大人の雰囲気のBAR

そう・・・そんな時間が、時代が僕らにもあったねぇなどとお互いに目と目で頷き合いながら、わたしはワインとエスプレッソ・シングルを彼女はシンプル・ブラックをオーダー。

FUJIYAに魅かれて”の素敵な善光寺参りの一日は静かに更けていったのです・・・

帰りにホテルまでのタクシーをエントランスの椅子席で待つ間、福島さんがずっとわれわれのお相手をしてくれる。

彼女が安曇野出身だと云うこと、そこの有明山神社の奥にある伝説の王、八面大王の墓所といわれる“魏石鬼窟(ぎしきのいわや)”へいったことがあるという話。

われわれも3年前にそのパワースポットへ行ったこと、松本のおいしい“フレンチレストラン澤田”を彼女もよくご存知だったこと、安曇野の旅館、“なごみ野”のお料理が美味しいことなどなど・・・

その福島さんにはタクシーのドアまでエントランススタッフの方と一緒にお見送りをしていただいた。

何だか同郷の人にでもお会いしたような心温まるひと時を最後の最後まであたえてくれたおもてなしのレストラン・“THE FUJIYA GOHONJIN

一度は訪ねるべき価値のあるとっておきの場所である。

それと・・・岡田さん・・・代々木体育館・・・大丈夫だったかな・・・デング熱・・・次、伺ったときに名刺をいただきますね。



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