約4年におよぶ睡りから醒めて、伝説のフレンチレストラン・「半文居(はんぶんこ)」がこの8月2日に八丁堀にてリ・スタートした。

⓪お店入口にスタンド看板
半文居(はんぶんこ)
新・「半文居」は地下鉄日比谷線の八丁堀駅から213m、徒歩3分と至近の群成舎MBSビル2Fにある。

⓪お店は二階にあります
2階のフロアー全部が半文居です
と〜い、と〜い小学生の頃、明日から2学期がはじまる夏の日でもっとも憂鬱な日であった8月31日に「半文居」を訪れた。

この歳になってこんなにウキウキする8月31日は初めての経験ではなかろうか。

⓪夏の終わりに
夏のおわりに・・・足摺岬
店内に足を踏み入れると、多くの待ちかねた贔屓客から贈られたご祝儀の蘭の花々が咲き誇っていた。

⓪ゆったりとした店内
ゆったりとした店内
当日はひと組が体調を崩されたとこかでキャンセルが入ったおかげで(その方々には申し訳ないが・・・)、わが夫婦で「半文居」丸ごと貸し切りという贅沢な時間を思いがけず過ごさせていただくことになった。

⓪お酒の種類が豊富
当日は多彩なお酒がならぶカウンターで食事
最初の銀座のお店は云うに及ばず、築地のお店にくらべて、お店はオーナーシェフ長谷川圭さんご自慢の広々とした厨房に、客席のカウンターやテーブルもゆったりとしたレイアウトになっており、新装ということとあわせて清々しい店内である。

⓪赤ワイン
実は故あって久々のワインをこの日、いただいた
当日のメニューは以下の通りだが、当日、奥様の理恵子さんがひとつひとつ丁寧に説明されたのだが、覚えきれずに後日、再度、忙しいなか教えていただいたものである。トホホの71歳である・・・認知がはじまった・・・、が、これを転記しながら思ったのだが、理恵さんも当日、よくぞ一気にわたしどもに紹介できたものと、逆にこれをまくしたてるほうが特異な才能なのだと、思い直し、納得した。

 

当日のメニュー

「冷製桃のスープ

⓪冷凍桃のスープ
オイヒ〜!!この色合いも見事である
蒸し暑い日にぴったしのひんやりと冷たく、桃の薫りがさわやかにひろがってゆく。加えて、このスープの彩りが見事である。

桃によって桃色の濃淡がでるのだそうだが、この日はいい色がでたとのこと。

さて、次なる「オードブル」であるが、これぞ「シェフ・圭」さんが大好きなこだわりのひと品?のひとつなのである。

⓪多彩なオードブル
このオードブルは絶品!!
この名前を覚えるのが素人にはとても無理、いや、年寄りにはとても無理というもの。

お皿に載った13品目のひとつひとつの調理を想像すると、どれほどの仕込み、下ごしらえ、そして調理・・・、あしらえ・・・気が遠くなるのである。

さらに先ほどの一品一品のよどみない紹介と重なると・・・、これぞ夫婦合作でしかできぬ一品、いや、逸品であると言いたくなるのである。

⓪オードブル
下のメニューとチェックしてみて・・・
【オードブルの紹介】

・黒オリーブのパン

・トウモロコシのシュー

・ドライトマトとケークサレ

・信州サーモンのスモークと日本茶のチュイル

・小さな胡瓜と豚足の煮凝り

・ズイキのオレンジジュース煮

・トマトのコンポート 零余子(むかご)

・竹炭のパン粉をまぶしたレバーパテ

・パセドカンパーニュ

・パセリのパン粉をまぶした兎のリエット

・食用鬼灯(ほおずき)

・チーズのサブレ+タレッジオ+ドライイチジク


これで12種類となる・・・

でも、写真をよ〜く見ると、13品もお皿に載っている・・・

さて、もう一品はどこにあって、その料理名は・・・

あなたも探し当ててほしい・・・


次にサーブされたのが、「三重産魴鮄(ホウボウ)のマリニエール」である。

⓪魴鮄(ホウボウ)のマリニエール
ホウボウのマリニエール
淡白な白身魚とその上品なだし汁にトマトのほのかな酸味が加わり、深みのある味わいがでている。これも丁寧に時間をかけた一皿であることがわかる。

⓪ホウボウの煮込み
トマト味と白身魚の取り合わせ、蒸し暑い夏に最高でした
次が肉料理。「熊本アベル牧場黒豚・肩ロースのローストと自家製ソーセージ」である。

⓪黒豚の肩ロースと自家製ソーセージ
別腹の味 熊本産の黒豚肩ロースと自家製ソーセージ
ここまででお腹はかなり一杯になっているはずだが、味覚というものはおそろしい。味のフィールドが変わると、食慾にはよく言う。「別腹」というものが存在するらしい。

わたしの箸のすすみ具合(勿論、ナイフ・フォークのセッティングもあったが、同時に箸も添えられていた)が遅かったのだろう、「お腹がいっぱいであれば、遠慮なさらずに残してくださって結構ですよ」との奥様のひと言。

いつものしゃべり過ぎで口の数が少し足りないだけで、まだまだお腹に余裕はあったので、「いや、食べさせて」と、マイペースで箸をすすめさせていただいた。

豚肉といったら昔はあまり好みではなかったのだが、最近の黒豚などは「おいしい」と好んで箸を出すようになった。

勿論この夜もおいしいおいしいとペロリと平らげた。スピードはずいぶん遅かったけれども・・・

⓪イチジクのコンポートと白胡麻アイス
お口爽やか おいしかった
そして、〆めのデザートはといえば・・・「イチジクのコンポートと白胡麻アイス」

やはりオーナーシェフの圭さんの腕は見事であった。

そして、桃にはじまり桃に終わった久方ぶりの新・「半文居」のメニュー。

⓪晴明神社の安倍晴明像
京都・晴明神社の安倍晴明像
京都にある晴明神社の拝殿前に建つ「厄除け桃」が語るように、古来、神話の時代より桃は厄除けの果物として有名である。

⓪晴明神社の厄除け桃
晴明神社の厄除け桃
この夏メニューの故か、8月に入って都内のコロナ感染者数は目に見えて激減している・・・桃?半文居?真夏の夜の夢・・・

やはり、伝説の「半文居」は復活すべくして、復活を果たしたのだと確信したところである。

日本のフレンチはこうでなきゃの「半文居」

下町のフレンチ「半文居」

アットホーム満載の「半文居」

コスパ最高の「半文居」

何度も通いたくなる「半文居」

別腹がいくつあっても足りない「半文居」

仲良し夫婦のフレンチ「半文居」

まだまだ、ハッシュタグ#が尽きない「半文居」レポート・・・今回はこれで筆を置くこととしよう。

ゴチソウサマ!!