かねて出町柳の「ふたば」の大福は一度は食べてみたいと願っていたが、いつもタクシーから店前にならぶお客の行列を目にしては、「名代豆もち」を口にするのは今生ではむずかしいとこの20年間、半ば諦めていた。

―伉ふたばの豆もち
出町ふたばの”名代豆もち”
ところが此度の京都行でその夢が図らずも叶うことになった。

というのも、貴船の川床の帰り、出町柳駅で下車して叔母とわたしども夫婦は先にホテルへ戻ったが、従妹夫妻はそんな著名な和菓子屋あるならちょっと覗いてから帰ると別行動となった。

70代、80代組はホテルでのんびりと休んでいたが、(還暦+1year)組の夫妻はエネルギーを持て余しているのかなかなか戻ってこない。

待つこと1時間半、ようやく戻ってきた彼らの手には夢に見たあの「名代豆餅」のシールが貼られた「ふたば」の薄緑色の包みが二つあるではないか。

―伉ふたば本店豆もち・本よもぎ餅
夢見た出町ふたばの包装紙
えっ!

今生で「豆もち」にありつけるとはと、その喜びはなんと表現してよいかわからぬほど二人には感激のあまり感謝の言葉もみつからなかった。

話を訊けば、十重二十重は云い過ぎだが、折れ曲がり五列ほどならんでいた客の最後尾について待つこと一時間余、ようやく、注文ができたのだという。

そして、「豆もち」を購入。

さらに、季節限定の「本よもぎ餅」が最後の一個、残っていたので、それも購入してきてくれたという。

―婬┯堕蝓λ椶茲發餅
春季限定のレアもの・本よもぎ餅
「ふたば」の「名代(なだい)豆餅」は当たり前だが“本日中にお召し上がりください”ということなので、大福大好きの私でもこれまでは貴重な京都滞在の時間の中で、長時間、ならんで購入し、当日中に口にするのには抵抗があったし、無理があった。

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本日中食せの注意書き
ところが、今回は年寄り組が夜に備え、ホテルで休憩をする間に、長蛇の列をものともせず、若者?夫妻が“名代”な豆餅購入に果敢に挑戦してくれた。正直、頭が下がった。

豆餅、おいしかった。

―伉ふたば 豆もち
豆餅、おいしかった!!
柏餅もおいしかった。

)椶茲發餅・桜餅
本よもぎ餅と柏餅
そして、春季限定の「本よもぎ餅」もおいしかった。

その日の彦左の両頬が床に届きそうなまでにたるみこんだことは言うまでもない。