いつのころからか蓼科のビーナスラインは“そば街道”の別称を持つようになった。調べてみると、「ビーナスラインちの観光協会」が2016年に観光客の集客のために作成したマップにどうもその由来は求められるらしい。

蕎麦畑の白い花
蕎麦畑に白い花が・・・
県道192号線沿いにそば屋が多いので命名したというが、そもそも信州はそば処で有名。県内のどの街道もそば街道と呼ばれる資格を有するが、昔と比べて、ビーナスライン沿いにそば屋がふえてきているのは確かである。

なかでもバラクラ・イングリッシュ・ガーデン前のイタリア料理、リストランテ・イルポルトに隣接する“みつ蔵”というそば屋、いやそば処がいつも門前に蕎麦通を自認するであろう客が列をなしている。

2006年8月のブログでビーナスライン沿いのそば屋について記述しているが、それを読み返してみると、「みつ蔵」は5点満点の2点とずいぶん冷たい扱いをしている。

創業してすぐ訪れたはずなので、蕎麦がでてくるまでにずいぶんと待たされるなどまだ客あしらいに手馴れておらず、蕎麦の質というよりサービスの在り方に不満を抱いたようだ。

ところが、いつの頃からか“みつ蔵”の門前には群がる人々が目立つようになり、今では店の前には何台もの車が順番待ちをしている。

それを車上から横目で見るたびに、そこまでして蕎麦如きを喰らうことがあろうかと天邪鬼の虫が疼いてきて、15年間再訪を果たしていない。ということで店頭の写真すら撮ることもなく、だからここに掲載できないでいる。

しかし、日頃から価値観の多様性に重きを置く、要は自己主張にこだわらぬだけだと思うのだが・・・細君さまは、おいしい店で食べようと列んでいるのだから「人其々でいいんじゃない」といたって冷静で大人の対応で終始する。

現に、わたしの息子家族は何度か訪れているみたいで、「みつ蔵、おいしいよ」と若夫婦そろって無邪気にのたまっている。


そんなこんなでビーナスライン沿いのそば屋も栄枯盛衰の歴史を積み重ねてきているのだが、その15年前の彦左衛門のランキングで最下位に位置していたのが、今回、アップする「そば庄」である。

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ビーナスライン沿い、温泉旅館”滝の湯”手前に”そば庄”はある
「そば庄」は見るからに観光地の蕎麦屋という風情の館なのだが、旧中山道下諏訪宿にあった脇本陣(天保年間建築)をそのまま移築したものだそうだ。
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店内は今ではほとんど目にすることのできぬ三和土の土間づくりとなっている。それだけでも一見の価値があるので、だまされたと思って一度訪ねてみるとよい。

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今は珍しい三和土(たたき)の土間
こんなことを痴れっと言っている今の自分、まさにエッ!ということなのだが、実は最近、何度か通っているのだ。過去の自分の舌の感度を恥じ入ることもなく、こうして紹介しようとしている己に忸怩たるものはある。

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柱や梁に時代を感じさせる店内 

ただ、我が舌の名誉のためにいうのだが、“そば庄”も一時期、味が落ちたと感じて夫婦して足が遠のいた時期があった。あくまで推測ではあるが、当時は何らかの理由で本当に味が落ちていたのだと思う・・・たぶん・・・おそらく・・・。

ところが、2、3年前にほかの蕎麦屋が閉まっていたので、仕方なく入ってみたところ、あれっ!結構おいしいじゃないかとなったのである。

爾来、昼時に近くを通る際には時々立ち寄るようになった。そういう顛末で、本日、ご紹介する運びとなった。

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素朴な山菜蕎麦
今回、温かい山菜蕎麦の素朴な味を知ってもらいたくて、また、15年前のわたしの原罪を赦していただきたくこうしてブログにアップさせていただいた。

先日、食べた鴨せいろもシンプルでおいしかったので、写真を載せておく。

ヽせいろ そば庄
鴨せいろ
またそば庄のちょっと先のプール平から沢に下りてゆくと大滝という知る人ぞ知る名勝がある。

B臑譴ら流れる小川
老木の根が縦横に這う青苔の樹林を抜けた突き当りに大滝がある。
大滝
人声もなく、ただ滝の音のみが聴こえてくる。水音はすさまじいのだが、それをうるさいと感じるのではなく、逆に静寂を感じるのだから人の心とは不思議なものである。


また、“そば庄”を下ったところには、5月のGWの頃に満開となる桜の名所、聖光寺がある。今年は全国どこも桜の開花が早く、蓼科も5月1日でもう花が散り始めていた。

Δ修仂蔚瓩に桜が有名な聖光寺
聖光寺の桜
周辺にもいろいろ自然を愛でる場所も多い、そんな“そば庄”をぜひ御贔屓に。どこかのテレビ局の女子アナたちのように“そば庄”から何も利益供与は受けていないので、このブログ、ステマではないことだけははっきり言っておく。