来たる7月21日(日)は第23回参議院議員通常選挙の投票日である。

 

今回の争点は、各党がいろいろ言っているものの、国民が“政治の安定”を望むか否かの一点に絞られるといってよい。

 

衆参のねじれ現象は、1989年参院選の自民党敗北の結果、最初の本格的なねじれが起こり、その後、1998年参院選、2007年参院選、2010年参院選で時の与党が敗北を喫したため、都度、衆参のねじれが発生している。

 

衆参のねじれは、従来、影の薄かった参議院の存在を一挙にクローズアップさせ、かつてはテレビ放映も稀であった参議院予算委員会も俄然、注目度を増すなど、一概に“不都合”、“悪”と決めつける必要はない。

 

しかし、この20数年におよぶ政治の停滞、混乱、日本経済の著しい減退を考えると、その責は、“ねじれ”を奇貨として、それを建設的な政策論争に活かすのではなく、徒に政争の具として弄び、政局という政治ごっこに大半の国会審議の時間を費やした、やはり“衆参のねじれ現象”に帰するというしかない。

 

国民をないがしろにし、永田町の論理・常識のみで動いた“失われた20年”。

二大政党政治と形式にこだわったこの“20年”。

 

今回の参議院選挙は、ねじれを解消し、先延ばしされた政治課題の滞貨一掃を果たさせるべく“決められる政治”へ、もう一度、期待をかけてみるのか。

 

いや、今度こそ、“ねじれ”を具体的・建設的政策論争の促進剤として、再度、期待してみるのか。

 

山積する政治課題をスピーディーにかつ国民の豊かさ・安心を第一義に置いて、処理してゆく政治体制はどちらか。

 

“ねじれ維持”か“ねじれ解消”か、選ぶのは、言うまでもなく、わたしをふくめた国民一人ひとりである。

 

二日後の21日が投票日である。その日のスケジュールが未定な人は迷わず期日前投票に行って、先に投票を済ましておくことをお薦めする。

 

投票所へ行って選挙権を行使すべきである。

 

政治不信に陥っている人は、まずは投票所へ足を運び、白紙のまま投票箱へ投函すればよい。わたしも過去に一度だけ、白紙投票をしたことがある。白紙投票は今の政治全般に対する強烈な批判票なのだから。

 

政治に向かってまずは意思表示をし、初めて、政治に対する文句、注文をつける、政治を語る資格ができるのだとわたしは考えている。