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8日の衆議院予算委員会において国会復帰を果たした中山成彬(なりあき)議員が、日本維新の会の議員として “慰安婦問題” の歴史認識について言及した。


そのNHK映像がyoutubeにアップされたが、同局の要請により削除されたとしてネット上で騒がれていたことで、わたしは憂国の士、中山成彬議員が慰安婦問題について語ったことを知った。


そこで中山議員のオフィシャルHPに掲載された1時間におよぶ質疑に関する映像を視聴し、予算委員会での発言内容とその際に使用されたパネル資料を確認した。


なお、国会での本会議や予算委員会を含む常任委員会、特別委員会などの審議の様子は、衆参議院のHPにおいて、いつでも“衆議院インターネット審議中継”・“参議院インターネット審議中継”においてライブおよびアーカイブの閲覧が可能である。


実際に景気対策などは財政金融委員会、雇用問題や社会保障問題などは厚生労働委員会で、予算委員会とは異なる具体的かつ専門的な質疑がなされており、その審議内容はすべて視聴可能である。


こうした審議の様子を見ると、一部の政治家はその分野、分野で、専門的知見をもって国政に従事していることを確認でき、少し安心もするところである。ぜひ、この機会に関心ある問題についてその常任委員会の映像をご覧になったらよいと思う。パフォーマンスに偏り過ぎた予算委員会の審議内容とは大きく異なる実質的審議を見ることができ、政治を身近に感じ、見直す機会ともなり、意義があると考える。


因みにインターネット映像は、本日時点では衆議院は20101月から、参議院は20121月からのすべての国会審議を閲覧できる。


さて本題に戻るが、中山成彬議員は持ち時間1時間のなかで、半分の34分をアベノミクスやTPP問題など経済・産業分野での質疑にあてた後、歴史認識について26分間におよび正論を展開した。


とくに慰安婦問題については、戦前の資料を明示し、それが組織的強制的に行なわれたとする歴史認識は事実と反するとして、誤認識の引き金のひとつとなった1992111日付朝日新聞の朝刊一面トップ記事「慰安所軍関与示す資料」について、戦時中、日本軍が発出した文書・“軍慰安所従業婦等募集に関する件”の具体的中身に言及することで、この朝日新聞記事が事実を歪曲して造られたものであることを示した。


さらに質疑の締めくくりにあたって、中山議員は慰安婦問題を含めた歴史認識にかかる教育問題についての集中審議の開催と朝日新聞社の関係者を国会招致することを予算委員会議長へ要請した。


同議員は、“植民地政策のなかで内地と同等に社会インフラ整備を行なった”、“創氏改名は強制ではなかった”など、当時の新聞記事など具体的資料を提示しながら分かりやすく丁寧にそれらの歴史認識について述べたが、慰安婦問題はとくに力点を置いて説明を行なった。


午前中に行われた辻本民主党議員が“外交問題の根幹”とまで位置づける慰安婦問題につき、どこの国の国会議員か分からぬ議論を展開する異様な様とは対照的に、中山成彬議員のしっかりした当時の資料をもとに、朝日新聞社の誤った報道がこの慰安婦問題を韓国の大きな外交カードにまでさせてしまったとする毅然たる態度を見、ひさびさに政治家のあるべき姿に触れ、ある種の清々しさを覚えた。


そして中山議員の「本当に何ていうのかな・・・、朝鮮の方というのは粘り強いというか、しつこいというか、本当にすごいなと思うんですけど・・・」と語る口調に、この政治家のやるせない憂国の情が余りなく吐露されており、こちらも国辱ものの誤解、いやねつ造事案を、事実に基づいた歴史認識までまずは何とか引き戻さねばと歯ぎしりする思いで同議員の心情に心を寄せたものである。


慰安婦問題について以前、わたしは、中華民国(台湾)の評論家で、台湾ペンクラブ賞の受賞者でもある黄文雄氏が著した改訂版「『慰安婦問題』は韓国と朝日の捏造だ 100100答」(出版:ワック蝓20129月発行)という新書本で慰安婦問題の歴史的経緯を学び、頭の整理をすることができた。


そもそも慰安婦問題は、元軍人の吉田清治なる人物が19837月に出版した「私の戦争犯罪―朝鮮人強制連行」(三一書房)のなかで、「戦中、自ら済州島で200人の女性を拉致し慰安婦にした」と証言し、この人物を朝日新聞が同年1110日付けの「ひと欄」で紹介したことから慰安婦問題がある政治的意図を以てクローズアップされてきた。


この吉田証言について、前述の「慰安婦問題は韓国と朝日の捏造だ」(黄文雄著)は、以下のように、その証言が嘘であり、捏造であることを証明している。


「しかし吉田の著書が韓国で翻訳出版された際に、それを読んだ韓国の済州新聞の女性記者・許栄善氏が現地取材をした結果、吉田証言はでっち上げであることが判明し、彼女は1989814日の紙面に吉田証言を全面的に否定する記事を書いています。また、秦郁彦教授の現地検証でもねつ造が証明され、吉田自身も嘘を認めました」


そうした胡散臭い事柄であるにも拘らず、朝日新聞は1991811日、「日中戦争や第二次大戦の際、『女子挺身隊』の名で船上に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた『朝鮮人従軍慰安婦』のうち、1人が」名乗り出たという、事実とは異なる記事を掲載した。(黄文雄・上掲著)


この女性および事の真偽については、同著23頁に詳しく「この女性は従軍慰安婦ではない」と説明があるので読んでいただきたい。


ことほどさように慰安婦問題は、「済州島の郷土史家金奉玉は吉田による証言について、『数年間も追跡調査を行った結果、事実ではないことが明らかになった。この本は日本人の浅ましさをあらわす軽薄な商魂の産物であると考える』と述べている」(wikipedia:慰安婦)ほどに、“為にする”ものであって、そこに政治的意図をもった政治家、一部メディアが後押しをして、現在のような事実とはかけ離れた外交問題にまで発展、一人歩きをして行ったと思うしかない。


この慰安婦問題についてこれまで大きく関与してきた朝日新聞社を、中山成彬議員が言うように、ぜひ、国会招致し、これまでの記事掲載も含め、真実の報道を旨とするメディアとして、その真意および今後の対処について問い質す必要があると考える。


言いっ放しで国益を大きく毀損させておきながら、過去の誤報、歪曲報道について何ら責任を取らぬという態度は決して許されることではない。


わたしもぜひ国会招致を願うところである。


また今回の国会審議を見ていて、中山議員のような識見ある議員が国益を前面に打ち出す極めて常識的な見解を日本維新の会という野党の立場で披歴するというのは、与党では直截に言明出来ぬ事柄について、なかなか巧みな政治環境が整いつつあると感じた次第でもある。