11月7日、当日の宿泊場所である四万温泉から車で10分ほどにある奥四万湖へと紅葉狩りへ向かった。
ネット情報でもう紅葉の盛りが過ぎようとしているとあったので、四万温泉の町並みを散策するのは後回しにして、一秒でも陽の高いうちにと気が急いたのである。
四万川ダムにせき止められた奥四万湖へ到着したのは、午後1時50分頃。晩秋の陽は西の空へともう傾きかけていた。
一周4kmの奥四万湖を巡り、ところどころで車を止めながらの紅葉狩りである。
陽射しの向きや陽の陰りによって奥四万湖の紅葉は時に鮮やかに、時に晩秋の翳りを帯びて、わたしたちの目を愉しませてくれた。
この紅葉が落ちつくすと、四万温泉の町に足早に冬がやってくる。
その厳しい冬の到来前に見せる刹那の自然の造形美がここ奥四万の湖にあった。
磐梯高原の五色沼の神秘的な湖面(2010年、裏磐梯・五色沼の紅葉を愛でる)の色とも重なる水面のたとえようのない青色と全山を彩る紅葉の色調との競演は息を呑まずにはいられない。