東京国立博物館140周年特別展『ボストン美術館・日本美術の至宝』は6月10日まで
台東区上野2丁目13番2号パークサイドビル

03-3831-0912

ボストン美術館・日本美術の至宝

東京国立博物館140周年 特別展「ボストン美術館・日本美術の至宝」を観賞しに上野を訪ねた際、まずは腹ごしらえと久しぶりに鰻を食べようということになった。


亀屋正面
亀屋正面

上野公園とちょっと方向はずれるが不忍池(しのばずのいけ)のほとりへと足を向けた。

対面に老舗の伊豆栄が
亀屋の対面に鰻割烹の老舗”伊豆栄”が見える

そちらには鰻割烹の老舗の“伊豆栄(いずえい)”と、そして今回、初めて訪ねた御蒲焼・旬菜料理“亀屋”がある。


店頭のメニュー
店頭のメニュー

“伊豆栄”は7階のお部屋からの不忍池を見下ろす景観が最高で、8月の蓮の花が満開の頃は、こちらが胃の保養だけでなく目の保養にもよいのでお薦めなのだが、今回はネットでもチェックし、ちょっとお店の造作が粋な“亀屋”の方にトライしてみた。


洒落た清潔感のある店内
ちょっと粋で清潔感あふれる店内

暖簾をくぐり店内に入ると奥にテーブル席の個室なども見えるが、一見した範囲はこじんまりとしていて、造作もすっきりとお洒落で満足。店のパンフレットによれば、40名までの座敷も利用できると書かれているので、お店自体はもっと大きく広いのだろうが、そうしたことを感じさせない店づくりがかえって小粋で好感度を増している。


奥にテーブル席の個室や座敷も
奥にテーブ席の個室や大きな座敷も

当日は開店直後の午前11時半過ぎの入店で、われわれ夫婦のほかには二組が着席しているのみで、鰻屋とは思えぬ静かな雰囲気で、気分は最高。


一階の小粋なテーブル席
何かお洒落ですね・・・

テーブルには五月の節句の兜をあしらったランチョンマットが置かれ、季節感あふれるものであった。


節句のランチョンマット
五月の節句の兜をあしらった季節感あふれるランチョンマット

そこでわれわれは季節感を味わうのもそこそこに、早速、うな重の“松(きも吸付で3255円)”を頼んだ。待つこと20分ほど、われわれの眼前に漆のお重に入れられたうな重が現れた。



漆のお重が
うな重の松です

蓋を開ける。うわ〜!!


みっちりと鰻が敷かれたお重
この鰻の質感が堪らない・・・

鰻がみっちり敷かれている・・・。これだけで、嬉しくなるから、わたしも単純だ。まずはお椀に口をつけ、湯気を立てるきも吸いを少しいただく。


熱々のきも吸い
熱々のきも吸い、湯気でレンズが曇るのでズームで撮りました

そしておもむろに鰻に箸をつける。さてどれくらいの量を口に運ぶか。この最初の思案のしどころと、その決断の末に口に入れ、鰻がとろけてゆく感触が・・・あぁ、堪らないのである。


亀屋の鰻は脂がのってわたし好みのとろける柔らかさで、タレの味は濃くもなく薄過ぎるでもなく上品な味で、これまたわたし好み。


「おいしいね」と言いながら、あっという間に完食。

ほうじ茶の湯呑
この湯呑、かわいいです

応対も丁寧な仲居さんが、食べ終わったの見計らって、ほうじ茶を供してくれた。湯呑が堪らなくかわいい。この遊び心、こちとら江戸っ子だい!!って言ってるようで、殊のほか好ましいものでありました。

かわいいね・・この湯呑
「ねぇ、また会いに来て」って言ってるようです・・・

文化の香り高い上野を訪ねる際には、是非、小粋な“亀屋”かば焼きの香りの方も一緒に嗜(たしな)まれてはいかがでしょうか。