計画停電の番地別グループ詳細はケーブルテレビ(CATV)のHPに記載中


東電・計画停電のグループ別地域(14日見直し版)=東京都


東電・計画停電のグループ別地域(14日見直し版)=東京都・埼玉・山梨・静岡県以外


東電・計画停電のグループ別地域(14日見直し版)=埼玉・山梨・静岡県




宮城仙南中央病院長が衛星回線電話を通じ、「食料が不足して、1日おにぎり1個で過ごしている。どんどん危機的状況になっている。自家発電の燃料も乏しく、このままでは2、3日中に、餓死、凍死者が出てしまう」と、13日夜、報知新聞に悲痛な叫びを伝えてきたという。県の対策本部などに電話がつながらないのだという。


大震災が起きたのは311日午後246分である。そしてこの電話が架かってきたのは、被災後すでに2日半が経った時刻である。それなのに、あぁ!何ということか。


病院のある柴田町や周辺市町は津波の被害こそなかったものの、その後、物資が届かなくなり「完全に孤立してしまった」という。「周辺の大河原町、角田市の住民らを含め20〜30万人が孤立してしまっている」と、一筋の「蜘蛛の糸」にすがるかのように伝える事実に心底、背筋が凍る。腐ってもまだ一応、先進国の一角を占める21世紀の日本で起きているのだとは、にわかに信じがたい。


昨日(13日午後750分頃)の停電会見で菅首相は、今の日本を「戦後65年間経過した中で、ある意味で、この間で最も厳しい危機」にあるとの現状認識を示したうえで、「果たして、この危機を私たち日本人が乗り越えていくことができるかどうか。それが一人ひとり、すべての日本人に問われている」と述べ、「しっかりと家族、友人、地域の絆を深めながら、この危機を乗り越え、そしてよりよい日本を改めて作り上げようではありませんか」と、涙目になり国民に訴えた。


 この男の心の中に、国民の命を第一に守るという覚悟はない。あるのは自分の責任回避だけである。福島原発の危機がいま最も国民に伝えねばならぬ情報であり、その危機に対する国民の心構えを訴えるのであれば、分かる。


 なのに、この日菅首相が訴えたのは東京電力管内の停電に対する一部の国民に対するものであり、直面する危機は電力が不足し停電のやむなきに至ることを、涙目で訴えたのみである。語らねばならぬ原発の怖ろしい危機については枝野官房長官に全面的に任せた。原発危機から逃げる菅直人、何という男か。


 国民が危機を乗り越えられるかどうか、その真価が問われていると、この男は、未曾有の危機を一人一人の力で克服しろという。救援や原発対策などの危機管理の優先順位が整理されていない。国民に伝えるべき情報の優先順位が分かっていない。


 政治が指導、主導すべき国家の危機に、平気で東電の報告が正確でないと批判し、停電の混乱は政府にないというかのような卑劣な輩にもうこの国は絶対に任せられない。


政府がこの宮城仙南中央病院長にこの段階で何の接触も図っていなかったとしたら、これはもう「未必の故意」以上の国家による国民虐殺という重大犯罪である。