鳩山由紀夫前首相は、212日までに地元紙の沖縄タイムス・琉球新報のインタビューを受けた。そこで普天間米軍基地の移設問題の全容を語った。

 

 そのなかで、とんでもない発言が飛び出した。

 

「辺野古に戻らざるを得ない苦しい中で理屈付けしなければならず、考えあぐねて『抑止力』という言葉を使った。方便と言われれば方便だった」(沖縄タイムス

 

さらに「海兵隊自身に抑止力があるわけではない。(陸海空を含めた)四軍がそろって抑止力を持つ。そういう広い意味では(辺野古移設の理由に)使えるなと思った」と語った」(同上)というではないか。

 

「抑止力」という言葉を、移設先は辺野古しかないという理屈付けの材料として「方便」として「使えるなと思った」とほざく。

 

そして、09年の衆院選で『最低でも県外』と掲げたことについては「民主党の沖縄ビジョンに書かれていることを言った」だけなんだというではないか。

 

 この男は人間として許し難い。

 

大手メディアもこの男のあまりのいい加減さに、批判するのもアホ臭いと思っているのだろうか、激しい批難の嵐も続かない。

 

脱力感に捕らわれる気持ちは分かるが、やはり、「方便」、「使えると思った」、「民主党の沖縄ビジョンに書かれていることを言った」との発言には、沖縄県民を愚弄したという罪の意識の欠片もない。しかもしゃあしゃあと現地メディアのインタビューに応じての愚弄発言である。許せるレベルの発言ではない。厳しく追及すべきである。

 

実際にこの男はどこまで沖縄問題を考えていたのか、日米安保問題をどう捉えていたのか。本当に何も考えていなかったのだ。

 

思いつきで口を吐いて出た。この言葉、受けがいいので喋っちゃった。「最低でも県外」、格好よさそうなので使ってみた。

 

こんな人間がこの国の首相であったことに、正直、驚きを通り越し、絶望した。いまの菅という人間も同類の臭いが強烈にし、絶望の淵はますます深く、漆黒の闇もますます濃い。

 

鳩山は「方便」「使えるな」発言だけでも政治家を即刻辞するべきである。そして、「信」を根っこから失った人間として、公の場に顔を曝し、ましてや発言するのはもうお仕舞にすべきである。

 

北海道9区の選挙民も、次回選挙においてこうした人物を政治家として国政の場に送り出すことはよもやないと思うが、本当に今回の発言については、人間としてあってはならぬことを彼がやっていたことを、自ら語り、それによってさらに沖縄県民並びに国民を傷口を抉(えぐ)るようにして愚弄したのだと云うことをよくよく考えていただきたい。

 

鳩山由紀夫! 口にするだけで気分が悪いが、国民、就中、沖縄県民に深く謝罪し、即刻、国民の目の前から姿を消すべきである。