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 小沢一郎幹事長の政治献金疑惑を巡る関係者は、政治献金の複雑な経路以上にややこしいので、まず、その人間関係をよく整理してから本題に入ることにしよう。

 

 一番目は石川知裕民主党衆院議員(36)である。

同氏は北海道11区を選挙区とし2005年総選挙に初出馬するも落選。2007327日、民主党衆院議員の荒井聰氏の北海道知事選出馬に伴なう議員辞職により、比例繰上げ初当選を果たし、現在、2期目を務める。同氏は早稲田大学在学中より小沢一郎氏の書生となり、以後、議員になるまで私設秘書を務める。その間、2000年から2004年まで陸山会の事務を担当し、陸山会の会計責任者であった大久保隆規氏を補佐した。その関係で、2009312日に東京地検から小沢氏の西松建設献金問題で任意の取調べを受けたが、容疑は否認した。その後12月に二回目そして2010313日に地検特捜部より三度目の事情聴取を受けている。

 

二番目は金沢敬氏(41)である。

ここに来て東京地検特捜部の隠し球的存在として登場して来た感のある人物である。同氏はその小沢氏の元秘書であった石川知裕民主党衆院議員の元秘書であった。小沢氏から見れば孫秘書?の位置付けであったことになる。後述する今回の同氏の爆弾発言も、このような人的関係から、資料隠蔽等の小沢氏からの指示が直接、金沢氏に行われたのではなく、石川氏を通じた間接的な指示であることに、今後、その告白の信憑性の弱さが指摘される懸念が存在する。

 

 三番目が200933日に逮捕、24日に起訴された小沢事務所の元公設第一秘書の大久保隆規容疑者(48)である。

逮捕容疑は西松建設からの企業献金を隠すため、ダミー団体を通して受け取っていたとされる政治資金規正法違反の罪である。その初公判が昨年の1218日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で始まった。同氏の経歴は1991年から99年まで釜石市の市議会議員をやり、その後市長選に立候補するものの落選。その直後、小沢氏の秘書となった。当初は私設秘書の地位にあったものの、次第に小沢氏の信任を得て、公設第一秘書として同議員の資金管理団体である陸山会の要となる会計責任者を任されるまでになった。

 

 さて、本日、金沢敬氏は自民党本部において同党からの意見聴取に応じた。その場で同氏は「昨年特捜部が陸山会の事務所を家宅捜索する際、石川氏に頼まれ証拠資料を隠すのを手伝った」と述べた。そして大久保公設第一秘書が逮捕された昨年の33日に石川氏から任地の札幌で電話を受け、東京の陸山会事務所へ急きょ赴き、証拠隠蔽工作を手伝ったと証言した。

 その際、石川氏の「隠せるものは隠したが、自分の衆院議員会館事務所も捜索が入るかもしれない」との指示で、翌4日に同氏事務所にあった鹿島や西松建設などゼネコン関係の名刺や資料を黒いナイロン製のボストンバッグに詰め込み、バッグは一度松木謙公民主党衆院議員の事務所に預けた
などと非常に具体的な説明を行った。  

 

 

そして、「今、私がこういうふうにすべてのことを公にしているのは、このようないきさつ(石川氏との確執)があったのもそうだが、『やはり』みたいな人間が議員バッジを付けてやっていることに非常に違和感を覚える。一つは金にだらしない。もうひとつは女にだらしない。こんな人間がやはり国民の税金で議員バッジを付けているというのは非常に違和感を覚えるということで、私は事実を話をしているという状況だ」と、永田町の暗部を示唆するような怒りの言葉も発している。同時に、18日召集の通常国会で参考人に呼ばれれば出席する考えを表明した。


今回の金沢敬氏の意見陳述は、これまでの永田町の世界では極めて異例であり、あまりの直截な告白に自民党議員もある種の戸惑いを覚えたようで、その陳述が個人的な恨みなどで事実を超えた部分があるのではとの懸念も隠しきれないでいる。

 

 だが、わたしはその話に、一部に感情が入り込んだ誇張や事実誤認がある可能性は否定できないものの、その供述があまりに具体的で詳細であり、日時の特定なども報道で知る限りは整合性が取られているように思われ、その信憑性は大きいと考える。

 

 そして、今日の発言が当然、東京地検でも供述された内容であることを考えると、これはとんでもない疑獄に発展することは確かである。そして、そのことは経世会を軸として築き上げられてきた日本の政治資金の吸収構造が、根っこから掘り起こされ、明るみに曝される大きな一歩につながる予感が膨らんできているのだと言えるのである。

 

 加えて、そうした戦後政治の暗部にかかわる部分であることから、金沢氏が早めに特捜に身柄の安全を求め、自民党本部で記者を入れた公開意見陳述を行ったことは賢明であったと言える。さらにこれから日本の政治構造の暗部を解明するということへ、この問題が発展してゆくことを考慮すると、小沢一郎議員ひとりに止まらず、民主党、自民党、さらにはその他の政党にも多かれ少なかれその火の粉が降りかかることも十分予想される。

 

 であるからこそ、国民は今後、この問題の行方については小沢氏一人ではなく、与党民主党にフォーカスするでもなく、長年、甘い蜜を吸ってきた自民党にも、監視の目を十二分に光らせておく必要がある。政権交代がとんでもない政治革新を惹起するのかも知れない。その思いは、いま私の中で、小さな期待から大きな確信へと確実に変わろうとしている。