彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

October 2008

東証株価7649円、バブル崩壊後最安値へあと42円だが・・5

東証株価、バブル崩壊後最安値へあと42円だが・・

 

東証時価総額推移1956〜2008年

 

 

 

 

 

 20081024日、東証株価は8000円台をあっさりと割り込み、終値が7,649円となった。2003428日のバブル崩壊後最安値の7,607円へあと42円という壊滅的水準に近づいた。1024日の時価総額(東証一部)も2579774億円へと急落し、過去最高の時価総額であったバブル期の590.9兆円(1989年末)の44%にまで下がる結果となった。また直近10年間の年末時価総額を見ると、その最高値は昨年末の538.6兆円(2007年)であり、その総額から48%の水準、つまり半分の資産価値までこの10か月間で落ち込んだことになった。

 

 この世界的規模での株価急落はもちろん米国の金融危機に端を発し、世界景気の後退が懸念され、実感されるなかで起こったものであるが、パニック的市場心理がその大きな部分を占めていることも一方の事実である。とくに日本の株式市場や為替レートを冷静に見れば、我が国の経済実態に見合った株価水準でないことは分かるはずである。

 

 まず、東証一部銘柄のPBR(純資産倍率という)を見よう。PBRは株価÷1株当りの株主資本(BPS)で計算される値である。1株当りの株主資本(BPS)は株主資本(企業の純資産価値)÷発行済み株式総数で得られる数値である。

 

 理論的にはPBRが「1」のとき、その企業の株価は正当に評価されていると言えるものである。なぜならPBR1より低い値が続く時には、株主はその企業を清算させ、投下資金を回収した方が得という計算になるからである。したがって、理論的にはPBR1」という数値がその企業の株価の下支えと考えられる。

 

 そのPBRを東証一部上場企業平均で見てみると、9月末の数値ですら0.9と1を割る水準にあった。9月末の日経平均終値は11,259円とこの24日の7,649円より3610円、47%も高い時点においてである。因みに24日の株価急落の一因とも言われたソニーの24日の株価で計算されたPBR0.57である。

 

 一方で為替レートを見ると、対ドルで94.28円(25am9:50現在)、対ユーロで119.00円(同)、その他通貨に対しても同様に円は一種、独歩高の様相を呈している。通貨として現在、国際的には「円」が非常に強い通貨であると国際金融市場のプロたちが考えている証拠である。その大きな要因はこの世界恐慌的な世界同時株安の元凶である金融システムの毀損が、日本は国際的な視点で見ると相対的に傷が浅いという点にあると考えられる。

 

 そう考えたとき、日本の今の株価水準はどう考えても低すぎるし、必要以上に他国のパニックにお付き合いし過ぎという感がしてならない。外人投資家やファンドなどが国内の機関投資家とも相まって投機的先物取引等を行うなど市場が複雑な動き・展開を見せるのは当然であり、単純に理屈だけで割り切ることはできぬが、現時点では日本は相対的に安定的な経済環境にあるのだと考えられ、株価水準は実態を無視してやはり突っ込み過ぎではないかと言わざるを得ないのである。

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「わたしは幸せです」=サイゼリヤのメラミン・ピザ5

 

 イタリア料理のファミレス・チェーン「サイゼリヤ」のピザ生地から現在、中国国内外で問題となっているメラミンが検出された。1021日に正垣泰彦社長は日本国内で行なっていた検査結果を待たずにピザ販売を続けたことの釈明会見を行なった。


そのなかで、「中国の検査ではメラミンは検出されなかったので、結果を信用していた」、「メラミンの混入は全く想定外だった。対応が後手後手になったことをおわびします」と述べ、謝罪した。

 

20071月に発覚した不二家の消費期限切れ牛乳等による洋菓子製造問題で、「食の安全」に対する国民の関心は弥(いや)増しに高まった。その後も懲りることなくミートホープ、白い恋人、赤福、比内地鶏、吉兆、マクドナルド、ローソン、崎陽軒など食品および関連業界において産地偽装や賞味期限の改ざん事件が続出した。「食の安全」の信頼を大きく揺るがす事件がまぁ湯水のごとく出るわ、出るわ、本当にこの国は一体全体、どうなったのかと慨嘆しきりであった。

 

そして一息つく間もなく、三笠フーズ・浅井の汚染事故米の転売問題で酒造業界や菓子業界がテンヤワンヤの状態。消費者の食への信頼はトンと地に落ちた。「商人道徳」「商人道」などという言葉はとうに死語となったと言ってよい。

 

このように我が国の国内メーカーや料亭、商社における「食の安全」に対する背信行為が大きくクローズアップされる一方、時を同じくするように高度成長を続ける中国で生産された冷凍製品にも安全面での問題が生じた。20081月の有機リン系殺虫剤が混入した冷凍餃子に始まり、その解明もなされぬうちに、この10月にはジクロルボス混入の冷凍いんげん事件が発生した。この二つは製造管理の問題なのか、犯罪性のある事件なのかまだ解明されていないため、軽々に憶測で物を言うべきではないが、9月に中国国内で発覚したメラミン入りの粉ミルクによる乳幼児の健康被害事件はまさに食品メーカーの確信的犯罪であり、当然のこと国内外で大きな社会問題となっている。

 

そうしたなかでの「サイゼリヤ」のメラミン入りピザ騒動である。冒頭に記した正垣泰彦社長の言には「食の安全」への信頼の揺らぎ、いや、危機に対する問題意識のひとかけらも感じられない。食品業界にある人間にあるまじき意識の低さであり、正直、驚きを隠せない。正垣社長は、言うまでもなくお客様の口に入れる食品を日々、サーブする企業の経営者である。こうした時代「一寸待て、安全を確認してからでないとお客様の前には提供できぬ」と考え、疑わしきものの検証を指示・徹底させるのは、経営者としては最低、最小限の責任・義務である。

 

この時期、「メラミンの混入は全く想定外だった」と平気で「想定外」に口にできる人間が食品関連業界に存在することなど、決して許されることではない。メラミン混入濃度が安全基準よりも低かったということで、同社長がこの程度のことでは健康被害にはつながらぬと高をくくっているとしたらとんでもない勘違いである。消費者の安全を後回しにするような企業は、即刻、この業界から退出すべきである。今回引き起こした事件はそれほど重い意味を持ったものなのだということが、どうもこのご仁にはよく分かっていないように思えてならない。

 

 「サイゼリヤ」はイタリア語の古語で「くちなしの花」のことだそうだ。命名は当社の創業日の77日の誕生花「くちなし」に由来するという。その花言葉は「わたしは幸せです」と、当社のHPに書かれていた。この「わたし」とは「正垣泰彦社長」のことを意味していたのだと、今回、初めて知ったところである。


 

2008年秋の蓼科、紅葉5

2008年びっくり! 紅葉の蓼科

 

 今年の紅葉は全国的に素晴らしいとの予想がなされている。10月の「体育の日」の三連休を利用し蓼科へ行った。蓼科の紅葉は基本的に黄色主体の「黄葉」であるとこれまで勝手に思いこんでいた。しかもこの時期の三連休ではタイミングが早すぎたりして、これまで「黄葉」自体にもあまり感動の声をあげた記憶がない。たまに、一、二ヶ所で素晴らしい銀杏の黄葉にめぐり合って「わ〜!」と、叫んだことがあったこともあるにはあるが・・・。

 

 そんなこんなで今年も気象情報などで紅葉のニュースを耳にしても、あまり関心も示さず、期待など一切せずに蓼科を訪れた。

 

 その日、今年の春、足を運んだ御射鹿池の秋の景色が見たくて、湯みち街道を走った。そのときの御射鹿池については「御射鹿池――新緑の候」にアップしたので、そちらをご覧いただきたいが、今日はそこからもう少し入ったあたり、奥蓼科の紅葉に遭遇した喜びをお伝えしたい。

 

 

横谷観音の紅葉

 

横谷観音展望台の紅葉

 

展望台の黄葉

 

展望台の黄葉

 

 

 

 

 

 

  横谷観音展望台から見下ろした奥蓼科の山肌や王滝を囲むようにして色づく紅葉、黄葉、深緑の美しさに目を奪われた。また展望台の直下にそびえるモミジも紅に染まり、息を呑む美しさであった。

 

横谷観音展望台より

 

展望台より色づく横谷渓谷

 

 

王滝の紅葉

 

 

王滝の紅葉

 

 

 

 

 

 

 蓼科の秋は黄葉と思い込んでいたわたしの不明を恥じる三連休であった。奥蓼科の翌日、トレッキング・コースを歩き八子が峰(標高1833m)に登った(実際の登山は標高1600mからの約200m)。そこからの景色はまさに「日本の秋」であった。

 

 

中央アルプスを

 

中央アルプス

 

すすきと八ヶ岳

 

すすきと八ヶ岳

 

 

すすきと中央アルプス

 

 

 

 

 

 

 

         

                    すすきと中央アルプス

 

中央アルプス

 

 

中央アルプスのグラデーション

 

 

紅葉と山と熱気球

 

 

紅葉と山と熱気球

 

 

秋の日差し

 

 

 

 

 

 

 

                       

                      秋の日差し

                   

 空気が澄んでいるのだろう、遠く中央アルプスの山並みまでが濃い緑から灰色へとグラデーションをなして重なって見通せた。さらにくっきりとその稜線がなぞれたのには驚いた。手前のススキと遠景の山並み、そこここに紅や黄を散りばめた景観は、まさに「絶景」のひと言であった。

 

 

 

 

 

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信州霧下そば庵 手打ち蕎麦「若月」―――信州グルメ(一茶の里、信濃町)4

信州霧下そば庵 手打ち蕎麦「若月」

 

―――信州グルメ(一茶の里、信濃町)

★★★★

長野県上水内(かみみのち)郡信濃町柏原24873

(電話:0262554321

営業時間:11001430(そば売切れ次第閉店)

定休日:不定休

 

信州信濃町は俳句を愛する人々にとって小林一茶の里として有名である。その一茶の句に、故里の信濃町を詠った句がある。

 

そば所と 人はいふ也 赤蜻蛉

 

そう、信州信濃町の蕎麦は江戸時代の古地図に「そば切り新田」の名が記されているように、昔から蕎麦処として有名であったのである。

 

一茶記念館

霧の黒姫高原黒姫童話館

 

 

 

 

 

 

 

          霧の黒姫高原           黒姫童話館

この黒姫山麓一帯は高地の冷涼な気候下にある。そして昼夜の温度差の激しい寒冷地でもあり、蕎麦を生産するのには適した土地である。加えて当地や戸隠など上信越県境の一帯は、蕎麦が生育する頃に「信濃霧」と呼ばれる霧に覆われることが多いという。その冷涼な気候で育った蕎麦は一段と香りが高く、ねばり気もありおいしいのだそうだ。そこで、この一帯で作られた蕎麦を特に「霧下そば」と呼び習わすようになったという。一茶の里で食す蕎麦は、呼び名からしていかにも風流である。

 

わたしは数ある「霧下そば」のお店のなかで、一茶記念館すぐそばの「若月」を訪れた。以前は店に隣接する工房で「そば打ち体験」もさせてくれていたそうだが、現在はやっていない。店は上信越自動車道の信濃町ICから車で約5分のところにある。ICを降りて国道18号線を長野方面へ向かい、柏原小学校入口の信号(柏原交差点信号のひとつ手前)を右折、県道36号線にはいっていくと案内板があるので、右に細い道を入ってゆくと砂利敷きの駐車場(15台)が見える。店構えは普通の住宅のようで、暖簾がかかっていないとわからないほどのものである。

 

 

若月外観

入口

店内座卓

 

 

 

 

 

 

 

 

 わたしはざるそば(¥850)を注文した。ひんやりとした触感にしっとりとしたコシがあり、「霧下そば」の名に恥じない味であった。しかも量がしっかりとあり、食いしん坊にはお得感もあってよい。

 

香りのよい蕎麦

霧下そば

天ぷら・漬物

 

 

 

 

 

 

 

 

「霧下そば」の店はほかに「樹香(電話:2581090)」「おがわ(電話:2553033)」「ふじさと(電話:2552867)」「うえだ(電話:2554264)」「たかさわ(電話:2555076)」「仁の蔵(電話:2556523)」「天望(電話:2552900)」などがある。自分好みの「霧下そば」のお店を見つけるのも楽しみである。

 

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中山成彬衆議院議員は堂々と信念に殉じて出馬すればよい5

中山成彬議員は堂々と信念に殉じて出馬すればよい!

 

辞任する必要などない中山成彬国交相

 

(中山成彬氏の日教組批判発言は失言か?)

 

 

 

 

中山成彬衆議院議員が16日、一転、「次期衆院選で、宮崎1区から立候補したい」旨、自民党県連に電話で伝えてきたという。

 

この情報を伝えた同日のテレビ朝日の「報道ステーション」などでも古館一郎氏が随分とあきれた様子で、批判的見解を述べていた。

 

その批判自体は、大臣辞任、議員辞職が当然であるとのスタンスに立つ人間であれば、十分に予想される反応であり、至極、当たり前に「あきれる」ことなのであろう。

 

しかし、そもそも辞任も辞職もする必要はないとする立場に立つ人間からは(このわたしがそうであるが)、中山氏の今回の政治的決断は何ら批判されるものでないことも、また当然の思いであり、判断である。同氏の政治信条を国政に活かすには、やはり国会議員として立法に直接、関わる場にいる必要があるし、それが最も効果的であり意義があることである。わたしはそう考えるし、それが政治家としての最終最後の決断だと考える。

 

一言居士がよいこともある。君子は豹変しなければならぬ時もある。前言を撤回し次の総選挙に出馬するという決断は、非常に格好が悪いし、恥ずかしいことこの上ない。しかし今回のことは、勿論それを承知の上で批判を覚悟の上で決断したのだろうから、これは現下の国政の置かれている状況に鑑み、一政治家が己の政治信条を貫き通す唯一の生き方を選択したのだということで捉えねばならない。同氏のこの判断が是か非かを評価するのは選挙民たる国民である。

 

これまでの中山成彬議員の一連の発言、行動、政治判断については、主権者たる国民、すなわち宮崎一区の選挙民が、次期総選挙で是非を判断すればよい。それこそが民主主義である。それがおかしい、違うというのであれば、見解を異にする候補者が立つはずであり、その選択は主権者たる国民がしっかりと行うのであるから。

 

 

 

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2008年秋の御射鹿池(みしゃかいけ)――紅葉の候5

紅葉を映す御射鹿池(みしゃかいけ)

 

御射鹿池--新緑の候

 

(御射鹿池--2009年盛夏の候)

2010年、御射鹿(みしゃか)池の紅葉、見頃は10月23日

 

 今年の紅葉は近年では一番の「綺麗さ」である!

 

10月の3連休の一日、御射鹿池の紅葉の候を楽しんだ。行楽日和の3連休とあり、御射鹿池沿いの湯みち街道には10台ほどの乗用車が駐車していた。この春、新緑を見に来た日は平日ということもあり、われわれ夫婦二人だけで御射鹿池のミラー・レークの神秘を堪能し尽くしたが、今回はそうは問屋がおろさねぇ〜!と、湖畔には老若男女、数人毎の塊が見え、かまびすしいと言ったらなかった。

 

 自分の敷地でもないのだから当然であるし、この素晴らしい景観をみんなで楽しめるのもまた一興だと思い直し、紅葉で彩られた後背の山肌が湖面に映る幻想美に目を凝らした。

 

 

紅葉映る

紅がきれい

白樺と湖

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この日は夜半の雨の影響か、秋空をうっすらとおおう薄雲の影響か、少し湖の透明性が悪いのかも知れぬ。春の鮮やかな投影より鮮明度が低いように思えた。しかしその「曖昧」がかえって「秋の憂い」のゆらぎのように想われ、これから深まってゆくだろう「思索の秋」の足音が聞こえてくるようにも想えた・・・。

 

 

紅葉する山肌

湖面の紅葉

湖と山

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 ただちょっと気になったのが、一部の見物客が立入禁止の堤の上に登り、写真撮影に余念がなかったことだ。中高年のいい大人たちが規則を守らぬ様子には興醒めするとともに、今の社会規範の日常的な崩壊を目の当たりにしたようで、寂しく切ない気分になった。せっかく自然が与えてくれた素晴らしい景観である。心おだやかに楽しみたいものである。


 

レストラン ディモア(Dis Moi)―― 蓼科グルメ 155

レストランディモア(Dis Moi)蓼科グルメ15

★★★★★

 


茅野市本町東 1727(電話:0266735419

営業時間 11:3021:00 定休日:木曜日

 

 


 

 レストラン、ディモア(Dis Moi)は諏訪・茅野ICから車で約10分、ビーナスライン沿い左手にある。昔、ビーナスライン沿いにお洒落なお店が少なかった(あと、レストラン・ピーターくらいかな・・・)、まだ子供たちが小さかったころ、二度ほどディナーで立ち寄ったことがあった。あれから20年・・・。1987年オープンの「Dis Moi」も21年目になることになる。

 

外観表

店内

ステーキを焼くシェフ

 

 

 

 

 

  

 その懐かしのディモアにひさしぶりに予約を入れ、娘と家内と三人でディナーとしゃれ込んだ。床下をワインクーラーにしていたことが強烈に印象に残っていたが、今でも入口を入ってすぐ左手にあるそうだ。お客様から預ったワインの貯蔵庫に使用しているという。

 

 当夜、マダムのお奨めに従いオーダーしたのは

「シェフコース(¥6800)」


 

  本日のオードブル 2品

  本日のスープ・シーズンサラダ

  信州牛ステーキ<温野菜・三種薬味>・チキン・牛煮込み・御魚料理

  パン又はライス

  デザート・エスプレッソコーヒー

 

 オードブルは素材も多種にわたり舌を飽きさせることがない。自家製の野菜のサラダも新鮮でおいしい。また糖度18度(今年の出来は素晴らしいとのこと)のコーン・スープもこれまた自家製で濃厚で旨みがあり、良であった。わたしはメイン・ディッシュは魚にしたが、この日はあっさりした切り身の部分とカマの部分を焼いた鯛であった。濃い目のソースを好みに合わせてからめれば、味が「わたし」好みになって面白い。家内は牛の煮込み、娘は鶏肉のグリルである。マダムの気配りで取り皿が用意され、それぞれをシェし合って、美味しさは三倍増〜!であった。 

オードブル1

オードブル6

オードブル3

 

 

 

 

  

鯛と白子と蛤

牛の煮込み

デザート3種類

 

 

 

 

 

 


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 一皿ずつの量が多いので、三、四人で行く場合は、オードブル付とオードブルなしのコースを混ぜてオーダーし、みんなでシェアするのがよいかも知れない。わたしは最後、おいしそうなデザートをギブアップせざるを得なかった。そして「女性のお腹は、デザートは別腹」という公理は今日なお健在であった。家内が一切無駄にすることなく、わたしのデザートも併せて完食してくれた。 

 


カナディアン・ファーム(ケベック料理)―― 蓼科グルメ 145

カナディアン・ファーム―― 蓼科グルメ 14

 

★★★★

  

長野県諏訪郡原村1077-7

電話:0266-74-2741(冬期:0266-73-7703〔支店の「かえでの樹」〕)

営業時間:11:3015:0017:30〜(ディナーは要予約)

 

 

 

 

 ピーター・パンが今にも現れそうな、いやトム・ソーヤ、いやヴィルヘルム・テルも併せて現れそうな、そんなメルヘンを感じさせるアウトドア派のウッディーなレストラン(カナダ・ケベック料理)を見つけた。パンやハンバーグやチキンなどを焼く石組み釜のある厨房はキノコ型の屋根をかぶせただけの吹き抜けの空間である(年季の入った石釜で注文の品が焼かれる様子を見せてもらった)。苔でおおわれた屋根の上には野生の草花が植生している。真ん中から突き出た煙突から石釜の煙が立ち昇る。その帯状の白い煙は二股に分かれた太い白樺の幹を撫でるようにして青い空へと向かってとけこんでゆく。

表看板

厨房

二階テラス席

 

 

 

 

 

 

 この「カナディアン・ファーム」(1982年オープン)に迷い込んだ子供たちは木立の中に点在するさまざまな意匠の建物や小屋、ツリーハウスなどの造作にキラキラと目を輝かせることだろう。また大人たちはかつて夢見た冒険の世界が突然目の前に現れ、どこか異次元空間にワープしたような非日常的な体験をすることになろう。そして自然の石組みやレンガ、それに無造作に廃材を組み合せた床や階段に妙に人間的な温かみを覚え、そして遊び心をくすぐられることだろう。

 

そんな野趣あふれるレストランが八ヶ岳実践農業大学前の御柱街道を茅野方面に向かって1、2分のところにある(小淵沢ICから車で約20分)。 

石窯

炉内

吹き抜け食事場

 

 

 

 

 

 

われわれ家族3人はハンバーグのランチセット一人前(¥2800)と豆腐ケーキをひとつとコーヒーを注文した。ランチセット一人前はとても量が多く、3人でシェアしてちょうどよいくらいであった。

工房品小屋を望む

ツリーハウス

ハンバーグセット

 

 

 

 

 

 

 

森のアジトの石釜で焼かれたジューシーなハンバーグや野菜類を吹き抜けの食事場の、それも分厚い一枚板のテーブルの上で食べる。清涼な自然の風が吹き渡る場所で食べた味は、少年文庫で読んだロビン・フッドが食べていた森の野生の味がした。こんどは家内に車を運転させて、スモークの盛合わせを肴にドラフト・ビヤーをグッと一息!いきたいものだ・・・。室内がよい人には木の温もりを感じさせるレストラン・エリアもあり、高みが好きな人には二階のテラス風に造られたコーナーもよい。その日の気分に合せて好きに食事の場所が選べるのも、本当に遊び心いっぱいの「カナディアン・ファーム」の魅力である。

 

 

 

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日経平均、バブル崩壊後最安値まであと669円5

日経平均、大幅続落で10日の終値8276円43銭

バブル崩壊後最安値669円!

 

26年ぶり、バブル崩壊後の株価最安値7086円03銭(09.3.9)

 

 米国のサブプライムローン問題に端を発した金融危機が、とうとう世界の株式市場を恐慌の恐怖に陥れることとなった。

 

 昨日のNY市場の暴落を受けて、前日小康を保った東京市場も、我慢しきれずにあっさりと9千円を終値で割り込んだ。それどころか、週末・初のNY市場の動向次第では、連休明け早々にも8千円台を割り込む事態も想定される水準にまで落ち込んでしまった。

 

 バブル崩壊後の日経平均の最安値は小泉内閣時代の2003428日の7607円である。その水準まで残り669円の安値圏を覗き込む崖っぷちにまで、日経平均が来た。恐慌の前触れのすえた悪臭が流れ出しているようで、気味が悪い日々が続く。 

 

東証株価時価総額(第1部)・TOPIXの推移

1956年〜2008年)

 

暦年【年】東証株価時価総額【億円】東証株価指数(TOPIX

1956    16,404                                  51.21

1957            16,748                                  43.40

1958            23,226                                  60.95

1959            37,770                                  80.00

1960            54,113                                109.18

1961            54,627                                101.66

1962            67,039                                  99.67

1963            66,693                                  92.87

1964            68,280                                  90.68

1965            79,013                                105.68

1966            87,187                                111.41

1967            85,901                                100.89

1968           116,506                                131.31

1969           167,167                                179.30

1970           150,913                                148.35

1971           214,998                                199.45

1972           459,502                                401.70

1973           365,071                                306.44

1974           344,195                                278.34

1975           414,682                                323.43

1976           507,510                                383.88

1977           493,502                                364.08

1978           627,038                                449.55

1979           659.093                                459.61

1980           732,207                                494.10

1981           879,775                                570.31

1982           936,046                                593.72

1983         1,195,052                               731.82

1984         1,548,424                               913.37

1985         1,826,967                             1049.40

1986         2,770,563                             1556.37

1987         3,254,779                             1725.83

1988         4,628,963                             2357.03

 

暦年【年】東証株価時価総額【億円】東証株価指数(TOPIX

 

1989         5,909,087                             2881.37

1990         3,651,548                             1733.83

1991         3,659,387                             1714.68

1992         2,810,056                             1307.66

1993         3,135,633                             1439.31

1994         3,421,409                             1559.09

1995         3,502,375                             1577.70

1996         3,363,851                             1470.94

1997         2,739,079                             1175.03

1998         2,677,835                             1086.99

1999         4,424,433                             1722.20

2000         3,527,846                             1283.67

2001         2,906,685                             1032.14

2002         2,429,391                               843.29

2003         3,092,900                             1043.69

2004         3,535,582                             1149.63

2005         5,220,681                             1649.76

2006         5,386,295                             1681.07

2007         4,756,290                             1475.68

2008

 

(出典:内閣府「『平成20年度経済財政報告』の『長期経済統計』の『金融・財政統計』」)

  東証時価総額は末値

  東証株価指数は196814日の株価を100とした時の各末値

[livedoor デパート]プレミアム会員がゴールド納豆をレビュー!5

 

[livedoor デパート]プレミアム会員がゴールド納豆をレビュー!

 

 

「菊水ゴールド納豆」という金の延べ棒が自宅に届いた。茨城県の日立市で手造りされた納豆である。長さ15cm、高さ2cmの金の延べ棒の姿をした紙箱をあけると、透明なラップにくるまれた納豆が出てくる。そのまたラップをあけると棒状に列んだ納豆の粒の上に金箔がス〜ッと太線が引かれるように載っている。

 

         見て、ビックリ! 開けてビックリ!

 

 (有)菊水食品のHPを見ると、「納豆は生き物である」とある。だから、季節によって浸漬時間・煮蒸時間を変え、日ごとに発酵温度を微妙に変えるのだという。モノづくりのモラルと食の安全が厳しく問われる今日、モノづくりのこだわりと本当の愛情が伝わってくる。さらに菊水の納豆は国産大豆(茨城県産地塚大豆と北海道産鈴丸大豆)のみを使用しているという。それだけで安心感が伝わってくる。ひと昔前であれば舶来品(外国産)に価値を求め、心躍らせていたのになぁと思うと、何だか不思議な気持ちになる。

 

 うちの家内は関西の方の出身で、納豆に馴染みがなかった。それでこれまで、うちでは納豆を生卵で混ぜていただくという納豆通の「東京人」の友人どもに言わせると、邪道と呼ばれる「食し方」をしていた。

 

 ところが、この日、家内はこの「ゴールド納豆」を同封のたれとカラシを混ぜるだけで、そのまま食べ、「おいしい」とのたまわったのだから、またビックリ! 結婚以来、初の快挙?である。

 

 わたしも金箔入りの納豆など初めてであったが、大豆のふくよかな歯触り感とともに、上品なたれの味にも心はゴールデン!!

 

 健康食であり、日本の誇るべき伝統食でもある納豆。そのうえ、この「ゴールド納豆」はネットで申し込んでから製造という注文生産品である。自分で贅沢を食すも良し、大切な方への貴重な心づくしの贈答品にも良し。

 

 そんな「菊水ゴールド納豆」

「見てビックリ! 開けてビックリ! 食してビックリ!」

そして、「贈られてビックリ!」、お奨めで〜す。

 

 

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三城(さんじろ)【信州蕎麦】―― 信州・松本グルメ5


澤田(フランス料理)ーーグルメ信州(松本)

 

松本市大手3丁目3番−5号(電話:0263-35-0234

営業時間11:3015:00

定休日:日曜日

   

  

 晩夏の頃、松本にあるフランス料理の老舗「澤田」を訪ねた。前週の黒姫でのホームコンサートでオーナーである澤田宗武氏とご一緒した際に、翌週、一年ぶりに「澤田」の味をお店のほうで堪能したいと約束していたからだ。

 

 あのアンティークな店内で「澤田」の味を十二分に堪能した後に、澤田さんと、そう一時間ほどだろうか諸々とお話をさせていただいた。当日は市内のホテルに宿泊することを話したところ、翌日のお昼に是非、行って欲しいおいしい蕎麦屋があるという。見せられた名刺を見てわたしは、「えっ!」と声をあげた。お店の変わった名前と特徴ある字体に覚えがあったからである。

 

 澤田さんに「このお店、東京に支店がありますか?」と訪ねたところ、二年前に東京のお店をたたみ、女将の故郷である松本に戻ってこの地にお店を開いたのだと言う。

 

 わたしはダイヤモンドホテル(千代田区麹町1−8)の前にあった「三城(さんじろ)」には8年程前にある方に連れられて行って、その後3回ほどだが訪ねていた蕎麦屋であった。ふくよかな女将のこだわりを活かした独特の店造りとその雰囲気に圧倒された記憶がよみがえって来た。

 

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  翌朝、11時半に予約を入れ、早速、店に向かった。松本の「三城」は、前日、たまたま立ち寄った四柱(よはしら)神社(松本市大手3-3-20)に隣接し、大名通り側に面して松本城まで四百メートルほどの至近の場所に立っていた。古い蔵?を改造した店内の奥に半蔵門のお店にあったあの大きなテーブルがど〜んと置かれている。そして席に着くと、しばらくして片口に入れられた常温の日本酒、「岩波」がお通しの漬物と一緒に運ばれてきた。「岩波」をゆっくり嗜(たしな)む。杯が空になる。ふた皿に分けられた薬味と一枚の蕎麦が運ばれてくる。蕎麦の歯ごたえ感のあるコシも味も以前のままだ。蕎麦湯が運ばれてくる。そして、最後にあのふくよかな花豆煮が出てくる・・・。

 

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 その一連の流れもスタイルも、和服姿の女将のたたずまいも、以前と何も変わっていなかった。一番乗りだったこともあり、店の静寂がどこか茶室に入り、お点前を待っている時間のように思えた。店内には半蔵門時代よりも確かにゆったりとした時が流れているようだ。

 

その「時」の移ろいがやけに愛おしい。わたしは歳を取った・・・・・。

 

「三城」は女将の故郷、信州、松本にあるのが似合う。

 

 

 

 

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銚子市立総合病院閉鎖は小泉改革の当然の帰結3

 

 千葉県銚子市の岡野俊昭市長が財政難と医師不足を理由に休止を表明していた市立総合病院(393床)が930日で診療を休止、事実上の閉鎖となった。

 

 閉鎖理由の一つである医師不足という医師の員数問題は、そもそも1984年に実施された医学部定員の削減に始まるが、小泉内閣時(04年)に改正された新医師臨床研修制度(研修医の都市部集中とアルバイト禁止)が直接の引き金になったとされている。

 

 またもう一つの理由が地方自治体の財政難である。市立病院の赤字負担が従前以上に重くなり、これ以上の財政負担に自治体は耐えられないというものである。

 

このことにつきさらに説明を加えると、病院経営悪化の直接の原因は、そもそも医療費抑制を全面に押し立てた2006年の医療制度の大改革である。そのなかでも病院経営に直接、圧し掛かっているのが、5年間連続でマイナス改定された診療報酬の点数減額である。要すれば、同じ医療行為を行なっても受け入れる収入が減少、病院の売上が減るということである。その結果、とくに勤務実態の厳しい島嶼(とうしょ)部や山間地などの過疎地や地方から産科や小児科の廃止、病院経営の悪化といった報が相次いで伝えられている。自治体が補てんする公的病院の赤字幅が医療制度の改革により増大しているのである。

 

 その補てんすらままならぬ地方自治体の財政悪化であるが、各自治体の放漫経営・財政規律の弛みなど批議すべき点はいろいろあるものの、より直接的な背景として挙げられるのが、小泉内閣が実施した地方分権推進に伴う「三位一体改革(04年)」という「まやかし」である。

 

つまり地方への権限移譲(つまり行政サービスの地方への移管)というコスト負担増に見合う税源移譲が十分手当てされぬまま、補助金や地方交付税の大幅カットが先行して実施されたのである。その結果、当然のごとく地方自治体の財政基盤が脆弱化した。三位一体の言葉とはおよそ異なる羊頭狗肉の改革が、公立病院の廃院・閉鎖や診療科の休止といった医療崩壊に拍車をかけたのである。

 

読売新聞の全国調査(20084月)では、「2004年度以降に少なくとも93病院の141診療科が、医師不足などを理由に入院の受け入れ休止に追い込まれ」、「さらに少なくとも49の公立病院が経営悪化などで廃院したり診療所への転換や民間への移譲など運営形態を変えたりしたことも判明」したと伝えている。

 

 今回の銚子市のケースは、大学誘致など税金を多額に費消する特殊要因も重なるが、基本的には三位一体改革のまやかしによる自治体の財政難と、新医師臨床研修制度を直接の引き金とした医師不足そして診療報酬削減を目的とした医療制度大改革という小泉改革の激震が引き起こした大津波による被害であると言ってよい。

 

 小泉改革は規制緩和を積極的に促進し、官から民へと小さな政府に大きく舵を切ろうとするものであった。その小さな政府たらしめるバックボーンになったのがいわゆる「市場原理主義」である。冷酷無比な市場原理主義が先走り突出した小泉改革が必然的に生み出した結果が、今回の銚子市立総合病院の閉鎖なのである。

 

規制緩和を性急に進めた小泉改革とは?、その正体が当時の「規制改革・民間開放推進会議」の委員の顔ぶれを見れば、何となく透けて見えてくる。それは「小泉改革」は真に国民のための規制緩和であったのか、それとも委員の関連する企業ビジネスの利益につなげるための医療の規制緩和だったのか、という一視点である。

 

 現在、医療現場には地域医療の崩壊に加え、医師のみならず看護師等コメディカル・スタッフの不足、診療科の偏在など様々な問題が噴出している。

 

 憲法25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。.国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と定めている。

 

医療はそのことを具現化する国家のなすべき根源的サービスのひとつなのである。良質な医療サービスを国民がひとしく受けられる制度、つまりそうした社会的な共通インフラの整備を、効率化という隠れ蓑を合言葉に市場原理主義の物差しで行なったところに、本質的間違いがあるのである。さらに国民の公益ではなく私益によって制度改定がなされたふしもあるところに、現在、さまざまな不都合、不合理な点が噴出してきていると言えなくもないのである。

 

市場原理主義という化け物を飼い慣らす術も知らずに放し飼いにしてしまった小泉政治。

 

小泉改革とは一体全体、何だったのか。

 

残念ながらこれからも銚子市立総合病院のような公的部門のサービス提供が、陸続と破たんの憂き目をみる事態が続出することは確実である。この殺伐とした光景は郵政総選挙のその後の政治混乱を語るまでもなく、小泉政治の5年半の間、国民が熱狂し、踊らされ、そして国民自らが選んだ道の果てにある景色だったのである。

 

中山成彬氏の日教組批判発言は失言か?5

中山成彬衆院議員、慰安婦問題で朝日新聞歪曲報道を指摘、国会招致を要請(2013.3.20)
辞任する必要などない、中山成彬国交相(2008.9.28)
中山成彬衆議院議員は堂々と信念に殉じて出馬すればよい(2008.10.17) 



925日、中山国交大臣(当時)は成田空港の拡張問題、観光振興に関する単一民族そして日教組が教育のガンという3つの失言を行なったとしてマスコミをはじめ、関係者および関連団体から厳しい批判を浴びた。同氏はその一連の発言が招いた混乱の責任を取って、国交大臣を辞任した。そして103日になり、麻生総理にこれ以上国会で頭を下げさせるわけにいかないとして、次の総選挙に立候補しないことを表明、議員引退の道を選んだ。


わたしは「
中山成彬国交大臣はそも辞任すべきではない」と主張した。それが、今度は議員辞任である。まことに残念でならぬ。国益の視点から自身の政治信条をここまではっきりと国民に対して訴える中山氏のような人こそ、政治家の資質を備えた国民のための政治家であると考えるからである。どう考えても中山氏は政界を引退すべきではない。そもそも失言とされる3つのことも、成田拡張問題と観光振興に絡んだ単一民族・内向き発言の2点については、発言を撤回し、謝罪をしている。


唯一、「日本の教育の『がん』である」と評した日教組に対する一連の発言を最後まで撤回していないのである。

中山氏は大臣辞任翌日の929日、批判の嵐のなかで敢えてTBSのニュース・情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」に出演した。日教組批判の真意と日教組の実態をより詳しく伝えたいとの目的であったのだろう。しかし同番組には民主党の山岡賢次国対委員長に加え、与良正男毎日新聞論説委員らレギュラーコメンテーターが同席しており、結局は同氏の発言の真意が十分に国民に伝わることはなかった。

失言ということに関して言うと、中山氏の失言を厳しく糾弾した山岡国対委員長にも「アイヌの血を引く蛮族」発言(200710月)で、かつて陳謝、撤回した前科がある。さらに当日の番組中でも「麻生総理を支持する秋葉原の若者たちはナチス党員・軍国主義者」と採られかねない不穏当発言をした。政治家の失言という点では、山岡議員の方が同等かそれ以上の暴言を吐いているとも言えるのである。

そして「日教組が今の日本の教育のガンである」という中山発言は、実はネット上ではかなりの賛同を得ている。また中山氏の事務所に「よく言ってくれた」といった激励の電話やメールがたくさん来ているという。そうした状況を考慮すれば、みの氏が番組中で紹介した中山国交相が辞任すべきか否かを問うた「JNN世論調査」の「辞めるべき48%・辞める必要なし45%」という結果は、緊急で行なった割には世論の実態を意外と正直に伝えているのかもしれない。

現在の日本の教育について多くの国民は「本当にこのままでよいのか」「人心荒廃の背景に戦後教育の破たんがある」と感じているのではないのか。その一つの意思表示が「日本の教育の『がん』である日教組をぶっ壊す」という中山発言に対する「辞める必要なし45%」という約半数にのぼる数字であり、その数字が示す意味合いは大きいと言うべきである。

そう考えたとき中山議員の体を張った、途中からはおそらく政治生命をかけた日教組批判に対し、自民党の閣僚ならびに議員が異口同音に「暴言」だの「非常識」だのとメディアや民主党と同じことを言ったのには、あいた口が塞がらなかった。

自民党は当然のことだが教育基本法(200612月公布・施行)の長年の改正論議のなかで、かつての社会党や民主党の有力な支援母体である日教組に対し厳しい批判を繰り返してきた。自民党のHPでは「あきれた社会保険庁の実態」などと並び「あきれた教育現場の実態――これでもあなたは日教組に子供をまかせられますか」という意見コーナーまで設け、日教組批判の情宣に努めている。日教組批判の小見出しは「どうして学力調査まで拒否するのか、理解不能」「自民党は日教組問題に敢然と立ち向かいます」「日教組の目的は、民主党議員を当選させること」「教育格差を広げる日教組=民主党」「日教組の民主党か、国民の自民党か答えは明白!」といった具合である。

中山氏が発言している日教組批判の真意は、これまで自民党が堂々と国民に対して公表してきたことなのである。党の公論である日教組批判に対して、失言だの空気を読めていないなどとコメントする自民党議員こそ、その政治信条を疑わざるを得ないし、政治家としての資質を問わねばならないのではないのか。

議員を辞めねばならぬのは、党の公論に基づき日教組をぶっ壊すと発言した中山元国交大臣ではなく、世論の風になびき、メディアに媚び、総選挙におびえた政治信条の欠片もない他の自民党議員たちなのではないだろうか。

発言の真意を汲み取ろうとする公正・客観的姿勢も見せず、言葉狩りに汲々とする大手メディアや評論家と称するメディアに巣食う奸物たちが、気骨ある政治家の発言を封じ、政治生命を奪う国家の様に、わたしはそれこそ戦前の言論弾圧を見させられているようで、非常な恐怖感を覚える。

そして自党の公論に基づき政治生命をかけ信念を持って発言を重ねる同志を守ることすら出来ぬ自民党政治家は、党の公論をないがしろにする不実・不逞の輩であり、こうした人々を政治家と呼ばねばならぬ国民の不幸せに心はいよいよ重くなるのである。

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