立川市柴崎町3-7-14 植源ビル2F  ☎ 042-548-9848


0・インカメラ名刺

立川に蕎麦処・無庵に加え、ひとつイタリアンの素敵なお店を見つけた。

1・2Fがインカメラ、1Fがatrio
左廻ったところがインカメラ入口。一階は姉妹店”atrio”

というより、ある妙齢の女性を初老の男性二人で食事にお誘いし、その方にこのお店を紹介いただいたという、まぁ、何とも締まりのない話ではある。

01・インカメラ入口
インカメラの入口。階段を昇って二階がお店

“インカメラ・コンテラッツァ(In Camera con TERRAZZA)”とはイタリア語で“テラス付きのお部屋で”という意味になる。

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落ち着いた雰囲気の店内(午後10時頃・いっぱいだったお客も既にご帰宅)

Ⅼ字形のカウンター席に8名、テーブル席が3つの10名で計18名のお客をおもてなしする“インカメラ”は、その言葉通りにまるでお洒落な自分の部屋で憩うかのような肩の凝らぬくつろぎの空間を演出してくれる。


われわれ3人の席はカウンターのⅬ字に曲がった奥にセッティングされていた。

3・セッティング
いいムードのお席です

ゆったりとした個室のような感覚にとらわれる不思議な空間である。橙色の温かな間接照明がそうした雰囲気を醸し出していたのだろうか。


お店の若いスタッフ方はお酒の選定、料理の説明などくどくもなく平易な言葉づかいでやってくれる。スタッフのサーブや対応も礼節のなかにもフレンドリーな心が伝わりなかなかにスマートである。


まずスターターとしてスパークリング・ワインがお薦めだというので、わたしは“勝沼のあわ”というのが気取らぬ名前で面白そうだったのでそれをお願いした。

4・スパークリングワインの”勝沼のあわ”です

初夏にぴったりな爽やかでクールな味わいであった。


料理は8000円のコース料理を彼女が予約しておいてくれた。当夜は基本的に美しい女性を真ん中に挟み、美味しい料理に舌鼓を打ちながら飾らぬ会話を愉しむというのが趣旨である。


ゆめゆめ女性を口説こうなどといった下衆な下心はないことをここで断っておかねばならぬ。実はこのように大上段に言い訳したりするのが余計におかしいのだと家内は云うのだが、やはり紳士を自認する男二人、言うべきことははっきり伝えておかねばならぬのである。


そんなことであるからして、話題はグルメにはじまり、旅紀行、政治・・・果ては医療問題と多岐に亘り、美味しい食事の際にはやはり会話もスマートでなければ・・・と思いつつも、あぁ〜やはり、わたしは喋り過ぎるのであった。いつものことながら・・・反省!!


さて料理の方だが、まず付出にどうですかと好物の岩牡蠣を奨められた。一目見て、その美味が伝わる代物。

5・銚子のふっくらした岩牡蠣

もちろん一挙に相好は崩れ、「それ、それ、お願い」と注文したのがこのふくよかな千葉県銚子産の岩牡蠣である。


次に前菜5種が一皿に盛られて供される。手の込んだ豪華な盛りつけである。

6・前菜5種

中央のカップがインカメラの夏の定番であるトウモロコシのパンナコッタ。

7・インカメラ夏の定番・トウモロコシのパンナコッタ
インカメラの人気、パンナコッタ

それとサザエのオーブン焼きと鮮魚のカルパッチョ。

8・前菜・サザエのオーブン焼き  9・前菜・鮮魚のカルパッチョ

さらに季節野菜のテリーヌに合鴨のローストの五種盛り。

10・前菜・季節野菜のテリーヌ  11・前菜・合鴨のロースト

これだけでも大変なご馳走であるが、われわれの会話の様子、食事の進み具合などを見計らい、絶妙のタイミングでパスタが目前へ供された。

12・タラバガニのソース・パスタ

タラバガニソースというのだが、タラバガニの生身が半端でなくトッピングされていて、感激のひと品である。


次にメインディッシュ。話に夢中で丁寧な説明をいただきながらフムフムと頷いていたが、赤めばる?でしたか・・・の、なにしろポワレであった。皮がパリパリと上手に焼かれていたのが記憶に残っている・・・

13・赤メバル?のポワレ

お肉は牛フィレの赤ワインソース、トリュフ添えで、これももちろんGood Taste!!

14・牛フィレの赤ワインソース・トリュフ添え

そしてデザートには、まだ赤ワインが残っていたので・・・

15・赤ワインとお肉
この赤ワイン、しっかろとした味でおいしかったなぁ

我が儘を言ってイタリアチーズの取り揃えをお願いした。

16・イタリアチーズの取り揃え

それからエスプレッソで口直し。すでに時間は10時ちょっと前。いっぱいだった店内のお客も我々の他は一組残すのみ。


話題は尽きないが、わたしを除きお忙しいお二人の明日の仕事に差障りがあってはならずと、四時間におよぶイタ〜リアンな宴は大満足のうちに大団円を迎えた。


帰りは一階の外までオーナー以下、スタッフの方々5、6名が出てこられ、立川駅へ向かう私たちの姿が見えなくなるまで、ずっとこちらを見守っておられたのにはほんとうに恐縮の至りであった。


とても贅沢でフレンドリーな空間を演出してくれた “インカメラ”。

まさに大人だけのアジール(自在空間)を立川の夜に見つけた一日であった。


そして、インカメラの一階に“atrio”という同じイタリアンの姉妹店があるが、お手頃価格ということもあってこちらも人気店となっている。

17・atrio
一階が”atrio”、玄関という意味だそうです

実はわが細君も、この2週間ほど前に“atrio”で女子会ランチをしたばかりであった。


ということで次は妙齢の女性とはいかぬが、“腹心の”細君同行にて、もちろんわたしの奢りで、“インカメラ”でお洒落な大人の夜を過ごしにいこうと考えている。


最後にこのような素晴らしいお店をご紹介いただいたチャーミングな女性に感謝の言葉を伝え、この稿の筆を置くこととする。