「発掘!あるある大事典供廚隣埖ぬ簑蠅亡悗掘∧送倫理・番組向上機構(BPO)の放送番組委員会の天野祐吉委員長ら有識者委員8名が7日に声明を出した。

 その声明ではこの捏造事件を「言論・表現・報道の自由を危うくする出来事」だと認識し、「防止の具体的な手だてが講じられなければ民主主義の将来も危うい」とした。そのこと自体は当然の問題意識であり、どうこう言うつもりはない。そして有識者委員は以下の3点について言及した。

(1)何重もの下請けで、十分な取材や調査が出来ないまま番組作りが進んでいる

(2)外部制作者の末端にまで実効性のある教育システムが必要

(3)政府・総務省の関与・介入は慎重を期し、懲罰的な行政指導を行うべきではない

 

このうち(1)(2)についてもまったくそうだとうなずける。

何か変なのは、(3)である。

 

 放送倫理・番組向上機構は「放送番組委員会」、「放送と人権等権利に関する委員会」、「放送と青少年に関する委員会」の3つの委員会を運営する、放送界の自主的な自律機関である。その放送番組委員会は放送業界外部からの有識者委員8名と放送事業者委員8名からなっている。放送事業者委員の8名のなかに関西テレビ放送の編成局長が入っている(BPOHPより)。今回、声明を発表したのは業界外部からなる有識者委員8名の方々である。

 

 有識者が言うように公権力の介入が恣意的、強圧的であってはならぬことには、わたしも当然のことと同意する。しかし、こと今回の関西テレビの捏造番組のごときは、その後もいろいろ報じられているように、納豆ダイエット一回の番組にとどまる気配はなく、悪質でしかも常習性があったのではないかとも見える。さらに場合によってはテレビ業界の構造的な問題にまで発展する可能性すら懸念される事態である。

 

 そうした場合であっても「懲罰的行政指導」を行なってはならぬと言っているのだろうか。番組は著作権を有する商品である。その商品に価値があればあるほど、そのテレビ局の同番組へのCMスポンサー料は高くなる。その価値が捏造で制作されたまがい物であるとすれば、それはある意味、詐欺的行為に当たるのではないか。また視聴者の立場から見ても、デタラメなデータでさも科学的番組であるように見せ世論を操作するようなやり方をやっておいて、「懲罰」が科されぬことのほうにわたしは違和感を覚えてしまうのだが。

 

 関西テレビは129日に、外部有識者5名による「発掘!あるある大事典」調査委員会を発足させたと発表した。そのなかに放送倫理・番組向上機構の有識者委員のひとりでもある吉岡忍氏が入っている。同氏には今回の声明に対してこうした意見もあるということをぜひ知っておいていただきたいと思う。

 

ならぬことをしてしまった場合にお灸を据えておかねば、小さい悪にすぐお灸を据えないでおれば逆に大きな悪になったときに公権力は取り返しのつかぬ介入なり仕組みを用意するのではないだろうか。わたしは、今回のことで「懲罰的な行政指導」をすることよりそのことのほうがずっと恐いことだと思うのだが。