彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

宮内義彦

また宮内義彦、規制緩和で大もうけ?=「かんぽの宿」オリックスへ一括譲渡5

鳩山邦夫総務大臣が1月6日、日本郵政の「かんぽの宿」の一括譲渡に対して反対の方針を表明した。その理由は一括譲渡先であるオリックス不動産(オリックス(株)100%出資)の親会社であるオリックス(株)の代表取締役兼代表執行役会長・グループCEOである宮内義彦氏が、「規制改革会議の議長をやり、郵政民営化の議論も随分やられた。出来レースと受け取る可能性がある」、「オリックスは立派な会社だが、譲渡に国民が納得するか。出来レースと受け取られかねない。率直にまずいと思う」、「正義感を持って対応する。『李下に冠を正さず』ということは大事だ」との同大臣の発言に要約されている。


宮内義彦氏と言えば、「ミスター規制緩和」とも呼ばれたほどの人物である。オリックスの社長時代に就任した規制緩和小委員会の座長に始まり、規制改革委員会委員長、総合規制改革会議議長、規制改革・民間開放推進会議議長を歴任、わが国の規制緩和・撤廃の歴史とともに歩んで来た人物と言っても過言ではない。そして小泉内閣(平成134月〜189月)5年半の間に「改革」の掛け声のもと、劇的に進められた規制の緩和・撤廃をその先頭に立ち、第三者・有識者という名のもとに進めた人物でもある。


今日、「派遣切り」という大きな社会問題化している派遣労働者の製造業解禁(平成163月施行)も、人材派遣会社をグループ内企業に持つ宮内義彦氏が総合規制改革会議議長のポストにあった平成156月の改正により実施に移されたものである。


また千葉県銚子市立総合病院(平成209月末休止・事実上の閉鎖)、大阪府松原市立松原病院(本年3月末閉鎖予定)など自治体病院の閉鎖や「全国に約1000か所ある自治体病院の75%は赤字(H20930日読売新聞)」と言われる公的医療機関の窮状をもたらした大きな原因とされるH16年の新医師臨床研修制度(研修医の都市部集中とアルバイト禁止)やH18年の医療制度改革(診療報酬点数の削減)も、同氏が規制改革・民間開放推進会議議長のときに実施された規制緩和である。


小泉内閣時に推進された規制緩和はおよそ6000項目を超えると言われている。市場原理主義をベースとする経済的側面のみに著しく偏した規制緩和の理論的推進エンジンが竹中平蔵経済財政政策担当大臣(当時)であり、その具体的テーマを設定、緩和項目の具体的肉付けをし、かつ、第三者としてのお墨付きを与える役割を担ったのが、規制緩和小委員会から規制改革・民間開放推進会議に至る我が国の一連の規制緩和・撤廃の推進にあたりそのトップにあった宮内義彦氏である。


規制緩和に関する一連の委員会の座長に座り続ける宮内氏に対しては、国会においても、「利害の抵触」(ある役職に就く人が、その立場や権限を利用することで、その人自身や近しい人の個人的利得を得ることが可能となる状況)の視点から、その不透明性が指摘、糾弾されている。

平成16119日には櫻井充民主党参議院議員が扇千景参議院議長あての「規制改革・民間開放推進会議委員の資質に関する質問主意書」を提出している。


主たる内容は、宮内義彦氏について「政府の政策を国民の利益で決定する会議の長の立場を利用して、特定の企業の利益を図ることが可能となる状況、すなわち『利害の抵触』が発生していると言わざるを得ない。残念ながら政府はこうした『利害の抵触』という問題についての精神が欠落している人選を行っているのではないか」とするものである。


また同月11日の厚生労働委員会においては、医療制度改革の中身について、小池晃共産党参議院議員(現同党参議院幹事長)が「混合診療解禁に関連し、保険会社の利益狙いだ」として、規制改革・民間開放推進会議(宮内議長)のメンバーが「内閣府の殻を被った企業集団」の人間ばかりで「行政の中立性が担保されない」と厳しく政府を追及するなど、議長たる宮内氏をふくめた医療保険の事業拡大という「利害抵触」についての不透明性を取り上げている。


そしてこのわたしも「タクシー料金値上げをめぐる美しくない三人」(2007.5.31付けブログ)のなかで、タクシー運転手の著しい労働条件の悪化をもたらしたタクシー事業の規制緩和(量的規制である需給調整規制を廃止)について、グループ内にオリックス自動車(オートリース業)を抱える宮内氏の利害抵触について取り上げた。


こうした過去の経緯を詳らかにするまでもなく、規制緩和の歴史のなかにおいて規制緩和にかかる政府委員会議長たる宮内義彦氏とオリックスグループの事業との「利害抵触」については、過去にもいろいろとその不透明性が指摘されているのである。


今回の日本郵政の保養宿泊施設「かんぽの宿」のオリックスへの一括譲渡については、これまで舌禍事件で目立って活躍した鳩山総務大臣にしては、その反対表明は素早く、そしてきわめて妥当な判断であった。


『(1)なぜオリックスなのか(2)なぜ一括譲渡なのか(3)なぜ不動産価格が急落しているこの時期なのか』の3点について大臣が日本郵政に問い合わせたが、納得のいく説明はなかったとして反対の方針を表明したのは、大いに納得のいくものなのである。今後、納得のゆく説明が日本郵政にはぜひとも求められるところである。



タクシー料金値上げをめぐる「美しくない」三人4

(,慳瓩△慳瓩)

そして最後に登場する大物がオリックスの宮内義彦会長である。

 

今をさかのぼること11年前の1996年に政府内に行政改革委員会規制緩和小委員会という委員会があった。

 

その行政改革委員会規制緩和小委員会は平成8年7月25日に規制緩和に関する論点公開(第4次)をしている。そのなかで今後規制緩和すべき対象として38項目にのぼる一覧リストが掲げられた。その「4.運輸」のなかでタクシー事業の「参入規制の見直し」と「価格規制の見直し」について言及がなされており、現行のタクシー行政の骨格がこの提言で示されたと言ってよい。

 

その提言を受けて同年12月の第二次行政改革委員会の意見はまとめられたのである。そのなかでタクシー事業の規制緩和については「需給調整規制は、タクシー事業者間の有効な競争を促進し得ないことから、利用者利便の向上を阻害しているばかりでなく、労働条件の改善に十分寄与しているか疑問がある」とされ、「量的規制である需給調整規制を廃止」することが謳われた。

 

また価格規制についても、「利用者にとって選択しやすい内容とするとともに、できる限り事業者の自主性が尊重される多様な運賃水準の設定が可能となるようにすべきであり、当面はゾーン制により緩和を図ることとし、将来的には上限価格制に移行すべきである」と、現行の運賃認可方式への見直しが提言されたのである。

 

 このときの規制緩和小委員会の座長こそ宮内義彦現オリックス会長(当時社長)であった。同氏はその後、規制改革委員会委員長、総合規制改革会議議長、規制改革・民間開放推進会議議長を歴任し、わが国の規制緩和をドラスチックに推進したことで「ミスター規制緩和」と呼ばれることになった。

 

 さて、数あるオリックスの子会社のなかに100%子会社で「オリックス自動車(旧オリックス・オート・リース)」という会社がある。その採用情報「リクナビ2008」のなかで、同社は次のように自社のことを紹介している。

 

「オリックス自動車の管理台数は57万5千台! その台数は日本全国のタクシーの台数26万台のなんと2倍以上! オートリース業界ではダントツのNo.1です。そのスケールメリットを活かし、当社は常に新しい挑戦を続けています」と。

 

「全国のタクシー台数の2倍以上」と、ずいぶんと意味深の表現で全国一位の業容を誇らし気に説明しているのである。そして正直、「う〜ん?」とその説明文には首を傾げざるをえないのである。「ミスター規制緩和」が11年前に提言をまとめ車両台数の自由化を進め、新規事業者の参入規制も緩和した結果として、当然のことだがタクシーの車両台数は増加していった。

 

そしてタクシー会社は車両をリースでまかなうところも多いということを知っている人はあまり多くない。

 

 11年前に提言された「量的規制である需給調整規制を廃止」の真の狙いは何であったのか。現在のタクシー業界の惨状を見て、どこにこの規制緩和のメリットがあったのか、素直に首を傾げざるを得ないのである。

 

 同氏は一年前(064月)のインタビューで、「規制緩和の進展が格差拡大を助長しているという議論がある」との質問に対し、「格差とは所得再配分の問題だ。税制や社会保障を通した格差是正のために政治は存在する。生産(経済)の方の問題ではない」と、経済界には「格差是正」の責任はないと「美しくない」言葉で、見事に一刀両断したのである。

 

 タクシー運賃の値上げの動きを通して、それに係わる「美しくない」人々がいることをわれわれはよく知っておかねばならない。そして「規制緩和」という美名の下で「市場原理主義」を突き進めた当然の帰結として、「格差社会」が生まれたことの責任を誰が持ち、そのことで誰が得したのかをわれわれは過去を振り返り、もっと冷静に見極めておかなければいけない。


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