黒姫高原の夏の一日、ウッズ・コンサートを堪能(2008年晩夏)
もうあれから一年。この歳になると本当に時間が経つのが早いと実感しきりの今日この頃である。そしてこのブログを物するのにコンサートからひと月も経ってしまったことに、体力・智力・気力の衰えという加齢・三拍子を感じてしまい、まさに心中を秋風が吹きぬけてゆくようで、寂寥感が募る・・・。まぁ、そんな下らぬ前置きはそれぐらいにして、当日の楽しかった思い出を綴ろう。
今年ももちろん会場は陶芸家の山中恵介氏(和子氏のご主人)の森に囲まれた素敵な山荘である。メンバーも昨年のピアノ:山中和子・加藤孝子氏、サックス:中川美和・藤澤聡子氏に加え、留学先のウィーンよりサマーホリデーで帰国していたバイオリニスト細川奈津子氏が参加してくれた。
演奏者5名に対し、観客8名というまことに贅沢なコンサートである。
まずはコンサート。いや本来の目的であるコンサートについて述べよう。今年の曲目はバイオリンが入ったことで、一段と多彩で楽しい演目となっていた。ホームコンサートということで、耳に心地よい、ゆったりとした気分に浸れるものを山中和子氏以下、演奏者の方々で選んでくれた。その心づくしが本当に観客冥利につくのである。
Program
Piano duo(山中和子・加藤孝子氏)
ピアノソナタ C‐dur K.545 第二楽章(モーツァルト)
トルコ行進曲(モーツァルト)
組曲第二番opus17 ?.ワルツ(ラフマニノフ)
月の光「ベウガマスク」組曲より(ドビュッシー)
スカラムーシュ? ブラジリア(ミヨー)
Violin/Piano duo(細川奈津子・山中和子氏)
ラ・フォリア(コレルリ)
ロマンス A‐dur(シューマン)
タイスの瞑想曲(マスネー)
チャルダッシュ(モンティ)
Saxophone duo(中川美和・藤澤聡子氏・ピアノ山中和子氏)
アヴェ マリア(バッハーグノー)
アヴェ マリア(カッチーニ)
おとうさまお願い 歌劇「ジャンニ スキッキ」より(プッチーニ)
2本のサクソフォンの為のDuo Concertant 第?楽章(サンジュレ)
アンダンテとロンド(ドプラー)
午後3時半開演となった高原コンサートは、昨年に増して演者に力がこもっているように感じた。音楽に対する愛情が聴く人の心に伝わってくるのに違いない。一メートルという間近で楽器が奏でられる。演奏者の息づかいや細やかな指の動き、演奏の喜びの溢れる表情などその臨場感が、あたかも自分もその演者の一員であるかのような錯覚に陥らせる。実際に♪が漣のように一連の波動としてわれわれの胸に心地よく届いてくるのである。
そして、気がつけば、浅田真央ちゃんの「チャルダッシュ」に単純に感激するわたしがそこにいた。ホームコンサートって、こうした感じががいいのかなぁ〜♪♪♪
うっすらと森が暮れなずむ頃、音楽の宵は、(わたしが密かに)メインイベントと見なしているディナーへと移ってゆく。
今年は黒姫高原でイタリア料理のお店「TRATTORIA“LA TERLA”」(長野県上水内郡信濃町大字野尻3884-682 ロン都 イーストプラザ1F・?:026-255-4553)の若きオーナー・シェフ朝賀輝昌氏にじきじきお出でいただき、熱々の手料理をいただくことになった。
キッチンから届くイタリアン!! いやぁ〜、次から次へと用意される料理がわたしの喉を特急列車で通過する。あまりのおいしさに我を忘れ、喉を一度詰まらせて目を白黒させる醜態まで演じてしまったなぁ〜。あぁ、美味しいイタリアンに絶品のワイン・・・。余は満足であった!! そして、ワイワイ! ガヤガヤ! そこここで会話が弾む。その笑い声を聴きながら、ホームコンサートって、楽しい会話も音楽の一部なんだなぁと独りで感じ入ったのである。
おいしそだゾ!!
もう、なくなってるぞ・・・、イソゲ〜!!
おいしそ〜だ、生ハム
自分の取り皿にまずは、確保。ひと安心、エヘヘ(´∀`*)
そして今年、新たな出会いも・・・。バイリニストの細川さん、シェフの朝倉さんに加えて、宴たけなわの頃においしい黄金桃を持って現れた藤沢農園(長野県須坂市新田町2588・電話:026-245-8721)の藤沢英明・道子ご夫妻。お若い二人が果物を愛しておられることが、言葉の端々から伝わってきた。素敵な健康的な笑顔でした。そのおいしい黄金桃とプルーンを後日、宅配していただいたが、本当においしかった。新たな食との出会いであった。本当に来年もまた色々な意味で、タ・ノ・シ・ミ♪♪なコンサートである。
朝賀輝昌シェフ of TRATTORIA ”LA TERLA”
スターターのスパークリングワイン!!
サックスの競演
山中和子氏