ーーー印象派からシュルレアリスムまでーーー
友人の誘いで六本木にある国立新美術館で開催中の“チューリヒ美術館展”を見に行った。
スイスを代表する美術館のひとつであるチューリヒ美術館は、中世美術から現代アートまで10万点以上の作品を所蔵し、特に19世紀の印象派以降の近現代美術コレクションは圧巻であるという。
モネ、セザンヌ、ピカソといった近代美術の巨人たちが描いた傑作やその代表作がなんと74点も一挙に、一堂に会している。
美術の素人でもどこかで目にしたことのある一点や名前を聞いたことのある作品がならんでいる贅沢な美術展である。
シャガールの“戦争”は国土を戦火で嘗め尽くされた日本人には特に胸に迫る迫力をもつ辛い大作である。
ゴッホも南仏の陽光を燦々と浴びて、こんなに健康的な作品を描いていた時期もあったのだとあらためて思った作品である。
このなかで、この絵、感じがいいなと思ったのが、モーリス・ド・ブラマンクの“シャトゥーの船遊び”という一作である。
左手の街路樹の幹ひとつ描くことでで絵に奥ゆきを見せる見事な一品と見た。
美術ファンはもちろん、芸術の秋を満喫されたい方にはこの秋必見の美術展のひとつである。
金曜日は夜8時までの開館となっており、仕事帰りにちょっと寄って見ることができるのも魅力。
このチューリヒ美術館展は12月15日(月)まで開催中である。