紅葉を映す御射鹿池(みしゃかいけ)
(御射鹿池--新緑の候)
(御射鹿池--2009年盛夏の候)
今年の紅葉は近年では一番の「綺麗さ」である!
10月の3連休の一日、御射鹿池の紅葉の候を楽しんだ。行楽日和の3連休とあり、御射鹿池沿いの湯みち街道には10台ほどの乗用車が駐車していた。この春、新緑を見に来た日は平日ということもあり、われわれ夫婦二人だけで御射鹿池のミラー・レークの神秘を堪能し尽くしたが、今回はそうは問屋がおろさねぇ〜!と、湖畔には老若男女、数人毎の塊が見え、かまびすしいと言ったらなかった。
自分の敷地でもないのだから当然であるし、この素晴らしい景観をみんなで楽しめるのもまた一興だと思い直し、紅葉で彩られた後背の山肌が湖面に映る幻想美に目を凝らした。
この日は夜半の雨の影響か、秋空をうっすらとおおう薄雲の影響か、少し湖の透明性が悪いのかも知れぬ。春の鮮やかな投影より鮮明度が低いように思えた。しかしその「曖昧」がかえって「秋の憂い」のゆらぎのように想われ、これから深まってゆくだろう「思索の秋」の足音が聞こえてくるようにも想えた・・・。
ただちょっと気になったのが、一部の見物客が立入禁止の堤の上に登り、写真撮影に余念がなかったことだ。中高年のいい大人たちが規則を守らぬ様子には興醒めするとともに、今の社会規範の日常的な崩壊を目の当たりにしたようで、寂しく切ない気分になった。せっかく自然が与えてくれた素晴らしい景観である。心おだやかに楽しみたいものである。