三城(さんじろ)【信州蕎麦】―― 信州・松本グルメ
長野県松本市沢村2-1-2 tel:0263-32-0786 ★★★★★
「まつもと市民芸術館」で行われている「まつもとオープンカレッジ連続講座2007」(信州大学人文学部主催)の「ヴィーン音楽物語」のレクチャー&コンサートに参加した。
当日は「シューベルトとその仲間たち」という演題で船津恵美子氏の楽しいお話と山中和子氏らによるピアノ連弾曲の素晴らしさを堪能した。クラッシクというと、とかく堅苦しいものと思われがちだが、シューベルトの時代に音楽はまさに団欒のひとつであったことを、ある種アクロバティックなピアノの「連弾曲」を聴きながら知らされた。そして、夕方に公演は終わり、同行した知人がかねて予約していてくれた「澤田」へ一緒に向かった。
まつもと市民芸術館の正面からから国道143号線にほぼまっすぐ入り、信州大学病院手前を左折して800mくらいの道路右手に瀟洒なたたずまいで松本でも老舗中の老舗であるフランス料理「澤田」はある。出迎えをいただいたオーナーの澤田宗武氏のおもてなしは信州の夜風ともあいまって心地よい。
当日のメニューは前もってこちらの常連である方が頼んでいてくださったものである。味ももちろんのことながら店内のレトロな雰囲気にマッチした目を奪うテーブルセッティングやオーナーとお嬢様の心のこもったサーブには、五つ☆を優に超えるものがあった。それは久しぶりに伝統あるフランス料理店に巡り会った瞬間であった。
オーナーの澤田宗武氏とお嬢様
長年の友人とこうした遠い見知らぬ土地で、素晴らしいフランス料理店で楽しく語らい、素晴らしいワインと料理に舌堤を打てたことの幸せを実感しながら、家内の運転で家路についた。長野自動車道を車内より写したら、光の芸術が偶然楽しめた。それはその夜の心地よく酩酊したわたしの心の中を映し出したようで、奇妙に感動したものである。そしてまた松本を訪れるときには必ず「澤田」を訪ねようと思ったのである。
夜の長野自動車道、茅野方面へ
当日のメニュー(わざわざお嬢様に手書きしていただいたものである)
・クルジェットとトマトのマリネ
・フォアグラのクレームブリュレ
・フォアグラソテーとドライフルーツソース
・ブルーベリーのソルベ
・ブッフドコックドセル(和牛の塩パイの包み焼き)
・パッションフルーツとマンゴムース