彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

グルメ

懐かしい“宇高連絡船のうどん”を食べた!!

かつて本州(宇野)と四国(高松)を結ぶ主要幹線であった鉄道連絡船・宇高連絡船は、昭和63年(1988)に瀬戸大橋の開通と同時にその78年に及ぶ歴史の幕を閉じた。

宇野ゆき・四国フェリー
宇野と結ぶ四国フェリー

宇高連絡船を利用した大概の客は、連絡船の上部デッキで売られていた“うどん”の味を忘れられずにいる。

懐かしい連絡船のうどん

四国を郷里とする者、四国に勤務した者、四国に旅した者はあのデッキの上で潮風に吹かれながら“かやくうどん”を啜(スス)ったことを懐かしく思い出す。


四国と関わりを持った人たちと連絡船について語らうとき、必ずと言ってよいほどに、デッキで食べた“あの・うどん”がおいしかった、あの味が懐かしいという。


わたしも、連絡船の“あの・うどん”に強烈なノスタルジーを覚える一人である。


JR四国に勤務する大学時代の友人に、昔、「どうして、連絡船のうどんを止めたのか」と詰問したことがある。


その時、彼は、高松駅の構内で“連絡船うどん”としてお店を開いているので、そこへ行けばその味に再会できると言われた。

JR高松駅
JR四国・高松駅

しかし、時間が食事時に合わなかったり、乗車時間ギリギリだったりして、久しくその機会を得ることが出来ずにいた。


今回、ちょっとした調べものがあり、駅近くの香川県立ミュージアム(高松市玉藻町5-5)を訪れた。そこで、駅まで足を伸ばし遅い昼食として、この“連絡船うどん”を食べにいった。


“連絡船うどん”は高松駅構内・構外の双方から入店でき、その味を堪能できる。今回は構外からお店へ入った。

駅の構外からの入口
駅構外の入口
駅構内の店構え
駅構内の店構え

あの・“かやくうどん”を注文しようとしたが、メニューにそれはなかった。

そこで、シンプルに“かけうどん”を頼んだ。


店外の簡易テーブルに坐って、うどんを啜った。あの薄味の汁である。とてもおいしかった・・・


だけども、このテーブルに瀬戸内の潮風はそよいで来ない。

ここでは瀬戸内の水面に照り映える夕陽の眩さに目を細めることもしない。


そして、連絡船の船尾に流れる澪(ミオ)を無心に見つめることもない・・・


おそらく“あの・うどん”の味はそんなに変わってはいないのだと思う。


かけうどん

このわたしの上に過ぎ去った30数年の月日が、“あの・うどん”の味に薬味のように人生の苦(ニガ)みを加えてしまったのだろう・・・


そして、たとえ、このテーブルが船上のデッキに変わったとしても、わたしは“あの・うどん”の味にもう出会うことはないのだろうと、最後の汁を啜り、静かに箸を置いた。


 

京都の夜、“Bar K6” 朱色の物語に酔う

京都でアートな夜を、カクテルバー“K6”(2013.1.29)

中京区二条通木屋町東入ル東生洲町481 ヴァルズビル2

075-255-5009


われわれ夫婦は、今年の一月以来、久しぶりにK6を訪れた。

K6階段

割烹“まつおか”(東山区・075-531-0233)で“旅は道連れ”となったお嬢さん・Aさんをお誘いして、京都の夜をもう少し堪能しようと向かった。


店内に入ると、いつもの左手のカウンターに席は用意されていた。

名バーテンダーの澤真吾さんにAさんのご紹介をすませると、さっそく、オーダー。

K6・澤真吾さん
アートな腕を振るう・澤真吾氏

家内が注文したのが、え〜っと、名前が・・・、何しろ下の写真です。爽やか系の軽いカクテルだったかなぁ・・・。


リキュールと光のアート
光に浮かぶカクテルが京都の夜を彩る

そして、わたしがまず20116月に大震災を悼んで澤さんにつくっていただいた“鎮魂”をお願いした。 

光にうかぶ”鎮魂”

深遠で厳粛な雰囲気を醸し出す不思議なカクテル・・・“鎮魂” 。いろんな思いのこもった一杯である。


この透明でどこかさみしげなブルー・・・。

鎮魂
いろんな思いのこもったカクテル”鎮魂”です

海の深みと透明感が意匠された”鎮魂”


そして、当夜、K6デヴューのAさんに、京都の一人旅の想い出に、ひとつ貴女のカクテルをオーダーしなさいと慫慂(しょうよう)した。


京都のひとり旅で何がもっとも印象に残ったのか、それをイメージして澤さんにオーダーしなさいと云うと、しばらく間をおいて「上賀茂、下鴨神社で雨にあったが、雨に煙った緑の繁みのなかに鮮やかに映える朱の色が瞼に焼き付いている」という。


そこで、“神秘的な朱色の世界”というお題で、新作のカクテルをお願いした。若いお嬢さんが京都の上賀茂神社、下鴨神社をひとり彷徨し、いつしか紡ぎ出されていった素敵な物語・・・


澤さんがじっくりと彼女の話に耳を傾け、それから顔を伏せ、しばし熟考する。


手がグラスへ向かい、そしてリキュールのボトルへと伸びる・・・

バーカウンターに嵌め込まれたライトの上に、新作のカクテルがそっと置かれる。

ライトに浮かぶヴェルミオン・ロマン(朱色の物語)

“ヴェルミオン・ロマン”(フランス語)こと、”朱色の物語”の誕生である。命名はAさんと相談し、行ったものです。澤さん、これから、これでお願いします。

ヴェルミオン・ロマン(朱色の物語)
”ヴェルミオン・ロマン”こと、”朱色の物語”の誕生である!!


写真の出来がいまひとつで、その瞬間の感動をうまくお伝えすることが出来ぬのが残念であるが、見事な作品である。

もちろん、Aさんも大感激で、自らのためだけに創られた“ヴェルミオン・ロマンに、そっと口唇をつけていた。


最後に、この一月のお題で生まれた飛龍をほうふつとさせる名作・“天橋立”をいただき、素晴らしい出逢いのあった京都の思い出深いひと夜も終焉の時を迎えたのである。

龍が昇るカクテル”天橋立”


タクシーで帰るAさんを見送り(家内は何かあったらと、タクシーのナンバーを確認しておりましたなぁ)、われわれ二人は人気もなくなった木屋町通りを下り、押小路へと入り、ホテルへと仲良く歩いて帰って行ったのでありました。

中央の明るい個所がK6
人影の消えた交差点・写真中央の明るい個所がBar K6です

 

そして、Aさんとはひと月後に松本の“レストラン澤田”で再会することとなるのである。それはまた別の機会に、アップしましょう。

伝説の復活・レストラン半文居(はんぶんこ)が築地に降臨!!

中央区築地6-8-8 1F

03-3543-2828


数年前、銀座三丁目の裏筋に“半文居”はあった。

銀座・半文居

長谷川圭オーナーシェフのクリエーターとしての腕が冴えわたった創作フレンチの料理の数々に舌鼓どころか、舌太鼓を打った人たちもさぞかし多かったことと思う。


いまや伝説となった“半文居(はんぶんこ)”が数年間の熟成の時を経て、美しい奥さまを伴ない、処を変え、築地へと舞い降りた。日比谷線築地駅の1番・2番出口からわずか4、5分の距離である。


われわれ夫婦は、忙しいに決まっている開店当日(8/29)にご迷惑も顧みず、何事も一番槍こそ食いしん坊冥利につきるのだとの、“ふたり”よがりの意気込みのみで、ここ“半文居”へと馳せ参じた。
お店の前には開店を祝う生花がならんでいた。

開店祝いの花が店頭にならびます

そのため一見して、新生・半文居のロゴが隠れていたが、これからは、スッキリした店の外壁に淡い橙色の灯りにほのかに浮かびあがる“半文居”のロゴが、道行く人々にお二人の温かな心映えを贈りつづけてゆくことになるのだろう。

半文居

店内は以前の半文居より心持ち広くなったのか、ゆったりとした空気感を覚える。

京都の割烹”まつおか”からも胡蝶蘭が届いていました 京都の蕎麦処”おがわ”からもお花が・・・
京都の割烹”まつおか”、そば処”おがわ”からもお花が届いていました


入ってすぐ左手が二人と四人のテーブル席である。テーブルを合わせると六名の席が用意でき、お客の使い勝手がよくなっている。

入ってすぐ左手にテーブル席が二つ

そして、まっすぐ奥、おしゃれに床上げをして、左手厨房に沿い五人席のカウンターとなっている。当日、われわれ夫婦はこのカウンターの奥に陣取った。

カウンター席から入口を見る
カウンター奥席から入口を望む

開店のお祝いを述べて、しばし店内を探索。そして、いよいよ、“legend of cuisine”のスタートである。


最初にお店からサーブされたシャンパンで開店を祝す。

祝開店でお店からシャンパンが・・・

そして前菜・スープが供されたが、一本の角材の上にのせられてあらわれた。この木材は一枚板で造られたカウンターの端材を活用したもので、なかなかに風流である。

一品目です

真ん中の小籠包のようなお饅頭もどきは、中に具材として刻みサラミを入れ込んだもので、一風変わって面白い。

中にサラミが・・・

次が、わたしがその彩りから勝手に名づけた“お花畑”という野菜の盛合せである。

何か野菜畑へ迷い込んだみたい

ミニ大根かと思えば、これが人参なのだと・・・。

これって、大根・・・いや人参です

ままごと遊びのようで、童心に帰ったひと時であった。圭シェフの新たな食材に対する旺盛かつ幼児のような純な感性が楽しめる秀作である。


お酒はもちろんワインからラム酒まで、過不足なく揃っている。

大好きなラム酒も揃っていました
ラム酒も存在感があります

ワインについて今後、その充実度を深めてゆくと、新米奥さまが申しておったので、これまた楽しみである。

ワインも充実

当日の魚料理は胡麻を焼き付けたイサキのソテー。胡麻の風味が白身魚の淡白さにほどよいアクセントを加えている。これもひと手間が料理の奥ゆきを増している。

イサキのソテー


そして、いよいよ当夜の逸品。フランス産の仔牛・シャロレ(言いにくい名前ですが、確か、これで正しかったかと・・・)。そのシャロレはまさに絶品でした。


シャロレというお肉は初めての出逢いであったが、この肌理細かさは、和牛のフィレ肉より明らかに目のつんだしっとりとした肉肌でひと目で上物とわかる代物であった。

逸品のフランス産仔牛

その仔牛のやわらかさと旨味を引き立てるために、じっくりじっくり45分もの時間をかけて焼いたのだそうだ。

圭シェフ、新たな伝説へ向かって
圭シェフのこだわりです

調理の時間でその旨味は倍加、いや、乗数倍させたようなひと品で、圭シェフの食材選びに対するこだわり、食材の旨さを引き出す調理への執着を久しぶりに思い出させてくれた一品であった。


食後のデザートも三品。家内はこれにも大満足。

デザート

オイシイ!オイシイ!の連発の夜でした。


わたしは食後にこだわりのラム酒のロックをいただき、これまた大満足。

ラム酒のオンザロック


“半文居”の新たな伝説があゆみはじめた夜。その場、その時に居合わせた幸せを感じながら、次々と訪れるお客の邪魔にならぬようにお店を後にしたのです。

“本物の大人”だけの空間、“KENZO ESTATE(ケンゾー エステイト)・広尾”=広尾グルメ

港区南麻布4-12-25 南麻布セントレ1FTel. 03-3448-0555

営業時間 14:0023:002230ラストオーダー) ・ 定休日 無休



“KENZO ESTATEケンゾー エステイト広尾は、ゲームメーカー・カプコンの創業者、辻本憲三氏が個人として運営するカリフォルニア州ナパにあるワイナリー・“ケンゾーエステイト”の直営レストランである。


というより、ワインがもっともおいしく飲めるために創られた料理が供されるお店と言った方がよいのかもしれない。


したがって、このお店はワイン愛好者が主として集うお店であり、未成年者の入店は原則、禁止である。

エントランス

そうしたお店へワインに素人の私ごときがうかがうのは非常に失礼にあたるのだが、共通の知人のお祝いということで、畏敬する大先輩がセッティングをされたため、恐る恐る広尾のKENZO ESTATE”へ足を踏み入れた次第である。

個室
当日、利用した個室

KENZO ESTATE”が日本でも知る人ぞ知るというワイナリーであることを、わたしはこの日、初めて知ったものだが、店長でソムリエでもある常盤さんが、丁寧にワインの説明をしてくださり、素人も肩を凝らすことなく、和やかな時間が過ごせた。

当日のワインラインナップ
当日のワインのラインナップ・右端より順番にサーブされた

当日、供されたワインは、“プランAの各90ml”というものに、ロゼを加えたものであった。

まず、“2012 yui(結)”(ロゼ))

2012 yui(結)
2012 yui

2012 asatsuyu”(白)・“2009 asuka(明日香)”(赤)

2012 yui・2012 asatsuyu・2009 asuka
2009 asuka に、2012 asatsuyu

2009 rindo(紫鈴)”(赤)

2009 rindo(紫鈴)
2009 rindo

2008 murasaki()”(赤)

2008 murasaki(紫)
2008 murasaki

2009 ai(藍)”(赤)

左端、2009 ai(藍)
2009 ai

 

と、上の6種類であったが、ネーミングはすべて辻本氏の奥様がなさるそうで、例えば、ロゼの“yui(結)”は、白と赤を合わせた色合いという意味合いとKENZO ESTATE”が目指すブレンドワイン、異なる品種を結び合わせ最高のワインを造るという深い意味合いを籠めて命名したのだという。

また“asuka(明日香)”は、辻本氏の出身地・奈良橿原市に因み、隣接する明日香村の名をつけるが、明日の香を目指してワイン醸造に取り組んでゆくのだという心意気を籠めて命名されたそうである。

ワインひとつの名前の謂れを知ることで、“KENZO ESTATE(ケンゾーエステイト)”のワイン醸造に懸ける真摯な姿勢が、強烈に伝わってくる。

メニュー
当夜のメニュー

一方、お料理はコースをお願いしていたが、これがまた半端でなく美味しい。

ポタージュスープ
アミューズ・キタムラサキの冷たいポタージュ

順番に供されるワインに適(あ)うよう、それぞれの料理はくっきりと味が立った味付けがなされ、いたく感心させられた。

ムール貝のフレッシュバジルマリネ・夏野菜と
冷たい前菜・ムール貝のフレッシュバジルマリネ

ひとつひとつの素材も厳選されたものであり、久しぶりにいただいたアワビのステーキなどは身がコリッとしながらも柔らかく、おいしかった。

蝦夷アワビのステーキ
温かい前菜・蝦夷アワビのステーキ、肝のソース
小笠原産尾長鯛のブレゼ
魚料理・小笠原産 尾長鯛のブレゼ

もちろん、トリゥフが添えられたフィレ肉もナイフがす〜っと入るほどに軟らかで、舌にとても美味であった。

黒毛和牛フィレ肉のロースト・サマートリュフソース
肉料理・黒毛和牛フィレ肉のロースト

名物のKENZOカレーが〆の料理として出てきたが、これがワインを飲んできた口に無性に合うのには正直、驚いた。

KENZOカレー
KENZOカレー

デザートもまさに奢った口をしずかに落ち着かせるのだろう、出しゃばり過ぎない味で、完食である。

ココナッツブラマンジェ
ココナッツブラマンジェ

”KENZO ESTATE”は、2230が料理のラストオーダーとなっているが、それ以降、午前4時まで簡単な乾きものでワインを嗜む愛飲家は利用可能とのことであった。二次会としてお使いいただいて結構ですよとのことであったが、なるほど、そうしたお洒落で落ち着いた二次会の利用も考えて見られてはどうだろうか。


まさに、ここ“KENZO ESTATE”には、熟成した本物の大人たちがゆったりとした時間を愉しむためのぜいたくな空間がいつでも用意されているのである。

宮津・天橋立で優雅なランチ=ビオ・ラビット(オーガニック・レストラン)

京都府宮津市日置3599番地 マリントピア5号館1F

TEL 0772-27-0141


“ビオ・ラビット”は、籠(この)神社・傘松公園ケーブル乗場から国道176号線を“伊根の舟屋”方面へ5kmほど行ったマリーナクラブのリゾートマンションに併設されたレストランである。

ビオラビット、アプローチ

メンバーでなくともわれわれのような旅人、一般人も入店可能である。


ビオラビット看板
 ビオ・ラビット入口

店内はいかにもリゾートマンションといったインテリアが施されており、夏場はさぞかしお洒落な別荘族でいっぱいなのだろう。

開放感のある店内

われわれは一月の大寒の頃に訪れたので、さすがにお客はわれわれ4名のみ。お蔭といってはなんだが、ぜいたくな雰囲気を一人、いや四人占めさせてもらった。

テラス席もあるビオ・ラビット

一面のガラス窓越しに若狭湾が一望でき、丹後風土記逸文に記述のある“大嶋(冠島)”と“小嶋(沓島)”が見える。まさに神話と風土記の世界が目の前にひろがっている絶好のスポットである。

冠島と沓島
左が沓島、右が冠島

風土記逸文の“凡海(オホシアマ)”に、次の如き記述がある。

「凡海と称する所以は、古老が伝えて曰く、昔、天下を治めるに当たり、 大穴持命と少名彦命が、この地に到った時に、海中の所在する大嶋、小嶋を引き集め、およそ小嶋10個を以て、ひとつの大嶋となした。それで、名を凡海という。当国風土記にある」

また、逸文の“常世嶋 男嶋女嶋” に、次の如く記述がある。

「時に、大宝元年(西暦701)三月己亥、当国に地震あり。 三月震れ続けた。この嶋は一夜にして見渡す限り青々として広々とした様子に変じ、海となった。漸く、わずかに、嶋中の高い山、二峯がともに立ち、神岩が海上に出た。今、常世嶋と名づく。亦、俗に男嶋女嶋と称す。嶋ごとに神祠がある。祭る所の者は、天火明神と日子郎女(いらつめ)神なり。当国風土記にある」

その男嶋・女嶋あるいは大嶋・小嶋がここ“ビオ・ラビット”で食事をとりながら眺めることが出来るのである。古代浪漫に満ちた、なかなかの風趣をそなえたお店である。

さあ、そこで、そんな神話の世界から現実の世界へ話を戻さなければならない。

このリッチで浪漫あふれる雰囲気の“ビオ・ラビット”だが、そもそもはフレンチでスタートしたお店であったという。

ただ、HPのコンセプトに謳われているように、“地元丹後の自然栽培の野菜や果物、近海で獲れた魚介類など安全な食材を使用し心を込め手作りの料理を提供するジャンルを超えたオーガニック”にこだわりをもったレストランであるのだそうな。

当日も、土地(ところ)の食材をふんだんに使ったメニューをオーダー。どれもおいしそうで珍しい料理なので、軽くランチをの予定が、ついつい注文し過ぎたのを覚えている。


最初にオーダーしたのが、オードブル盛り合わせである。スモークサーモン、スモークチキン、京都ポークのベーコン、ピクルスなどに新鮮野菜タップリの盛り合わせがうれしい。

地の食材満載のオードブル

自家製の燻製はどれも香味たっぷりで美味。

そのなかでも、宮津湾の海藻をふんだんに使ったテリーヌはこれまた珍味。

海藻とえびのテリーヌ

そして、ズワイガニだったか豪勢な海鮮パスタもみんなホクホク顔でシェア・・・、あっという間に各自の胃袋へと収納。

海鮮パスタ

わたしがさらに大好きなペペロンチーノを所望。これまた特製ベーコンや地元野菜がてんこ盛りで、食いしん坊には堪らない。

自家製ベーコンと白数農園のキノコのペペロンチーノ

次に、ピザを注文。食欲という凡人の煩悩は抑えようがない。自家製ベーコンのピザをオーダー。パイ生地は非常に薄く、歯触りも小気味よい。

特製ベーコンと?のピザ

そして、最後の止(とど)めが、初めて目にする牡蠣ピザである。新鮮でボリュームたっぷりのトッピング・・・、この大粒の牡蠣で、さすがにお腹はいっぱいである。

名物・牡蠣ピザ

パスタが二種類、ピザも二種類、四人でシェアしたというものの、半年たって写真をチェックしてみるとこのボリューム感、この4人、なんという食欲の持ち主なのかと驚いた次第。

そして食後のコーヒーと洒落込みたかったのだが、列車の時間が迫っている。これから宮津駅までレンタカーを飛ばし、車を戻し、列車に飛び乗るという離れ業をやらねばならぬ。

コーヒーに後ろ髪を引かれながらも、冷静なるわたしが、もう出ませんかと声を発し、ランチタイムは終了(この一文に異議ある方、受付けます)。予定の列車にも無事、乗ることが出来たのであります。

そこで、“ビオ・ラビット”の総括を。


せっかく優雅な時間が過ごせる“ビオ・ラビット”である。ゆっくりと時間に余裕を持たせ、訪れるのが、洗練された大人たちの旅であると、思った次第。


そして、“ビオ・ラビット”を目的に丹後を訪れるそんな旅があってもよいのかな・・・対馬シェフの創る料理は初めて丹後半島を訪れた旅人にそんなことを思わせたものである。

若夫婦が選んだ西新宿のイタリアン、“カッフェ アロマティカ”はコスパも最高!

中野区弥生町1−4−6  筺В娃魁檻械械沓粥檻坑毅隠


息子夫婦がよく通う若者好みのインテリアなイタリアン、“カッフェ アロマティカ(Caffe Aromatica)”で、誕生日の食事会を開いた。


弟の家族もジョインし、総勢八名のにぎやかなパーティーとなった。お店は一階(10席)と地下(10席)に客席を擁す、こじんまりとした造りとなっている。

一階・店内
一階の客席:カウンター席とテーブル席3組

われわれは地下の奥の6人用テーブルに8人で着席したが、テーブルがゆったりとしていたので、不便なことはなかった。

B1です。手前に8人掛けのテーブルがあります
奥の6人席から撮った地階のお席

息子夫婦は、いつもはアラカルトでメニューをオーダーするとのことだったが、この日は8人の大人数ということで、コース料理で了解してほしいとのお店の要望であったという。


こじんまりとしたお店である。メニューの制約というか、融通を利かさなければ、こだわりある料理をリズムよくサーブするのは中々に難しいのだと感じた。


と同時に、アットホームな雰囲気。居心地の良い空間。そしておいしいお店というものは、お客のあたたかい理解を得ながら共に育ってゆくものなのだなとも感じたところである。


さて、食事会は、冷えたシャンパンでお祝いをして始まった。

冷えたシャンパンでお祝いです

そして、コース料理がスタートした。

最初のオードブルに、軽く、ソフトサラミとオリーブが出される。もう赤ワインが欲しくなり、オーダー。結局、当夜は2本空けてしまった。

セッティング ソフトサラミとオリーブ

次に真蛸の柔らか煮と白インゲン豆のビューレ・グアンチャーレ添えが出る。これは変わっていて、みんなおいしいと評判であった。

真蛸の柔らか煮と白インゲン豆のビューレ・グアンチャーレ添え

次いでパスタが二種類出てくる。これが若夫婦が通う理由なのかな・・・。

帆立と葉キャベツのタリアテッレ(きし麺のようなパスタ)のトマトソース和え。

帆立と葉キャベツのタリアテッレ・トマトソース

子羊肉の赤ワイン煮込みと揚げ茄子のカラマーリ。

子羊肉の煮込みと揚げ茄子のカラマーリ

これもそれぞれ趣が異なり、飽きが来ない。おいしいパスタでお腹が膨らみます。


そしてメインに岩井豚のロースト。オレンジの蜂蜜ソース。


岩井豚のロースト・オレンジのハチミツソース
柔らくておいしかったですよ

デザートがナッツトとドライフルーツのカッサータ(アイスケーキ)。もちろん、エスプレッソも出てきました。

ナッツとドライフルーツのカッサータ デザートは誕生日の特別仕様でした

合同誕生日の二人にはイタリア語で、“Buon Compleanno”、“誕生日、おめでとう”と書かれ、蝋燭が一本、飾られたデザート皿が振る舞われた。


蝋燭の火を消した二人に一斉に“オメデト〜”。二人は30歳台。

彼らにとって誕生日は、まだまだいいものなのだなぁと笑顔を見ながら、あらためて思った。

シェフの小板橋さん
シエフの小板橋さんがお見送り。おいしかったですよ、ありがとう!

味はもちろんのこと、お洒落な盛りつけ、きめ細かいサービスもあり、若者好みのインテリア。若夫婦の選んだ西新宿のイタリアン。


“カッフェ アロマティカ”、コスパも最高のお店と見た。

これぞ、讃岐うどん!! 善通寺・“宮川製麺所” 旨さもちろん、雰囲気最高!!

善通寺市中村町1--20・電話 0877-62-1229


弘法大師の生誕地というより、生まれた邸宅跡に建つ四国八十八ヶ所霊場の七十五番札所・善通寺を訪ねた。

善通寺

そのことはあとでアップしなければならぬが、ここでは食い意地の張ったわたしである。そこで出会った本物の“讃岐うどん”をまずは紹介しておかねばならない。


その名を“宮川製麺所」”という。

宮川製麺所

名前で分かる通り、卸の製麺のついでにそこで一般の人も、まぁ、食べるんだったら、お構いはしないがどうぞってな、いわゆるセルフの店である。

宮川うどん店入口です
ここが入口

JR善通寺駅から善通寺までは普通であれば歩くところだが、足が悪いわたしはこれから広い善通寺境内を歩く手前、無用な足の消耗は避けたいということで、タクシーに乗車。

JR善通寺駅

12時前だったので、運転手さんにどこかお寺に近いところで美味しい饂飩屋さんはないかと問うた。すると、まぁ、好みではあるが、“宮川製麺所”がよいかなと云う。

これぞ、讃岐うどん

名前が気に入ったので、そこに決めた。


思った通りの店構えである。まだ陽射しもきつくないのに店頭に葭簀(よしず)が立て掛けてある。

店頭に葭簀(よしず)張り

店に入り、麺の“大”を頼み、手に持ったどんぶりに釜から揚げたての玉を入れてもらい、後ろの大鍋から柄杓で汁を入れる。

自分で柄杓で汁を入れます

もちろん、わが奥様にすべてやっていただく。熱い汁を零そうものなら後が大変だからである。

この上に好みの具を載せます

そして、好みの具を選び、きざみ葱を入れて、簡易椅子に坐り、「いただきま〜す」

このテーブル席で食べました
このテーブルで食べました

この間、2分と経っていない。わたしは丸天、家内はきつねである。

丸天うどん きつねうどん

麺の腰はもちろんしっかりしているが、表面の微妙な柔らかさがなんともいえぬ、これぞ、ただ、強(こわ)い麺の腰というのではない、これぞ讃岐のうどんというものである。それにこの薄い色をした汁が何ともいえぬ味わいをもたらす。

奥が麺を湯がくとこです
麺をゆでています。この女性からどんぶりに入れてもらいます。

まさに絶品である。さぁ、これで、善通寺をゆっくりとお参りできると気合が入ったものである。


ところで、葭簀のなかは、こうなっていました。

葭簀のなかは・・・

これぞ、セルフの醍醐味、粋というものである。霊場巡りをされる方。一度、この宮川製麺所もよられてみたらいかがでしょうか。札所の善通寺から500mほどの距離。疲れた足にも効き目抜群の旨さですよ。

蘇民将来(ソミンショウライ)の心が映えるおもてなしの京風割烹、日本橋・”OIKAWA(おいかわ)“

“日本橋OIKAWA”で季節感あふれる粋なランチはいかが?(2015.4.20)

中央区日本橋2-15-8

03-3272-0757


OIKAWA・MAP

江戸橋一丁目交差点を南へ昭和通りの一本裏筋に、京料理店とは思えぬロゴを掲げる“OIKAWA”はある。 

”OIKAWA”と読みます
OIKAWAと読みます

20127月開業のまだ新しいお店である。京料理のたん熊で修業されたという、まだまだ若い笈川智臣(オイカワ・トモオミ)さんが店主の京風割烹である。

OIKAWA

玄関口に、 “蘇民将来子孫家門”の護符が注連縄に吊られていたのが印象的である。早速に、パチリ!!


玄関に”蘇民将来子孫家門”の護符が吊られている
玄関には”蘇民将来子孫家門”の護符と脇に三方に載せられた飾付がある

引き戸を開け入店すると、わたしがグルメの極意につき常々ご指南いただいておる女性陣お三方が、“どうして一番暇なご仁が一番遅いの?”ってな顔をなさって、待ちかまえておりました。


何を隠そう、“OIKAWA”はそのお一人が紹介してくれたもので、わたしは久しぶりのご新規のお店ということで楽しみにしていたのだが、方向音痴のうえ、お店の外観など写真に収めたりと忙しく、遅参となった次第。


カウンター下にセットされたLEDや壁面に飾られた掛花入れを引き立てる仄明るい光の演出が、おだやかで、奥ゆかしい店内の雰囲気を造り出している。

掛花入れも清楚
間接照明が美しい掛花入れ

カウンター席が6席、入口左手に8人のテーブル席の和室があるのみの、まさに瀟洒で粋な店づくりである。

お座敷
8人まで入れるテーブル式の御座敷です

さて、着座と同時にビールが注文されると、先付けが目の前に手際良くあらわれた。小鉢も和洋の取り合わせで、なかなかお洒落である。

胡麻豆腐キャビア添え  筍と粟麩と烏賊の木の芽和え
ごま豆腐のキャビア添え     筍と粟麩と烏賊の木の芽和え

次にエンドウ豆のすり流しに昆布を粉にして寒天でまとめた・・・だったっけ・・・、そんな手の込んだ具材と白身魚とが入った・・・スープ・・・

エンドウ豆のすり流し、柚子の花・・・

お造りは淡路島産の鱧と鳥貝。鱧につける梅肉も京都から取り寄せたという“こだわり”の一品でした。

お造り・鱧と鳥貝
鱧と鳥貝のお造り

湯引きの鱧はあまり好みでないわたしが、“これ、おいしい!”と思ったのだから、笈川さんの腕は半端じゃないのでしょう。それと俎板へ叩きつけてから包丁でさばく鳥貝も甘くておいしかった。


それからスッポンの茶碗蒸し。

スッポンの茶碗蒸し
スッポン、見えますよね

柚子を効かせた山椒味噌でいただく京都牛・・・

京都牛
京都牛だそうです

その一品、一品に舌鼓を打ちながら、食通の女性陣は笈川氏との料理談義に花を咲かせ、いたってご満足の態。その笑顔が一段と美しさを増していたのは、美味なお料理の所為(セイ)か、それともイケメンの所為か・・・、いや、いらぬ詮索でありました m(__)m


お料理も終盤。箸休めの九種盛が出て参りました。

箸休め・九種盛

わたし目はこれを見るや、俄然、お酒の注文に力(リキ)が入ったのでした。


ビールのあとは店主お薦めの”船中八策”を
最初に薦められた”船中八策”

大好きなちりめん山椒やふき味噌など、など・・・


日本酒もお料理に合わせて笈川氏にお任せしたが、“船中八策”にはじまり“有加藤(アリカトウ)”、“満寿泉”など・・・、おいしくいただきました。

大吟醸・満寿泉
大吟醸の”萬寿泉”

女性陣が、“OIKAWA”自慢の“長野県産・幻の米”を 、土鍋で炊いたご飯を“おいしい〜”と食べているのを横目で見ながら、わたしはまだ九種盛のツマミで、黙然と大吟醸を口に運んでおりました。

長野県産・幻の米
これが”長野県産・幻の米”です

その御蔭で、とうとうこの温かな炊きたての“幻の米”を口にすることなく、店をあとにすることとなったのでした。憎っくき“満寿泉”っていうのは、お門違いというものでした(その“幻の米”はちりめん入りのお握りにしていただけたので、帰宅後、家内と半ぶんこして食べました。冷えても粒が立っていておいしかったですよ!)。


そして、宴もとうとう最後となるのだが、その最後の最後に、この“OIKAWA”、サプライズが待っていました。


デザートに小豆とバリーの炭酸割りが出てきて・・・


デザート・小豆とベリーの炭酸割り

〆に、お抹茶と“京菓子司・彦九郎”の干菓子が供されたのです。


京菓子司彦九郎
人形町・彦九郎

そのお茶請けを目にした途端、これまでお料理にこれ素敵とか、わ〜っとか、きれいとか、さんざん感嘆の声をあげてきた客人(マロウド)たちは、止めを刺されたかのようにただ呻き声を漏らすしかない状態に陥らされるのである。

人形町京菓子司・彦九郎の干菓子
つなぎ団子のお皿に人形町京菓子司・彦九郎の干菓子がアレンジされていた

お皿の上にならぶその干菓子は、まさに、“ ○|||| ” という形状をしていたのです。


まさに“OIKAWA”のロゴではありませんか。しかも彩りまでそろえたお持て成しであり、牛頭天王(ゴズテンノウ)を持て成した蘇民将来(ソミンショウライ)の清らかな心映えがこちらの心に沁み込んでくるような、そんな清々しい時間がこの小さな空間に流れたのでありました。


こうして、もうみんな興奮覚めやらぬなか、笈川ご夫婦のお見送りを受け、牛頭天王ならぬ、グズ天王のわたしは家内の待つ龍宮城へ向けて旅立って行ったのでした・・・


店頭には蘇民将来が牛頭天王をもてなした“粟”飯の葉柄が一輪差しに活けられておりました。

粟の茎柄が門前に飾付されていた
手前が”粟(アワ)”の葉柄です

帰り際に笈川氏からこれは“粟”ですよと教えられた。そして、“OIKAWA”というお店が、蘇民将来のやさしい心根に沿った本物のお持て成しを目指すお店であることを確信したのである。


そして、笈川氏が夏にはこの入口に茅の輪を置きたいんですよねと言われた。いわずと知れた、牛頭天王が蘇民将来の子孫たちに“流行病に罹らぬように腰に着けよ”と教えた“茅の輪”のことである。


日本橋・“OIKAWA”へゆけば、美味しいお料理とあたたかなお持て成しが待っている。そして、無病息災にも与れる。こんなお店・・・って、ほ〜っておけませんよねぇ〜

二人っきりで過ごしたX`mas Eve=八王子のイタリアン・“マードレ イタリアーナ”

結婚以来、X`masといえば子供たちのためのイベントと割り切っていたが、今年、娘もグループホームへ入り、独り立ち。Eveにも自宅へは戻って来ぬという。


父として障害を持つ娘がここまで自立し成長してくれたことに心から感謝する一方、どこかからだの中を風が吹き抜けているようで、さみしい・・・

そしてふと思い出したのが・・・、と〜い昔はこの目の前におられる女性と二人っきりで過ごす楽しい夜がありましたね・・・ということで、30数年ぶりに二人っきりのX`mas Eveをイタリアンのお店で祝おう?(因みに私たちはクリスチャンではありません)となったのであります。


マードレイタリアーナ
可愛らし過ぎで入るのがちょっと恥ずかしい

道の駅八王子滝山の西500mにある“マードレイタリアーナ”(八王子市梅坪町59-1 電話042-696-3211)は、家内がかねてよりおいしいよと云っていたお店である。この日は何とお店がクリスマスデコレーションされていました。まぁ〜可愛らしいですねぇ〜。

おしゃれな店内です
お洒落な店内です

当日は5時からの予約で時間通りに到着したが、お店にはぞくぞくと若いカップル、それからわたしたちより年のいったご夫婦、息子娘と一緒に過ごす家族連れといったお客が詰めかけ、あっという間に満席。



愛らしいランプがムード満点、席もすぐ満員となりました

当日はニ時間の交替制ということで、事前予約の3000円のコース料理が手際よく運ばれ、各テーブルも笑顔でいっぱい(別途5000円のコースもありました)。

    
マグロのオイル漬け         サザエと木の子のつぼ焼き

生ハムと野菜のスープ

こんな光景を見ていると、今年起きた荒んだ事件の数々が嘘のように思われたが、今日くらいは憂き世の憂さを忘れようと互いに楽しく語り合い、おいしいイタリアンを堪能したニ時間余のEveの夜でありました。

  
白身魚のポワレとイベリコ豚の2色ソース、これ一人分です・・・

運転担当の家内を尻目に、こちらはカラフェ(デキャンタ)で頼んだ赤ワインを一人でグイグイと・・・ちょっと甘目でしたがこれもいたって“ニトリ”でしたねぇ〜


申し訳ないが、一人でやりました

そして当夜のピザが心なしかハート形に見えたので、ウェートレスのお嬢さんに“これ、X`masヴァージョンなの?”と訊ねたところ・・・

ハート形のシーフードピザ
♡形のシーフードピザ

“すみません、本来、円いんですが・・・”だって・・・。訊かなきゃよかったですねぇ〜。でも、ハートに見えますよね、このピザ・・・


パスタかピザ、どちらかの選択でした


だからなのか、デザートでは本物のハートマークのお飾りと可愛らしいサンタさんが二人だけのX`mas Eveを祝福してくれました。

デザート
ハートとサンタが祝福してくれました


2012年の“聖しこの夜”はこのようにして“みじかくも美しく燃え”たのでありました。  


サンタさん
恋人はサンタクロース♪♪

エヘン!! 1967年のスエーデン映画にこんな題のものがあったのを思い出しまして・・・。

何だかロマンチックな・・・とひとり物思いに耽っておりますと、家内が“そろそろ、お終いにしない”と、無粋なひと言。

現実に戻ると、周りの席には空席がチラホラ、入口に目をやると第二陣のお客さんがもう待っているではないですか。

 
お店からのX'masプレゼントです、えぇ〜!!

“そうだね、交替の時間だね”と、ここは素直に大人の対応で、気持ちよく席を立ち、コスパの素晴らしく良いお勘定を済ませたのでありました。プレゼントのワイン付きで3000円ですよ〜


美味しいお料理に加えてさらに、X`masプレゼントとしてテーブル毎に750mlの白ワインがついたのですから・・・・、もう文句なしです。

第二陣と交替です。merry x'mas
第二陣と交替です、Merry X’mas


そしてMerry X`masと、世界中のみんなが言える穏やかで平和な時代がやってくるといいなぁと、ワインの入った袋を抱きながらほんとに心から願った聖夜でした。

ジャズの聴こえる“蕎麦懐石・無庵”=立川グルメ

(当ブログの写真・記事の無断転用を禁じます)

立川市曙町1丁目28

042-524-0512



無庵・暖簾
”無庵”の暖簾が午後5時に出ました

以前から紹介しようとして、写真がファイルのどこかに埋没し見つからなかったり、いい写真が撮れていなかったり、突然、無庵をキャンセルせざるを得なかったりと、アップのできないまま、月日がいたずらに経ってしまった。

無庵と打ち水をするお嬢さん
店前に打ち水を女性スタッフの方がしてます

そしてようやく、「本日、ここに、蕎麦懐石“無庵”が晴れて何れも様のお目もじの栄に浴することが叶うことと相成りました次第にござりまする、チャチャン、チャンチャン・・・」ってなことで、午後5時の開店と同時に店内に入り、まだ客も居ぬ店内で写真を取らせてもらい、ご一緒いただく淑女お二人の到着を待ち、大人たちの週末の憩いのひと時が始まった、次第にござりまする。

落ち着いた店内
奥に暖炉、手前の書棚にはジャズのレコードが・・・

家を出掛ける前だったか、“猿之助の襲名披露”のドキュメントを見たので、口上風に始めて見ましたが、店内にはジャズがさり気なく流れ、インテリアもご覧のように暖炉あり、オーナーの収蔵レコードがならんだり、照明も温かい橙系で統一されたりと、民芸調の室内造作に不思議と馴染んだ“洋”の洗練された大人たちのための演出が施されている。

全てが大人の色合いです
心落ち着く色合いの店内です

そんな相席を許さぬ贅沢な空間使用に唸りながら、お客たちは次なる本命の蕎麦懐石に否が応にも期待は昂まってくるのである。


当夜の私たちの席です、ゆったりとしています

当夜の三人はいずれ劣らぬ食通、いや、食いしん坊にて、メニューを一覧するや、“これ、おいしそう”、“これは外せない”、“これって、どんな風?”、“これって、あれとどう違うの?”ってな感じで、お店のスタッフの方をテーブルに釘付けにさせたまま、いろいろと、策を練っておりましたな。

DSCF5733

結局、色々な種類を頼んで、シェアしようということになりました。持つべきものは、やはり食いしん坊・同好の士、いや良き友であります。




この焼き味噌は甘くてわたし好みなんです・・・

そして、まぁ、“そば前”として、まず無庵自家製の白みその“焼き味噌”をいただき、それに合う日本酒も色々とヒアリングを重ね、女性陣が“無庵”の定番である五日市市の“喜正”(野崎酒造)を、わたしが海老名市の“いづみ橋”(泉橋酒造)を注文した。



DSCF5719
日本酒は”いづみ橋”

その前に、そうだ、さっと供されたお通しも愛らしく、その器の凝りようとともにこれからの晩餐の心豊かな時間を暗示させてくれたのでした。



お洒落に出てきた”お通し”

女性陣はこれから運ばれて来る料理は当然のことだが、その味わいのある器ひとつひとつに多大な関心を示し、皿を目線より上に奉げ銘を確かめるなど、懐石の醍醐味を満喫しておりました。


本日のお薦めで、三浦半島の金目鯛の刺身を頼みました。脂がのってとろりとして美味でしたね。辛口の“いづみ橋”とよく合いました。


三浦産の金目、美味でしたなぁ・・・

次に秋の味覚、“巨峰と柿の白和え”をいただきました。う〜ん、秋到来ってな、雰囲気が口中に充満しましたな。


巨峰と柿の白和え

それから“金時草(キンジソウ)とナメコのお浸し”、薄味であっさりとイケてました。


金時草とナメコのお浸し

私の大好きな“炙り鴨”、有無を言わせずってな感じで、頼んでしまいました。


これだけは譲れぬ”炙り鴨”

どうも女性陣はほかの鴨料理を狙っていたみたいな気配がしたが、ここは早い者勝ちで、強引にいっちゃいました・・・、少々、反省しています m(__)m


軒先で覗きこんだ“カラスミのスモーク”も、この分厚さに何だか幸せな気分になるんですね・・・。


この”スモ−ク唐墨”、結構、分厚いんですよ・・・

因みに軒先の奴は来年、お店に出るんだそうですよ。

見事なカラスミです
軒先で豪勢にカラスミの天日干しです

それからいよいよ、天麩羅。盛合せでまず・・・。


そして、気になってしかたのない“柿の天ぷら”、いっちゃいましたぁ〜。あっさりしていて、柿の上品な甘さがほどよく口内に広がる感じ、大好きです。





これが”柿の天ぷら”で〜す

陽が落ちると秋冷えが堪えはじめるお年頃、温かいところで、“冬瓜と鴨団子のスープ煮”も、ホッ、ホッとおいしくいただきました。


”冬瓜と鴨団子のスープ煮”、温まりました・・・

時間も過ぎ、お腹も適度?に膨らんできて、いよいよ、お蕎麦タイムへと突入です。そうそう、無庵では、これって蕎麦は注文時の最初に予約というか、取り置きをしておいてもらうのがよいですよ。以前も、宴終盤になってこれって頼んだところ、“申し訳ありません、今日は売り切れ”って、あれ〜って、へなってしまったことがありました。


当夜はスタッフの方が、なくなりそうな蕎麦は取り置きますって言ってくれて、次なる好物蕎麦をいただくことができました。前回だったか、前々回だったか、無念の思いをした蕎麦でしたので、ようやく悲願達成です・・・、ちょっと大袈裟でしたね。



”碾きぐるみ”という八ヶ岳産の玄そばの荒挽きです

大好物、玄蕎麦の荒挽き、“碾きぐるみ”というのだそうだが、いただきました。


これまでのオーダー振りから、当然、“小盛り”の注文です。決して“無庵”の蕎麦の量が少ないってことではないですよ。


この蕎麦の肌に透けて見える“そばの粒々”、やはり、荒挽きは素人でも蕎麦の香りが分かるので、大好きです。


玄そばの粒がそば肌に浮き出ている
この粒々、香りますよ〜!!

女性陣は上品な“生粉打ち蕎麦”を注文しておりました。



生粉打ちです

ようやく宴もお開きが近づき、デザートへと後はまっしぐら。


ブラマンジェに・・・




これって、”くるみもちのブラマンジェ”でよかったのかなぁ・・・

そばがき善哉に・・・



これが、おいしいよねぇ、”そばがきぜんざい”

そばがきの栗善哉に・・・



”そばがきの栗ぜんざい”

とこれ、全部一人で食べたわけではないですよ。みんなで頼んだ分ですから、わたしはオーソドックスに“そばがき善哉”でした。いっつも、おいしいんだなぁ、このゼンザイは・・・ってなことで、立川・蕎麦懐石“無庵”の大人たちの夜は静かに静かに更けていったのでした。


帰宅後、女性陣からお土産にいただいたわらび餅とどら焼きを頬張りながら、おいしかった“無庵”の品々を品評しておりましたら、家内と娘は、“いつ、私たちは連れてってくれるの?”ということでして、近々、ジャズの聴こえる“無庵”へ、家族で一緒に伺うことになりますなぁ・・・

今年もおいしいサクランボの季節がやってきた=須坂市・藤沢農園

住所:〒382-0005 長野県須坂市新田町2588

fax026-245-8721


623日、信州は須坂にある藤沢農園からおいしい“佐藤錦”が届いた。同封された御手紙に「今年はさくらんぼにとって良い気候の為、豊作になりました」とあった。  

藤沢農園から届いたさくらんぼ
藤沢農園から初夏の風とともに、さくらんぼが届きました

早速に大粒になったつややかなサクランボを口にした。甘くてちょっと酸味の効いた、まさに初夏の味覚である。

箱いっぱいのサクランボ
箱いっぱいの佐藤錦です

「おいしい」、「おいしいね」の合唱に、サクランボも喜んでいるのだろうか、食べるほどに甘味が増し、そのなかにほんのりとした酸味を残す絶妙の“爽やかさ”を届けてくれる。

豊作の佐藤錦・つややかな紅いさくらんぼ
今年の出来はよいという、この艶がたまらない
2011年のさくらんぼ
2011年の佐藤錦です・・・、ちょっと紅味が今年と違います

昨年の夏に黒姫の山中和子氏のホームコンサートへ向かう途中、須坂市にある藤沢農園を訪ねた。ここ数年、季節ごとの旬の果物をお願いしている果樹園である。


藤沢農園の前庭

その季節はちょうど桃の季節であったが、藤沢英明さんと奥様の道子さん、それから英明さんの御両親に歓待いただき、お母様から次から次に様々な種類の桃の試食を勧められ、その実直で豪胆とも思える桃の振舞い方に、「これは試食などではなく、豪勢なピーチパーティーだなぁ」と思ったものである。

  
これって、試食というより、ピーチ・ビュッフェっていったほうが・・・・。写真の他にももっといただきました・・・


桃でお腹一杯になったところで、英明氏がとても広い果樹園を案内してくださった。


ぶどう畑

桃畑

プラムはもう収穫が終わっていました・・・・、これは収穫されなかったのですね・・・

桃はほんとうにおいしそうでした・・・

その日のあまりの暑さとわたしの足が悪いのもあり、見学は半時間ほどの一部の個所で失礼したが、その時の英明さんの熱っぽい語り口から果物に対する深い愛情と自然を相手とすることの厳しさを知った。と同時に、自然に向き合う敬虔な姿にある種の感動を覚えた。英明さんが開設しているブログ“FARM 2 FARM”にその思いが日々つづられているので、ぜひ、閲覧していただくとよい。季節感満載のブログです。

藤沢農園パンフレット
藤沢農園のパンフレットです。訪問するのにこの地図があれば迷いません

その藤沢農園から届いたサクランボ!!

今年のさくらんぼは一段とおいしそう
大粒でとてもおいしいサクランボ!!
コンポートに盛りつけられた佐藤錦
コンポートにサクランボはよく似合います

コンポートへ盛りつけられたつややかに紅い“さくらんぼ”を見ていると、まるで信州の初夏の風がわが家の居間を吹き抜けているかのようなそんな爽快感にとらわれたのである。


・・・そして・・・8月には瑞々しい”黄金桃”が・・・、もう今から待ち遠しい・・・わたしである。

温もりの空間 “5WATTS(Wine & Dining)”=世田谷・深沢グルメ

世田谷区深沢3-5-14

03-3704-0702


お店のプレートがないので・・・
お店にプレートがないので・・・

家内の友人のお宅へお呼ばれし、近所の“5WATTS(ファイブワット)”という変わった名前のお店でディナーをごちそうになった。

5WATTS
5wattsの外観

奥様が参加するエコ活動の一種とでもいってよいのだろう “恵比寿ビエンナーレ”(ゴミから、アートへ)というグループのお仲間のおひとりがやっておられるお店だという。


深沢の閑静な住宅街に位置する小ぢんまりしたお店である。フレンチレストランと呼ぶような肩肘張ったお店ではなく、雰囲気はいわゆる“ビストロ”と表現するのがぴったりの普段着感覚のお店である。

“5WATTS(ファイブワット)”とはちょっと変わった名前である。5ワットといえば、いまの若い人はご存じないが、蛍光灯などの脇についている二燭光(にしょくこう)〔現代ではナツメ球(常夜灯)というのだそうだ〕の明るさ、ワット数である。

二燭光の灯り
二燭光(にしょくこう):5ワットです

ナツメ球という製品名は性能・仕様ではなくその形状のみに着眼したネーミングで、物の質より形や見栄えに価値を認める現代の表層的風潮を象徴しているようで、どうもしっくりこない、というより、気にくわぬ。


なにせ、由来を蝋燭一本の光度とする明るさの単位である“candela(カンデラ)” は、国際度量衡委員会で採択導入されている光度の国際標準単位なのだから。一燭の光度は1.0067カンデラであり、1燭≒1カンデラ≒一本の蝋燭ということになる。最後の“≒一本の蝋燭”の部分はわたしのかなりアバウトな決めつけではあるが・・・。


そういうわけで、わたしは蝋燭2本分の明るさを字義通り表わす“二燭光(にしょくこう)”という呼び名の方がその仕様が分かりやすく実に科学的なネーミングであると考える次第なのである。それは単なる年寄りの僻みというものなのだろうか、う〜ん・・・。


待て待て、そうだ、そんな光度単位を力説するより本題へ戻らなければならぬ・・・


“ニ燭光”、もとい、その“5WATTS”だが、さすがに店内は蝋燭二本の光度よりも明るくはあるが、厨房の灯りがお客のテーブルへ照り映え、ほんのりと辺りを照らし出すといったイイ感じの温もりある空間を作り出している。

5ワットの小世界
小ぢんまりした温もりのある店内

そこで当夜の料理であるが、いわゆる“食いしん坊”四名の食?望が一致し、量は少な目で品数は多くというシェフ泣かせの、いや、シェフの腕が存分に振るえるオーダーとなった。

DSCF1908
当夜のお薦めメニューです

下の写真を見ると、年甲斐もなくまぁチョコチョコとこまめに頼んだものだと大いに頬を赤らめる次第である。

野菜のマリネ
野菜のマリネ
広島湾生カキ・大黒神
広島湾生カキ・大黒神
ヤリイカのバジル和え
ヤリイカのバジル和え、わたしが食べたいと言ったのでした・・・

シェフの本木さんが腕をふるってくれた料理を青木さんの軽妙洒脱なサーブでいただく。 

当店ご自慢の玉ねぎのムース
5wattsご自慢の玉ねぎのムース
鯛のポアレ
鯛のポアレ
フォアグラのポアレ
フォアグラのポアレ

おいしい料理に心許すご夫婦との楽しい語らいの時間はあっという間に過ぎ去る。

タケノコのリゾット
タケノコのリゾット
おいしいグラスワイン
おいしいグラスワイン・・・、ちょっと呑んじゃいましたねぇ・・・
デザート
デザート

そしてすっかり暗くなった外へ出ると、“5WATTS”の橙色の灯りが雨で冷えた舗道をそっと温めるかのように洩れ出ていたのに気づいた。

温もりのお店です
外に洩れ出す5wattsの温もり

青木さんと本木さんお二人が外までわざわざお見送りに出てくれたが、お料理への感謝や来店へのお礼の言葉などが飛び交うなか賑々しい退場となった。

青木さん(左)と本木さん
青木さん(左)と本木さん

そこでのお二人の心安らぐ言葉を聴いているうちに、“5WATTS”とはお二人が二本の蝋燭となってお客様に温もりある灯りを届けてくれる心温まる場所のことなのだと分かったのである。


遠い幼児の頃、夜中に目を覚ました時、真っ暗な闇のなかにボ〜ッと光るニ燭光を認め、傍らに添い寝する母の姿に安心し、またヒーローとなって冒険活劇の世界で活躍する夢の世界へと入っていった・・・、そう、あの頃のようなどこか甘酸っぱくも、あったかな蒲団のなかの空間のような・・・

松本名物・翁堂の“女鳥羽(めとば)の月”=松本のお菓子

松本市中央3−4−16


GWに松本散策で中町通りをぶらぶらしていると、えんじ色の大きな暖簾を店頭にひろげているお店にぶつかった。“御菓子処翁堂”と書いてある。

中町通りにある翁堂・蔵の店
店頭に大きな翁堂の暖簾が・・・
蔵造りの家並みがつづく中町通り
蔵の町・中町通り

そこで、当然の如く、わたしの足はたくさんのお客さんが入っている店内へと直角に曲がった。

お客が一杯の翁堂
店内にはたくさんのお客さんが

店内に飾られた額や置物を見ると、どこか由緒あり気な和菓子屋である。店の奥の窓越しには小さな中庭と漆喰塗の蔵が見えた。

奥の蔵は資料館
中庭を通って奥に資料館の蔵が

そこで、店主の木内さんに訊ねたところ、この翁堂は明治44年(1911)創業というから、今年で101年目の由緒正しき老舗ということになる。

福禄寿の額の掛かる店内と木内社長
福禄寿の額と店主の木内さん

店内に飾られる篆書体(てんしょたい)で書かれた“福禄寿”やちょっと難解で読み取れない漢字の刻まれた額について訊ねると、先代のご主人の御趣味だということであった。

表のショーウインドーの飾りも風流
ショーウィンドーに飾られた風流な品々

木内さんは翁堂の三代目にあたるということ。由緒があるはずだ。

店内には翁の人形が
翁の人形

そこで、旅人の厚かましさで、「何がお薦めでしょうか」なんて訊ねて、“女鳥羽(めとば)の月”という菓子を買い求めた。女鳥羽川に映る月影をクルミをたっぷり使って形どった白餡入りの焼き菓子である。何と戦前の昭和14年に全国菓子大博覧会において金碑を受領しているというのだから、この“女鳥羽の月”自体がなんとも由緒正しき和菓子であった。

女鳥羽の月が並ぶ
木内店主お薦めの”女鳥羽の月”

いわゆる旅先のお土産屋で売っている饅頭程度の気持ちで買い求めたので、帰宅後に口に入れてビックリ!! 

くるみの載った女鳥羽の月
”女鳥羽の月”の上に載るくるみが女鳥羽川に映る月影を表しているのだとか
女鳥羽の月の白餡
この白餡のおいしさにビックリ!!

この白餡が上品でふしぎなまろやかさなのである。早速、包み紙に書いてある原材料を調べると、卵・砂糖・くるみ・水飴・小麦粉・本味醂・テボ(手芒)餡・塩・膨張剤とあった。さて、“テボ餡”なるものが、どうもこのふしぎな味を醸し出しているらしい。 

女鳥羽の月の包装紙
”女鳥羽の月”の包装紙

ということで、早速、調べて見ると、テボとは手芒と書き、手芒豆(白いんげん豆)を餡にしたものが、“テボ餡”なるわたし好みの白餡の正体であった。

お店の前を流れる女鳥羽川
菓子の名前の由来となる女鳥羽川

店主の薦めるままに購入した“女鳥羽の月”は松本の名物であり、しかも由緒のある焼き菓子であることを知らされた今回の松本の旅であった。

花林桃源郷・“蔵久(くらきゅう)”の“かりんとう屋敷”=松本のお菓子

松本市中央2-4-13

0263-36-2165


花林桃源郷(かりんとうげんきょう)・“蔵久(くらきゅう)”は信州安曇野にある。そのお店は店舗と呼ぶには相応しくない、5800平方メートルもの敷地に建つ元造り酒屋のお屋敷で、登録有形文化財にも指定された建築物の一画を売店として平成17年にオープンしている。

その文化財の広い和座敷では日本式の庭園を愛でながら、“お茶と花林糖”や“田舎蕎麦”などがいただけるという。

また、その屋敷は昭和51年公開の「犬神家の一族」(石坂浩二主演)の撮影が行われたところとしても有名なのだそうだ。


その大仰なお店については昨年の23日の安曇野旅行ではまったく気づかずに素通りしたことになる。


なのになぜ、ここでブログへアップするかと言えば、このGWに松本を訪ねた際に、その“蔵久”の“かりんとう屋敷”へたまたま入ったのが縁である。そこはいわば安曇野の“蔵久”の出店とでもいったらよいのだろうか、歴史を感じさせる蔵を改造した小さな店である。


お店の前を流れる女鳥羽川
蔵久前より女鳥羽川を望む

女鳥羽川沿いの小さな武家屋敷にあるような時代がかった門をくぐり、砂利が敷きつめられた小径の飛び石を踏んでゆくと、突き当り右手に小さな蔵がある。

蔵久・かりんとう屋敷
この小さな門をくぐり、庭石を踏んでお店へ。右手が女鳥羽川
奥右手の蔵の中がお店

突き当り右手が”かりんとう屋敷”

まことに重厚な漆喰塗の観音扉が開かれ、そこに“久○かりんとう本舗”の暖簾がかかっている。“蔵久”の可愛らしい“かりんとう屋敷”である(暖簾の“久○”のロゴは“蔵久”が松本のかりんとうの老舗・久星(きゅうぼし)食品(株)の運営になるからとのこと)。



漆喰扉の中がお店
この重厚な扉のなかがお店です

うす暗くて少しひんやりした店内には、たくさんの種類のかりん糖がお洒落な袋に入れられて展示されている。

薄暗いが落ち着いた店内
蔵の中です、この薄暗さが落ち着きます・・・

試食が出来たので、もちろん色々なかりん糖を口に入れて見た。黒糖のしつこい甘さを想像していたわたしは、そのサクッとした歯触りに加え、ほんのりとした甘味と黒糖のみでないキャラメル味やシナモン味といった今風の品ぞろえとパッケージの可愛らしさに気持ちがウキウキ。

白糖かりんとう
白糖かりんとう
柚子かりんとう
柚子かりんとう
生姜かりんとう
生姜かりんとう

加えてまことに小振りだが“蔵シック”なお店の落ち着いた雰囲気が殊のほか気に入ったのも、“花林糖”を買い求めた理由である。

源作
蔵久の銘品”源作”
源作
源作・親指大をひと回り大きくした正統派花林糖です
このサクサク感がいい
源作のなかはこんなです、サクサクして本当においしいです

「源作」は個包みの正統派のかりん糖。そのほかに「蕎麦」「珈琲」「白糖」「黒糖」「梅」「シナモン」「キャラメル」「ココア」「海苔」「ゆかり」「生姜」味などちょっとそそられるかりん糖が多数並んでいる。


きれいな包装
海苔かりんとう
海苔かりんとう
海苔の風味がしっかりした花林糖

家に帰って色々な種類の“蔵久”のいう“花林桃源郷(かりんとうげんきょう)”の世界にどっぷりつかり、その甘さ控えめの上品な“花林桃(かりんとう)”にご満悦だったのはいうまでもない。


そして、先日の世界女子バレー応援の際にも、会場の東京体育館までコーヒーのお供に持参し、キャラメル味の“花林桃”を休憩の合間に食べました。


キャラメルかりんとうの包装
キャラメウ味の花林糖
キャラメルかりんとう
これ袋の一部ですが、あっという間に食べちゃいますね
東京体育館でキャラメルかりんとうを食べました・・・が、韓国に負けちゃいました・・・

花林糖に特化する“蔵久”は毎年、新作を送り出しているが、今年も安曇野らしい「わさび花林糖」が販売されている。


松本や安曇野までゆくのは大変だが、東京でもJR駅の立川駅内のエキュート立川店・「信州安曇野 蔵久店」と品川駅内のエキュート品川サウス店・「KarintouSweets蔵久店」で購入が可能という。わたしも近くまで行った時にちょっと立ち寄って、その「わさび花林糖」なる新作を買い求めたいと思っている。


たかが“かりんとう”、されど“花林糖”である。一度、試しに騙されたと思って食べて見られたらいかが。あなたもきっと蔵久の“花林桃源郷”の世界に魅入られてしまうこと請け合いである。

文化の香り高い上野で鰻(うなぎ)の“亀屋・一睡亭”=上野・不忍池グルメ

東京国立博物館140周年特別展『ボストン美術館・日本美術の至宝』は6月10日まで
台東区上野2丁目13番2号パークサイドビル

03-3831-0912

ボストン美術館・日本美術の至宝

東京国立博物館140周年 特別展「ボストン美術館・日本美術の至宝」を観賞しに上野を訪ねた際、まずは腹ごしらえと久しぶりに鰻を食べようということになった。


亀屋正面
亀屋正面

上野公園とちょっと方向はずれるが不忍池(しのばずのいけ)のほとりへと足を向けた。

対面に老舗の伊豆栄が
亀屋の対面に鰻割烹の老舗”伊豆栄”が見える

そちらには鰻割烹の老舗の“伊豆栄(いずえい)”と、そして今回、初めて訪ねた御蒲焼・旬菜料理“亀屋”がある。


店頭のメニュー
店頭のメニュー

“伊豆栄”は7階のお部屋からの不忍池を見下ろす景観が最高で、8月の蓮の花が満開の頃は、こちらが胃の保養だけでなく目の保養にもよいのでお薦めなのだが、今回はネットでもチェックし、ちょっとお店の造作が粋な“亀屋”の方にトライしてみた。


洒落た清潔感のある店内
ちょっと粋で清潔感あふれる店内

暖簾をくぐり店内に入ると奥にテーブル席の個室なども見えるが、一見した範囲はこじんまりとしていて、造作もすっきりとお洒落で満足。店のパンフレットによれば、40名までの座敷も利用できると書かれているので、お店自体はもっと大きく広いのだろうが、そうしたことを感じさせない店づくりがかえって小粋で好感度を増している。


奥にテーブル席の個室や座敷も
奥にテーブ席の個室や大きな座敷も

当日は開店直後の午前11時半過ぎの入店で、われわれ夫婦のほかには二組が着席しているのみで、鰻屋とは思えぬ静かな雰囲気で、気分は最高。


一階の小粋なテーブル席
何かお洒落ですね・・・

テーブルには五月の節句の兜をあしらったランチョンマットが置かれ、季節感あふれるものであった。


節句のランチョンマット
五月の節句の兜をあしらった季節感あふれるランチョンマット

そこでわれわれは季節感を味わうのもそこそこに、早速、うな重の“松(きも吸付で3255円)”を頼んだ。待つこと20分ほど、われわれの眼前に漆のお重に入れられたうな重が現れた。



漆のお重が
うな重の松です

蓋を開ける。うわ〜!!


みっちりと鰻が敷かれたお重
この鰻の質感が堪らない・・・

鰻がみっちり敷かれている・・・。これだけで、嬉しくなるから、わたしも単純だ。まずはお椀に口をつけ、湯気を立てるきも吸いを少しいただく。


熱々のきも吸い
熱々のきも吸い、湯気でレンズが曇るのでズームで撮りました

そしておもむろに鰻に箸をつける。さてどれくらいの量を口に運ぶか。この最初の思案のしどころと、その決断の末に口に入れ、鰻がとろけてゆく感触が・・・あぁ、堪らないのである。


亀屋の鰻は脂がのってわたし好みのとろける柔らかさで、タレの味は濃くもなく薄過ぎるでもなく上品な味で、これまたわたし好み。


「おいしいね」と言いながら、あっという間に完食。

ほうじ茶の湯呑
この湯呑、かわいいです

応対も丁寧な仲居さんが、食べ終わったの見計らって、ほうじ茶を供してくれた。湯呑が堪らなくかわいい。この遊び心、こちとら江戸っ子だい!!って言ってるようで、殊のほか好ましいものでありました。

かわいいね・・この湯呑
「ねぇ、また会いに来て」って言ってるようです・・・

文化の香り高い上野を訪ねる際には、是非、小粋な“亀屋”かば焼きの香りの方も一緒に嗜(たしな)まれてはいかがでしょうか。

母の日に意表を突く粋な贈り物、お相伴しました

5月の第二日曜日、13日は母の日。

 

息子夫婦から家内へカードとある贈り物が届いた。

 

中国茶である。たかだかお茶というのに、随分と大きな箱である。中にはガラス製の急須とビニール袋に入れられた3cmほどのくすんだ濃緑の陏円形の塊が3つあるだけ。


この塊が・・・
このくすんだ塊って、な〜に?

いったい母の日とどういう関係が・・・

 

まぁ、とりあえずお茶にしましょうということで、わたしもお相伴にあずかることとなった。

 

お湯を注いでしばらくすると、あらららら・・・、え〜っ!!


大輪のカーネーションが
大きなカーネーションが花開きました・・・

それはそれは、きれいなカーネーションが一輪、花を咲かせたではありませんか・・・

 

この意表を突いた粋な計らいに、少女のように「わ〜っ!!」と、喜色満面の家内。

 

お母さんありがとう

「お母さんありがとう」に・・・家内は、早速、嫁と息子に御礼の電話を入れていました。


心温まるティータイムでした

温かなティータイムのひと時をわたしもお相伴させてもらいました。

メデタシ、メデタシ!!の巻でした・・・


因みにこのお茶は“不発酵茶”というものだそうで、ビニール袋の説明に“康乃馨(やすのかおり)”とありました。原産国は中国安徽(あんき)省だそうです。

秋川渓谷の “黒茶屋”(炭火焼・山里料理)で新緑を愛でる=秋川渓谷・グルメ

あきる野市小中野167

電話:042-596-0129



黒茶屋表門
黒茶屋表門

多摩川の支流である秋川の渓谷沿いに250年前の庄屋屋敷を活かした炭火焼・山里料理を供するお店がある。その名を“黒茶屋”という。

DSCF8320
水車を脇に配する中門

肌寒い日々がつづく今年の4月。一挙に24度を記録する晴天の日があった。啓蟄はとっくに過ぎたが、午前中の久しぶりの暖かさにこんな日は自宅を脱け出すに限ると秋川渓谷へとドライブに出かけた。

五日市街道
五日市街道を一路、黒茶屋へ

そしてお昼は家内お薦めの“黒茶屋”でいただこうということになった。と云うより、“黒茶屋”で食事をするついでに渓谷の春を愉しもうとしたという方が、わたしの気持ちに忠実な表現であろう。

黒茶屋の母屋へ
新緑の中を母屋へ

実は昨年8月末に秋川渓谷を訪ねた際に黒茶屋へは立ち寄っている。ただその時は時間が適わず、炭火焼処の“楽庵”で鮎の塩焼きを買い求め、隣接する茶房“糸屋”で午後の珈琲を呑むだけで帰って来たのである。

炭火焼の鮎を買った楽庵
茶房・糸屋
珈琲を喫んだ茶房・糸屋

そういうわけで、今度はまぁわたしにとって二年越しの恋というのも大袈裟ではあるが、ようやく念願の“黒茶屋”で食事をいただくことになったのである。

黒茶屋の母屋
黒茶屋の母屋

当日はお昼ということで“黒茶屋”名物の炭火焼料理は遠慮し、お昼のお手軽コース“ゆき笹”(3500円)を注文した。

黒茶屋の離れ
当日食事をした黒茶屋の離れ

山里料理と銘打っていただけあって、旬の筍やコシアブラや蕨などの山菜、山女魚(ヤマメ)といった深山、渓谷ならではの料理を堪能させてもらった。秋川渓谷の鮎は解禁前(解禁:62日)ということで、その日の魚は山女魚であった。

個室
当日通された個室
竹林の見える個室
竹林が見える風情あるお部屋でした
ゆき笹・献立
当日の献立(ゆき笹・3500円)

まず前菜が二段お重で運ばれてきたが、蓋上に山吹の花が添えられ、自然に抱かれた“黒茶屋”ならではの趣きあるお持て成しを感じた。

山吹飾りの前菜お重
山吹飾りの前菜お重・青竹の中に生酒”喜正”

早速に蓋を開け、お重を並べると、そこには深山幽谷の味覚が彩り鮮やかにひろがっていた。

前菜一之筐
前菜・一之筐
前菜二之筐
前菜・二之筐

この春を告げる昼餉の膳を目にしたわたしは、これはちゃんと御神酒と一緒にいただくべきお料理であると、迷わず五日市の地酒“喜正”(野崎酒造)を注文した。

緑鮮やかな竹筒の徳利とお猪口で、趣き豊かに生酒の“喜正”をいただく。お重の中のひと皿に箸をつけてはまた一献と・・・、いうもいわれぬ至福の時・・・である。

向付・鱒と蒟蒻の刺身

生山葵(わさび)をきかせ蒟蒻(こんにゃく)の刺身をいただく。たった二切れだから、これがよい。山葵の花芽のサビが蒟蒻に合う。そして、これがまた冷えた生酒によくマッチするのである。口のなかにす〜っと爽快感が広がり見事である。

黒茶屋名物・勾玉豆腐

それから前菜で特筆すべきは“黒茶屋”名物の“勾玉(まがたま)豆腐”である。これは一度いただくと癖になりそうと表現するのが最も適切であろう。家内が以前にいただいた際にこの勾玉豆腐をいたく気に入り、わたしにも奨めたかったのだそうだ・・・。「そんならもっと早く、連れて来なさいよ」なんてひと言、嫌味も言いたくなろうってものですわなぁ・・・。


この勾玉豆腐は豆腐の様にして豆腐にあらず。と云うのも、カシューナッツをすりつぶしたパウダーと生クリームを混ぜたもので、大豆は一切使用していないというのだから、見かけは豆腐状でも豆腐ではないのである。


だから味も“寄せ豆腐”などよりもより濃厚でクリーミーなのは当然である。でもしつこくなく、上にかけられたジュレと馴染みがよく本当にお薦めの一品である。“勾玉”の名はもちろん上に飾られたカシューナッツの形に由来している。

百合根栂ノ尾煮桜風味

また“百合根栂尾煮桜風味”というのも、百合根をすりつぶした桜餅感覚の季節感たっぷりの一品で、味はちょっと甘めだがしつこくなくおいしかった。

きのこ汁
山女魚の唐揚

当日の魚料理は山女魚の唐揚げを求めた。1617cmほどの大きさであったが、頭からかぶりついたが骨もまったく気にならず完食。そこで口を開こうとしたわたしに向かい、家内がひと言。「揚げ方が上手ね。家ではこうはいかないのよね」と、こちらの心中を見透かしたようにピシャリとお断りの先手を打たれたものである。

筍の田舎煮

筍の田舎煮もさすがに旬。柔らかくて味も上品で、また山椒の味が効いておいしい。

じゃがいも大葉焼き・タラの芽・コシアブラの天ぷら

揚げ物はタラの芽はもちろんだが、コシアブラが旨いと感じた。仲居さんも、最近はコシアブラの方が好きというお客さんが増えたと云っていたので、タラの芽は最近どこでも出るので、みんな飽きが来ているということだろうか。


そんなこんなで、“黒茶屋”でのゆったりとしたお昼もおしまいとなった。

DSCF8417
縁側からは新緑のまぶしい竹林が・・・

そして縁側へ出て、春の陽射しが差し込む美しい新緑の竹林や若葉鮮やかな楓を観賞した。

黒茶屋の竹林

風の音だけが聴こえる静寂の渓谷・・・、新緑のこぼれる竹林のなかで心豊かな昼餉の時間を過ごすことが出来た。


その後、腹ごなしも兼ねて黒茶屋からの小道を下ると、ものの数分で秋川渓谷のなかでも景勝地として名高い岩瀬峡に至る。

岩瀬峡へ下る小道に山吹が咲き乱れる
岩瀬峡の清流
清流の流れる岩瀬峡

その澄みきった清流に一羽の鴨が水の流れに抗するように上流へ上流へと泳いでいた。

水流に抗い泳ぐ鴨一羽

自然のなかに身を置きながら、独り、黙々と、時に瀬に上り憩いながらも、また水流に抗うようにしてすすんでゆく姿になぜか目頭が熱くなった。やはりそれは年のせいなのだろうか・・・。

黒茶屋の前庭に三つ葉躑躅とまばゆい新緑が
中門脇にある豊富な流水で廻る水車

そんな感傷は別として、是非、一度、緑豊かな秋川渓谷へ足を運ばれ、水車の廻る“黒茶屋”で食事をされたらよい。この“黒茶屋”という世界にはほんとうにゆったりとした心落ち着く時が流れているのだから・・・。

流山の京料理“かねき”はホンモノの職人の味!!

西麻布 京料理「かねき」においでやす
流山市流山5-19-4
04-7158-0068


かねき玄関
祇園の紋章・つなぎ団子の提灯のさがる”流山かねき本店”

春の一日、流山の京料理“かねき”を訪ねた。


西麻布“かねき”のオーナーでもある渡辺昭一郎氏からかねて流山本店にも一度足を運ぶようにとのお誘いがあり、寒もゆるんだ卯月朔日、ようやく実現の運びとなった。

当日は渡辺氏がサプライズを用意してくれていた。

江戸川土手を彩る菜の花
江戸川土手沿いを彩る菜の花

“かねき”のすぐ傍を流れる江戸川土手に今を盛りと咲き誇る菜の花をお店へ向かう途中に立ち寄ってくれ、目の保養をさせてくれたのである。

江戸川土手の菜の花
満艦飾の菜の花も今年が見おさめか

この黄色満艦飾の素晴らしい景観もおそらく今年が最後ということで、是非一見をということであった。地元の方がせっせとここまでの景観づくりに励んで来られたとのことだったが、近年、モグラが多数繁殖し、堤の脆弱化をもたらしているとのことで種蒔きを今年から禁じられたとの由。治水の問題から致し方ないことなのかも知れぬが、何とも味気ない話である。


甘い香りを漂わせる菜の花堤をあとにし、これも“かねき”至近にある“一茶双樹記念館”(流山市流山六丁目670-1)を同行の俳人たちと見学し、おもてなしの準備整った流山“かねき”へと勇躍向かうこととなった。

一茶双樹記念館
一茶双樹記念館
母屋の風情
母屋縁側にて一茶生誕地である信州信濃町の蕎麦茶をいただきました

流山“かねき”の渡辺氏はこの江戸川沿いのお店の四代目ということで、同じように古くからこの川沿いで営む数軒の料理屋のなかで海魚を扱っていたのがこの“かねき”一軒だけだったという。他は川魚料理の専門店とのことである。

流山かねき本店とお迎えいただいた渡辺昭一郎氏
京料理”かねき流山本店”と出迎えてくれた渡辺昭一郎氏

さて祇園の紋章、つなぎ団子の提灯がさがる玄関から広々とした店内へ初めて足を踏み入れたわたしの目に飛び込んで来たのが、美しい白木のカウンターである。当日、われわれが京料理“かねき”を堪能しつくした現場(げんじょう)である。

広い店内
広い店内と白木の美しいカウンター

当日は卯月朔日ということで、はるばる京から取り寄せた筍が当日のひとつの目玉であったが、筍尽くしというのも芸がないとの渡辺氏のもてなし心で、琵琶湖の本もろこをはじめ “かねき”の京料理の神髄を惜しげもなく披歴してくれたのである。

京の筍、見事でした
京より旬を運んできた筍
本モロコを炙る渡辺昭一郎氏
琵琶湖産の本モロコを焼く渡辺氏

その京料理をいただきながら、やはり職人の技というものは嘘をつかぬ。本物の料理はやはり掛け値なく美しく、旨いということをあらためて知らされた次第である。

筍添えの一品
旬尽くしの一品がうれしい

そして旨い料理に遊び心はつきもので、徳利でお酌をと渡辺氏が一献、献じようとした際、徳利がおいしい日本酒の滴とともにうぐいすの谷渡りのような鳴き声を発したのである。

うぐいすの鳴き声がする徳利
遊び心をくすぐる”うぐいす徳利”・粋でない人がお酌するとうぐいすが鳴かぬとか・・・

その粋な計らいに感じ入り、この後はみんなで和気あいあいのお酌合戦が繰り広げられたのは、当然の成り行きであった。

先づけのすっぽん入り茶碗蒸し
スッポン入りの茶碗蒸し
お造り
お造りにも筍がさり気なく添えられる
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筍・わらびの天麩羅
春の装い
旬の彩り
煮こごり
煮こごり

一品、一品、丁寧に手の入った料理とそれを肴にクイクイいってしまう日本酒にわたしの心は“とろりんちょ”と、どこかで聞いたようなイイ気持ちになり、流山の春の酔い、もとい、宵もしずかに更けていったのである。

春にふさわしい瑞々しいデザートの一品

そして忘れてならぬのが、春をよそおう瑞々しいデザートが春の宴のラストシーンを飾ったことを・・・危ない危ない・・・せっかく写真を撮ったんだったっけ・・・

値段は裏馬場・料理は代官山の“炎としゃぼん”=高田馬場グルメ

半文居(はんぶんこ)ーー銀座グルメ編
豊島区高田3-10-24 第二大島ビル1F

03-6380-2566


炎としゃぼん
炎としゃぼん

いまや伝説の店となった銀座三丁目の「半分居(はんぶんこ)」を営んでいた長谷川圭さんがその料理の腕をふるう店が高田馬場にある。JR高田馬場より歩いて5分ほど、通称、裏馬場と呼ばれる神田川沿いの地にお店は立っている。

伝説となった銀座三丁目・半分居と長谷川圭氏
高田馬場駅と早稲田通
早稲田通りと高田馬場駅

その名を“炎としゃぼん”という。

裏馬場・神田川沿いにある”炎としゃぼん”

和の料理人と洋のシェフがそろい和の静寂と洋の躍動を上品に融和させた料理・メニュー造りが見事である。



  
柱に飾られる”炎”と”しゃぼん”
DSCF7306
ゆったりとした空間にカウンター席とテーブル席が・・・

開店当初に一度伺った時には、その和洋融和がまだ不十分でどこかチグハグさを感じさせられたものだが、ほぼ一年ぶりに訪ねて見たところ、“裏馬場”という語感が発するイメージとは対極にある洗練された落ち着きをもった紳士淑女のディナー料理へと進化していた。

新鮮な海の幸
”和”をイメージさせた新鮮な海の幸と生山葵

値段は“裏馬場”、料理は“代官山”と、お得感満載の“炎としゃぼん”である。

洋の料理
”洋”のあしらい
色々な調理で飽きさせぬ牡蠣料理
豊富な牡蠣料理
牡蠣料理

また、左党のわたしにとって、“炎としゃぼん”の日本酒とワインへのこだわりが嬉しい。当日、薦められたワインはワインへの薀蓄も語れぬ自分でも、供された料理にとてもマッチした舌触りで素直においしいと言えるものであった。

シャンパン
シャンパン
スープ仕立ての白味魚
スープ仕立ての白身魚

高田馬場はわたしにとってほとんど土地勘のない場所である。しかし、こうした素敵な大人の店ができたことで、これから少しずつ表馬場、裏馬場の良さを発掘出来ていけたらいいなと感じている。 

椎茸と和布の見事な和のアンサンブル
椎茸と和布のしゃぶしゃぶ、これはシンプルだが、これぞ”和”の逸品!!
上品な味付けの肉料理
品の良いお肉料理

実際に当日、ご一緒した先輩はもう“炎としゃぼん”を再訪されたというではないか。ブログアップをひと月近くも、もたもたしている内にさっさと先を越され、歯ぎしりしきりの彦左である。

いつしか賑わう店内
いつしか賑わうカウンター

そして次回は“和”を中心としたメニューも愉しんでみたいと考えているところである。

“高遠まんじゅう”の大葉包み天麩羅=満留恵(まるえ)

伊那市高遠町西高遠1662

TEL0265-94-2118


満留恵
高遠饅頭・満留恵

高遠城址は桜の名所としてつとに有名であるが、もうひとつ、甘党の人間にとって忘れてならぬのが、こし餡のたっぷり入った“高遠まん頭”である。

高遠饅頭
文青堂製造の高遠饅頭

たかが饅頭などと言うなかれ。

薄皮にこのこし餡の多さ
こんなに餡がいっぱい・・・、うれしいね!

“高遠まん頭”は安土桃山時代から当地に伝わってきた高遠城主御用達の由緒ある御用菓子なのである。その昔は小豆と小麦粉で作った“おやき”が起源なのだそうだが、今では“おやき”はそれなり、“高遠まん頭”はそれなりに上品な御菓子として分化している。参勤交代の時には時の将軍に献上されたといわれるほどの極上品である。うん?・・・なんで、こんなにわたしが盛り上がらなきゃいけないんだ? 饅頭のことで・・・


いやいや、たかが饅頭、されど饅頭なのだから、しようがない。だって大好きだからしようがないんだよね。  

高遠ご城下通り
高遠のご城下通り

そこで、その“高遠まん頭”だが、製造元兼販売としては「文青堂」「あかはね」「老舗亀まん」「千登勢」「大西屋」さんなどが有名なんだそうだが、その日はちょうどご城下通り商店街が定休日の日に当り、わずかに開店していた“満留恵(まるえ)”という私設美術館「不折館」を併設するお洒落な感じの和菓子屋さんでその御用菓子を購入することになった次第。

明治8年創業の饅頭屋・亀まん
饅頭の老舗・亀まん
高遠まん頭・あかはね
ここも高遠饅頭で有名な”あかはね”

ところがそれが実に大正解だったのだから、世の中、何が幸いするのか分からぬという言葉をそれこそ実体験したのだから、やはり、饅頭はイイ!!

満留恵の店内
プチ・ギャラリーのような店内

というのは、そこのご主人である伊藤美奈子さんが高遠饅頭のおいしい食べ方をご教授下さったのである。“満留恵(まるえ)”は文青堂製造の饅頭を販売しているのだが、伊藤さんのお宅ではよく、高遠饅頭を大葉で包み、揚げて食べるのだと教えてくれたのだ。

大葉包みの揚げ饅頭
大葉で包み揚げた高遠饅頭

あげまんじゅうと訊くと思い浮かぶのが、浅草仲店通りにある“九重”のあげまんじゅうだが、大葉で包むというのがちょっと新鮮で、興味がわいた。

高遠饅頭を半分に切ります
次に半分になった饅頭を大葉でくるみます
くるんだ高遠饅頭を溶かした薄力粉につけます
天ぷらの衣がつきます
ジュ〜ッと揚げます
揚げ饅頭の出来上がりです!

そこで、作り方といってもそう大したことではないようなのだが、何せ作っていただくのは家内であるからして、当然、家内によくそのレシピを覚えてもらわねばならぬ。


帰宅後、作る手順を横で撮らせてもらったが、「うん、さすが手際はよいね」などと、一応、礼儀を尽くしたのちに、いただくことになった。


青紫蘇の香りが油のにおいを爽やかにさせ、こし餡が口内に広がった時、餡の味がまろやかになっていて、ほっこりとした幸せ感が充溢するのには、正直、驚いた。単純に高遠饅頭を食べるのもそれはそれで上品でおいしいのだが、この高遠揚げ饅頭は、饅頭の“通”としては是非、トライしておくべき新たな味覚である。

大葉とこし餡のコラボ揚げ
大葉とこし餡のコラボ揚げ

世の甘党の諸君、“大葉包み高遠揚げ饅頭”をご賞味あれ。この写真でよく分からぬ場合は、“満留恵”のご主人、やさしい美奈子さんに訊かれるとよい。


そして次に高遠を訪ねる際には、揚げ饅頭の報告をしに“満留恵”に寄り、“不折館”を覗かしてもらおうと思っている。


先日は浅学にして高遠の生んだ洋画家であり、書家である中村不折(ふせつ)のことを知ることもなく、店内に掛かる不折独特の書をじっくりと見ることもしなかった。

店内に掛る中村不折の書
明治・大正・昭和にかけ活躍した中村不折の書

“高遠饅頭”や“おたふく豆”にだけ目を奪われ、その購入に余念がない、ただ食い気だけの無粋を窮めたことを実に恥ずかしく思う。

空豆を甘く煮たおたふく豆
おたふく豆も上品な甘さで逸品です

だけど・・・、大きな空豆を上品な甘さで煮たあの“おたふく豆”(写真を撮るのを失念した)のおいしさは、やはり、教養などをずっと上回る魅力であったことは、本当のところ今も変わっていないことも、情けないながら事実である・・・


まぁ、次回はそう肩肘張らずに、「吾輩は猫である」の挿絵画家でもあり、新宿“中村屋”のロゴ文字を書いた書家である中村不折の作品にも触れる知性も兼ね備えた小さな旅にしたいと、考えているところである。

満留恵近くのご城下通りに建つ”不折”揮毫の碑

あぁ、そうそう、諏訪の清酒“真澄”の文字も不折の書になるそうだ。いやいや、お世話になっているのに、この不義理。反省! 反省!

 

 

 

 

 

 

 

 

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