彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

地球温暖化

7月27日、ようやく蝉発見! でも、うちの蝉だけなぜ鳴かぬ

家内に言われ、庭でようやく蝉を発見した。塀には飴色をした蝉の抜け殻が二つあった。そして、窓の上の壁に二匹の蝉を見つけた。早速、写真を撮った。

 

蝉の抜け殻
外塀に二匹の抜け殻が・・・

飴色の抜け殻
飴色をしている・・・ 
  

 

もう少し近くでと撮ろうと近づいたら、右の一匹が一声の啼き声すら挙げずに、飛び去った。左の一匹は、じっと壁にしがみついたままで、鳴こうとしない。

 

飛び去った蝉
近づいたら逃げ去った蝉

鳴かぬ蝉
じっと黙ったままの鳴かぬ蝉 
  

 

 でも、近所からは蝉の鳴き声が聞こえている。

 

「ジ、ジ、ジ、ジ、ジ」

「ジリジリジリジリ」

 

 まぁ、元気そうではある。こう猛暑が続くなかで鳴かねば、異常過ぎると思ったが、うちの近所にもようやく夏がやって来た。

 

 でも、うちの蝉?はどうして鳴かないのだろう。家内に訊いても、植木の中から今日、一匹、飛び出してきたが、やはり鳴かなかったそうだ。

 

 うちの蝉は栄養状態が悪いのかも知れない・・・。肥沃な土を来年は用意しなけりゃ、なんて、少しホッとしながら考えた。

 

2010年夏、蝉が鳴かない5

「一挙の梅雨明け」、「少ない台風」、「蝉(セミ)が鳴かない」、やはり異常気象?(2010.7.18)

異常気象=蝉が鳴かない(2008.8.1) 

 
 今日も昨日に続き各地は猛暑日になるのだろう。梅雨明けと同時に、一転、ゲリラ豪雨から35度を超えるまさに灼熱の猛暑の到来である。

・゚・(ノД`;)・゚・

 
 昔は、梅雨明けと同時に、真っ青な空から眩しいばかりの強い夏の陽射しが降り注ぎ、さらに周囲の木立ちからは一斉に蝉時雨が降り注いだものだ。
 
 そうした当たり前の手順で暑い夏の到来を実感し、すんなりと四季の一巡りを迎えた。

 しかし、ここ数年、夏の訪れを知らせる使者たる蝉が鳴かない。ましてや、暑さを倍加させる蝉時雨にもほとんど遭遇していない。

 家内が、昨日、近所でか細い蝉の鳴き声を聞いたというが、何故か、まだ、わたしは、2010年、この夏の蝉の鳴き声を聞かない。

 地球温暖化、異常気象、世界各国で起きている熱波、旱魃、巨大なサイクロン、大洪水、南半休での大豪雪。地球規模で大自然の捨て身の反乱が起きているように思えてならない。

  2010年7月22日現在、いまだ、彦左衞門、ただの一匹の蝉にも遭遇せず!

 以上、人間という手前勝手な生き物が横暴の限りをつくす地球よりの緊急レポートでした。

「一挙の梅雨明け」、「少ない台風」、「蝉(セミ)が鳴かない」、やはり異常気象?

異常気象=蝉が鳴かない(2008.8.1)

2010年夏、蝉が鳴かない(2010.7.22)

 昨日(17日)、気象庁が九州北部、四国、中国、近畿、東海、関東甲信、北陸で「梅雨明けしたとみられる」と、昔の「梅雨明け宣言」にあたるものを発表した。そして、わたしは、過去、これほど広範囲にわたる地域の「梅雨明け」が、一挙に宣言された記憶を不勉強にして持ち合わせていない。


梅雨明け翌日の青空
梅雨明け翌日の東京の空(午前10時半)

 

梅雨明け二日目の東京。今日も空は晴れ渡り、暑い。これからお昼に向けて温度計の目盛りがどんどん上がってゆくのだろう。

 

 さて、今年も残念ながら異常気象の話をしなければならない。

 

 梅雨明けといえば、西から徐々に明けてくるのが、普通だと考えていたが、今年は違った。西から東まで一挙に明けた。こんなこと、記憶がない。


まだ咲くアジサイ
まだ、咲いている「がくアジサイ」の花
 

 そして、ここ数年、目につく表現の「ゲリラ豪雨」も、今年はまた、例年以上に多いように感じる。

 

 さらに、台風の数がどうも少ないと思い、調べてみたら、2010年の718日現在で、まだ、台風発生はたったの2号である。気象庁の統計数字が残っている1951年から見ても、17月までに2号(今年はまだ717日時点だが)というのは、過去にたった1度、1998年(1-7月に1件)にあったのみである。まだ、7月も残り2週間あるので、分かりはしないが・・・。

 その台風の少なさの裏返しか、亜熱帯のスコールを、より激しくしかも長時間にしたような「ゲリラ豪雨」も、今年は例年になく多く、被害もひどいように感じる。

 何だか、変!

 

 まだ、東京に蝉の声は聞こえない。夏休みが近いと言うのに、おっちょこちょいの気の早い蝉にすら、まだ一匹もお目にかかっていない。ここ数日、東京は暑い日が続いている。しかし、じっと耳を澄ましても、まだ蝉の鳴き声は、一切、私の耳には届かない。何だか変!庭には蝉の幼虫が抜け出した穴があるのに・・・。庭の木の枝を調べても幼虫を見つけ出せない・・・。どうしたんだろう・・・


蝉の幼虫が抜け出た穴
蝉の幼虫が抜け出した穴、いま、セミはどこに・・・
 

 何だか、今年の夏も変!

 

 今日一日、じ〜っと、耳を澄ませて見よう・・・

 でも、やはり、なんだかヘンだ!!

鳩山政治の真価が問われる国際公約=温室効果ガス25%削減5

 

 鳩山由紀夫首相が国連気候変動サミットで、世界の90カ国以上の首脳を前に、2020年までに温室効果ガスの排出量を1990年比25%削減することを表明した。

 

そしてその発言に対して、フランスのサルコジ大統領が「新たな日本政府による約束を称賛したい」、潘基文(バン・ギムン)国連事務総長が「加盟国から大変好意的に受け止められている」と発言したことや、米国のゴア元副大統領が「鳩山首相の演説には感銘を受けた。とても意欲的な削減だ」など、敬意と称賛の言葉が寄せられた。

 

2020年と言えば残すところわずか10年である。こうした感想が国際政治へのデビュー間もない鳩山首相への単なる外交辞令であると考えるべきではない。また逆に、国際舞台で久々に脚光を浴びたと単純に喜ぶべき話しでもない。

 

要は国際社会への25%削減公約の意味するところは、今後の日本社会のあり方、日本という国が国際社会でどういう立場に立つのかを決定づける極めて重要な一里塚と捉えるべきだということなのである。

 

今回の国際社会への公約は、「世界のすべての主要国による、公平かつ実効性のある国際枠組みの構築が不可欠で、すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意を前提とする」と釘を刺しはした。しかし、冒頭に紹介した国際的な評価は、その数値目標が、途方もない重みを持ったものであり、国際公約に反した時には政権が吹っ飛ぶほどの重みを持った発言であることの裏返しともとれるのである。

 

そこで、そうした重み、25%削減とはどのようなマグニチュードを持ったものかを実感するために、まず数字で確認をしてみたい。

 

この430日に環境省より温室効果ガス排出量の2007年度の確定値が発表された。それによれば、わが国の温室効果ガスの総排出量(CO換算)は、137400万トンである。鳩山首相が25%削減を明言した対比年度である1990年度の排出量は126100万トンである。

 

鳩山首相の国際公約を数字で表すと、90年比25%削減目標とは、2007年実績からは42800万トン、31%の温室効果ガス排出量の削減し、総排出量を94600万トンにするということである。

 

その数字がどの程度のものかを知るために、温室効果ガス排出量の95%と大半を占め、部門別排出量が公表されている二酸化炭素の2007年度実績を見てみる。「工場等産業部門」の排出量が47100万トン、自動車・船舶等運輸部門が24900万トン、商業・サービス・事業所等業務その他部門が23600万トン、そしてわれわれ個人の家庭部門が18000万トンなどとなっている(2007年度CO排出量:13400万トン)。

 

 要は削減すべき排出量が、「産業部門」の9割の量に匹敵するという、とんでもない数字なのだということである。すでにわが国の産業部門の省エネ技術は世界に冠たるものであり、削減努力は世界一番であると言ってもよいのにである。また別の観点から見れば、われわれ家庭部門が排出する総量の2.4倍もの温室効果ガスをこれからの10年以内で削減することを、国民の十分な理解のないままに、鳩山首相は国際公約したとも言える。

 

 今回の国連気候変動サミットの発言を受けて、御手洗冨士夫経団連会長と日本商工会議所の岡村正会頭が「国際公約としての表明を厳しく受け止める」としながら、「全主要排出国の参加などの実現を求めたうえで、具体的な実行方法を国内に示して議論を深めてほしい」 、「米中の責任ある参加を強力に働きかけてほしい」、「環境と経済の両立に向けた道筋を示し国民的合意の形成を」と強く注文をつけたのも、その数字のマグニチュードが半端でないことを示している。

 

 その達成には、首相が言う「高い技術開発のポテンシャル」やCDM(クリーン開発メカニズム)や排出量取引などの京都メカニズムの活用を考慮しても、日本経済は言うに及ばずわたしたちの日常生活にもかつて経験したことのない大きな負荷がかかってくることは、自明である。

 

 やりようによっては、日本経済は大きく国際競争力を失い、日常生活も自動車の利用規制や電力・ガスの消費制限など、戦時中を思わせる統制経済が必要となるかも知れぬ。そうした内容を含んだ数字であることをまずわれわれ国民は十分に理解し、覚悟しておかねばならない。

 

 そのうえで、鳩山首相が演説の最後に「まだ見ぬ未来の子供たちのために」、「産業革命以来続いてきた社会構造を転換し、持続可能な社会をつくるということこそが、次の世代に対する責務である」と述べたことに、心から敬意を表すべきである。

 

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次評価報告書は、科学的知見から「20世紀半ば以降に観測された世界平均気温の上昇のほとんどは、人為起源の温室効果ガス濃度の観測された増加によってもたらされた可能性が非常に高い」ことを謳った。温暖化ストップ・温室効果ガス削減が人類の共通目的になったのである。

 

 さはさりながら、サルコジ仏大統領が鳩山演説を称賛したことも、排出権取引市場の主導権を持つEUの一員であることを知れば、大きな温暖化ビジネスへの生臭い触手が伸びていると評することもできる。

 

 温暖化防止、環境問題といえばクリーンなイメージで聞こえはいいが、各国の国益が真っ向から衝突するまさに新たな経済戦争であることも、われわれはよく理解しておかねばならない。そして、すでに二酸化炭素に価格がつき、各国間で取引が行われている事実もわれわれは知らねばならない。EUはそこに無から有を生むビッグビジネスを目論んでいることも知るべきである。

 

 民主党政府に代わって、この国はある意味、「新生」を実感する明るさが萌し始めている。そうした状況の中で、民主党政府はこの国際公約成就への道筋につき、産業界や国民に対して、真摯に具体的手順やこれから負うべき負担や制約等を納得のゆくまで説明する大きな責任がある。

 

 温暖化の問題、国際公約は当事者たる国民または産業界など国全体の理解と認識を共有することが必須である。そのためにも責任ある説明が必要であるし、鳩山政治の真価が、早速、問われる懸案となった。

 

 そしてこの問題は人任せで済む話ではないことをわれわれ自身が認識しなければならない。どんなに難しくとも、環境と成長が共生できる社会の在り方、人の生き方を日本人の叡智、いや人類の叡智を借りて探し当てなければならない。そうすることで初めて、この日本という国が国際社会で尊敬される国家として認知され、一段の高みに登ることができるのだと考える。

 

異常気象=蝉が鳴かない3

「一挙の梅雨明け」、「少ない台風」、「蝉(セミ)が鳴かない」、やはり異常気象?(2010.7.18)

2010年夏、蝉が鳴かない(2010.7.22)

異常気象=不気味な夕焼けが北の空に

蝉が鳴かない2011年7月12日



夏空

鳴かぬ蝉1

 

 

 

     夏空        この蝉は全く鳴かぬ

 この夏、庭の蝉が鳴かない。デジカメ片手に庭に出た。静かな中でセミを見つけて写したのがこの3枚の2匹の蝉の写真である。一匹はその間、ひと声も発することはなかった。もう一匹も「ジッ・・・」「ジッ・・・」とあえぎ声を、それも非常な間をあけ間歇(かんけつ)的にあげるのみである。

 去年も、一昨年も一匹が鳴けば、それに呼応するようにうるさいくらい暑苦しく蝉が声を和して鳴いていた。

 しかし、今年、蝉は本当に鳴かない。時折、わずかに聴こえる蝉の声もか細く、弱々しく、ひと鳴きで終わる。おかしな・・・夏である。

鳴かぬ蝉2

鳴かぬ蝉3

昨年ベランダに蝉の死骸

 

 

 

 「ジッ・・」とだけ鳴く蝉  全く鳴かない・・・    昨年のベランダの蝉

 長崎に住む叔母と二日前に電話で話をした。自宅前の公園は毎夏、うるさいほどに蝉の合唱がすごいという。今年、ご近所の友人から「蝉が鳴いていない」と言われて、「その後、注意しているが、言われたとおり、非常に静かである」と伝えてきた。「何か変だ」とも言っていた。

 それを受けてわたしも気にかけてみたが、本当に今年は鳴いていない。もちろん、今日だって夏晴れ、気温は三〇度である。猛暑が続いているから、蝉もグロッキーなのだろうか・・・。昨年は、蝉がやたらにうるさく、そして数も多く、ベランダには蝉の死骸がゴロゴロあったのを思い出した。

 何かみなさんの日常の身の回りに異変が起きていませんか?

 気持ちが悪いのです、この前の不気味な夕焼けと言い、夏本番に鳴かぬ蝉たち・・・、おかしいと思いませんか?

 地球温暖化・・・、CO2排出・・・、竜巻頻発・・・、地震・・・、ゲリラ的集中豪雨・・・、鉄砲水・・・

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異常気象=不気味な夕焼けが北の空に

不気味な色の夕焼けが北の空に

2008年7月28日午後7時02分

不気味な夕焼け

北の空が赤い

北の空が赤く一本の筋雲が

 

 

 

  不気味な茜色        北の空が赤い     一本の筋雲が・・・

 7月28日

 \仞邯の金沢市で集中豪雨。

 停滞前線に湿った空気が流れ込み、北陸地方では未明から局地的な激しい雷雨。

 金沢市中心部を流れる浅野川が氾濫。午前8時50分、2万余世帯、約5万人に対して避難指示が出された。

 金沢市医王山(いおうぜん)で1時間に54.5ミリを観測(金沢地方気象台)。浅野川の水位は午前7時40分に1.7メートルを超えると、その約40分後に決壊。短時間で床上浸水など大きな被害を出した。

 ⊃生融圈|算間に急激な川の水位上昇、児童ら4人死亡。

 神戸市灘区水道筋1丁目の都賀(とが)川で午後2時40分ごろ、急激な川の水位上昇により、大人1人と児童2人の計3人が流された(大人1人と子供1人は救助)。

 その後、河口付近で大人1人、子供3人が発見され、死亡が確認された。

 都賀川にかかる甲(かぶと)橋付近で、わずか10分の間で水位は1.3メートルもの上昇。

 I穎市では落雷による感電死1人

 

 そして前日の27日にも異常気象。

 福井県敦賀市港町で午後零時50分ごろ、突風が直撃、イベント会場にいた男性1人が全身を強打し死亡、9人が重軽傷。当時の最大瞬間風速は29.7mであった。

 そうした異常な気象状態の中での、不気味な夕焼け。阪神淡路大震災の時に、未明であるのに西の空、それも上空が異様な赤みを帯びていたと、震災にあった人物から聞いたことを思い出した。今のところ何事もなくよかったが、それでも何か巨大な災害がこの国を襲おうと、狙い定めているような気がしてならない。不安だ・・・。

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温暖化を喰い物にするCO2の商品化4

  628日(土)、29日(日)の両日開催の「地球環境国際議員連盟(GLOBE)東京G85議員会合」(会場:東京プリンスホテル「鳳凰の間」)にオブザーバーとして出席する機会を得て、629日に参加した。

 

 前日は福田康夫首相の開会挨拶に続き、トニー・ブレアー英国前首相と安倍晋三前首相が基調演説を行った。

 

 「GLOBE」はGlobal Legislators Organisation for a Balanced Environment の略称であるが、同時に「地球」を意味する言葉である。EU議会、米国議会、日本の国会議員の有志が人類共通の地球環境問題を国際的枠組みの中で議論し、環境改善へ向けた提言や働きかけをまさに地球規模で行うことを目的として1989年に設立されたものである。そしてUNCSD(国際連合持続可能な開発委員会)の承認を受けたNGOでもあり、正式に国連での発言を認められている団体である。因みに「+5」は中国・インド・メキシコ・ブラジル・南アフリカの議員を表しており、単なる先進国だけではなく、重要な発展途上国の立法議員も加わった会合となっている。

 

 わたしは二日目の参加であったが、当日の各国議員の質疑応答を傍聴するなかで、地球環境保護という大きな大義のもとで進められる壮大なビジネスの臭いを嗅ぎ、そうした動きに対する大きな疑問と懸念を抱いた。

 

 それは国や企業の間で温室効果ガスの排出量枠のトレード(やりとり)をする、いわゆる「排出量取引」に関わるものである。排出量取引自体はCOP3の京都議定書の第17条において規定されたもので、炭酸ガスを主とした温室効果ガス削減行動を補完・促進する京都メカニズムのひとつであり、有効なツールであると評価できる。

 

 ただわたしが違和感を感じたのは、会場での低炭素化の提言に対する質疑応答のときである。ひとりのEU議員が「そのモデルでは炭素の価格はどれほどを想定しているのか」との質問が出た。提言者は「単位当り2から3セント、12ユーロ位か」と即答した。その質問はモデルの経済合理性をチェックするためなのだとは思うが、それは、まさに商品市場でのやりとりそのもののようにわたしには聞こえたのである。

 

 会合の後、ある人に率直に「金の臭い」の懸念を述べたところ、「EUが育成しようとしている排出権取引市場ではディーラーの受け取る取引手数料は相当額にのぼる」との話も聞かされた。これは環境保護を錦の御旗にしたCOによる信用創造である。無から新たな価値を創造し、その価格設定権のイニシアチブを獲ることで、手数料や削減炭素枠という名の下に莫大な富を得る。もしこんなことにでもなれば、それこそ人類存亡を担う環境保護の問題とはまったく次元の異なる生臭いビジネスの世界の話になってくる。

 

 わたしは以前、「温暖化防止に見るEUのしたたかな戦略(上)・(下)」(2007.3.1518掲載のPJオピニオン)において「EUは世界経済に大きな影響力を有する日米と、今後その存在感を高めてくることが必至の中国の機先を制し、地球温暖化防止においてイニシアチブをとり、(中略)米・中・日の国力を正義と良心の名のもとに削ぎ落としてゆくという国際政治における老練な戦略であるように思えてならない」と述べた。その現実をわたしは今回の「地球環境国際議員連盟(GLOBE)東京G85議員会合」において垣間見せられた思いがした。

 

 温暖化防止に人類をあげて取り組むことは必須であり、喫緊の課題である。温室効果ガスの絶対量を減らすための技術開発や知恵に加えて、その削減インセンティブが必要なことはわかる。しかし、それを推進する一助となる排出権取引市場は、その整備・運営にかかるコストを徴収するのは仕方がないとしても、ある特定の国や地域の人間がビジネスとしてそこから利益を得ようなどとすることは、地球環境保護の本来の運動とは意味合いを全く異にするものである。

 

 人類共通のためであるからには、炭素の商品化やその排出権取引市場の整備にあたっては人類共通の社会資本、共通インフラであるという考え方をとらねばならぬ。生き馬の目を抜く国際政治の舞台で、「言うは易く行うは難し」であるのはわかる。しかし、この地球温暖化の問題はまさに「待ったなし」であり、それこそ算盤片手に損得勘定でやる話でないことだけは、われわれは国際社会の舞台で堂々と主張してゆかねばならぬ。

 


温暖化を食いものにする人々 地球温暖化という“都合のよい真実” (別冊宝島 1507 スタディー) (別冊宝島 1507 スタディー)

不都合な真実 ECO入門編 地球温暖化の危機

「炭素会計」入門 (新書y (193))

 

 

 

 

 

 

温暖化防止国際会議=POST−KYOTOで評判の悪い日本(下)5

温暖化防止国際会議=POST−KYOTOで評判の悪い日本(下)

上につづく)要は初めて数量目標を規定した京都議定書の名誉ある取りまとめ国が2013年以降の新たな国際協定(ポスト京都)づくりに向け、何ら具体策も提示せぬその後退とも取れる姿勢を国際社会が大きな問題として取り上げているのである。

 

欧州連合(EU・27カ国)はこの3月のブリュッセル首脳会議で京都議定書後(12年以降)を想定して2020年までに温室効果ガス排出量を1990年比で20%(米国が参加すれば30%)削減することで合意した。そしてその首脳会議の議長国であったドイツ政府COP13にタイミングを合わせる形でこの5日、2020年までに同国の温室効果ガス排出を90年比で最大40%削減するという大幅な削減目標を定め、その関連法案や通達をまとめたエネルギー・環境包括案を閣議決定したと発表した。まさに21世紀の国際社会の最大テーマと言ってもよい環境問題においてリーダーシップを握ろうとしている。

 

 さらに京都議定書の埒外(らちがい)にいた世界第二位の排出国である中国が「ポスト京都」をめぐる交渉において、既に各国に提案している案とは別に、2009年までにすべての交渉を終えるべきだとの前向きな案を別途、用意していることが6日に報じられた。発展途上国として削減目標を課せられていない中国が現在の国際政治環境を天秤にかけて温暖化防止への積極的姿勢への転換を示そうとしている。まさに国際政治の流れを見据えた戦略的な動きと言える。

 

 そして日本がその立場を必要以上に配慮している米国においても、とうとうこの5日、上院の環境公共事業委員会が二酸化炭素など温室効果ガスの排出削減を義務付ける超党派の法案を賛成11、反対8で可決するなど、地球温暖化防止に対して初日の豪州の京都議定書批准表明に始まったCOP13の場は、日を追うにつれ、さながら国際社会の一員たる証明の証としての「決意表明合戦」の様相を呈してきたといっても過言ではない。

 

 そうした国際政治の駆け引きのなかで、10年前に名誉ある京都議定書をまとめあげた日本は、何ら決意表明をするわけでもなく、逆に地球環境保護に対する覚悟の後退と温暖化防止活動に対するイニシアチブの喪失を国際社会に強く印象づける格好となっているのである。

 

わが国は昨年の830日付で第1約束期間(20082012年)の京都議定書に準拠した日本の温室効果ガス排出割当量をCO換算で592900万トン(=126100万トン(1990年基準年度排出量)×0.94(基準年度より6%マイナスが日本の目標値)×5年)とする報告書を気候変動枠組条約事務局に提出している。

 

 わが国の直近の2006年度の温室効果ガス排出量の速報値は134100万トンである。単純に5倍すれば67億トンとなる計算であり、京都議定書で議長国として約束した59億トンを大きく上回る排出量となる。その超過した分は今後の産業界等のさらなる削減努力や森林資源吸収対策と排出権購入という札束で帳尻を合わせる算段である。

 

 このように第一約束期間の対策ですら四苦八苦している国が、POSTKYOTOであらたな枠組みを国際社会に提案できるなどと思う方がちゃんちゃら可笑しなことであるのかも知れぬ。またそう考えてくれば、メディアがクール・ビズをはやし立て悦に入り、防衛省疑惑で環境問題どころでないこの国がCOP13で評判が悪いというのはますます当然と言えば当然のことなのだと得心のゆく話ではある。そして国際社会で「決意表明」などと大それたことなどとても現在の国内政治状況ではできるはずがないことも十分過ぎるほどに、納得がゆくのである。


 

地球温暖化がわが家の庭にも5

地球温暖化がわが家の庭に異変を・・・

 地球温暖化の影響がこの小さなわがやの庭にも忍び寄っている。12月と言うのにここ2,3週間にわたり五月(さつき)が数輪咲きつづけている。まだほかにも蕾が散見され、紅葉した満天星(どうだんつつじ)と異様な取り合わせとなっている。

 自然の生き物は敏感だ。1、2度の温度差で季節感を感じ取っている。この夏の猛暑。そしてつい最近まで、秋というのになかなか秋めかぬ日々が続いた。自然の体内時計は一部で秋から冬の到来を、そして一部では春の到来を告げているのかもしれない。ここ2、3週間続く、庭の異変を見ながら、このままゆくといずれ自然の体内時計は唐突に壊れてしまうのではないかと、背筋が凍るような気分に襲われている。

さつき一輪

さつき異常気象で咲く

「どうだんつつじ」と「さつき」

 

 

 

    さつきが狂い咲き                紅葉する満天星と五月

 公園は黄葉にいろどられている。そしてわが庭には春と夏と晩秋が同居・・

公園の黄葉1

公園の紅葉2

黄葉3

 

 

 

             公園の黄葉

 

 

さつき蕾

百日草の一種(夏)

つわぶき(晩秋)

 

 

 

 春(さつき蕾)         夏(百日草の一種)     晩秋(つわぶきの花)

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温暖化防止国際会議=POST−KYOTOで評判の悪い日本(上)5

ブログネタ
地球温暖化問題 に参加中!

 

123日から14日までの12日間にわたり「気候変動枠組条約第13回締約国会議(COP13)及び京都議定書第3回締約国会合(COPMOP3)」がインドネシア・バリで開かれている。COP13は京都議定書で締約した第一約束期間(2008から2012年)終了後の次の枠組みをどう構築するか、また主要先進国のなかで京都議定書の枠組みに入っていない最大の温室効果ガス排出国、米国の取り込みや、中国・インドなど大量の温室効果ガスを排出する発展途上国の取扱いなどきわめて重要なテーマが議論される予定である。さらに今回は、世界の科学者たちが科学的データに基づき「気候システムに温暖化が起こっていると断定するとともに、人為起源の温室効果ガスの増加が温暖化の原因であるとほぼ断定」した「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書統合報告書」(07.11公表)がIPCCよりプレゼンテーションされることになっている。

 

地球規模での異常気象が頻発するなかで地球温暖化防止は今や待ったなしの国際社会の重要テーマであり、京都議定書の第一約束期間後の次の具体的枠組みについては国際社会、いや人類が一丸となって取り組まねばならぬ喫緊の課題となっている。その世界が注目する国際会議の開始早々の段階において、実は日本の評判がきわめて悪いのである。

 

日本は今からちょうど10年前に議長国として、温室効果ガスの削減を初めて具体的数値目標として課す「京都議定書」を難産の末、まとめあげたという実績を誇る。温暖化と言えばKyoto  Protocol(京都議定書)、PostKyoto(京都議定書の次の枠組み)という言葉がキーワードとして国際会議で飛び交うほどに、この日本が地球温暖化に果たしてきたこれまでの役割は決して小さくない。

 

そして今年6月のドイツで開催されたG8ハイリゲンダム・サミットでは、地球温暖化問題への取組が最重要課題の一つとして取り上げられた。その首脳会議において安倍総理(当時)は世界全体の排出量を2050年までに半減(現状比)することを全世界の共通目標とする「美しい星50」を威勢よく提案するなど、来年の洞爺湖サミットに向けた温暖化防止への取り組み姿勢を強くアピールしたものである。

 

そうしたこれまでのわが国の活動ならびに実績があるにも拘わらず、今回のCOP13での評判の悪さはどうしたことなのか。具体的に何が問題とされているのだろうか。

 

まずわが国の悪評を象徴する事象として、開催翌日の4日、日本は「本日の化石賞」の一位に選ばれた。この「化石賞」とは、COPの会議において温暖化防止に逆行する発言を行った国に対し、1日ごとに「クライメット・アクション・ネットワーク(CAN)」が公表するものであるが、そのネーミングは化石燃料を大量に消費してCO2を排出しまくることを痛烈に皮肉ったものであろう。CANとは温暖化防止活動を展開する世界の430を超えるNGOがネットワークを組んだインターナショナルな母体機関と紹介されている。第一位の授賞理由は日本が先進国の排出削減数値目標に触れることなく、法的な縛りをつけた京都議定書の原則と異なった提案をしていると判断されたことである。

 

またインターナショナル・ヘラルド・トリビューン英字紙は5日、「アメリカを喜ばせようとしている日本の提案が、バリで環境保護論者たちの怒りを掻き立てている」との厳しいヘッド・ラインの記事を配信した。会議初日の日本の発言のなかに、京都議定書の肝心要の原理であるはずの「法的拘束力を有す排出量削減」につき2013年以降(PostKyoto)の具体的数値目標の言及がなかったことが波紋を呼んでいるというのである。そして「日本は京都議定書(1997年)の10年目の誕生日にその原理を破棄しようとするのか」と当時、議長国として難解な取り決めをまとめ上げた日本を手厳しく皮肉り、逆に米国と日本がたくらんで、他国が法的拘束力のあるあらたな枠組み作りをすることを妨害しようとしているとの見方までがあることを紹介している。さらに日本代表団のスポークスマンとして本部和彦経済産業省審議官が記者団に「日本は(温暖化防止)枠組みの最終決定の際に、米国が加入していないことを望まない」と語ったことなど、温室効果ガスの義務的削減に従来から反対する米国に肩入れする日本という構図をことさらに際立たせ、書き立てている。



 

温室効果ガス排出枠購入に見るマイナス6%のカラクリ5

 環境省は413日、「平成17年4月に閣議決定された京都議定書目標達成計画において、国内対策に最大限努力しても約束達成に不足する差分(基準年総排出量比1.6%)について、補足性の原則を踏まえつつ京都メカニズムを活用」し、「約638万トン(二酸化炭素換算)のクレジット取得契約を締結」したと発表した。

 

 

「地球温暖化対策推進法」において、京都議定書発効の際に具体的な削減「目標達成計画」を定めることとされており、平成172月の議定書発効を受け同年4月に「京都議定書目標達成計画」が閣議決定された。今回の環境省の発表は、「基準年排出量のマイナス6%」を達成するための必要な措置のひとつとして同計画で定められている「京都メカニズム」を活用したものである。

 

「京都メカニズム」とは、他国に投資してその国の温室効果ガスを削減すれば、その削減した量を自国の排出量に加算できるなどとする仕組みであり、自国が実際に温室効果ガスを削減することとは本質的に性質の異なるものである。具体的には先進国間で排出量枠のやり取りを行なう「排出量取引」「共同実施」と、先進国が途上国において実施された温室効果ガスの排出削減事業から生じた削減分を枠として獲得できる「クリーン開発メカニズム(CDM)」の三つの方式が定められている。

 

 その三つの方式のうち先進国間で行われる「排出量取引」「共同実施」の二つは、温室効果ガスの排出量の総枠は二国間で排出権のやり取りがあっても不変であるのに対し、途上国と行なうCDMは先進国に加算される排出枠分だけ温室効果ガスが全体として増加するという問題を抱えている。

 

 今回、日本が「約638万トン(二酸化炭素換算)のクレジット取得契約を締結」したのは、まさにインドネシアやタンザニア、インド、中国といった途上国を相手にしたCDMである。途上国に技術援助を行ない排出量を削減すること自体に意義は認められる。しかしその削減分を日本が使用するのであれば、地球環境をこれ以上悪化させないことにはなるが、異常気象等温暖化の影響が現実のものとなっている現状を改善する、すなわち温室効果ガスの絶対量を減らすことにはならないのである。

 

温室効果ガス排出量の絶対量を減らしてゆかねばならぬ切所にきている現在、「札束」によって自国の目標を達成したと胸を張ることに何の意味も見出すことはできない。先進国はこれまでの生活様式の見直しといった不自由さを甘受するなど自らの痛みを伴う排出量削減を行なったうえで、途上国に対しては温室効果ガスの排出量削減技術を積極的に移転し、地球全体として温暖化効果ガスの排出量を削減し、温暖化防止を早急に進めてゆかねばならない。それがこれまで科学文明という名のもとに自らの生活を目一杯、エンジョイしてきた先進国の原罪を償うことであり、義務であると考える。

 

 温暖化がこれ以上進んでゆきどうしようもなくなった際に、地球環境悪化を「札束」でいざ解決しようとしてもできぬ相談であることは当然である。ましてや魔法使いでもいないかぎり、竹帚(ほうき)で「ホイッ!」と地球上から余分なガスを掃き出してくれるものはだれもいないのである。

 

 今回のCDMは「マイナス6%」の目標達成の手段として利用されたが、決して地球温暖化の改善にはつながらぬ一種の「カラクリ」であることをわれわれは知っておかねばならない。そのうえで、この国の排出量の二割(含む自家用車)を占めるわれわれ家庭部門が引き続き温室効果ガス排出量を大幅に増加させていることに深く思いをいたさねばならぬ。家電製品が所狭しと置かれている室内、乗り放題の自家用車など考えてみれば、ちょっとした節電、工夫、我慢が温暖化の防止につながることをわれわれはもっと自覚し、即刻、それを行動に移していかねばならない。

 

温暖化防止に見るEUのしたたかな戦略(下)4

上にもどる

 

エネルギー別の単位熱量当りの炭酸ガス排出量を見ると、石炭を1とした場合、原油が0.8、天然ガスが0.6、原子力・水力がほぼゼロという順にCO2の排出量が少ない形となっている。温暖化対策の面からは原子力や水力が最も有効であり、化石燃料のなかでは天然ガスがひとつの切り札ともなっている。

 

そこでEUのエネルギー事情を見ると、域内には天然ガスのパイプラインが張り巡らされており、現在、北海、ロシアや北アフリカからの十分な供給体制が確立整備されている。また総発電量の約8割を原子力発電でまかなうフランスは原発建設が難しいドイツなどへの電力輸出国となっており、また今後も新規原発建設を強化推進する方針を打ち出すなど、エネルギーの柔軟な融通が可能な温暖化防止に強いエネルギー供給構造にあるといってよい。

さらにEU域内には一次エネルギーの相当数をCO2排出量の多い石炭に依存するポーランド(58%)やブルガリア(36%)などを抱え、今後のエネルギー転換による排出量削減余力も大きいという削減ポケットを有している。そうしたエネルギーの需給構造が温暖化防止に対するEUの姿勢の強さの大きな要因となっているのである。

 

 それに反し、自動車文明大国というエネルギー多消費型の経済構造で成り立つ米国社会や、一次エネルギーの約7割を石炭に依存しながら高度経済成長を続けている中国にとって、温室効果ガス削減型の経済構造への転換は膨大な経済的負担と経済成長を犠牲にする必要がある。90年比8%強の排出量増加を許してしまったこの日本もまた然りである。日本においてはすでに省エネを相当進めてきたなかでの温室効果ガスの増加という結果であり、逆の意味では深刻さは米中よりも大きいとも言える。

 

 EUは世界経済に大きな影響力を有する日米と、今後その存在感を高めてくることが必至の中国の機先を制し、地球温暖化防止においてイニシアチブをとり、目標を一段と高めに設定するという誰も反対できぬ大義を持ち出してきた。「2020年までに温室効果ガス排出量を20%削減」というメッセージは、こう考えてくると、米・中・日の国力を正義と良心の名のもとに削ぎ落としてゆくという国際政治における老練な戦略であるように思えてならないのである。

温暖化防止に見るEUのしたたかな戦略(上)4

ブラッセルで開催されていたEU首脳会議は、温室効果ガス排出量を2020年までに1990年に比べ少なくとも20%もの削減を行なうことを決定し、閉幕した。

 1997年の京都議定書における「先進国及び市場経済移行国全体」の目標は、2008年から2012年の平均値として、少なくとも1990年排出量の5%の削減という数値であった。日本は議長国としてその平均を上回る6%の削減目標を標榜した。その時点でも、拡大前のEU15カ国段階での削減目標はマイナス8%と最も高い削減率を公約していた。

 

 そしてこの22日に公表されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次評価報告書で「気候システムに温暖化が起こっていると断定するとともに、人為起源の温室効果ガスの増加が温暖化の原因であるとほぼ断定」された直後のEU首脳会議で、地球温暖化防止に対する積極姿勢を強くアピールし、温室効果ガスの最大の排出国である米国や第二位排出国の中国、さらに産業立国の日本を強く牽制する恰好となった。実際に米中両大国は1990年の排出量を2002年実績では2割から4割ものオーバーとなっており、削減どころか膨大に炭酸ガスを排出しまくり、地球環境の破壊大国となっていると言ってもよい。

 

 ところがわが国もその両国を非難する立場には到底なく、2005年実績(速報値)で90年の基準年より温室効果ガスの排出量はプラス8.1%と大きく増加をしている。

 

 とくに経済大国の米・日や高度経済成長を続ける中国という大国が温室効果ガスを増大させている現実のなかで、京都議定書の目標達成もほぼ視野に入ったEUが、温暖化防止に対するさらなる積極姿勢を打ち出した真の理由は何であろうか。地球温暖化防止に積極的に取り組むこと自体はわれわれ人類にとっては当然、プラスの評価であることは言うまでもない。しかしこのこととは別の意味において、今回のEUの削減率の大幅アップが重要な国際政治上の意味を持っていることはまったく別の問題であることは知っておかなければならない。

 

 現在、米・中両国は京都議定書の枠外にあるものの、今回のIPCCの「温暖化人為的原因論」の断定的公表により、これまで両国がとってきた温暖化防止、地球環境保護に無頓着という自儘(じまま)な姿勢は国際世論が許さぬ情勢となってきた。

そうしたなかで米・中両国および日本は前述の通り基準年に比べ、現在の排出量は大幅な増大をしている状況にある。ブッシュ米大統領が1月の一般教書演説においてガソリン消費を10年以内に20%削減との数値目標を掲げ、地球温暖化と正面から対決する強い姿勢を見せつけざるをえなくなったことに、温暖化問題をめぐる国際情勢が大きな転換点にきたことを実感せざるをえないのである。

 

そうした国際情勢の変化のなかで、米中が温室効果ガスを京都議定書の締約国並みの目標値(少なくとも90年比5%の削減)に収めることを国際社会から求められてくるとすれば、大口排出部門である産業界に大きな削減努力を迫る必要が生じてくる。そもそも締約各国が温室効果ガスの削減目標を達成するには炭酸ガスの排出量の最も大きな産業部門に大ナタを振るわねばならない。それをせずして目標達成はむずかしいと言う現実がある。

 

それはエネルギー転換を革命的、ドラスティックにやれれば別だが、通常の方法では経済成長にとりマイナス要因となることが多い。炭酸ガス排出量の少ない製造設備や製品開発を進めたり、産業連関表における生産波及効果の高い自動車産業に甚大な影響を与える自動車の利用規制など大きな経済的負担を伴うことになってくる。その結果として製造コストの上昇を招いたり、経済規模の縮小といった形で国際競争力を低下させる事態を招来する。

 

 すべての国が同じ条件にあれば同比率で経済規模なりを縮小することで、各国間の国際競争力の優劣に変化を生まずに各国の確執を生むことなく温暖化を防止することが可能となる。しかしそれは現実的には無理な相談であり、各国の国益というエゴが当然のことながら顔をのぞかせてくることになる。

 

下につづく


温暖化に立ち向かうゴア元副大統領の「SOS」3

 

アル・ゴア前米副大統領(58)ら環境問題活動家が215日に、地球温暖化の問題解決を訴えるため、「ライブ・アース」と名付けた24時間コンサートを今年の7月7日、世界7大陸の100ヶ所以上で開催することを発表した。世界中のテレビやラジオを通じて「SOS(Save Our Selves)」つまり「自らの手でわれわれを救おう」と呼びかける。

 

それに先んじた2日、ゴア氏はシリコンバレーと呼ばれるサンノゼ市で開催されたコンファレンスにおいて同日発表されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次報告書に触れ、「気候危機の真実性やその原因の大半が人間にあるとする説に対する疑念は払拭されるだろう」と語った。ゴア氏が民主党クリントン政権の副大統領であった97年、米国は「気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書」を採択した。ところが共和党のブッシュ政権下の2001年、米国は温暖化防止の枠組みから離脱した。同氏の発言はその共和党の地球環境軽視の姿勢に対する強烈な一撃だったのである。

そしてITベンチャーの経営者や技術者たちを前にして「気候危機はシリコンバレーの企業にとってかってないほどの大きなビジネスチャンス」、「(ITの)皆さんが人類の進路を決め、人類の未来を救えるのだ」と、訴えたという。

 

21世紀最初の年である2001年は「9.11」という悲惨な同時テロがあった年である。米国は環境の世紀と言われる21世紀の初年に、温暖化防止の数値目標を盛り込んだ「京都議定書」の枠組みから離脱した。そして国際テロへの対抗としてオサマ・ビンラディンを保護するイスラム原理主義ターリバーンの排除目的で107日からアフガニスタンの空爆を開始した。それに引き続く一連の対テロ戦略として20033月にイラク戦争を開始、フセイン元大統領の処刑後もバグダットは連日のテロに見舞われ、イラク情勢は混迷を深めており、泥沼化の様相を呈している。

 

 戦争は言うまでもないことだが、直接的に人命のみならず地球上の生命を無差別に殺傷し、そして自然破壊を厭わぬものであり、「環境保護」とは対極にある非人道的・非環境的行為である。

 

 ゴア氏は来年11月の大統領選には立候補しないと語っている。その理由を「温暖化問題がいかに切迫したものであるかを世の中に伝え、解決に結びつけるための活動で手一杯であるから」としている。ゴア氏はかつて情報スーパーハイウェイ構想を企画し、インターネットの爆発的普及に貢献した先見性の実績を有す政治家である。その人物が再び人類の智恵と勇気を信じ、問題解決のため先頭に立って行動するのを見るにつけ、政治家とはこうあるべきものと思うのはひとり私だけであろうか。ブッシュ共和党のみならず、ウォーム・ビズと言ってはしゃぎ、参院選向けにどう選挙民に飴をふるまうかなどと目先のことにしか目の向かぬ日本の政治家などは、家族でハイブリッドカーを利用するゴア氏の爪の垢でも少しは煎じて呑ませてもらったらどうであろうか。

 

温暖化防止は待ったなし!(下)5

温暖化防止は待ったなし!(上)
温暖化防止は待ったなし!(中)

10年前の199712月、わが国は議長国として「温暖化防止京都会議」いわゆる「COP3」を開催し、難産の末、温暖化防止の歴史のうえで特筆すべき「京都議定書」を採択した。議定書では南北問題など各国事情のあるなかで、なんとか法的拘束力のある温室効果ガスの各国別の削減目標値を定めたのである。その数値目標は2008年から2012年までの平均で達成することとなっている。まさに来年からの5年以内に目標値を達成する必要があるのである。この京都議定書はわずか2年前の2005216日にロシア連邦の批准をもって発効した。

 

2002年の世界の炭酸ガスの排出総量は2371000tである。国別に内訳を見ると、米国が57500tで最大の排出国である。次に中国が347100t、旧ソ連が228300t、それに次いで日本が117800tと、この4カ国で世界の炭酸ガス排出量の53%を占めている。ところが最大排出国の米国は2001年に「温暖化の原因が人為的か自然現象か科学的根拠がはっきりせず議論がある」として京都議定書の枠組みから離脱した。また中国も発展途上国との理由で削減対象国から除外されている。京都議定書でしばられる目標削減国に世界の炭酸ガス排出量の4割を占める米中二カ国が入っていないことの影響は、あまりにも大きい。

 

京都議定書では1990年の排出量実績から7%の削減(温室効果ガス)をするとした米国は、2002年の実績で見ると90年比で逆に17.6%(炭酸ガス)もの大幅な増加を見せている。一方、中国も90年比40.9%(同)増と傍若無人振りを見せている。この議定書の枠外の二国で目標基準年である1990年から2002年までに世界で増加した炭酸ガス排出量の実に61%もの量を占めているのである。この両国が温暖化防止のために温室効果ガスの排出量削減にしっかりとコミットしない限り、地球環境の破壊を止めることは不可能と言っても過言ではない。温暖化の原因を人為的活動であると科学的根拠で示された今日、温暖化防止にこの両大国が本気で取り組まねばならぬことは、全人類いや地球生命に対する重大な責務であると言ってよい。

 

そして歴史的な京都議定書をまとめ上げたわが国であるが、定められたのは1990年実績比6%の削減目標である。それに対し実際は1990年の炭酸ガス排出量107500tから逆に2002年は117800t9.6%の増加となっている。米中両国を非難などとてもできぬ体たらくである。しかも日本は議長国として各国を説得した立場にある。その国が結局、無理でした、6%の減少どころか10%も増えてしまいましたでは、お話にもならぬ。国際社会におけるリーダーとしての見識と実行力を疑われても仕方のない仕儀である。

 

目標達成のためには、02年実績より排出量は16800t、比率は14.2%もの削減を、しかも今後5年間の平均値として削減しなければならぬ。この数値がどれほどのものかと言うと、わが国の家庭、つまりわれわれが日常生活を送るため使用するガス・電力等から発生する炭酸ガスの量がまさに16600万トン(2002年実績)である。極論すればわれわれが煮炊きもせずに生存しないことでしか解決策はないとも言える。でなければ産業部門(46700万t)の36%もの経済活動をストップさせることでもある。

 

政府はつい2年前の平成174月に時の小泉総理を本部長とする「チーム・マイナス6%」と銘打った地球温暖化防止「国民運動」の推進キャンペーンのキックオフを行なった。その対応の遅さとクール・ビズやウォーム・ビズといってはしゃぐ様は滑稽ですらあった。そして閣僚のクール・ビズのファッションはどうかなどと大手メディアも騒ぎ回っていたが、事柄の本質をあまりにも理解せぬ国やメディアの危機意識の欠如に、もはやわたしは腹立たしさを超えて自嘲するしかない。そしてそれを自分自身に納得させねばならぬことは、国民としていや地球上で命を紡ぐ生物としてあまりにも悲しく、むなしいことである。



温暖化防止は待ったなし!(中)3

温暖化防止は待ったなし!(下)
温暖化防止は待ったなし!(上)

 

1988年、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)はIPCC(気候変動に関する政府間パネル)という組織を作り、地球気候の変化の科学的調査を開始した。その第4次報告書がこの129日から21日に開催されたIPCC第1作業部会で6年ぶりにまとまった。

その結論は「気候システムに温暖化が起こっていると断定するとともに、人為起源の温室効果ガスの増加が温暖化の原因であるとほぼ断定」した。2001年の第3次報告書では「可能性が高い」と含みを持たせた結論であったが、今回は温暖化を科学的に裏づけ、「温室効果ガスの増加の原因が人間活動によるものであることをほぼ断定」した画期的なものとなったのである。

 

報告書の具体的な結論の要約は以下の通りである。(文科省等報道発表資料「IPCC4次評価報告書」)

 

1. 20世紀後半の北半球の平均気温は過去1300年間の内でもっとも高温で、最近12年(95年〜2006年)のうち、1996年を除く11年の世界の地上気温は1850年以降でもっとも温暖な12年のなかに入る

2. 過去100年に、世界平均気温が長期的に0.74度(19062005年)上昇。最近50年間の長期傾向は、過去100年のほぼ2倍。

3. 1980年から1999年までに比べ、21世紀末(2090年から2099年)の平均気温上昇は、環境の保全と経済の発展が地球規模で両立する社会においては、約1.8度(1.1度〜2.9度)である一方、化石エネルギー源を重視しつつ高い経済成長を実現する社会では約4.0度(2.4度〜6.4度)と予測(第3次評価報告書ではシナリオを区別せず1.45.8度)

4. 1980年から1999年までに比べ、21世紀末(2090年から2099年)の平均海面水位上昇は、環境の保全と経済の発展が地球規模で両立する社会においては、18センチメートル〜38センチメートル)である一方、化石エネルギー源を重視しつつ高い経済成長を実現する社会では26センチメートル〜59センチメートル)と予測(第3次評価報告書(988センチメートル)より不確実性減少)

5. 2030年までは、社会シナリオによらず10年当たり0.2度の昇温を予測(新見解)

6. 熱帯低気圧の強度は強まると予測

7. 積雪面積や極域の海氷は縮小。北極海の晩夏における海氷が、21世紀後半までにほぼ完全に消滅するとの予測もある。(新見解)

8. 大気中の二酸化炭素濃度上昇により、海洋の酸性化が進むと予測(新見解)

9. 温暖化により、大気中の二酸化炭素の陸地と海洋への取り込みが減少するため、人為起源排出の大気中への残留分が増加する傾向がある。(新見解)

 

 結論に簡単に目を通すだけで、ぞっとするような内容がいくつも並んでいる。温暖化の結果生じたこと、これから予測されることいずれもが、われわれ人類が産業革命以降、国策として進めてきた近代化、産業化の中で化石燃料を野放図に使用し、熱帯雨林を中心に森林を伐採し続けてきた咎(とが)である。

 

そうしたなかで未曾有のハリケーン・カトリーナを1昨年経験した米国のブッシュ大統領は123日の一般教書演説においてガソリン消費を10年以内に20%削減させる数値目標を掲げ、エタノールなど再生可能燃料の利用促進と乗用車と小型トラックの燃費基準の強化を訴えるなどこの目標を達成することが「地球の気候変動という深刻な課題に立ち向かう助けとなる」と、気候変動と正面から対決する強い姿勢を見せつけた。

 

 さらにIPCCとほぼ同時期に開催された世界中の政財界のリーダーたちが集うダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)においても、温暖化をテーマにした17もの分科会が設けられ、いずれも満員の盛況であったという。世界のリーダーたちが一同に会する場で地球温暖化についてこれまで以上の強い関心を示したことは一歩前進ではあるが、それほどに温暖化の危機が身に迫っていることの証でもあり、その評価は複雑である。

 

温暖化防止は待ったなし!(上)

温暖化防止は待ったなし!(中)
温暖化防止は待ったなし!(下)

 

米国海洋大気庁(NOAA)のマウナロア観測所は、ハワイ島のマウナロア山(標高4169m)の北側山腹(同3400m)の高所にある。マウナロア山は海洋底からは17000mもの高さを誇る世界最大の火山としても有名である。その山腹にある観測所ではわれわれ人類をふくめ地球上の生物にとってきわめて重要な測候が続けられている。1957年から半世紀にわたり大気中に存在する二酸化炭素いわゆる炭酸ガスの濃度を計測し続けているのである。

 

炭酸ガスはメタンや亜酸化窒素、フロンガスとともに温室効果ガスと呼ばれ、いまや世界的問題である地球温暖化の元凶となっている気体のことである。最新数値となる2002年のOECD加盟国の炭酸ガス換算の温室効果ガスの排出総量は1522400t(環境省「環境統計集」。以下断りないものは同様)であるが、そのうち8割を占めるのが炭酸ガスである。温暖化問題といえば炭酸ガス規制と叫ばれる所以である。

 

 一方で周知のことだが、地球をおおう大気の主成分は窒素(78%)と酸素(21%)である。残りあと1%のなかに炭酸ガスなどの温室効果ガスが含まれている。その微量とも言える気体の存在が、実は地球上の生命を守っていることも事実である。もし大気中に温室効果ガスがなければ、地表温度は零下18度にまで下がり地球上に生物は生き続けることはできないと言われている。いわば地球上の生物は温室効果ガスのお陰で、生き続けることを許されてきたのである。

 

それではなぜ、いま世界中で温室効果ガスが目の敵にされ、その削減が大声で叫ばれているのだろうか。それは美しい地球を守っていた自然の摂理である1%の微量気体の微妙なバランスが崩れ始めたからである。産業革命以降に徐々に上昇をはじめた温室効果ガスの大気中濃度がここにきて急速な上昇を示し、地球の種の保存に適度であった地表温度15度が上昇し始め、地球環境に重大な影響を及ぼし始めたからである。

 

337ppmとは1960年のマウナロア山の大気中の炭酸ガスの年平均濃度である。そして2004年の数値は377ppmである。この44年間で19.1%もの増加を示している。アークライトの水力紡織機の発明(1769年)に始まる産業革命以前の18世紀の中頃までは、南極の氷床コアの分析等から炭酸ガス濃度は280ppmだったと推測されている。

 

そのときから1960年までの約200年間で炭酸ガスの濃度は20%の上昇を示す計算となる。しかし、その後の40年余でほぼ同じ19%の上昇をした。明らかに炭酸ガス年平均濃度の上昇速度は加速化している。

 

地球の生命を守るはずの温室効果ガスの濃度が上昇することは、温室効果が高まり、地表温度が上がり温暖化が進むことになる。温暖化の影響がすでにわれわれの周りで顕著となってきている。熱波など異常高温、大寒波など異常低温、異常多雨や異常少雨、森林火災や旱魃、大規模なハリケーン・台風やサイクロンの発生、ヒートアイランド現象、オゾン層の破壊、エルニィーニョ現象、海水面の上昇、表層海洋面の温度上昇、海流パターンの変化等々列挙するのに困るほどに、地球環境はこれまでにない大きな変動を見せている。誰しもが何か地球環境に不気味な変化が起こっていると感じざるを得ないほどに異常気象のニュースが最近は毎年、いや毎日のように世界中から送られてくる。そして不順な気候の結果、農産物や水産物の収穫量にも多大な被害が出ている。

 

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