近所の知人の話しを聞いて驚いた。

その知人の苗字を仮にAさんとしよう。Aさんの娘さんは既に他家へ嫁ぎ、いまはBさんと苗字は変わっている。
その娘さんに子供が産まれた。そのお孫さんの名前をここでは仮にXちゃんとしよう。

つまり、孫のフルネームはB・Xということになる。

さて、Aさんのところにベネッセコーポレーションからつい2週間ほど前にDMが届いた。
宛名はA・Xと書かれていた。

Aさんは変だなと思いながらも可愛い孫のこと、ベネッセの勧誘DMに目を通した。

そして、孫の名前をどこかで登録なり記載したか、記憶をたどったという。
果たして、一つだけ、思い当たることがあった。

かなり前に外出した際、日本生命の街頭アンケートに記入したのを思い出した。アンケートに回答するとプレゼントが当たるというものであった。

そのアンケートにはAさんの氏名と住所、お孫さんについては名前だけを記入したのだそうだ。

娘さんとお孫さんはまったく別の住所である。

お孫さんの名前を記載したのは、それくらいしか思い浮かばないという。

そんな矢先に今回の事件である。びっくりされたのだそうだ。

事件が伝えられたのは、ベネッセコーポレーションの顧客名簿が流出、ジャストシステムがそれを名簿業者から購入、自社の営業に利用したといった構図である。

だが、Aさんは逆のケースに遭遇していたのである。被害者として只今、振る舞っているベネッセコーポレーションも個人情報をおそらくは名簿業者から手に入れ、幼児教育事業の営業に利用した。

これは推測でしかないが、AさんがA・Xという名前で、Aさんの住所宛てにDMが届くのは、先の日本生命の記載の組み合わせしかやはりないという。

知人の話しを聞いていて、それが一番、ありうるケースであるし、いろいろな業者からDMが日常的に送りつけられて来るのを経験している身として、ベネッセも同じ穴のムジナと考えるのが自然な話なのだと感じた。

ベネッセコーポレーションがやけに自社の個人情報管理体制の問題に話が及ばないようにしている風に見えるのは、穿ちすぎだろうか。