わが家のおせち料理を紹介しよう。

正月飾りの膳
取り皿を兼ねた祝い膳

わが家のおせちは三段重と取り皿を兼ねての祝い膳がついている。

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一の重
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二の重
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三の重
そして、これは家内が持ち込んだ文化であるが、わが家では元旦は関東風のお雑煮が供されるが、二日目以降は、白味噌仕立ての餡餅入り雑煮となる。
関東風雑煮
元旦の関東風雑煮
結婚当初の数年間は、二日目以降に来られるお客が餡餅入りの雑煮を食べて、目を白黒させるのを見るのが楽しみで、お正月のひとつの風物詩にもなった。
餡入り雑煮
二日目の白味噌仕立て餡入り雑煮
しかし、銀婚式(25年)、さらに真珠婚(30年)も過ぎ、珊瑚婚(35年)も間近となると、みなさん、もうわが家の餡入り雑煮に驚く人はいなくなり、元旦に来られる人の中に、掟破りの餡入り雑煮を所望する人まで出て来ているのが実態である。
白味噌の中に餡餅が
白味噌の中に餡入り丸餅が見える・・・
白味噌仕立ての餡入り雑煮は、四国は讃岐の名物というか、伝統的雑煮である。
結婚当初、「何だこれは!」と叫んでいたわたしも、正月二日のお雑煮がいつの間にか楽しみになっていることに気づき、われわれ夫婦のうえに長い月日が静かに流れて来たことを実感するのである。

あと、正月のお屠蘇(とそ)であるが、父が存命の頃は大晦日にお屠蘇を用意するのが父の仕事であった。まだ若かったわたしは、日本酒に砂糖に味醂・・・と何だかいろいろと調合し、その中に屠蘇散をつけるそんな父の姿を、まぁ、ご苦労なこったなんて横目で見るだけで、どちらかというと冷ややかに見ていた気がする。

2010_01072010年正月の光景0212
いまは味醂に屠蘇散をつけ込んだだけのお屠蘇・・・、反省してます・・・
父がいなくなり、今度は自分の役割となったが、一年目に日本酒、味醂、砂糖を適当に混ぜ、正月を迎え、家族に「これ、何?」と言われて以来、味醂に屠蘇散のパックを一日つけた簡便お屠蘇で正月を迎えるようになった。味は味醂の甘味が効いておいしいのだが、父の造った屠蘇散の香りがよくきいたお屠蘇とは明らかに別物である。

父の享年に自分の年が近づくにつれ、そろそろ本物のわが家のお屠蘇造りに励まねばならぬと考え始めている。