AFCアジアカップ2011カタール大会の決勝戦を午前3時過ぎまでテレビ観戦した。興奮覚めやらず表彰式も観てしまった。

 

延長戦後半4分、長友佑都からのクロスを李忠成が相手ゴールネットを揺らすボレーシュート。延長戦を含めた120分の死闘に決着がついた瞬間であった。

 

こう書くとたった2行で済む。しかしこの120分は観る者にとっても長かったし、しんどかった。平均身長4cmの高さの違いは想像以上であった。さらに豪州選手の厚い胸板という「ガタイ」の違いも日本選手の体力を極限まで消耗させ、観戦者も延長戦に入ると「のど飴」渇望症状で、また年金予備軍にとっては血圧計装備が必要な怒涛の「胸キュン」襲来のリフレイン。

 

そうした厳しい、いや、怖ろしい状況を打ち破っての決勝戦の勝利である。

 

昨年の8月30日に就任したザッケローニ監督のアジアカップを通じた采配も見事。素人がよく言うが、たった5ヶ月で日本代表チームをアジアのトップに導いた。

 

決勝戦での香川真司の骨折欠場で攻撃力は明らかに落ちた。素人目にもそれまでの流れるようなパスワークやペナルティエリア内でのドリブル突破といった攻撃の形が影をひそめた(いやぁ、偉そうに書いてるな・・・。でも、勝ったからいいさ!)。

 

でも、この決勝戦の泥臭い守備と攻撃は、なんだか「日本らしい」なぁと感じた。みんなでゴール前で必死に体を張る。何度、跳ね返されようが繰り返し、サイドからクロスを上げる。ホント、泥くさ!!

 

こうした選手の姿を見るうちに、わたしの胸になんだか熱いものがこみ上げて来た。何度も大男に立ち向かっては跳ね返されてゆく若者たち。でも、立ち上がって、もう一度ゴールを目指して向かってゆく・・・

 

いま閉そく感に満ちたこの日本に必要なものは、この「勝利へ向けた執念」とそれを成し遂げるために泥臭いが「物狂おしい」気迫に満ちた行動力なのだと、この若者たちに教えられた思いである。

 

ザック・ジャパン、本当におめでとう。そして、勇気をもらったオジサンも今日から頑張るぞ!