828日、福岡国際空港から対馬海峡を飛び越え、定刻の午後4時に浅茅湾東南奥、本島のほぼ真ん中に位置する対馬空港へ降り立った。これから34日の神々を巡る対馬の旅が始まる。

 


対馬海峡(デジカメで撮影可能な上空から)

対馬海峡に小さく浮かぶ小島が見える(同上) 

 

 空港へ迎えに来てくれた従妹家族の車で対馬グランドホテルへ直行(5分)、まず、チェックイン。従妹夫婦は小学校の教員であるが、長崎県の教職員には原則、4年間の離島赴任が義務づけられている。今年が彼らの対馬における最後の夏になるというので、押しかけた次第である。

 


宿泊先の対馬グランドホテル


日本海を見晴らすテラス

コテージ
ロッジに泊る。この先右手階段を下りると日本海の磯に繋がる


磯辺から日本海に昇る朝陽を(29日早朝)


水平線に朝陽が(同上)


素晴らしい朝焼けの空(同上) 

 

そして、ホテルでの休憩もそこそこにお目当ての和多都美(ワタヅミ)神社へ向かうことにした。予め、当日の干潮が午後430分であることを調べておいた。

 

干潮時でないと和多都美神社の海中に立つ鳥居の傍に歩いて行けない。また、潮溜まりにあるはずの阿曇磯良(アズミノイソラ)の墓との伝承のある磐座(イワクラ)が水没していては堪らないと思ったのだ。

 


和多都美神社


干潮で全貌を見せる磯良恵比寿 

 

 車で約40分。和多都美神社(豊玉町仁位)は、仁位浅茅湾の奥にあった。潮が引いた「真珠の浜」に降りて、早速、歩いた。残念ながら一之鳥居はわずかに足元を潮に濡らしていたが、二之鳥居と一之鳥居の土台がしっかり見えた。

 

 

真珠の浜に下りて、三之鳥居から拝殿を臨む



二之鳥居から一之鳥居を


二之鳥居正面から拝殿方向を

 

 右手の堰堤の突端の辺りが、山幸彦の神話に出てくる潮満瓊(シホミツタマ)・潮涸瓊(シホフルタマ)の宝珠にちなみ「満珠瀬」と呼ばれる場所である。その土手の上に潮満瓊をささげる豊玉姫の銅像が建っていた。


この堰堤の突端の辺りが満珠瀬




 晩夏の夕暮れ、干潮の真珠の浜にはわれわれ以外には人っ子一人いない。ただ、両脇に迫る小高い山から蝉しぐれが降り注ぐのみである。

潮満瓊(シオミツタマ)を奉げる豊玉姫の銅像

 


刻々と潮が満ちてくる浜に静謐の時間が・・・ 

 

 海神、豊玉彦命の宮殿の地を静謐の時間が充たした瞬間である。

 

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 2」で、和多都美神社の由緒等詳細を語る。


神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 2(和多都美神社) 

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 補足(参考・引用文献について)

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 番外編(三柱鳥居と天照御魂神社の謎)

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 3 和多都美神社の玉の井


神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 4(大吉戸神社・鋸割岩・金田城・和多都美神社)

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 5(鴨居瀬の住吉神社)

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 6(鴨居瀬の住吉神社・赤島)

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 7(梅林寺)

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 8(鶏知の住吉神社と阿比留一族)

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 9(雷命(ライメイ)神社)

神々のふるさと、対馬巡礼の旅 ―― 10(太祝詞(フトノリト)神社)