普天間基地の移転先決定の先送りが、15日、民主・国民新・社民の3党間で合意されたという。
「は〜っ?」というのが、正直なところである。移設先を今は決めないことを決めた? 「えぇ〜!」である。

 この連立政権は国民を馬鹿にしているのか? いったい何がやりたいのか。普天間問題は3党の足並みを乱すため、この難しい問題については先送りして、政権維持を最優先ということなのだろう。

 こんな無責任な政権はいらない。鳩山首相が「日米関係を重視する」と口先でいくら言おうが、「Trust me」と胸をたたいた日本の首相に対し、米国は今後、その言葉に信を置くことはないだろう。、「Trust me」の結果が先送りでは、「ふざけるんじゃない!」というのが、誰しも思うところではないだろうか。

馬鹿にするのもいい加減にしてほしい。

これは米国が言うだけでなく、日本国民も同様に叫びたいのだ。

米国との関係悪化を見越したうえで、対等な日米関係の構築というのであれば、当然のこと、民主党は次の一手を用意しているのでしょうねと、ここで念を押しておきたい。普天間の移転先も決めないというのであれば、米国が「それなら国防は勝手にやれ」と言い出した時の、覚悟はしているのだろうねと、言いたいのである。

 この国が米国の核の傘に守られているという事実は重い。米国を怒らせたうえで対等というのであれば、核の傘から抜け出す覚悟があるということだと、考えるのが国際社会の常識である。

 民主党はその腹をどう決めているのか。鳩山首相は、その腹が固まっているのか。ここまでの首相や同党の言動を見ていて、そんな腹など何も決まっていないと考えるのが普通である。

 そして、社民党も政権与党である。普天間基地の具体的移転先も未検討なまま、ただ反対、県外、海外と叫ぶのも、あまりにも無責任。政権の一角を占める党としての責任感の希薄さに、あいた口は開いたままである。

 国民はこの連立政権の行く末にもう、期待することをやめねばならぬ。とくに民主党の党益、政局のみに意を用いた政治運営に、早過ぎるというかも知れぬが、駄目だしをするしかない。政権与党は将来にわたる国益について重大な責任をもっているのだという、当たり前のことを知らねばならぬ。