今年の桜は一週間ほど早く満開となった。例年、聖光寺の桜はゴールデン・ウィークの後半に見事な満開の姿を見せてくれる。今年はそれが一週間ほど早まったようで、境内の桜の多くが葉桜となっていた。
山の樹木のわずかな芽吹きが遅い蓼科の春の訪れを知らせる。
息子のお薦めで「滝の湯」ホテルの温泉へ外湯をもらいに行った。 「源泉かけ流し」といって、湯量の多いところでないと「かけ流し」とはいかないのだそうだ。温泉ブームの最近は湯を循環させて使う温泉が増えたとのこと。そういうことで「滝の湯」は昔ながらの「かけ流し」で源泉温度も53度、湯量も豊富で湯船から湯があふれ出す音も何となく贅沢に感じた。湯船の温度も幾分高目で43度と、温泉好きにはこたえられない。 その温泉へ向かうのに渡り廊下を渡るが、その下には「滝の湯川」が流れている。廊下からの景色が渓谷の風情を惹き立てる。 川沿いに建つ水車小屋と桜樹が一幅の絵のようで素晴らしい。 そして滝の湯川の瀬音を聴きながら浸かる野天風呂と謳う屋外の風呂も景色、渓流の音に交じる野鳥の啼き声・・・。ことさらに静寂を感じてしまう。 喧噪の都会を離れ、暫しの憩いの時を過ごした。