彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

August 2015

2015年の晩夏の蓼科、八千穂高原自然園を逍遥

孫がやって来て慌ただしかったお盆。娘や息子夫婦も帰っていった翌日、蓼科の山荘へ向かった。最近はグループホームへ入ってしまった娘もいっしょに来ることも少なくなり、山荘へは家内と二人で行くことがとみに多くなった。


雨模様の日々が多いとの天気予報のなか向かった蓼科であったが、移動した日の17日に弱い雨が降っていたほかは幸いにも曇り日和の穏やかな天気がつづいた。


その曇り晴れのお天気の一日、メルヘン街道(国道299号)をひたすら駆け上がり、麦草峠を越えてから佐久方面へ下ったところに八千穂高原自然園はある。

1・麦草峠

その自然園へ辿りつく前、麦草峠を越えてから5kmほど下った標高1706mのところに“レストハウスふるさと”という食事処がある。

2・レストハウスふるさと

食事の必要がなくともぜひここで休憩をとって欲しい。

3・標高1706m

というのも、そこからの絶景がお勧めなのである。佐久の町を見下ろし、その向こうに浅間山が見える。この日は山頂に雲がかかり残念ではあったが、雲のない日であれば超絶景スポットであることは請け合いである。

4・雲に隠れた浅間山・レストハウスふるさとから

この写真でここで味わえる解放感は皆さんに届くのではないだろうか。

その絶景を楽しんで10分弱でいよいよ八千穂高原自然園に到着する。

5・八千穂高原自然園管理棟
八千穂高原自然園管理棟

お盆も過ぎたということだろうか、園内に人影は少ない。一周するのに30分コース(白の径)、50分コース(青の径)、80分コース(緑の径)と三コースあったが、われわれは緑の径をゆき、途中で青の径へ入って2時間弱をかけてのゆったりとした散策であった。

6・八千穂高原自然園園内
自然園園内

園内には滝や湖もあり、散策路の路傍にはもう盛りは過ぎた高原の夏の花や秋の気配を届ける花など目を楽しませてくれる見どころがたくさんある。


まず、飛龍の滝にぶつかる。

7・飛龍滝

落差は大したことがないのに、その瀑布の音はまさに森閑とした森の中に千丈の落差を感じさせるものである。


次にもみじの滝へ向かうが、道端の可憐な花が訪う人々を迎えてくれる。

8・フシグロセンノウ  9・ツリフネソウ
フシグロセンノウ             ツリフネソウ

立ち止まっては一枚。

10・苧環(オダマキ)  11・ナンバンハコベ(ナデシコ科)
苧環(オダマキ)             ナンバンハコベ

また、一枚。

12・カワラナデシコ
カワラナデシコ

そして、また、一枚・・・

13・コウリンカ
コウリンカ

と、なかなか散策の径の捗(はか)が行かない。もちろん、時間はいくらでもあるのだから・・・急ぐ必要はさらさらない。


やがて、もみじの滝に到着。

14・もみじの滝

この滝は小ぶりであるが、趣のある好みの滝である。ほんとに小さな滝壺がまた可愛らしい。


そして、もみじ橋と名付けられた木橋はなかなか乙なものであった。

15・もみじ橋

途中で蜻蛉が蕾に停まっているのを見つけた。パチリと一枚。

16・蜻蛉
見事なショット!!

そして、緑の径の奥にトリカブトの花が咲いていた。

17・トリカブト

初めて見たが、思ったほどの毒々しさはなく、この根っこに猛毒が宿っているとはなかなか信じがたい。


そして、途中から青の径へ入り、遊亀湖の畔に出た。

18・遊亀湖

園内の渓流をせき止めてできた湖だということで、流出口には堤防状のコンクリートが流れを塞ぐように立ちはだかっているのだが、この人工的な景観がなぜだかストンと胸に落ちる不思議な景観であった。


そこを過ぎると、もう管理棟へまっしぐら。往きに通り過した鹿害防護柵をめぐらした園内を通過する。そこにはようやく花をつけ始めたというヤナギランが見えた。

19・ヤナギラン

そのヤナギランの脇に黄色も鮮やかなアキノキリンソウが咲いていた。

20・アキノキリンソウ

最近の鹿害はますます大きくなり、信州の高原のいたるところでこうした無粋な柵を見受けるが、これも美しくも可憐な花を守ってゆくには当然、必要と思わねばならぬ。


そう云えば、この日、別荘地内で小鹿に遭遇した。

21・小鹿かがいました

カメラを向けてもキョトンとした可愛らしい瞳でじっと見つめられると、そうした鹿の害も大変だと感じつつも、つい、かわいいと思ってしまうのもこれまた正直な気持ちではある。


八千穂高原自然園へ出たあと、少し先にある白樺の群生地と八千穂レイクを訪ねた。
白樺の群生地は予想以上の景観で、今度は青空がぜいたくに広がった日にゆっくり来ようと二人で語り合ったほどに、なかなか雰囲気のよい場所であった。

22・白樺群生地

また、そのすぐ横にある八千穂レイクは“恋人の聖地”に認定されたのだとか。

23・恋人の聖地 八千穂レイク

白樺群生地と八千穂レイクを二人でゆっくり語り合いながら散策すれば、なるほど、恋も成就するだろうなと感じさせる↗↗なデートスポットでもあった。


そんないろいろなことを心に映しながら、2015年の蓼科、晩夏の一日は静かに過ぎていった。そして、こうした時間がゆったりと流れゆく人生のステージにわれわれ二人はもう立っているのだとしみじみと感じさせられた一日でもあった。




 

 

松花堂ゆかりの地・石清水八幡宮を参詣し、松花堂弁当を食べた=吉兆・松花堂店

京都府八幡市八幡女郎花43 

075−971−3311


最近は随分とポピュラーとなってしまったが、昔はちょっとしたお店でお昼をとる際に、松花堂弁当といえばお洒落で少々高級感の響きをもったお弁当であった。

1・吉兆・松花堂
モダンな吉兆・松花堂店

その松花堂弁当ゆかりの地が京都の南部に位置する八幡市に鎮座する石清水八幡宮である。

0・雨の石清水八幡宮
雨中の石清水八幡宮参詣でした

この7月に八幡宮を参拝した折りに、話のタネにとこの食いしん坊夫婦はタクシーを駆って吉兆・松花堂店へ向かった。

2・松花堂入口
吉兆・松花堂店玄関

吉兆の松花堂店は京阪電鉄八幡市駅からはタクシーで10分弱のところに位置する。

10・八幡市駅タクシー乗り場
京阪八幡市駅前のタクシー乗り場

そこで、なぜ、松花堂弁当が吉兆なのかということだが、答えは簡単で、吉兆の創業者湯木貞一が考案したものであるからである。


石清水八幡宮にあった瀧本坊の住持であった昭乗(俗名 中沼式部)は寛永の三筆(近衛信伊・本阿弥光悦)の一人に挙げられるほどの文化人で書や絵画、茶の湯にとくに秀でていた。55歳の折、瀧本坊の焼失を期に、現在、石清水八幡宮境内に跡地が残る松花堂と名付けた方丈で隠居生活に入る。


その昭乗が農家で種入れとして使われていた箱の内部を十字に区切った四つ切り箱の意匠に興趣を覚え、同様式の箱を茶会において煙草盆や絵の具箱として使用していたという。


それから時代が遠く下がった昭和8年、松花堂昭乗の旧跡での茶会で部屋の片隅に置かれた四つ切箱に目を留めたのが吉兆の創業者の湯木貞一である。その四つ切箱を茶懐石の点心などを盛りつける器にしたのが好評を得て、以降、松花堂弁当という形式になっていったというのだそうだ。

9・四つ切箱
十字に区切られています

その所縁の地でいただく松花堂弁当。小奇麗な店内には筝曲が流れ、雰囲気もよい。

4・店内

もちろん、即行で松花堂弁当を注文。お値段は4000円とお弁当にしては高いが、これも話のタネの値段の内。

3・メニュー

そして、早速、運ばれてきたのがこの真正・松花堂弁当である。

5・真正・松花堂弁当

蓋を開けると、彩りも鮮やかなお弁当である。味は上品で申し分ない。

お弁当にはそのほかに椀物とご飯、香の物がつく。

7・椀物

そして、デザートと流れるようにサービスされて、実に気分は良い。

8・デザート

二人とも完食で、御馳走様でした〜!!


当日は雨が降ったり止んだりのあいにくの天気であったためレストランから一部を眺めるのみで散策はあきらめたが、茶室などが点在する広い日本庭園や美術館を鑑賞できるのも、松花堂店の楽しみである。


そして、今度はどなたかが八幡様を拝んだら必ず立ち寄ると書いておられた、八幡市駅前にある朝日屋さんで棒寿司とおでんをたべてみたいと、この食いしん坊はさらにその食い意地を両サイドに目一杯、張らせるのでありました。



 

 

 

 

 

 

京の奥座敷、貴船で川床料理を楽しんだ=貴船の料理旅館・ひろや

貴船神社の七夕祭りのライトアップを鑑賞するついでに、貴船の料理旅館“ひろや”で川床料理を堪能した。

ひろや全貌
ひろや全貌・左手の赤い幟、貴船神社総本宮

ひと月前に予約を入れたが、七夕の頃の京都はまだ梅雨開け前であろうとたくさんある貴船の川床でも料理のおいしいところをと思い“ひろや”にした。


というのも、雨が降った場合は川床ではなく部屋食となるため、生憎の時のため、せめて料理のおいしいところを考えた次第。翌日が7月7日の貴船神社の大切な例祭”水まつり”であったが、裏千家による献茶のあとの茶席の本席は常に”ひろや”の大座敷で行われるとの由。実際に貴船神社の鳥居前にその旨、案内が記載されていた。

茶席本席はひろや

その深慮遠謀は幸か不幸か見事に当たってしまい、当日の空は雨模様。奥宮と結社(中宮)の参拝を終えた3時過ぎに雨が降り出し、少し雨脚が強まってくる。

貴船神社・奥宮
貴船神社奥宮

幸いに貴船神社総本宮は“ひろや”の真ん前。折り畳み傘一本だったわたしたちはそこで大きな傘をお借りし、総本宮はまったく濡れることなく参拝できた。ひろやの予約は5時であったが、早めの4時前に入店。

ひろや玄関
ひろや 玄関

やはり雨のため、残念だが部屋で食事とのことで、座敷へ案内される。畳部屋であるが、最近増えてきたテーブル席であった。部屋から川床が見おろせる。

部屋から見える川床

仲居さんが「雨が上がれば、途中からでも川床へ移動しますが」との有り難いお言葉。


料理は八寸からはじまる。

八寸

夏の趣向を凝らした料理には、お〜っ!と歓声が上がるほど。

若鮎が貴船の渓流に游ぶかのように塩で川の流れを描いた鮎の塩焼きは箸をつけるのがおしいほどの出来栄えである。

鮎の塩焼き
若鮎、渓流に游ぶ

味はもちろん、焼きも頭からかぶりつけもの、なかなかであった。

夏の趣向

天然氷でしつらえた器に盛られた刺身も、涼感を誘い、目も喜ばすなかなかなエンターテイメントであった。

氷の器に盛られたお刺身

そんなこんな、煮物、椀物などをいただいた食事も後半に、雨が上がり川床の用意が成ったということで、川床へと移動した。

ひろや 川床

川床の席へ座ると瀬音が耳を聾すほどで、自然の中に身を置いて食事をいただいているという実感は120%、爽快感も急上昇!!

川床料理

そこで、残りの食事の天麩羅などをいただきながら、熱燗の日本酒を一献。7月というのに雨あがりの天気ということもあり、肌寒かく感じたのである。


陽も落ちて提灯に灯も燈ると、川床の風情もまた一段と興趣を枡。お客がチラホラと集まって来て、賑やかな談笑が始まっている。

川床に灯が燈る

しかし、耳に届くのは川音のみで、お客の満面の笑顔が目に入るのみである。




食事を終えてからは、仄かに暗くなった貴船神社境内でライトアップされた笹飾りを鑑賞した。

貴船神社笹飾り
幻想的な貴船神社の笹飾り

その後、“ひろや”の車で貴船口まで送っていただいた。


京の奥座敷、貴船の七夕の日、貴船神社をゆっくりと逍遥し、川床料理を堪能しつくした充実した一日であった。



 

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