彦左の正眼!

世の中、すっきり一刀両断!で始めたこのブログ・・・・、でも・・・ 世の中、やってられねぇときには、うまいものでも喰うしかねぇか〜! ってぇことは・・・このブログに永田町の記事が多いときにゃあ、政治が活きている、少ねぇときは逆に語るも下らねぇ状態だってことかい? なぁ、一心太助よ!! さみしい時代になったなぁ

April 2015

話のタネに浅草の“大黒屋天麩羅”でボリューム満点のランチをした

台東区浅草1-38-10  03-3844-1111


浅草に行くたびに、一度は“大黒屋”のごま油で揚げたあの真っ黒な天麩羅をたべてみたいと思いつつ、何十年が過ぎた。


この度、ようやくその念願の大黒屋の天丼にありついた。

1・大黒屋天麩羅の玄関
大黒屋入口

前掲の平成中村座の観劇に際し、長年の懸案を解決すべくここでランチを摂(と)ろうと考えたのである。浅草寺でまずしっかりお参りをし、大事な御朱印をもらってから、ちょっと遅めのお昼になったがと、伝法院通りにある老舗大黒屋を訪れた。

2・伝法院通り
伝法院通り西側

店へ近づくと、え〜っ・・・うそっ!! 午後1時40分。昼食の時間は過ぎていると思ったのに・・・この行列は何だぁ〜

3・行列が折り曲がっています
雨のそぼ降るなか、待っていますね・・・

数えると20数名。伝法院通りから店の角を曲がって、行列も折れ曲がっている。どれほど待つのだろう。この日は雨が降ったり止んだりの生憎のお天気。


ほかにしようか、でも今回、食べないともう機会はないかも・・・などと迷った末に、頑張ってみようと行列がとても苦手なわれら夫婦が、小雨降るなか気合を入れて辛抱したこと20数分。ようやく店内へと招じ入れられる。

店内は外人さんだらけ
向こうの三組、全員、外人さんでした

メニューを見て、周囲のお客を観察して、オーダーした。

名物は海老4本がのる海老天丼(1950円)とはわかっていたが、そのボリューム感を目にすると、いかに食いしん坊のわたしでも尻込みする。


結局、二人とも仲良く、えび1本、きす1本、かき揚げ1本の天丼(1550円)を注文した。待つこと15分。どんぶりが目の前におかれた。

5・丼ぶりからはみ出しています

はみだしている・・・天麩羅が・・・おそるおそる、蓋をあけると・・・

6・すごいボリューム
思ったほど、真っ黒ではありませんでした

お〜っ、一番、少ないイメージで頼んだ丼ぶりでこれですか?いや、大変なランチです。早速、箸をつけるが、上手に食べないと天麩羅がこぼれてしまう。そして、やっと、白いご飯が見えてきた。

7・よやくご飯が見えてきた・・・
なんか、露天掘りをやってるみたいでした

何とまぁ〜、これは高齢化社会に貢献するわれわれ夫婦には、さすがに荷の重いランチである。量の問題に加えて、ごま油がやはり、この年になるとキツイ。少々の量であればアクセントとなって食欲を誘うのだが、ここまでくるともうお手上げ感いっぱいでアップアップ。


最後は大黒屋さんに申し訳なかったが、少し、丼ぶりに残してしまった。でも、念願の大黒屋天麩羅を口にできて、浅草へ来てはいつも何か忘れ物をしたような気分になっていたことも、これで終了となるに違いない。


やはり、大黒屋は学生時代に行くべきお店なのだろうが、その時は、ランチにこんなお金使えないし、なかなか世の中、うまくいかないものだと語り合った老夫婦でありました。


それにしても、この“大黒屋天麩羅”、お客の8割は外人さん。海外の旅行ガイドに多分、浅草寺と大黒屋はセットでのっかっているのかもねと、思った次第。


そして、家内がひと言。「これが日本の天麩羅料理と思われるのも、ちょっと複雑ね」

なるほど、カウンターに陣取って好きなネタを選んで目の前で揚げてもらう・・・そんな粋な“お天ぷら”も試してほしいものと感じたところでもあった。


でも、おいしかったですよ、大黒屋さん。ますますの高齢化社会に向けて、半ドンみたいなメニューってどうでしょうか。これだと、もう一回、行くことができるかな。年寄りの愚痴でございました。失礼!!


それと、やはり、浅草で大黒屋天麩羅、これって話のタネにはぜったいなりますよ・・・


“日本橋OIKAWA”で季節感あふれる粋なランチはいかが?

蘇民将来(ソミンショウライ)の心が映えるおもてなしの京風割烹、日本橋・”OIKAWA(おいかわ)“(2013.5.15)

大学のゼミの友人とランチを共にした。彼もわたしも既に隠居の身である。したがって、最近は夜ではなく、ランチをしながら近況を報告し合うことが恒例となっている。しばらく彼が体調を崩していたこともあり、これまではお酒なしの純粋なランチである。


しかし、今回、そろそろ軽く一杯くらいどうだいと声をかけたところ、大丈夫だよとの返事が戻って来た。これで、決まり。彼の気が変わらぬうちに、早速、日本橋OIKAWAに予約を入れた。

1・OIKAWA
日本橋OIKAWA

OIKAWAは東西線・浅草線・銀座線の日本橋駅D1出口(昭和通りと永代通りの交差点)から徒歩1分、走って10秒ほど、昭和通りのひと筋南の路地裏にあり、アクセスはきわめてよい。

2/日本橋OIKAWA 昭和通りの裏筋、永代通りから入る
永代通りから入ると左手にOIKAWAのロゴ

したがってと言おうか無理からぬことと言うべきか、店はオフィスビルの谷間に立つ小さなビルの一階に構え、京割烹店の風情をそのアプローチに感じることは至難である。


ただ、店先にいったん立つと、間口一間ほどの玄関にしつらえられた造作に店主の和風文化へのこだわりや二十四節気、雑節といった季節感への繊細な感性が見てとれ、料理への期待度が弥益すことは確かである。

3/菖蒲の葉が飾られた玄関
ここには季節があります

当日は軒先に菖蒲の葉っぱを翳し、三方には新筍が載せてのあ〜、もうすぐ五月だなと季節を感じさせてのお出迎えである。


そして、店内はと言うと、おさえた照明と簡素な飾りつけの効果であろうかいたって落ち着いた雰囲気を醸しだしている。

4・店主の笈川智臣さん
店主・笈川智臣氏

言い換えれば、ビル街の路地裏という無機質な世界を抜けてくることによって、OIKAWAの敷居をひと跨ぎすることが、逆に、緑苔を敷きつめた中庭の情感あふれる小空間へ引きずり込まれたような感覚を覚える、そんな空間のコントラトも興趣が尽きないところである。


さて、OIKAWAの“売り”であるが、ひと言でいうと、季節感いっぱいの新鮮な食材を使った創造性豊かな料理とそれに合わせて勧められる絶品の日本酒であるといえる。


京の“たん熊”で修業を重ねた店主・笈川智臣さんの食材に対するどん欲さとそれを活かす確かな腕により、他のお店ではなかなかお目にかかれぬ旨くて珍しい料理が供される。したがって、最近では呑ん兵衛に加えて食いしん坊となったわたしには、何とも堪(こた)えられぬお店のひとつになっているのである。


そんなOIKAWAでの当日のメニューは次のとおりである。

先付その壱:白魚・筍・タラの芽・木の芽田楽・花弁京人参

5・先付 白魚・筍・タラの芽・木の葉田楽・花弁京人参

先付その弐:筍の姫皮・花山椒

6・先付 筍の姫皮と花山椒和え

椀:桜えび・うど・飛竜頭・揚おろししぼり生姜・松露

7・椀 桜えび・うど・飛竜頭・松露・揚おろししぼり生姜
手前の丸いのが松露

向付:甘鯛の昆布〆・鯛の白子・ポンズジュレ

8・向付 甘鯛の昆布〆・鯛の白子・ポンズジュレ
鯛の白子、食感が最高

八寸:海鼠腸(このわた)、伊達巻・コゴミ・車エビ、飯蛸・グリーンアスパラ・ヨモギ麩、蕗の薹

9・八寸
八寸、二人前が長いお皿で・・・
10・八寸 このわた・蕗のとう  11・八寸 飯蛸・車エビ
このわたと蕗          飯蛸と車エビ

煮物:若竹煮 筍・鮑・若菜・うど・たたき木の芽・赤万願寺など

12・若竹煮 筍・鮑・ウド・赤万願寺
豪快に筍を器にします

ご飯:長野県産まぼろしの米 漬物盛合せ

水菓子:フルーツポンチ 小玉スイカ・メロン・ブルーベリー

13・水菓子 フルーツポンチ

甘味:草餅


干菓子とお薄

14・干菓子・oikawaです  15・お薄

料理はひとつひとつの調理も手間の入った、どれも季節感あふれるものである。

ことに新筍を器となした若竹煮や希少な松露を使った椀物などは、目にした瞬間に天晴れとつい口走ってしまう出来で、もちろん味も上品なことはいうまでもない。


松露なるものを見せてもらったが、直径2cmを少し超える大きさのものはこれまで笈川氏も見たことがなかったとかで、大変、貴重な松露を戴けたと感激した。

16・松露
これが松露です

さらに、友人もOIKAWA、最高だ!といたく喜んでくれたことも嬉しいの一言に尽きた。


もうひとつのOIKAWAの魅力である日本酒であるが、その銘柄の揃え方は半端ではない。いつも、その季節、供される料理に見事にマッチした日本酒を提供してくれる。それは彼の非凡な舌があってこそのことであり、その多彩な品揃えにいつも感じ入っている。


加えて、並のソムリエなどとてもおよばないと思うのだが(本物のソムリエに会ったことがないので実はよくわからないのだが)、酒の品評の仕方がとりわけ見事である。評する言葉はとても具体的でわかり易くかつ表現力豊かであり、料理を一段と美味しく感じさせてくれる。そんな笈川氏の当日のお勧めが四品、目の前に呈示された。

17・本日のお薦め
的確な品評で本日のお勧めです

そこで、この日は栃木県・松井酒造店の“松の寿”の最高ランクである大吟醸・”源水点”と富山県・枡田酒造店の大吟醸・“満寿泉”をいただいた。

18・源水点・酔鯨  19・満寿泉・米のささやき
源水点と満寿泉

とくに“源水点”は、さらっとした口当たりなのだが、口中に薫りのとろみのようなものを感じさせる銘酒であった。なるほど、2012年のインターナショナルワインチャレンジで「ゴールド」を受賞したのも頷ける逸品であった。


ちょっと我儘もきいてくれるOIKAWAを二人占めにしての久しぶりの旧友とのランチ。あっという間に花が咲き、散っていった今年の四月。

滝山城跡桜の園
都立滝山公園の山桜

そんな気ぜわしかった卯月にまったりとした素晴らしいひと時を演出してくれた店主に心より感謝の気持ちを表わして、筆をおくこととしたい。


追伸。そんな安らぎのあるランチを演出してくれる“日本橋OIKAWA”、ご興味がある方はちょっと店主に我儘を言ってみられたらいかがでしょうか。


穂高神社で幻のザラメ味噌煎餅に遭遇、癖になる旨さ!!

湧水の都・安曇野の早春を賦す(2015.3.30)
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3月下旬に急遽、早春の安曇野を訪ねることになった。

1・早春の常念岳と有明山
常念岳と有明山

穂高神社への参詣が大きな目的であったが、ご祭神の穂高見命のご利益であろうか、御船会館の脇に“幻のざらめ味噌煎餅”という大きな暖簾というのだろうか下の写真のような大風呂敷?で目を引く店があった。

2・御船会館の真横にあります


「信州 有喜堂」
 (本店 松本市両島7-17)というお店で、支店と言ってはなんだが、穂高神社の境内に小さな売場を構えている。

3・信州 有喜堂・保高神社店
信州有喜堂・穂高神社店

当社HPの口上に、「1枚を3日3晩かけて作る揚げ味噌せんべい」、「味噌せんべいは、オリジナルの合わせ味噌を、100%国内産米のお煎餅に塗っては乾かし、塗っては乾かし、丹精こめて1枚1枚を時間かけて作りこみます」とあった。

4・まいう〜の石ちゃんも来店してました
まいう〜の石ちゃんもご来店

帰宅して、口に入れて、その売り文句は嘘でないと感嘆した。だからここに紹介する。

歯を入れるとガリッではなくザクッとした音というべきか、揚げただけだとそこでボロボロとこぼれてくるのだが、塗りがしっかりしているので塗れ煎餅特有のしなっとした感があって、非常にお上品にお煎餅を食しているってな美しき姿となる。

6・ざらめ味噌煎餅
ざらめ味噌煎餅、これが基本形

そして、幻のざらめがほんとうに味噌の味を引き立て、逆かな? 甘みが際立ってきて、よくぞこんなもの考えたものだと感心すること請け合いの一品です。

7・カスタード味噌煎餅  8・ごま味噌煎餅
左:カスタード味噌煎餅     右:ごまの味噌煎餅

写真にないけど、ねぎ味噌もなかなかでしたね。癖になるのは間違いなし。葱通の人はぜひ、チャレンジを。

えびマヨはなかなか魅力的であったが、何せ12時15分の時点でもう売り切れ。人気商品なんでしょうかね、それとも若い人たちが大量に買い求めたとか・・・、いずれにしても次に行った際にはぜひ、食べてみたいひと品である。

9・”えびマヨ”ほしかったけど、売り切れでした
えびマヨが売り切れ・・・

このブログを見て、ざらめ味噌煎餅をたべてみたいと思った方は、あなたはかなりの食いしん坊か、煎餅好き。おいしいですよ・・・この幻のざらめ味噌煎餅・・・

お買い求めは、穂高神社へお参りに行かれることをもちろんお勧めするが、松本の本店もいわゆる松本市街とは反対側に位置するので、当社HPでネット購入をするのが簡単。

10・神楽殿修復中で拝殿が正面にくっきり
神楽殿の再建工事で拝殿全体がいま見渡せます

ただ、一枚の値段が181円から208円とお高く、送料も調べてみたら本島648円 九州・北海道1,080円とかかるので、これ一枚なんて注文はできないよね。


やはり、安曇野へでも遊びに行った際に、労を惜しまず穂高神社にお賽銭をあげて、御船会館横の店で求めるのがネットの値段より一枚の値段も安いみたいだし、ご利益もあるから、そうしたほうがいいかな・・・

なんだか、最後に締まりのないこととなり、まことに申し訳ない食レポでした。




 


浅草寺に立つ平成中村座で陽春大歌舞伎を観る

4月1日の初日から5月3日の千穐楽までひと月にわたり浅草寺境内に立てられた小屋で平成中村座による陽春大歌舞伎が催されている。

7 陽春大歌舞伎

江戸の芝居小屋の雰囲気、劇場空間を愉しみたくて春の一日、歌舞伎観劇と洒落こんだ。

2・浅草雷門
浅草雷門

浅草寺本堂裏に立てられた大テントの芝居小屋。想像していた江戸風情の外観はなく、どちらかというとサーカス場のように見えた。

3・平成中村座のテント小屋
イメージと違った芝居小屋

もう少し、役者の幟やまねき、絵看板などが飾られていると気分が出るのになあと感じた。

4・平成中村座  5・平成中村座入口
芝居小屋の入口

天保6年(1835)に建てられた現存する日本最古となる四国の“こんぴら歌舞伎”の芝居小屋と同じようにとは、さすがに言うつもりはない。

4 小屋二階席
こんぴら歌舞伎の芝居小屋の内部

しかし、せめて雰囲気づくりくらい、もう少し金をかけてもらいたいと思った。

4 こんぴら歌舞伎小屋・まねきと絵看板
風情は最高のこんぴら歌舞伎

やはり、幟を目にしながら気分を高めながら小屋へ近づく。

4 小屋への坂道にも幟
金毘羅歌舞伎、この坂道に立つ幟がイイ!!

そして、あの招き看板と絵看板と出会って、あぁ、今日は芝居を愉しむんだというあの昂揚感がほしいのである。

4・小屋に掛けられた”招き看板”
まねきと絵看板は小屋の必須の条件

折角、浅草寺の本堂や五重塔にかこまれた場所で興行を打つのだからなおさらである。そこはまさに東京に残る数少ない江戸の香りを残す場所なのだから。

6・この感じ、浅草の芝居小屋です
入口は入って、お弁当売場の景色が江戸・・・かな

まぁ、芝居小屋の体裁はこの程度にして、夜の部(16時半開演)観劇について記そう。

演目は、「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」、「高坏(たかつき)」、「幡隨長兵衛(ばんずいちょうべい)」の三つ。


「妹背山婦女庭訓」は、お三輪を演じる七之助は若さゆえの華やかさはあるが、芸の方はまだまだというところか。官女たちの執拗ないじめと求女への一途な思いからそれに耐える三輪の仕草が見ものなのだが、どうもその不憫さが当方に伝わって来ぬ。

官女とのやり取りがどうもパターン化しすぎたきらいもあるのだろうか、要は胸に迫るものがない。切々たる思いが舞台上から客席まで届いて来ぬのである。

7・小屋の内
場内はそれなりの小屋の風情も

次の「高坏」であるが、中村屋のお家芸ともいうべき世話物である。勘九郎演じる次郎冠者の滑稽さが売りの舞踊劇であり、高下駄を履いてタップダンスを踊るという目玉も楽しみな演目である。


其れなりに世話物の小品としてまとまってはいたが、勘九郎もまだまだ精進が必要と感じたところ。つい、観客は18世勘三郎、さらには17世勘三郎の舞踊を目蓋において観てしまうのだから、さぞや勘九郎もつらかろうと思う。


しかし、勘九郎のちょっとした仕種、台詞回しに、中村屋の飄々とした洒脱とでもいおうかその血筋はたしかに伝わっていると感じたことも確かである。


もう42年前になろうか、わたしは17世勘三郎の「うかれ坊主」をみた。その見事な舞踊、いや、江戸庶民の匂いをただひとつの仕種であらわしてみせる芸に、歌舞伎の凄味、培われてきた伝統といったものを教えられた。マイケルジャクソンのムーン・ウォークよりはるか昔に、17世勘三郎はその創造性豊かなダンスを歌舞伎座の舞台で踊って見せていたのだ。


そして18世勘三郎がいい味を出し、その飄逸な芸風に磨きがかかりはじめた矢先の無念の早逝。


若くして中村屋をその双肩で支えることになった勘九郎。躰は柔らかいが、やはり、まだまだ、その芸はこなれていない。タップももっとリズムにのって軽妙にステップを踏んでほしいと思ったものだ。高下駄ですよと彼は言うかもしれないが、17世であれば、下駄自体の工夫も重ねて、無重力の世界のタップをきっと見せてくれたと思う。


今後のさらなる精進を心より祈っている。


最後の演目、中村橋之助の「幡随長兵衛」。これは、橋之助、さすがという出来栄えであった。さらに、客席のそこかしこから役者が出て来ては舞台と掛け合いをやる様は、まさに江戸の小屋ではもっとこんな芝居がたくさんあったのだろうなと感じさせる「生きた芝居」であった。


江戸の庶民の粋、サムライ以上の漢の生き様を橋之助がスマートに演じる。あの声といい、なかなかのものであった。


わたしたちは思い立ったのが遅く、ネット予約でこの日の松席(1階平場)は満席、竹席の2階がわずかに空いていたのみ。そこで二階の三列目の右端二席をとったのだが、小屋自体がそう大きくないので、観ること自体に問題はなかった。

8・二階席から
二階席から

二階中央にお大尽席があった。そう云えば予約のときもそこだけは空いていたが、何せ一人3万5千円という値段に尻込みした。当日、その席のふかふか座布団にどっかと座り、高坏膳を前に舞台を眺めおろすご婦人方を拝見し、さすがお金持ちは違うわいと江戸の庶民は思ったところでありやした。

9・芝居が終わり、家路へ

そして、舞台が跳ねて場外へでた観客たちは、浅草寺のライトアップされたお堂や五重塔を目にして「夜の方がきれいだ!」、「芝居の土産話が一つ増えたね」と語り合いながら家路へと足を急がせていた。



2015年度の花見三昧 都立滝山公園(滝山城跡)の山桜は圧巻

滝山城跡は国史跡に指定されているとのことだが、都立の滝山公園(八王子市高月町)としてその景観、丘陵の地形がほぼ往時のまま保護されている。初めて訪れてみて、その規模と地形の保存状態にビックリした。

6 中の丸からの眺望
中の丸から拝島?の方向を一望

ここからの眺望もさることながら、吉野の山桜もこれをそのまま同心円に拡大したのだろうと想像してしまうほどに素晴らしく豊かな景色である。

6 山桜、見事です
山桜の壮観さを堪能

それに加えて、ここはちょっとお城オタクにはたまらぬほどのスポット。

滝山城へいたる堀底道
二の丸へ向かう堀底道 この旧坂を登っていきます

複雑な丘陵を活かした戦国時代の城郭の地形がほぼそのままの状態で残されており、尾根筋から見下ろす大曲輪や千畳敷跡空堀、土塁などは圧巻である。

6 滝山城中の丸
滝山城の中の丸

歴女が訪ねれば、一日、城攻めの攻防に夢を馳せることのできる大規模な城跡で、関東随一の規模を誇るといわれた城郭が天然の要害であったことを肌で実感できる貴重な遺跡であるともいえる。

6 引橋から本丸の枡形虎口を見る
中の丸から本丸へ引橋 突当りに枡形虎口

よくぞ、これまで乱開発されずに自然な形で保存されてきたなと正直、驚いた。

6 本丸に立つ滝山城址石碑
本丸跡に滝山城跡石碑

さて、戦国の世に身を置き妄想の世界に遊んでいたところ、中の丸へゆく途中で突如、家内がスイカズラ科のニワトコの花が咲いているという。あまりに喜ぶものだから写真を撮った。わたしには変哲も何もないただの木に見えてしまうのだが・・・

6 スイカズラ科 ニワトコの花が咲いていた
ニワトリ・・いやニワトコの花です(4月6日)

家内は一週間前にも、かの前世が植物学者の泰斗であったに違いないとわたしがひそかに思っている女史と一緒にここを訪ねている。その時にはこのニワトコは蕾だったのだと家内はいう。その時、命は一秒一秒を確実に刻んでいっているのだという当たり前のことに感動する家内を少しうらやましく思ったことは事実である。

30 ニワトコの蕾 一週間前
3月30日のニワトコの花のつぼみ

そして、ニワトリかニワトコかさえもよくわからぬわたしには、少々、それほどに喜ぶことなのだろうかと女心の不可解さにも久方ぶりに感じ入ったところでもある。


それから三の丸から尾根伝いに古峯ヶ原園地へ向かっていると、また、「見て!見て!」とはじまった。


今度はリンドウ科のフデリンドウという花が咲いているという。これも一週間前に訊ねた際に見つけていた花だという。

6 フデリンドウそろい踏み
小さな花です フデリンドウ

たくさん咲いていると路傍ばかり見ているのも、花見に来ているのに、ずいぶんと不思議な光景だな・・・なぞと思いながら、どれどれとそのはしゃぐほどの花を見てやった。すると、おっ・・・かわいい・・・この年の大の男がとも思ったりもするが、美しいものは美しい、かわいいものはかわいい。それでよい。

6 滝山城址のフデリンドウ
家内が必死でローアングルから撮りました

そう素直に言える人間になりたいものと、ちょっと小さく心のなかで思わせた可憐な花がフデリンドウであった。

蕾がかわいいので、この写真も撮ってほしいというので撮った。だから、ここに掲載する。

6 フデリンドウと蕾
後ろに立っているのがもう少しで花になる蕾です

戦国の山城というよりちょっとした丘陵の風情のなかでそのなりのままの山肌に植わる山桜。

6 大曲輪の山桜
この日はなんとか天気がもっていました

幹が根元で10本ほどに分かれひょろひょろと空へ向かって高く伸びる山桜。

滝山城跡桜の園

なかなかに見事である。人工的でないのがさらによい。来年も必ずここに来ようと思った夢想空間の爽快な場所である。



 

 

2015年度の花見三昧 新宿御苑・多磨霊園・高幡不動・浅草寺

今年の桜は開花が予想より早く、開いたと思ったらもう満開ですと慌ただしいことこのうえなかった。花見日和に生憎、予定が入っていたりとタイミングも悪く、そんなこんなで、実はこれぞお花見〜というショットが今回はあまりない。


さらにお天気の具合が今一つといったことで、やや充実感に欠ける“お花見”レポート

になることをまず申し上げておく。


そして、二回に分けてアップすることになるが、一回目が4月3日の新宿御苑。4月5日の多磨霊園、4月6日のおまけの高幡不動尊、4月7日の浅草寺の桜。2回目がそんな不作の今年の花見のなかで、ちょっと新鮮な驚きを感じた4月6日の都立滝山公園(八王子市)は少しくわしく案内することにする。


それでは、日付順にどうぞ。

4月3日の新宿御苑、これは家内が友人とランチ込みの花見(花より団子)のショットです。

1・2015年の新宿御苑の花見
曇り空の新宿御苑

風が強く、曇り日であったため、爽快な花見というわけではなかったそうだ。

2 桜と旧御涼亭
桜と御涼亭

ただ、風のおかげで、この桜吹雪は見事にその雰囲気が出ているので採用した(偉そうにという家内の声が聴こえそうではある)。

3 新宿御苑の桜吹雪
桜吹雪・・・おみごと!!

4月5日の多磨霊園の桜並木。

4・4月5日多磨霊園の桜並木
もう葉っぱが出てきています

その二、三日前のニュースで満開の映像が流れていたので、急遽、花見ついでの墓参となった。

5 至る所、桜、桜
多磨霊園内のそこここに桜の樹

そんな心がけであるから、途中からパラパラと雨が落ちてくるといった天候で、まぁ、霊園の花見だからこれはこれで風情があると負け惜しみのひと言。

5 霊園内の桜も満開
やはりきれいです・・・

そして、我が家の菩提寺は、梅が中心で桜はこの枝垂桜のみであるので、ここに掲載する。根元近くのハナモモがきれいだったので、これもまぁいいかと・・・。

5 菩提寺の枝垂桜とハナモモ

4月6日は滝山城址公園へ行く途中に、高幡不動尊の桜もまだ何とか大丈夫だったので、一枚アップしておく。

6 高幡不動尊の桜
車中から一枚、高幡不動尊の桜です

4月7日は平成中村座の公演を見に浅草へいったので、浅草寺境内の桜もまだ何とか残っていたので、どうぞ。これまた、雨模様の天気で色合いが今一つで残念であった。

7 浅草寺五重塔に桜
浅草寺の五重塔と桜

ただ、たまたま伝法院が公開中とのことだったので、初めて小堀遠州の庭を拝観した。

7 伝法院庭園よりスカイツリーと五重塔
大書院の屋根越しにスカイツリーと五重塔

その大書院の横に大きな枝垂桜があった。

7 浅草寺伝法院の枝垂桜

これも空が青かったらなぁと、嘆息。真青なる空より枝垂れ桜かな・・・とはいきませんでしたな。



しかし、こんなりっぱな庭がこの都内にあったとは、東京はなかなか奥深いと感慨にふけったところであった。




 



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